睡蓮(スイレン)におすすめの肥料は?睡蓮の肥料のやり方!

睡蓮の写真作物
作物知りたい肥料
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モネの絵画で有名な、水上に美しく咲く水生植物、睡蓮(スイレン)。睡蓮は、スイレン科スイレン属の多年草で、水の中に沈めて育てることで水面に花を咲かせます。世界中の温帯・熱帯域に生息しており、原種は40種以上、花の色は白やピンク・赤、オレンジや黄色等多岐に渡ります。

花言葉は純潔で、その花の色の綺麗さから大人気の睡蓮。この記事では、睡蓮への肥料のやり方や時期、睡蓮に合う肥料など幅広く紹介します。

睡蓮(スイレン)の種類

睡蓮は、「熱帯性スイレン」と「温帯性スイレン」の2つに分類されます。

熱帯性スイレンは、主に熱帯アフリカ、南米、オーストラリア、熱帯アジアなどの熱帯地域が原産です。紫など多彩な花色が特徴ですが、耐寒性がありません。

温帯性スイレンは、熱帯性スイレンほど多彩な花の色はないものの、花形は豊富で、晩春から花を咲かせます。耐寒性があるため、日本では野外で越冬することも可能な品種です。

熱帯性スイレンと温帯性スイレンの日本における栽培のスケジュールを簡単にまとめました。日本と言っても、気候が各地域で異なりますのでこれを参考にその地域に合った栽培のスケジュールを考える必要があります。基本的に熱帯性スイレンの場合は生長期(植物が活発に生育する時期)が短く、温帯性スイレンの場合は生長期が長いです。植え付けも温帯性スイレンは春頃からできますが、熱帯性スイレンは温帯性スイレンよりも1ヶ月くらい遅らせたほうが良いでしょう。

そもそも植物に必要な養分って?植物が必要な養分に関するおさらい

植物が育つためにはチッソ(窒素)、リンサンリン酸)、カリウム(加里)の三大要素のほか、マグネシウムカルシウム(石灰肥料が有名)などの「二次要素(多量要素)」、さらに鉄、マンガン、ホウ素をはじめとした「微量要素」が必要です。

チッソ(窒素)は、葉や茎などの成長に欠かせず、植物の体を大きくするため、「葉肥(はごえ)」と言われます。

リンサン(リン酸)は、開花・結実を促し、花色、葉色、蕾や実に関係するため、実肥(みごえ)と言われます。

カリウム(加里)は、葉で作られた炭水化物を根に送り、根の発育を促すほか、植物体を丈夫にし、抵抗力を高めるため、根肥(ねごえ)と呼ばれています。不足すると根・植物が弱ります。

肥料の箱や袋などに記載されているN-P-Kの表示は窒素(N)、リン酸(P)、カリウム(K)を指しています。その他、肥料についてより詳しいことは、下の記事を参考にしてみてください。

睡蓮(スイレン)に必要な肥料

肥料のやり方のポイント

睡蓮は、用土から水位を株元から5~20cmほどに保って育てる水生植物です。このため、固形肥料追肥する場合は、水に沈むタイプでければ睡蓮の株元に栄養を届けることができません。

植え付ける際には、用土に元肥として緩効性の固形肥料を混ぜ込みます。睡蓮の用土は、田んぼのような粘着性のある田土が最適です。赤玉土の小粒もしくは田んぼの土で植え込むのがいいでしょう。用土は良く練って、植え込む際に元肥用の固形肥料を混ぜ込みましょう。

追肥は、しっかりと水に沈むものを選んでください。池とかでなく、小さい鉢、水鉢、金魚を飼育するような鉢の場合は液体肥料(液肥)でも大丈夫です。

肥料を与える時期

温帯性スイレンは初夏と秋、熱帯性スイレンは初夏から秋まで緩効性肥料を施します。目安としては、元肥をしっかり行っている場合は、上記期間にで2〜3週間に1度、少量を追肥します。

肥料にまつわる注意点

肥料はやり過ぎない!

よくある失敗が、肥料のやり過ぎです。ついつい、元気に生長して欲しいと思い肥料をあげてしまうのですが、肥料のやり過ぎは肥料やけを起こして、しおれて枯れる原因になってしまいます。

休眠期には肥料をやらない!

休眠期は活動を止めるため、その時に肥料を与えると、肥料が過剰になり、肥料やけを起こしてしまいます。翌年の花芽の成長に大きな影響を及ぼすので、先述したスケジュールを確認し、くれぐれも休眠期に肥料は与えないようにしてください。

肥料は混ぜない!

よくある失敗として、いろいろな肥料を混ぜて高い栄養素の肥料を作り与えようとしてしまうことが挙げられます。肥料を混ぜると化学反応を起こし、植物自体に被害が出るだけでなく、有害物質・ガスが発生したりと、大きな事故につながる危険性があります。くれぐれも、肥料同士を原液で混ぜることはしないでください。

スイレンとメダカが一緒!肥料をやっても大丈夫?

本当はメダカ鑑賞用の水槽などでは肥料をやらないほうが良いでしょう。しかし、肥料をやらないと水槽のスイレンなどが養分不足となって枯れてしまいます。どうしても肥料をやりたいときにはどうすれば良いのでしょうか。

適量が土にしっかり埋め込まれている限りは、肥料の養分が少しずつ溶けてもメダカなど生き物に多大な影響を与えることは少ないと思います。ただし、使う肥料や肥料の成分、水槽の水量などによっては悪影響が出やすい場合があります。特に水量は重要で、水量が少ない場合には肥料が溶け出したときに水中の養分濃度が高まってしまうため、控えたほうがよいでしょう。

もし、メダカなどの生き物がいる環境で施肥をする場合、下記のことに注意しなければなりません。

  • 生き物に影響が出づらい固形肥料(特にコーティングなどが施され、ゆっくりと溶け出す緩効性もの)を使用する。
  • 肥料は少なめからやり始める。いきなり、多量の肥料をやらない。
  • 肥料濃度が睡蓮に悪影響が出るくらい、肥料をやり過ぎない。
  • 固形肥料が埋め込まれずに、水中に漂わないようにしっかり埋め込む。

メダカは、水中の害虫・ボウフラを駆除し、水質を綺麗に保ってくれる生き物なので、是非とも活用したいですね。生き物と睡蓮や蓮(ハス)といった水生植物、水草、藻などを融合させて庭にビオトープ を作る方も増えています。スイレン以外の動植物にも影響を与えないように肥料のやり方には気をつけましょう。

睡蓮肥料 元肥に使いやすい肥料は?

上記の通り、睡蓮の元肥には緩行性肥料、遅効性肥料がおすすめです。しっかりと用土に混ぜ込むことが重要です。この中でも初心者の方にも扱いやすい肥料をご紹介します。

ハイポネックス マグァンプK (大粒・中粒)

ハイポネックスジャパンが販売する元肥用の定番の粒状肥料です。「チッソ・リンサン・カリ」植物の生育に必要な三要素は勿論、マグネシウムやアンモニウムなどの二次要素・微量要素もしっかりと配合されていて、元肥に申し分ありません。土にしっかり混ぜて、大粒で約2年、中粒で約1年、生長効果が持続します。マグァンプK 小粒は追肥に有効です。

プロトリーフ 睡蓮の肥料

スイレンの生長に必要な栄養素である窒素(チッソ)、リン酸(リンサン)、カリ(カリウム)がバランス良く配合された肥料です(N-P-K:10-10-10)。カルシウム(Ca)も含まれており、睡蓮定番の肥料となっています。肥料の効果は約70日間続きます。

睡蓮肥料 追肥に使いやすい肥料は?

元肥と同じように、用土にしっかりと植え付けるようにしてください。手に入りやすく扱いやすい肥料は

プロトリーフ 睡蓮の肥料(固形肥料)

元肥でも使える肥料として紹介した商品です。スイレンの生長に必要な栄養素である窒素(チッソ)、リン酸(リンサン)、カリ(カリウム)がバランス良く配合された肥料です(N-P-K:10-10-10)。カルシウム(Ca)も含まれており、睡蓮定番の肥料となっています。肥料の効果は約70日間続きますので、2〜3ヶ月に1回程度の追肥で良いでしょう。

ハイポネックス原液・ハイグレード原液(液体肥料)

液体肥料(液肥)国内トップシェアを誇るハイポネックスの定番液体肥料です。ハイポネックス原液は、「三大要素(窒素、リン酸、 カリ)」の他、マグネシウムやカルシウムなどの「二次要素(多量要素)」、さらに鉄をはじめとした「微量要素」を含む15種類の栄養素を最適のバランスで配合された液体肥料(液肥)で、水で薄めて使います。

ハイポネックス原液の他に、ハイポネックスハイグレード原液というシリーズもおすすめです。

液体肥料は栄養素がすぐに水に溶け出しますので、水中で生き物を飼っている場合には控えましょう。固形肥料のほうが安全性が高まります。

スイレンを育てる環境は?水について

睡蓮の写真

睡蓮は水生植物なので、水に満たされた状態でないと枯れてしまいます。特に夏場は水が切れないようにし、水に浸る枯れた浮き草や花がらをこまめに摘み取り、水が腐らないように注意しましょう。

睡蓮の栽培作業を簡単に紹介!植え付け・株分けについて

植え付け

鉢底が開いている小さい鉢に田土と赤玉土を混ぜ、元肥をします。その後、スイレンの苗を土ごとポットや容器から外し、鉢に植え込んだあと、隙間を赤玉土で埋めます。

その鉢を大きな水鉢に沈め、用土から水位を株元から5cm~20cmに保ちます。

株分け

熱帯性スイレンの場合

熱帯性スイレンは球根なので、鉢から苗を取り出し、手で親株と子株を分けて、生えている根を取り除いて、上記の方法で植え付けます。

温帯性スイレンの場合

温帯性スイレンは根茎が硬く密集しているので、1つの根茎に1芽あるように根茎をハサミで切り分けます。切り分けた後は、上記の方法で植え付けます。

(補足)肥料の種類、元肥・追肥について

作物・植物の栽培における肥料の種類は、大きく以下のとおりに分けることができます。

肥料はその物質の有機、無機によって、「有機肥料有機質肥料)」「化学肥料(≒無機質肥料、化成肥料は化学肥料に属します)」の2つに分けることができ、形状によって、「固形肥料」と「液体肥料(液肥)」があります。

「化学肥料」とは、化学的に合成しあるいは天然産の原料を化学的に加工して作った肥料です。「有機肥料(有機質肥料)」とは、「油粕や米ぬか、腐葉土など植物性の有機物」「鶏糞(鶏ふん)、牛糞(牛ふん)、馬糞や魚粉、骨粉などの動物性の有機物」を原料にして作られたものです。堆肥も、家畜の糞や落ち葉などの有機物を微生物によって分解・発酵したもので、有機肥料となります。有機肥料は、用土(培土)を養分を補うだけではなく、物理性の改善(ふかふかにする)にも役立ちます。

苗を植え付け(定植する)前に予め土壌へ施しておく肥料を「元肥(もとひ・もとごえ)」と言います。元肥は、初期生育を助ける働きがあり、肥料効果が長く続く緩効性や遅効性の肥料を施すのが一般的です。

苗の植え付け後(定植後)、作物が生長していくときに、土壌の肥料切れが起こらないように追加で施す肥料を「追肥(ついひ・おいごえ)」と言います。追肥を施す時期が遅れたりすると、植物の生育期に葉の色が薄くなったり、花が小さくなったりして最悪の場合、枯れてしまいます。特に窒素、カリウムは消費されるのが早いので適切な時期に追肥が必要です。

この記事を書いた人
農家web編集部

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