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多肉植物

多肉植物カンテ 管理方法や水やりのポイント! 

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多肉植物カンテ 多肉植物

カンテは成長すると40㎝ほどになる大型種で、バラの花のようなロゼット状に広がる葉は薄く、白い粉をまとった美しい姿で、エケベリアの女王とも呼ばれています。

この記事では、カンテを初めて手に入れた方にもわかりやすく、寄せ植えや植え替えの方法、育て方のコツを多肉植物初心者の方にもわかりやすく、説明します。

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カンテについて

基礎知識

園芸分類多肉植物・観葉植物
学名 Echeveria cante
属名 ベンケイソウ科エケベリア属
原産地メキシコ サカテカス州(原種)
草丈・樹高10㎝~40㎝ほどに生長
耐寒性等耐寒性 普通 耐暑性 普通
花言葉「優美」「穏やか」「たくましさ」

生育タイプ

多肉植物は、春秋型、夏型、冬型の3つのタイプに分かれます。それぞれの型により生育期と休眠期が異なります。生育パターンを知ることで、それに合わせて管理することで無理なく育てることができます。

カンテは、「春秋型」です。春秋型は、 春と秋に盛んに生育するタイプです。10〜25°Cの範囲で生育が旺盛になります。夏は暑さのせいで生育が悪く、根腐れや蒸れを避けるために、休眠させる必要があり、冬は寒さのために自然に休眠します。茎や葉が柔らかく、色鮮やかで草花のような雰囲気を持つ多肉タイプです。

苗の選び方

多肉植物は春秋型、夏型、冬型の3タイプに別れ、それぞれ生育期と休眠期が異なります。購入は生育期に苗を購入するのがおすすめです。カンテは春秋型ですので、春か秋が適期です。

できれば、園芸店や多肉植物のお店で実際に見て葉がつまっていて、ハリがあるもので、根がさわっていてもグラグラしていない苗を選ぶことをお勧めします。しかしカンテは手に入れにくい品種でもあるので、インターネットで買う場合は信用できるお店を選んで買いましょう。

根が付いた状態の抜き苗として販売されている場合は、苗は乾いた状態で送られてくることがほとんどですので、根の状態を確かめて、根腐れ等していなければそのまま新しい用土に植え付けましょう。9月頃に植え替えをすると成功率が高いのでおすすめです。

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カンテの管理方法と水やり

置き場所

多肉植物は日当たりの良いところが大好きです。基本は冬以外はベランダや庭などの屋外で管理します。室内で育てる場合もなるべく窓辺など日の当たる場所で管理しましょう。

通常多肉植物は、葉焼けするので夏は直射日光にはあてずに半日陰で管理しますが、カンテは夏も遮光せず、日によく当てます。理由はカンテの周りについている白い粉。この白い粉はブルーム(果粉)といい、植物を雨や病気また紫外線から守る役割を持っています。日照不足になると、この粉が薄くなり秋以降に病気にかかりやすくなります。雨に当たったり、手で触れたりすると粉が落ちるのでなるべく粉が落ちないように注意しましょう。

春から徐々に日光に慣らし、梅雨も雨の日以外は屋外の日当たりの良い場所で管理して徐々に強い光にならしていくと葉焼けせずに育てることができます。また外に置くときは、夏は特にコンクリートの上に直接置くと熱が鉢に伝わって高温になるので、棚など一段高いところにおくのがおすすめです。

冬は、温度が5℃を下回るようになったら、朝晩は室内で管理しましょう。霜や雨に当てないよう注意します。

水やり

多肉植物は、生育期には、水をたっぷりジョウロで与え、休眠期には乾燥気味に育てるため葉水で与えます。水の与えすぎは多肉植物は根腐れの原因になるので気をつけましょう。

カンテの水やりは表面の土が乾いてからさらに3~5日たってから与えます。カンテは水が好きなので土が早く乾きやすいのですが、毎日与えると根腐れの原因ともなります。ロゼット状の中央に水がたまると、日光に当てると葉焼けの原因にもなります。なるべく根元から与えて水がかからないようにします。水が溜まってしまったら、息を吹きかけたり、空のスポイントで空気を噴射して水を溜めないようにします。

小さい鉢などではジョウロで与えず、水差しなどを使って、横から株元に水を与えると葉っぱに水をかけずに与えることができます。

休眠期の葉水も、葉ではなく土に水をかけるようにします。水の量は半日で鉢が乾く程度の水の量が目安です。

管理方法と水やりの季節ごとのスケジュール

春秋型年間スケジュール
  • 冬の休眠期から覚めた3月は気温が高い昼間は外にだし、日当たりの良い場所で管理しましょう。夜はまだ寒いので室内に取り込みます。4月~6月は生育が旺盛の時ですので、屋外の日向で管理します。

    水やりは、休眠期から生育期に入りますので鉢の土が完全に乾いたら、鉢底から水がでるまで与えます。

  • 7月から9月も、屋外の日当たりの良い場所で管理します。遮光はせずしっかり日光に当てましょう。日本の夏は多湿ですので、風通しの良い場所で株を蒸らさないように注意します。

    水やりは6月下旬からは月に1~2回霧吹きで、水を与える「葉水」で与えます。葉水といっても、多肉植物は鉢土に水を上げます。時間は日中に水やりをすると株が蒸れる恐れがあるので、夕方に株を少し冷やしてあげます。

  • 気温が下がる9月下旬~10月までは、春と同様に屋外の日向で管理します。水やりも春と同様に、鉢底から水がでるまで与えます。

  • 休眠期です。最低気温が5℃を下回るようになったら室内の、日当たりの良い場所で管理します。暖房の風が当たらない場所に置きます。暖かな昼間は、屋外で日に当ててあげるとより元気に育ちます。

    水やりは「葉水」を月に1度~2回ぐらいの頻度で行い株全体を湿らせます。気温が上がる暖かい午前中に行いましょう。

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その他 カンテの栽培で気をつけたいポイント

植え替え

購入した鉢がビニールポットであったり、自分の好みの鉢に代えたいときには、植え替えをします。また生育に合わせて、1~2年に一度は植え替えが必要です。カンテは成長が早いのでできれば1年に一度植え替えをしましょう。白い粉がはがれないようピンセットなどを使うとよいでしょう。

時期は、生育期ならいつでも行えますが、原種であるカンテの植え替えの適期は秋の生育期の9月。原種は根の張りが弱いため、春に行うと暑い夏に向かってダメージが大きくなるためです。購入した時期が生育期以外で、植え替えを行いたい場合は、根を崩さず用土だけ追加して新しい鉢に植え替える鉢増し(手順2~3を行わない)をしましょう。植え替える用土は必ず新しい乾いた土を使いましょう。

  1. 植え替えの多肉植物は、土が乾いた状態のときに、鉢から外します。
  2. 根っこをほぐすように土を落とします。
  3. 根を根元から3㎝ほど残してカットします。腐った根は根元から切ります。
  4. 新しい鉢を用意して、底に鉢底ネットをいれます。
  5. 鉢の底に鉢底石を入れ、その上に緩効性粒上肥料を加えます。(なくても可。鉢底石を入れることで根腐れ防止になります)
  6. 苗を押さえながら、培養土いれて植え込みます。最後に割り箸などでつついて、根の周りに土が入るようにします。最後に鉢をトントンと叩いて隙間を入れて完成です。
  7. 水やりは植え付け後、7日~10日後に行います。その間は明るい日陰に置いておきましょう。

用土

一般の観葉植物では、鉢植えの場合は、赤玉土と鹿沼土を基本用土として、ピートモス、バーミキュライト、パーライトやココヤシチップといった改良用の土を基本用土にプラスして使います。

しかし、多肉植物は休眠を伴うものが多く、休眠中の多肉植物は、根もほとんど給水しないので、根腐れを防ぐために鉢土を完全に乾燥させる必要があります。カンテは乾燥した地域が原産地ですので一番重要なことは、通気性(水はけ)がよいこと、それとある程度の保水性があるものがよいでしょう。赤玉土4・軽石4・腐葉土1・くん炭1などの配合で、一般の草花より排出性を高めた配合にします。

市販の多肉用の培養土も便利です。多肉植物の配合はどれが正解ということはありません。多肉植物の土についての記事もありますので、興味のある方はお読みください。

多肉植物はは水耕栽培や、土を用いず、ハイドロボールやゼオライトなどの保水性、吸水性のある培地を使ったハイドロカルチャーでも育てることができます。ハイドロカルチャーで育てる場合は、土からの植え替えとは多少異なり、土の根を終わらせて水で育てる根を発根してから植え替える必要があります。

多肉植物のハイドロカルチャーでの育て方に興味がある人は、こちらをお読みください。

肥料

多肉植物のカンテには、元肥は植え付け、植え替え時に行います。 植木鉢などで栽培する場合は、元肥をしっかりと施し、適期に追肥を行っていきます。追肥はは3月〜5月・9月~10月の生育期は肥料が必要です。 カンテは秋が深まると紅葉する品種です。紅葉時期に肥料分が多いと発色が悪く、くすんでしまう可能性があります。秋は早めに追肥しましょう。

  • 液体肥料(液肥)の場合は、ラベルなどに記載されている希釈率から更に2倍程度に薄めて、月1〜3回のペースで施肥します。
  • 固形肥料の場合は、ラベルなどに記載されている使用目安量の半分程度の量を、1ヶ月〜2ヶ月に1回程度施肥します(頻度は使う肥料のラベルの説明に合わせると良いでしょう)。

休眠期は絶対に肥料をやらないようにしてください。肥料やけを起こし、枯れる原因になります。

多肉植物の肥料についての記事もありますので、肥料について興味のある方は読んでみてください。

ふやし方

多肉植物は株分け、さし芽、葉ざし、根ざし、挿し木、胴切り、種まき(実生)でふやします。カンテは、胴切りと種まき(実生)で増やします。エケベリアは葉挿しが一般的ですが、カンテは葉が薄く、成功率はよくありません。適期はいずれも3月から6月、または9月から10月です。

胴切り

カンテは胴切りという剪定方法で、増やすことができます。

準備するもの 鉢・用土・ピンセット・テグスか刃物(ハサミ・カッターなど)・土入れ・新聞紙もあるとよいです。

  1. カンテは下葉を少し残した状態で、途中から切り取ります。カンテは茎が見えず、触れると白い粉が落ちてしまうのでテグスや糸などを使って切り取るのがおすすめ。テグスを茎にぐるっとまいて、両端を引っ張ると中心の太い茎を切り取ることができます。
  2. 切り離した先端の切り口は、2~3日ほど乾燥させます。新聞紙などでくるんでおいてもよいでしょう。カットした苗も根元から子株が増えます。
  3. 切った先端の断面から芽が生えるので、切断面を下にして鉢に、新しい用土をいれて植えつけます。根腐れしている場合土の中に腐敗菌が発生している場合があります。必ず新しい用土を使いましょう。
  4. 水やりは植え付け後、1週間後ぐらいに行います。その間は半日陰に置いて根が出るのをまってから、新しい環境にならしていきます。

実生

カンテは、葉挿しでどんどん増えるわけではないので、なかなか苗が手にはいらないことも。花芽を切らずに残して、種を取ることもできます。カンテの花期は7月頃です。種蒔きの適期は春と秋ですので、それまでは果実ごとジップロックなどに入れて、密封して冷蔵庫に保管しておきましょう。インターネットなどでも種は手に入れることができます。

準備するもの カンテの種子・種まき用土・鉢(セルトレイ)・蓋

  1. 鉢に、新しいタネまき用の土をいれます。培養土でもよいですが肥料が入っていないものを使います。
  2. 用土は、霧吹きなどで湿らせて、種が重ならないように蒔きます。覆土は必要ありません。
  3. 鉢にラップをして、輪ゴムなどで固定します。
  4. 種蒔きをしたら、水は切らさないようにします。腰水で与えるのがよいでしょう。鉢より一回り大きな入れ物に水をいれ、その中に鉢を入れます。水の量は鉢が10分の1程度浸かる程度にします。
  5. 室温が20℃~25℃程度の明るい日の当たる日陰で管理します。直射日光には当てません。
  6. 2日~1週間程度で発芽します。発芽がそろったらラップに穴をあけて通気性をよくします。
  7. ある程度の大きさになったら(本葉が2枚程度)、ラップと腰水をやめて、培養土に植え替えし、通常の環境にならしていきます。幼苗は、日光にあまり強くはないので徐々に慣らしていきましょう。

その他の作業

花芽切り

カンテは、夏になると成長点から花芽が伸びて赤い花を咲かせます。花を咲かせると株が弱ります。観賞しない場合は早めに切り取りましょう。

病害虫

夏の高温多湿の時期に、 軟腐病・灰色カビ病等にかかりやすくなります。害虫(アブラムシカイガラムシ)の排せつ物につく菌によって引き起こされるすす病などにかかることもあります。予防としては、風通しの良い場所で育てる、また梅雨まえに、枯れたり色が変わっている下葉を取り除いておくのも効果があります。

カイガラムシ・ハダニ・アブラムシ・アザミウマ、ネジラミなどの害虫が発生する恐れがあります。それぞれの害虫によって対応は異なりますが、見つけたら早めに歯ブラシなどでこそげとるか、水流で取り除いてあげましょう。殺虫剤なども有効です。

害虫に対しての対策は、下記に詳しい記事がありますので発生して困っているときなどは参考にしてください。

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まとめ

エケベリア・カンテは、多肉植物の中でも成長が早く、大きな株になるのも魅力。しかし多肉植物愛好家のタニラー人たちには、パウダーブルーの葉の高貴な見た目と、栽培の難易度が高く気難し屋なところからカンテ様とも呼ばれています。

ロゼットタイプに代表はエケベリア属が有名ですが、冬型の葉の色が豊富なアエオニウム属・肉厚な葉が特徴のグラプトペタルム属、エケベリア属とグラプトペタルム属の交配種のグラプトベリア属などがあります。

原種は、交配種に比べ日本の環境で育てるのは難しいといわれています。しかしカンテは美しい葉と冬の紅葉も見事で、上手に育てればどんどん大きくなります。その地域の気候や環境・日当たり等でも育て方は変わりますので、いろいろと失敗しながらぜひ美しいカンテを育ててみてください。

編集さん
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