丈夫で初心者にも育てられる観葉植物として人気のポトスですが、肥料はいつどんな肥料を与えればよいのでしょうか。この記事ではポトスに必要な基本的な肥料のやり方を説明するとともに、おすすめの肥料も紹介します。
そもそもポトスに肥料は必要?
ポトスは肥料分をあまり必要としません。そのため肥料がなくともある程度までは育てることができます。
しかし鉢植えの場合は、土の量が限られているため生長とともに、土の栄養分がなくなり生育に影響を及ぼすため、定期的に肥料を施す必要があります。肥料を与えることで、つややかな葉をもつ大きなポトスに育てることができます。
ポトスに対する肥料のやる時期と頻度
ポトスの肥料は、いつ、どれくらいあげればいいのでしょうか。下記にポストの鉢植えの一般的な肥料をやる時期と頻度について、基本的な考え方を説明します。
肥料の時期
ポトスの肥料時期は4月~10月。ポトスの生育期に合わせて肥料を与えます。冬は休眠期となるため肥料は不要です。
肥料の与え方(年間スケジュール)
- 春
ポトスの生育期です。緩効性化学肥料を2か月に1回置き肥をする、もしくは液体肥料を7日から10日に1度施します。水やりは表土が乾いてから、葉は多湿を好むので、できれば霧吹きで葉水を毎日与えてください。
- 夏
春と同様に生育期です。春と同様に緩効性化学肥料を2か月に1回置き肥をする、もしくは液体肥料を7日から10日に1度施します。耐暑性は強いですが直射日光には当てず、半日陰で管理します。
- 秋
11月ごろまでは、生育期のため春・夏と同様に春と同様に緩効性化学肥料を2か月に1回置き肥をする、もしくは液体肥料を7日から10日に1度施します。
- 冬
休眠期です。肥料は必要ありません。耐寒性は強くないため室内の日の当たる場所で管理します。
ポトスにおすすめの肥料
ポトスには、三要素(チッソ、リン酸、カリウム)が均等に配合された肥料か、葉肥と呼ばれるチッソ分が多く入った肥料が適しています。
粒剤や錠剤なら、ゆっくり効果の出る緩効性肥料を使いましょう。観葉植物用の肥料が便利です。液体肥料も使えますが、速効性のため水やりがわりに頻度を高く施す必要があります。
緩効性肥料を使い、肥料不足などの症状がでたら液体肥料を使うのがおすすめです。
肥料の種類・成分・名前などの基礎知識を知りたいかたはこちらで詳しく説明しています。
元肥・追肥に使えるおすすめの緩効性肥料 3選
プロミック 観葉植物用
プロミックは、ハイポネックスが販売する錠剤タイプの緩効性肥料です。追肥として使います。鉢の縁においておくだけで、水やりのたびに肥料分が流れ出て効果が2ヵ月続きます。プロミックにはいくつか種類がありますが、ポトスには観葉植物用がおすすめです。N-P-K=10-8-8とチッソ(N)が多く、化成肥料なので臭いなどの心配もありません。
マイガーデン 植物全般用
マイガーデンは、栄養分を効率よく吸収させるすぐれた腐植酸入り緩効性肥料として特許を取得しており、土の活力を高める効果もあります。元肥、追肥に使える粒剤で肥料効果が2~3か月続きます。
N-P-K=11-11-7と肥料成分が多く配合されていますが、樹脂コーディングのため、肥料が直接根に触れても肥料やけしないのが特長です。マイガーデンにはいくつか種類がありますが、ポトスには植物全般用がおすすめです。
バイオゴールドオリジナル
こちらは有機肥料でありながら、即効性があり追肥に向いている珍しいタイプの肥料です。生育に必要な三要素(チッソ・リンサン・カリ)はもちろんカルシウム・マグネシウムをはじめ豊富な天然のミネラル類がたっぷりと、バランス良く含まれています。
有機肥料は臭いが伴うものが多いですが、こちらの商品は施肥後の臭いも気にならず、粒状ですが、ばらまいて使用する他に、水に溶かして液肥として使うこともできますし、肥料焼けも起こりにくいという利点もあります。初めて有機肥料を使用してみたいと思われる方には、試していただきたい商品です。
ポトスにおすすめの液体肥料(液肥)
液体肥料とは液肥(えきひ)とも呼ばれ、液状になった肥料で、原液を水で希釈して使うタイプとそのまま使用するストレートタイプがあります。
液体肥料はほとんどが速効性の肥料のため、長く効果が続かないため、単体で使う場合は、1週間~10日ごとに水やり代わりに肥料を与えます。緩効性肥料などを使い、葉が黄色くなるなどの肥料不足を補うために使うこともあります。
ポトスには、観葉植物用の肥料を使うとよいでしょう。原液タイプがコスパがよいですが、ストレートタイプは希釈の手間が不要です。
防ぎたい!肥料にまつわるトラブルあれこれ
肥料のやりすぎ
一般的には、花に家庭菜園のようなペースで肥料をやると、やりすぎになってしまい、窒素過多になるとつるぼけし、また肥料焼けを起こします。肥料やけを起こすと、植物が弱々しくなり、最悪枯れてしまいます。肥料のやり過ぎにはくれぐれも注意してください。
同じく、水をやりすぎて根が腐って草花を枯らしてしまったり、根詰まり、またカビが生えたりしてしまうことがあります。水はけが悪い用土や、水が常に鉢などの容器に満たされた状態で風通しの悪い所に放置すると起こりやすいため、下記のことを心がけて育ててください。
- 水切れして、土の表面が乾いてから水を与えるようにする
- 風通し、日当たりの良い場所に植物を置くようにする
肥料は絶対混ぜないで!
よくある失敗として、いろいろな肥料を混ぜて高い栄養素の肥料を作り与えようとしてしまうことが挙げられます。肥料を混ぜると化学反応を起こし、植物自体に被害が出るだけでなく、有害物質・ガスが発生したりと、大きな事故につながる危険性があります。くれぐれも、肥料同士を原液で混ぜることはしないでください。
その他 ポトスの栽培で気をつけたいポイント
害虫に気をつけましょう
ポトスに限ったことではないですが、植物はハダニやアブラムシ、カイガラムシ、ハマキムシ、幼虫が発生して寄生しやすいです。野外であればある程、発生し易いといえます。これらの虫が発生した時は、粘着テープで除去する、また殺虫剤などの薬剤で駆除、防虫する方法があります。どちらにせよ、早く対応するに越したことはないので、発見した時はすぐに駆除するようにしましょう。
多く発生している場合は、殺虫殺菌スプレーの「ベニカ」シリーズで害虫退治するのがおすすめです。(ホームセンターのガーデニング・園芸、ガーデニンググッズコーナーによく置かれています)
栽培環境
室内であれば、カーテン越しに光があたる明るい場所で、室外であれば半日陰になるように遮光ネットや、寒冷紗などで調整しましょう。冬は室内で管理し温度が5℃以下にならない場所で管理します。
植えつけ、植え替え
5月から7月頃の生育期に行います。年に1度一回り大きな鉢に植え替えます。その時に全体を見栄えがよくなるように、伸びた茎や葉を剪定すると形が整います。切り取った茎は挿し芽に使えます。
ふやし方
挿し木や株分けで増やすことができます。時期は5月から7月頃が適期です。
挿し木は茎を2節ほどの長さで切り、挿し穂にして鉢植えに挿します。用土は観葉植物用の培養土や、ハイドロカルチャー、水栽培で育てることもできます。
株分けは、植え替え時に根の周りの土を落としてほぐし、古い根を切り取ります。株を2つに分けて別々の鉢に植え替えします。
ポトスは土を使わない、水耕栽培でも育てることができます。
水耕栽培の育て方や肥料についてはこちらを参考にしてください。