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多肉植物

多肉植物の病気とは?病気別対策と復活のポイント!

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多肉植物

ぷっくりとした葉や、まるでバラのように広がる葉、紅葉するもの、茎や根が大きく肥大したものなど、多肉植物はその見た目や、手間がかからなくて初心者の人でも育てやすいことから人気があります。

園芸店だけでなく、100均やインテリアショップなどでも手に入れることができるようになった多肉植物ですが、最近元気がない・・・。根本がグラグラして倒れそう・・。茶色く変色していて病気かもしれない。と心配してもどう対処してよいかわからない人も多いのではないでしょうか。

この記事では、多肉植物がかかりやすい病気とその対処法について、初心者の方にもわかりやすく説明します。

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多肉植物の病気

根腐れ病

多肉植物の根本が緑色から茶色に変色したり、生育期に水やりをしても茎や葉っぱがしぼんだまま、サボテンなどは根元がぶよぶよに柔らかくなっていたら「根腐れ」の可能性が高いです。そのまま放置すると根が腐って水や養分を取り込めなくなり最終的には折れたり、枯死してしまいます。根本が茶色くても固い場合は、木のような見た目になる木質化の可能性があります。こちらは生育には問題がありません。

多肉植物の枯れる原因の一番は根腐れですが、なぜ起こるのでしょうか。原因は水と栄養が多いことがほとんどです。多肉植物は、乾燥して栄養の少ない場所でも自生できるので、逆に水やりや肥料の与え方を間違うと、適応できずに枯れてしまいます。また置き場所にも注意が必要です。高温と多湿が苦手な多肉植物は風通しの良い場所で管理しましょう。梅雨など雨ざらしにしないように注意が必要です。

また多肉植物は生長に合わせて植え替えが必要になりますが、それをさぼると鉢のなかで根が張りすぎて根づまりを起こして、根腐れの原因にもなります。

菌が原因の病気(ウドンコ病・軟腐病・灰色カビ病等)

うどんこ病はウドンコカビ科の糸状菌によって起こる病害の総称で、糸状菌が繁殖して、葉や茎がうどん粉をかけたみたいに、はじめは白い斑点から、末期は光合成を阻害するくらいに葉全体が白くなる病気です。

軟腐病(なんぷ病)は、土壌中の病原菌から感染する病気で、はじめは結球部の軟らかい葉に小斑点ができ,これがやがて急速に広がっていきます。その後、全体が褐色(飴色)に軟化腐敗してどろどろになり,悪臭を発するようになります。菌は植物の傷口、害虫の食害痕から侵入してきます。予防には、苦土石灰粉をまいておくのが有効です。メセンやハオルチアなどがかかりやすい病気です。

灰色カビ病は、カビ(糸状菌)によって起こり、葉の一部が灰色、黒、褐色に変色して枯れたようになります。次第にその部分が拡大し、やがてその部分が腐敗して灰褐色のカビに覆われます。

どの病気も病状が軽い場合は、殺菌剤を使用すれば苗は生育する可能性もありますが、変色した部分は治りません。病気の部分から上部を胴切りして、植え替えましょう。予防にも殺菌剤は有効です。

殺菌剤は、ウドンコ病にはオルトランやベニカ、ベニカスプレー灰色カビ病にはダコニールなどがよいでしょう。病気にかかって困っている場合には対策方法を詳しく説明しているので、お読みください。

害虫が原因の病気(すす病)

多肉植物についた害虫(アブラムシカイガラムシ)の排せつ物につく菌によって引き起こされる病気です。葉が黒いススを被ったように汚れます。

殺菌剤を使用するとともに、アブラムシやカイガラムシを駆除する必要があります。歯ブラシなどでそぎ落としたり、ピンセットなどで駆除します。予防の殺菌剤等もあるので、アブラムシやカイガラムシの駆除については、記事がありますのでそちらもご覧ください。

徒長

植物の茎がひょろひょろと伸びてもやしのようになることを、園芸用語では徒長といいます。上にどんどん伸びていくのをみると成長しているのかなと勘違いすることもありますが、徒長した茎は太くなることはないので、徒長した場合はその茎を切り取るのが通常です。

徒長の原因のほとんどが、日照不足です。多肉植物はは特に日光が大好きです。多肉植物が徒長した場合はその場所では日光が十分ではありません。置き場をもう一度見直して、日なたに置いてあげましょう。また室内で育てる場合には、屋外で育てるより水と肥料を控えると徒長しにくくなります。

葉焼け

日陰から、急激に強い日の光の下においたり、夏に直射日光にあてると葉がやけどを起こして日焼けしてしまうことを「葉焼け」といいます。葉焼けした葉は戻りません、ひどい場合はそこから病気を発生して枯れてしまうこともあります。

日光が大好きな多肉植物ですが、真夏の直射日光は遮光ネットなどで半日陰で育てるのが基本。こちらは気をつけている方が多いですが、意外とやってしまいがちなのが、買ってきてすぐの葉焼けです。園芸店など日の当たる場所で育てている場合は心配ありませんが、100均などは、日の当たらない店内に数日間置かれています。急に日に当てると一気に葉焼けして弱ってしまうこともあります。また冬室内で管理していたあとに、暖かくなってきた春に屋外に出す時も注意が必要です。

葉焼けを防ぐには、日光に少しづつ慣らすこと。明るい日の当たらない場所に置かれていた多肉植物は、まずは明るい日陰から徐々に明るい半日陰に。1週間ほどかけて慣らしていきます。

またロゼット状の葉に上から水をかけると、葉の間に水滴が溜まりそれがレンズのような役割をして、焼けてしまうことも。葉の上に水滴が溜まっているようなら、ティッシュでふき取るまたは、息を吹きかけて水滴を飛ばしておきましょう。

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多肉植物の復活方法

仕立て直し

病気が発生したら、病気の部分を取り除いて仕立て直しをしましょう。8割ほど枯れていたとしても緑色の生きている部分があれば復活の可能性はあります。葉が変色した場合は、変色した部分をハサミやカッターなどですべて取り除いて、そのまま育てれば新芽がでて復活する可能性はあります。根が腐ってしまった場合は、根の部分は復活できないので元気な茎や葉を使って、復活させます。

茎挿し(挿し木)

茎節は残った茎を使って、新しい用土に植え替える方法です。徒長して伸びた茎を使ってもできます。茎挿しは病気の時だけでなく、増やす時にも使えます。クラッスラ属などは挿し木が簡単です

準備するもの 鉢・用土・ピンセット・消毒済み刃物(カッター・ハサミ)・土入れ等

  1. 病気になっていない、茎節を選んでハサミなどでカットします
  2. 根元に葉がついている場合は、挿したときに腐りやすいのため切り落としておきます。切り離した茎は、1~2週間ほど乾燥させ挿し穂にします。
  3. 鉢に、乾いた新しい用土をいれ挿し穂を植え付けます。
  4. 水やりは植え付け後、1週間から2週間後に行います。その間は半日陰に置いて根が出るのをまってから、新しい環境にならしていきます。

胴切り

エケベリア属やセダム属・アガベなどが根腐れしてしまったら、胴切りという剪定方法で腐った部分を切り落とし、植え替えすることで復活できます。胴切りは、病気の時だけでなくふやしたり、見栄えをよくする時のも使われます。

準備するもの 鉢・用土・ピンセット・テグスか刃物(ハサミ・カッターなど)・土入れ・新聞紙もあるとよいです。

  1. 根腐れしている場合は、根腐れしている部分より上の先端を、病気で変色している場合は変色している部分より上をカッターやハサミできります。茎が詰まっていて見えない場合は、テグスや糸などを使って切り取る方法もあります。テグスを茎にぐるっとまいて、両端を引っ張るだけです。
  2. 切り離した先端の切り口は、1週間から2週間ほどしっかり乾燥させます。新聞紙などでくるんでおいてもよいでしょう。
  3. 切った先端の断面から芽が生えるので、切断面を下にして鉢に、新しい用土をいれて植えつけます。根腐れしている場合土の中に腐敗菌が発生している場合があります。必ず新しい用土を使いましょう。
  4. 水やりは植え付け後、1週間から2週間後に行います。その間は半日陰に置いて根が出るのをまってから、新しい環境にならしていきます。

葉挿し

茎のないタイプの多肉植物は、葉を使って発芽させて育てる葉挿しでも復活させることはできます。葉挿しも茎挿しと同様、増やす時にも使えます。

準備するもの 鉢・用土・ピンセット・消毒済みのカッター・土入れ・霧吹き

  1. 傷んでいない葉を指やピンセットで付け根から葉を摘みとります。
  2. 摘みとった葉は、切り口を1週間ほど乾燥させます。
  3. 乾いた新しい用土に等間隔に根を軽く挿しこみます。横にすると乾いた土でも倒れにくくなります。
  4. 水やりは3日後ぐらいに霧吹きで与えます。根が発根したら新しい鉢に植え替えます。

芯止め

アガベ・ハオルチアなどで小さな株や中心部が傷んで胴切りもできない場合は、芯止めして中心部からの成長を止めて、脇芽から子株の発生を促して復活させます

  1. 中心部の葉を全部取り除いて、茎の上をカッターなどで切り取ります
  2. 中心部分を、カッターなど先のとがったもので茎の中央をえぐり生長点をつぶします
  3. 半日陰において管理します。1か月ほどたつとつぶした茎の周りから新芽ができて、子株に生長します。
  4. 半年ほど子株をそのまま育てて、大きくなってから植え替えます

植え替え

根詰まりをおこしているのなら、植え替えることで復活することもあります。

準備するもの 鉢・新しい用土・ 消毒済みの刃物(カッター・ハサミ・ナイフなど) ・ピンセット(割り箸) 土入れ・新聞紙もあるとよいです。

  1. 植え替える多肉植物はは1週間ほど水を上げずに乾燥させてから、鉢から外します。
  2. 根っこをほぐすように土を落とします。
  3. 伸びた根を半分から3分の2ほどカットします。腐った根は根元から切ります。
  4. 日陰で、4~5日乾かします。湿ったままだと病原菌が発生するためです。
  5. 新しい鉢に植え付けします。鉢の底に大粒の赤土土か軽石を入れ、その上に緩効性粒上肥料を加えます。苗を押さえながら培養土いれて植え込みます。最後にピンセットや割り箸などで土をならします。
  6. 水やりは植え付け後、4日から5日後に行います。その間は半日陰に置くか、ティッシュなどをかけておきましょう。
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その他 多肉植物の栽培で気をつけたいポイント

栽培環境

多肉植物は、日光が大好きです。1年を通して日当たりがよく風通しの良い場所で管理しましょう。夏の直射日光は、葉焼けの可能性もあるので危険です。半日陰にするか、遮光ネットなどで遮光してあげましょう。日に当てないとひょろひょろともやしのように徒長してしまう恐れがあります。

多肉植物は耐寒性はあまり強くないものが多いので、基本的には鉢植えで育てて、霜が降りる前には室内に取り込みましょう。多肉植物には気温が下がると紅葉する種類もありますので、その場合は日に当たる軒下などで、水やりを控えめにしてあげるとよいでしょう。気温が5℃以下になったら室内で管理します。

室内で育てる場合も、置き場所が大切。窓辺など日当たりの良い場所に置いてあげましょう。できれば冬でも昼間はベランダや屋外に出して日に当てると元気に育ちます。

水やり

多肉植物は、雨が少ない場所や岩場などに生育するものが多い植物で、乾燥した過酷な環境を生き抜くために、根や茎、葉などを肉厚にして水分を蓄えるようになっています。だからといって、水やりが必要ではないわけではありません。

多肉植物の水やりのポイントは、生育期と休眠期で水やりの方法を変えることです。

生育期

鉢土が乾いてから、ジョウロで底から水が流れ出るまで与えます。受け皿は必ず捨てて、水がたまらないように気をつけましょう。生育期から休眠期に移る時期は、徐々に水やりの量を少なくします。

休眠期

休眠期は水やりをやめて乾燥させる必要があります。休眠期から生育期に移る時期は、徐々に水やりの量を増やしていきます。


生育期、休眠期の判別は、多肉植物の場合、先述したとおり春秋型、夏型、冬型の3タイプに分けられます。肥料をやる時期・頻度も、水と同じく生育期と休眠期で分ける必要があります。

サボテンの水のやり方についての記事もありますので、水やりに興味のある方は読んでみてください。

用土

一般の観葉植物では、鉢植えの場合は、赤玉土と鹿沼土を基本用土として、ピートモス、バーミキュライト、パーライトやココヤシチップといった改良用の土を基本用土にプラスして使います。

しかし、多肉植物は休眠を伴うものが多く、休眠中の多肉植物は、根もほとんど給水しないので、根腐れを防ぐために鉢土を完全に乾燥させる必要があります。チワワエンシスは乾燥した地域が原産地ですので一番重要なことは、通気性(水はけ)がよいこと、それとある程度の保水性があるものがよいでしょう。赤玉土4・軽石4・腐葉土1・くん炭1などの配合で、一般の草花より排出性を高めた配合にします。

市販の多肉用の培養土も便利です。多肉植物の配合はどれが正解ということはありません。多肉植物の土についての記事もありますので、興味のある方はお読みください。

肥料

植木鉢などで栽培する場合は、元肥をしっかりと施し、適期に追肥を行っていきます。植え替え、植え付け時の元肥のやり方としては、粒状の緩効性肥料を他の観葉植物の2/3程度の量を目安に与えるようにします。元肥をしっかり施しておけば、しばらくは追肥はいらないかもしれません。肥料の容器もしくは袋に記載されている、通常の草花の使用目安量の1/2~2/3程度を施しましょう。追肥はタイプによって生育期が異なりますので、注意してください。

病害虫

スス病の原因となるアブラムシ、カイガラムシのほかにも・ハダニアザミウマ、ネジラミ、梅雨にはナメクジや夜盗虫(ヨトウムシ)などの害虫が発生する恐れがあります。それぞれの害虫によって対応は異なりますが、見つけたら早めに歯ブラシなどでこそげとるか、水流で取り除いてあげましょう。殺虫剤なども有効です。

害虫に対しての対策は、下記に詳しい記事がありますので発生して困っているときなどは参考にしてください。

まとめ

多肉植物は、ロゼット状に広がる葉が魅力のエケベリア属、茎や根が太く成長する塊根植物(コーデックス)、石ころのような見た目のリトープスなど品種も豊富です。置き場所や水やりを間違えなければ初心者でも育てやすく枯れにくいといわれています。

それでも植物ですので病気になったり、根腐れして枯れることもありますので栽培の環境に気をつけて予防にしてあげてください。また病気は、早めに気がつけば対処も楽です。日頃からよく観察して、いつもと違う症状がないか見てあげましょう。

病気になったら、思いって切り取っても育つの多肉植物の強いところです。しなしなになっても、病気で色が変わってもあきらめずに、葉の一枚でも残っていたら復活するチャンスはあります。ぜひこの記事を参考にして、病気の多肉植物を復活させてあげてください。

編集さん
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『農家web』では、この他、球根系から播種(は種)系、水生、宿根草、アサガオシクラメン、ヒヤシンス、紫陽花クレマチス、ベゴニア、ひまわり、チューリップ、ハーブ、アリウム、ポインセチアシャクヤクポトスペチュニアまたサボテンなどの多肉植物、常緑のガジュマルパキラ、クラピア、ビカクシダなど様々な観葉植物、ツツジなどの庭木、果樹、イチゴトマトなどの野菜のおすすめ記事があります。

また、雑草もイネ科雑草広葉雑草など一年草から多年草、また茎葉処理剤、土壌処理剤等の薬剤も幅広く解説しています。

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農家web編集部のメンバーが「農業者による農業者のための情報サイト」をコンセプトに、農業に関するあらゆる情報を丁寧にまとめてお届けしていきます。
編集部のメンバーは皆、実際に農業に携わりながら情報をまとめています。農学を極め樹木医の資格を持つ者、法人の経営・財務管理に長けている者、大規模農場の営農経験者などバラエティに富んだメンバーで構成されています。他にも農機具やスマート農業機器、ITなどのスキルも兼ね備えています。

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