そもそも肥料ってなに?肥料の種類と必要性

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そもそも肥料ってなに?

肥料の定義は肥料取締法で決まっています。肥料は土壌に科学的変化をもたらし、植物が健全に育つように土地に施されるものを言います。つまり、農作物(植物)の健全な生育に欠かせない栄養を与えるものです。

農作物(植物)が育つためには窒素リン酸、カリウムの三大要素のほか、微量要素などが必要です。大雑把にはなりますが、窒素(N)は葉肥(はごえ)、リン酸(P)は実肥(みごえ)、カリ(K)は根肥(ねごえ)と呼ばれています。肥料の箱や袋などに記載されているN-P-Kの表示はこれらを指しています。

植物は土に根を張り、それらの養分を吸い上げて成長しています。そのため、土壌中の栄養分は植物が吸い上げることにより、どんどん乏しくなっていきます。それを補うために土壌に肥料を施すことを「施肥」と言います。

「施肥」の時期によって肥料の呼び方が異なり、植物の苗や苗木を植え付け・植え替えをする前に、予め土壌へ施す肥料を「元肥」、植え付け後に肥料切れが起こらないように土壌に追加で施す肥料を「追肥」と呼びます。

土壌に施されるもののみを肥料としていましたが、葉面散布の普及に伴い、植物に施されるものも対象となりました(いわゆる、カリウム欠乏などの対策で行う肥料の葉面散布など)。

肥料の分類

肥料の分類も肥料取締法によって決まっています。少しややこしいですが、正確な情報をお伝えするためにしっかりと記載します。すべての肥料は「普通肥料」「特殊肥料」の大きく2つに分類されます。

普通肥料

普通肥料とは、特殊肥料以外の肥料のことを言います。具体的に、化成肥料等、主要な肥料はほとんどが普通肥料として登録されています。普通肥料は、農林水産大臣の登録を受ける必要があり、保証成分量(主要な成分の含有量)や正味重量などを記載した保証票の添付が必要となります。

使用者(農家の方や園芸を楽しんでいる方など)が気にするべき点は「保証票」になります。「保証票」には窒素、りん酸、カリウムの三大要素の保証成分量が記載されていますので、化成肥料などを購入する際には保証票を参考に適切な肥料を選ぶと良いでしょう。ちなみに園芸用に販売されている肥料はN-P-Kが8-8-8のものが多いです。

特殊肥料

特殊肥料とは、米ぬか、魚かすのような使用者(農家)の経験によって識別される単純な肥料、および堆肥(ただし原料に汚泥を含まない)のことを言います。農林水産大臣への登録の義務等はありませんが、生産または輸入に際しては都道府県知事への届け出が必要となります。また、流通される堆肥には窒素、リン酸、カリウムなどの含有量の表示が義務付けられています。

使用者(農家の方や園芸を楽しんでいる方など)が気にするべき点は堆肥も肥料であるという点です。汚泥などを含まない堆肥(牛ふん堆肥や鶏ふん堆肥など)は、特殊肥料として登録されています。つまり、土壌に施されることで農作物(植物)に栄養を与えるものであるということです。

普通肥料に含まれる肥料は?化成肥料と有機肥料

普通肥料は窒素肥料(窒素質肥料)、リン酸肥料(リン酸質肥料)、カリウム肥料(加里質肥料)、有機質肥料など13種類に分かれています。

化成肥料と有機肥料有機質肥料)はともに普通肥料に分類されています。詳しい分類は下の記事にまとめましたのでどのような種類の肥料があるのか知りたい場合に参考にしてください。

特殊肥料に含まれる肥料は?米ぬかと堆肥

特殊肥料に含まれる肥料には米ぬかや魚かす、堆肥などがあります。牛ふん堆肥、豚ぷん堆肥、鶏ふん堆肥などいずれの堆肥も特殊肥料の扱いとなります。

肥料の効き方、緩効性肥料と速効性肥料の違い

緩効性肥料とは、施肥したときから効き始め少しずつ溶け出して長期間効果が持続する肥料のことを指し、速効性肥料とは、施肥後すぐに根から吸収される水溶性の肥料のことを指します。下の記事に緩効性肥料、遅効性肥料、速効性肥料のそれぞれの特徴と違いについて説明していますので参考にしてください。

「元肥」と「追肥」

元肥(もとひ・もとごえ)」とは、植物を栽培する前に予め土壌へ施しておく肥料のことを指します。「追肥(ついひ・おいごえ)」とは、植え付け後に肥料切れが起こらないように土壌に追加で施す肥料を指します。

簡単に植物を植え付ける前に施される肥料を元肥、栽培期間中に施される肥料を追肥と覚えておきましょう。

土壌を健全に保つことが作物の健全な生育につながる

作物を植え付ける前に元肥で土壌の栄養素を整え、植え付け後も作物の状態を見ながら追肥をしていくことが重要です。

そのためには土壌がどのような状態かを把握することが重要になってきます。土壌の状態を把握するためには、下のことを実践するとより良い栽培を目指すことができます。

  • 土壌診断サービスを利用して、土壌中の栄養素の残量(残肥)や土壌が保持できる栄養素の大きさなどを分析する。
  • 土壌酸度計を利用して、土壌の酸度(pH)を測定する。
  • ECメーターを利用して、土壌ECを簡易測定し、土壌にどれだけの栄養塩(植物が成長のために取り込む無機塩類の総称。 窒素を含む硝酸塩や亜硝酸塩、リンを含むリン酸塩などが代表格)が含まれているかを分析する。

土壌は毎作、変わっていきます。一作で大きな変化が起きるというよりは作を重ねるごとに徐々に不足してくる栄養素、過剰に残っている栄養素が生まれてきます。そのため、市民農園や庭先の家庭菜園の場合は特に土壌を適切に把握することが重要となってきます。

この記事を書いた人
農家web編集部

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