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多肉植物

多肉植物の害虫対策は? 対処法と虫よけのポイント!

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100円ショップや、インテリアショップでも見かけることが多くなった多肉植物、観葉植物としても丈夫で手間のかからないことから初心者の人でも簡単にそだてられることから人気があります。

でもせっかく育ててきた多肉植物がが、なんだかおかしい。葉に穴が開いていたり、小さな虫がついている!というときにどうしていいのかわからないという人も多いのではないでしょうか。

この記事では多肉植物に害虫が付いてしまった時の対処法と、虫よけ対策についてわかりやすく説明します。

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多肉植物の害虫と対処法

まず最初に、多肉植物には、どんな害虫がつくのでしょうか。虫の種類別に虫がついたときの対処法とともに説明します。

カイガラムシ

カイガラムシは、カメムシ目ヨコバイ亜目腹吻群カイガラムシ上科に属する昆虫で、多くの種類が存在し色や形もさまざまです。名前のとおりカイガラ状の殻がある卵や成虫で、薬剤を散布しても防除が難しい害虫として有名です。

カイガラムシは直接植物の汁を吸う(吸汁)で、多肉植物の変色・変形・斑点の原因になる食害があり、さらに甘露の排泄物を葉や枝、幹に付着させる事で表面に「すす病」が発生して黒く汚れてしまいます。

対処法としては、ブラシや、べら、濡れたカーゼなどでこすり落とします。

ハダニ

ハダニはダニの仲間で、クモの仲間、ハダニ上科に属します。体長は0.3~0.8mmと非常に小さく、吐糸管から糸を出すため、英名は「Spider mite」と呼ばれています。ハダニは卵期間2~3日、幼虫~若虫期間6~7日で成虫になる、成長サイクルが早く、大量発生しやすい害虫です。

ハダニは直接植物の葉、果実の汁を吸うこと(吸汁)で、小さな白班が点々とできてしまいます。吸汁が増えると多肉植物の株、葉茎の伸長が悪くなり、最悪、落葉したり、枯れてしまいます。

1箇所に大量発生するとハダニの移動性が高まり、あっという間に周りに被害が広がっていきます。このため、早期発見、早期防除が非常に大事です。

対処法は、発生したらなるべく早く殺ダニ剤などを散布して駆除しましょう。ハダニは薬剤が効かない抵抗性ハダニが発生しています。ハダニの対処法については、詳しい記事がありますので発生して困っている時など参考にしてみてください。

アブラムシ

アブラムシはカメムシ目のアブラムシ上科に属する昆虫です。世界に4700種、日本にも700種以上いるといわれていて、大きさも色もまちまちで、非常に繁殖力の強い昆虫です。

アブラムシは直接植物の汁を吸うことで作物に害を与えるだけでなく、ウイルスを媒介したり排泄物を作物にかけ、黒いすす状のカビを増殖させたり、光合成が妨げられて作物の生育を悪化させます。

発生時期は、暖かくなってきた頃に急速に増えるアブラムシは1匹でもウイルスを感染する力をもっているので、よく観察し早期発見、早期防除を心がけましょう。

対処法としては、発生していまった場合には殺虫剤が有効です。アブラムシはキラキラ光るものやくん炭、木炭、木酢(炭の煙、水蒸気で出来たもの)の匂いが苦手だったり、逆に黄色いものが好きだったりといった習性があります。この習性を利用して、アルミホイルを株元に敷く、くん灰を置く、木酢、ニームオイル原液を希釈してスプレーで散布することで防虫することができます。

ヨウトウムシ

日中は見えず、夜中に活動して多肉植物の新芽や柔らかい茎を食べてしまう厄介なヨトウムシ(夜盗虫)は、主に、ヨトウガ、シロイチモジヨトウ、ハスモンヨトウの幼虫を指します。

ヨウトウムシは、雑食でかなりの広範囲の食物を食害します。昼間は鉢底に隠れていて見つけにくいので、葉が食害されていたら鉢底を探して、ピンセットなどで取り除きます。

殺虫剤を使用するときには幼虫時期に散布することが大切です。ヨウトウムシの対処法は詳しい記事がありますので大量発生して困っているときなど参考にしてください

ナメクジ

ナメクジは梅雨時期と9月~10月に活動が活発になります。ナメクジはカタツムリの一種で、日本で見られるのはチャコウラナメクジ(コウラナメクジ科)が有名です。チャコウラナメクジはヨーロッパからの外来種で、農作物や花木等の園芸植物に食害をもたらします。エケベリアやメセン類が被害にあいやすいです。

ナメクジは乾燥、高温を苦手とし、日中は落ち葉や鉢の下に潜んで生息しています。夜になると活動する夜行性です。移動の際に粘液を出すため、移動した(這った)部分が粘液でわかるのが特徴です。

対処法としては、ヨウトウムシと同様夜行性ですので、ナメクジが這った後がわかったら鉢底を探して、捕殺します。酢を2倍程度に希釈した液体をスプレー等で直接散布、また塩を直接かけると浸透圧により、ナメクジの体内の水分が放出され、活動を持続することができなくなります。

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虫よけ対策

カイガラムシ・ヨウトウムシ・ナメクジは、日当たりが悪く、通気性のない湿気のある場所を好みます。虫除け対策としては、日当たりがよく通気性の良い場所で管理します。鉢をスタンドや台、レンガなどを使って、鉢やプランターを地面から浮かせることも効果的です。

アブラムシはキラキラ光るものやくん炭、木炭、木酢(炭の煙、水蒸気で出来たもの)の匂いが苦手だったり、逆に黄色いものが好きだったりといった習性があります。この習性を利用して、アルミホイルを株元に敷く、くん灰を置く、木酢、ニームオイル原液を希釈してスプレーで散布することで防除することができます。

このほか多肉植物には根に発生する白い虫(ネジラミ)、ワタムシなどが発生する恐れがあります。殺虫殺菌剤は幅広い害虫に効果がある(殺虫スペクトラムを持つ)ものも多いので、うまく活用してください。

また多肉植物は虫が付きにくい、水栽培(水耕栽培)でも育てることができます。多肉植物のサボテンの水栽培や、多肉植物のハイドロカルチャーの記事もありますので興味があればご覧ください。

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殺虫剤

殺虫剤を使う時には、それぞれの殺虫剤の適用害虫を確認してから害虫に合った殺虫剤を使うことが大切です。浸透性があると書かれているものは、葉の表面に殺菌剤をかけると葉の裏面などにも浸透して、効果が一定期間続くため予防にも役立ちます。

ベニカXファインスプレー 

ベニカXファインスプレーは、クロチアニジン・フェンプロパトリンを含む病害虫に効果のある殺虫・殺菌剤です。観葉植物の適用害虫にアブラムシ・ハダニ・ヨトウムシがあり、多肉植物のかかりやすい病気のうどんこ病灰色カビ病も適用されています。

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多肉植物を育てている方は、オルトランを使われている人も多いようです。オルトランは殺虫剤です。オルトランの中では、GFオルトラン水和剤はアセフェートを原料としており、観葉植物の適用害虫が一番多く、アザウマ類・アブラムシ・ヨトウムシ・アオムシが適用害虫となっています。

カイガラムシエアゾール

ベニカには、カイガラムシは適用害虫がないためカイガラムシの駆除にはカイガラムシエアゾールなどがよいでしょう。

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その他 多肉植物の栽培で気をつけたいポイント

多肉植物の生育タイプ

多肉植物は、下記の3タイプに分けられ、それぞれ生育期と休眠期が異なります。それぞれの生育サイクルに合わせた管理が必要になります。多肉植物を手に入れたら、どのタイプの型なのか確認してから栽培しましょう。

春秋型

春と秋に盛んに生育するタイプです。多くは生育適温が10〜25°Cの範囲にあり、夏は暑さのせいが生育が悪く、根腐れや蒸れを避けるために、休眠させる必要があり、冬は寒さのために自然に休眠します。茎や葉が柔らかく、色鮮やかで草花のような雰囲気を持つ多肉タイプです。

代表的な植物

夏型

夏に盛んに生育するタイプです。多くは生育適温が20〜30°Cの範囲にあり、春と秋はゆっくり生育し、冬は休眠します。このため、春と秋は、水やり、肥料を少な目にする必要があります。
シャープなフォルムの多肉植物はこの多肉タイプです。

代表的な植物
  • サボテン
  • アガべ
  • ユーフォルビア
  • カランコエ

冬型

冬に盛んに生育するタイプです。多くは生育適温が5〜20°Cの範囲にあり、気温が一定以下になると生育を始めます。高温多湿が苦手で、冬であっても高温多湿な室内などでは生育を止めてしまうことがあります。春と秋はゆっくりと生育するため、水と肥料を少量施します。個性的な多肉植物はこのタイプが多いです。

代表的な植物
  • アエオニウム
  • コノフィツム
  • リトープス

栽培環境

多肉植物は、日光が大好きです。1年を通して日当たりがよく風通しの良い場所で管理しましょう。真夏の直射日光は、葉焼けの可能性もあるので危険です。半日陰にするか、遮光ネットなどで遮光してあげましょう。日に当てないとひょろひょろともやしのように徒長してしまう恐れがあります。

多肉植物は耐寒性はあまり強くないものが多いので、基本的には鉢植えで育てて、霜が降りる前には室内に取り込みましょう。多肉植物には気温が下がると紅葉する種類もありますので、その場合は日に当たる軒下などで、水やりを控えめにしてあげるとよいでしょう。気温が5℃以下になったら室内で管理します。

室内で育てる場合も、置き場所が大切。窓辺など日当たりの良い場所に置いてあげましょう。できれば冬でも昼間はベランダや屋外に出して日に当てると元気に育ちます。

水やり

多肉植物は、雨が少ない場所や岩場などに生育するものが多い植物で、乾燥した過酷な環境を生き抜くために、根や茎、葉などを肉厚にして水分を蓄えるようになっています。だからといって、水やりが必要ではないわけではありません。

多肉植物の水やりのポイントは、生育期と休眠期で水やりの方法を変えることです。

生育期

鉢土が乾いてから、ジョウロで底から水が流れ出るまで与えます。受け皿は必ず捨てて、水がたまらないように気をつけましょう。生育期から休眠期に移る時期は、徐々に水やりの量を少なくします。

休眠期

休眠期は水やりをやめて乾燥させる必要があります。休眠期から生育期に移る時期は、徐々に水やりの量を増やしていきます。


生育期、休眠期の判別は、多肉植物の場合、先述したとおり春秋型、夏型、冬型の3タイプに分けられます。肥料をやる時期・頻度も、水と同じく生育期と休眠期で分ける必要があります。

多肉植物の一種であるサボテンの水のやり方についての記事もありますので、水やりに興味のある方は読んでみてください。

用土

購入した鉢は、好みの鉢に植え替えたり、生長により1年~2年に一度は植え替えをしましょう。植え替えや寄せ植え時には、虫や病気にかかっている可能性もあるので、新しい用土を使いましょう。

一般の観葉植物では、鉢植えの場合は、赤玉土と鹿沼土を基本用土として、ピートモス、バーミキュライト、パーライトやココヤシチップといった改良用の土を基本用土にプラスして使います。

しかし、多肉植物は休眠を伴うものが多く、休眠中の多肉植物は、根もほとんど給水しないので、根腐れを防ぐために鉢土を完全に乾燥させる必要があります。チワワエンシスは乾燥した地域が原産地ですので一番重要なことは、通気性(水はけ)がよいこと、それとある程度の保水性があるものがよいでしょう。赤玉土4・軽石4・腐葉土1・くん炭1などの配合で、一般の草花より排出性を高めた配合にします。

市販の多肉用の培養土も便利です。多肉植物の配合はどれが正解ということはありません。多肉植物の土についての記事もありますので、興味のある方はお読みください。

肥料

植木鉢などで栽培する場合は、元肥をしっかりと施し、適期に追肥を行っていきます。植え替え、植え付け時の元肥のやり方としては、ハイポネックス マグァンプKなどの粒状の緩効性肥料を他の観葉植物の2/3程度の量を目安に与えるようにします。元肥をしっかり施しておけば、しばらくは追肥はいらないかもしれません。

追肥の肥料は一般の観葉植物と異なり、少なめに施すのがポイントです。回数の目安は、生育期に緩効性肥料なら2ヶ月に1回、少なめに置き肥し、速効性肥料なら1〜2週間に1回程度、規定の希釈率(濃度)に希釈した後、それをさらに2倍に薄めたものを施します(あくまで目安です)。

肥料については、詳しい記事がありますので興味のある方は、お読みください。

病気

多肉植物は、湿度の多い場所に置いておくと、立ち枯れ病や根腐れ病、黒斑病などにかかったり、アブラムシ・カイガラムシなどの害虫が原因ですす病などを発生することがあります。

予防には、湿気の少ない風とおしの良い場所に置いてあげましょう。もし病気にかかったら、変色した部分を切り取る胴切りなど、仕立て直しをする必要があります。

多肉植物の病気については、詳しい記事がありますので興味がありましたら読んでみてください。

ふやしかた

多肉植物は株分け、さし芽、葉ざし、根ざし、挿し木、胴切り、種まき(実生)でふやします。

葉挿しは切り取った葉を根元からとって、土に置いておいて増やせる方法で簡単に増やせ多くの品種で増やすことができる方法です。また茎を切り取って土に挿す挿し木も、失敗が少なく初心者の人にもおすすめです。

ハオルチア属や、アロエなどは根元から子株が出てくる品種は、子吹きした株(苗)を切り取って株分けして増やすこともできます。

まとめ

多肉植物は、種類が多く生育型もさまざまです。害虫は数が少ないうちに対処して対策することが大切です。なるべく植物を観察して虫が発生したらすぐ駆除することを心がけてください。

せっかく大切に育ててきた多肉植物を、病気や害虫のせいで弱って枯らしてしまうのは悲しいです。でも多肉植物は生命力の高い植物です。諦めないで対処すれば、復活して丈夫に元気に育ってくれます。また多肉植物は葉一枚からも目がでたり、子株が横からでて群生するタイプでは、株分けや挿し木で増やすことも簡単な品種も多くあるため、親株が駄目になってもあきらめないでください。

ぜひ日ごろから、多肉植物を観察して虫に食べられないよう、しっかり管理してあげてください。

編集さん
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編集部のメンバーは皆、実際に農業に携わりながら情報をまとめています。農学を極め樹木医の資格を持つ者、法人の経営・財務管理に長けている者、大規模農場の営農経験者などバラエティに富んだメンバーで構成されています。他にも農機具やスマート農業機器、ITなどのスキルも兼ね備えています。

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