広葉雑草について、生態から除草、防除方法まで徹底解説!

空き地に生茂るヒメムカシヨモギ一般
一般知りたい除草・防草除草・防草方法

雑草はたくさんの種類がありますが、大きく分けると、一年で枯れる「一年生雑草」、複数年生育する「多年生雑草」があり、それぞれ「イネ科雑草」「広葉雑草」に分類されます。ここでは代表的な広葉雑草の詳細と、それぞれを駆除、防除するにはどんな方法があるのか、徹底解説していきたいと思います。

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セイタカアワダチソウ 

代表的な雑草、開花したセイダカアワダチソウ
キク科
種類多年草
分布日本全土
学名Solidago altissima L.
別名セイタカアキノキリンソウ

セイタカアワダチソウの特徴

セイタカアワダチソウはもともと北アメリカ原産で、明治時代に日本に導入された植物です。地中に長い地上茎を横行させ、種子と根茎で繁殖し、越年する多年生の雑草です。空き地や駐車場によく見られますが、酸性土壌では生長が弱くなるため、きちんと耕起された圃場、菜園では種子が入ってきてもそんなに繁殖はしません。

セイタカアワダチソウの防除方法

基本的には、土壌を酸性にし、繁殖を防ぐ方法があります。また、生育してしまっている場合は、複数回地上部分を草刈りし、草丈と花木を抑えることが有効です。駆除するためには、地下茎を枯らす必要があるので、出来ればグリホサート系の葉茎処理剤タイプの除草剤を散布すると地下茎まで枯れるので、使用をおすすめします。一度の処理での根絶は難しいので、再生しなくなるまで定期的に何度も散布してください。

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ブタクサ

キク科
種類一年草
分布日本全土
学名Ambrosia artemisiifolia L.
別名

ブタクサの特徴

ブタクサはもともと北アメリカ原産で、明治時代に日本に導入された植物です。春に出芽し、種子で繁殖する一年草です。花粉症の原因にもなる雑草で、空き地や駐車場、道ばた、畔畦によく見られます。

ブタクサの防除方法

基本的には草刈りを行うと再生能力が乏しく、有効に除草できます。また、葉茎処理系の除草剤、土壌処理系の除草剤、どちらも有効で、防除することができます。

オオブタクサ

キク科
種類一年草
分布日本全土
学名Ambrosia trifida L.
別名クワモドキ

オオブタクサの特徴

オオブタクサも、ブタクサと同様、北アメリカ原産で、戦後日本で見つかった植物です。春に出芽し、種子で繁殖する一年草です。花粉症の原因にもなる雑草で、畑や菜園、圃場、また空き地や駐車場、道ばた、畔畦によく見られます。ブタクサと比べて非常に子葉が大型で、茎の高さは3m以上に及ぶものもあります。

オオブタクサの防除方法

基本的には上部を草刈りしても再生するため、発見初期にできるだけ手取りでの除草が効果的です。非選択性の除草剤の使用が可能な場合は、非選択性除草剤を散布するのが有効ですが、畑、圃場では広葉雑草に有効な選択性の除草剤を試していくことになります。発芽の深度がまちまちなので、土壌処理剤はあまり有効ではありません。また、ダイズ畑では、オオブタクサに効果がある選択性の除草剤が乏しく、手作業での防除をするほかなく、ダイズ畑で発生すると非常に厄介な雑草です。

ツユクサ

夏に生茂、群生するツユクサの写真
ツユクサ科
種類一年草
分布日本全土
学名Commelina communis L.
別名ホタルグサ、ツキクサ、ムラサキグサ

ツユクサの特徴

ツユクサは種子で繁殖する夏生一年草です。特に畑、菜園、田んぼの畔畦によく見られ、群生します。青色の小さな花弁が特徴的です。

ツユクサの防除方法

ツユクサは、特徴として出芽深度が深いため、土壌処理剤の効果は他の雑草と比べて低いです。非選択性の除草剤の使用が可能な場合は、非選択性除草剤を散布するのが有効です。畑や水田、田んぼの畦畔の場合は、広葉雑草に有効な選択性の除草剤を散布することになります。ツユクサは種子の寿命が長いので、圃場に種子を落とさないようにすることがポイントです。

ハマスゲ

カヤツリグサ科
種類多年草
分布関東以西
学名Cyperus rotundus L.
別名コウブシ、ヤカラ、クグ

ハマスゲの特徴

ハマスゲは種子と塊茎で繁殖する夏生多年草で、親株の基部から何本もの根茎をでして、それが小株になって、その基部が新しい塊茎になって、と増殖を繰り返す大変厄介な雑草です。草刈機、ロータリー耕で根茎を切断すると、さらに増殖してしまいます。砂浜や川原、果樹園、畑地、芝地に多く見られます。

ハマスゲの防除方法

畑地の場合は、塊茎は乾燥と寒さに弱い(-5°C以下に2時間放置すると死滅)ので、冬場に耕起することは、外に触れさせることで死滅させることができるので、大変有効な防除方法になります。芝生や耕起出来ない場所に発生した場合は、土壌処理剤で種子からの出芽を抑え、ある程度生長している場合は、基本的には葉茎処理剤を散布を何度も行うことで全ての枯死、駆除を目指していきます。根茎が増殖していくため、地下部をしっかり枯らすことが重要です。出来れば、非選択性のグリホサート系除草剤、畑地や芝生の場合は、選択性の葉茎処理剤を散布してください。

スベリヒユ  

スベリヒユ
種類一年草
分布日本全土
学名Portulaca oleracea L.
別名ホトケミン、ツルツル、ヨッパライ

スベリヒユの特徴

スベリヒユは葉っぱが多肉質で緑色、茎は赤紫色で下部は地面を這うような生え方をしています。畑、道ばたに多く生育し、特に野菜畑によく見られることが特徴です。

スベリヒユの防除方法

出芽深度が浅いので、土壌処理剤が威力を発揮します。生育してしまっている場合は、畑であれば、広葉雑草に有効な選択性の除草剤を散布してください。また、手で抜いたり、草取りするのも有効です。その場合は、畑に置いたままだと、また活着して生長してしまうので、必ず畑地の外に出して枯らすようにして下さい。

スギナ

果樹園に生えたスギナを抜いた後。地下茎が長く途中でちぎれてしまっている。
トクサ科
種類多年草
分布北海道~九州
学名Equisetum arvense L.
別名ツクシ、ツギナグサ

スギナの特徴

スギナは越年する多年草で、一部の地下茎からでも繁殖し、少し経っただけでスギナだらけになるくらいの高い繁殖力を持っています。地下茎を伸ばして地中に根びこってしまうため、引っこ抜いても、地下茎の一部は地中に残存し、またそこから繁殖するため、本質的な駆除にはならないケースが多いです。
また、草刈などで衝撃を与えると胞子を撒き散らして、より多くのスギナの繁殖を産んでしまうという、誠に厄介な雑草です。山地、開墾地、果樹園、畑地、麦畑に多く見られます。

スギナの防除方法

基本的には葉茎処理剤を散布することで生長を抑え、何度も投与することで全ての枯死、駆除を目指していきます。根茎が増殖していくため、地下部をしっかり枯らすことが重要です。出来れば、非選択性のグリホサート系除草剤、またアシュラム剤を使用したいところです。

スギナの駆除・防除については、具体的な除草剤など下記に詳しく説明していますのでご参考ください。

ドクダミ

ドクダミ科
種類多年草
分布北海道~九州
学名Houttuynia cordata
別名

ドクダミの特徴

ドクダミは、毒下しの効果が高いことから、「毒を矯める(おさえる)」→ 毒矯み(ドクダミ)と呼ばれるようになったと言われているくらい、昔から優秀な薬草として、ゲンノショウコ、センブリと共に日本の三大民間薬の一つに数えられていて、欧米でも東洋のハーブとして人気があります。また、葉を乾燥させたどくだみ茶も有名です。

ドクダミは越年する多年草で、ちぎれた、一部の地下茎からでも繁殖するため、ほかの雑草が生えなくなるくらい高い繁殖力を持っています。放置しておくと一面ドクダミだらけになるほどです。また強い臭気があることと、地下茎を伸ばして地中に根びこってしまうため、退治しにくい、しつこい難防除雑草の代表格としての側面も持っています。

ドクダミの防除方法

基本的には葉茎処理剤を散布することで生長を抑え、何度も投与することで全ての枯死、駆除を目指していきます。根茎が増殖していくため、地下部をしっかり枯らすことが重要です。出来れば、非選択性のグリホサート系除草剤を使用したいところです。

ドクダミの駆除・防除については、具体的な除草剤など下記に詳しく説明していますのでご参考ください。

カタバミ

難雑草カタバミの葉っぱと花の写真です
カタバミ
種類多年草
分布日本全土
学名Oxalis corniculata L.
別名スイモノグサ、トンボグサ

カタバミの特徴

カタバミは種子とほふく茎で繁殖する多年草です。冬でも地上部が枯死することなく、根は非常に細長く地中に入ってしまって抜きにくいのが特徴です。畑地、庭、芝地に目立って出現します。

カタバミの防除方法

畑地の場合は、草丈がそもそも低いので他の雑草に比べて作物の生長に悪い影響は及ぼしません。このため、耕起と耕起後の土壌処理剤で防除は十分です。耕起出来ない芝地などでは、千切れやすいために手での草取りは困難です。芝生で使える選択性の葉茎処理剤を使用することで防除することになります。

尿素を混ぜると(尿素混用)除草剤の効果が高まります

尿素は代表的なチッソ肥料ですが、農薬に少量を混ぜ込ませると、農薬の効果を高めると言われています。理由は、尿素が植物の葉の表面のワックス層やクチクラ層の細胞をゆるめ、農薬を浸達しやすくするためと言われています。混ぜ込ませる量は、20Lに一掴み程度の少量が目安です。

尿素を入れることで、除草剤に速効性が出て枯れ始めが迅速になり、また希釈濃度を薄くしても、スギナ、スベリヒユ、シロツメクサ、チドメグサ、セイタカアワダチソウ、ツユクサなどの難雑草がしっかり枯れるので、効果にムラが出にくくなります。結果、使用する除草剤の原液量が減るため減農薬となり、コストも少なくなります。大量の除草剤を撒く必要がある農家の方には、おすすめの方法と言えます。

まとめ

広葉雑草は、その他シロツメクサ、チドメクサ、カタバミ、オオイヌノフグリ、ヒメジョオンと色々あり、多年生から一年生まで、様々です。中には、非常に駆除、防除が難しい難雑草もあります。まずは早期発見、早期の撤去を軸としつつ、生育したものに対しては、葉茎処理剤を散布する方法などで繰り返し枯らし、駆除をしていきましょう。しっかり防除することで、病害虫による病害の発生を防ぎ、殺虫剤の使用、農作業も減らすことができます。何よりも早め早めの対策が重要です。

執筆者・監修者情報
執筆者・監修者

農家web編集部のメンバーが「農業者による農業者のための情報サイト」をコンセプトに、農業に関するあらゆる情報を丁寧にまとめてお届けしていきます。
編集部のメンバーは皆、実際に農業に携わりながら情報をまとめています。農学を極め樹木医の資格を持つ者、法人の経営・財務管理に長けている者、大規模農場の営農経験者などバラエティに富んだメンバーで構成されています。他にも農機具やスマート農業機器、ITなどのスキルも兼ね備えています。

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