オリーブの挿し木 成功率を上げるポイント!水栽培でも可能?

基本

オリーブは平和の象徴として昔から世界中で愛されている観葉植物で、プレゼントとしても人気があります。実や実から取れるオリーブオイルも人気があり、日本でも小豆島や瀬戸内など温暖な地域でオリーブは生産されています。

オリーブは萌芽力が強いので、剪定して樹形を整える必要があります。そこで剪定された枝がもったいないので、さし木で増やしたいと考える人も多いのではないでしょうか。しかしオリーブの挿し木は家庭ではなかなか成功率が低いといわれています。

この記事では、オリーブのの挿し木の基本や、できるだけ手軽な方法で成功率を上げる方法や管理方法を、初心者の人にもわかりやすく説明します。

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オリーブの挿し木の時期とさし枝について

挿し木の時期

オリーブの挿し木は、生育期に伸びてきた新しい枝を挿して増やす「緑枝挿し」と休眠期の冬に剪定した直径5㎝以上の枝を使って増やす「太木挿し」があります。

太木ざし

オリーブの剪定は開花期を除き、いつでも行えますが太い枝を切り落とす更新剪定(強剪定)は2月~3月に行います。この太い枝を使った挿し木を「太木さし」といい、直径が5㎝以上あればさし木の成功率は緑枝挿しにくらべ成功率はかなり高くなります。適期は剪定時期と同じ2月~3月に行います。

緑枝挿し

生長期の3月頃から新芽が生長してきます。その年に伸びてきた新しい枝を使って挿し木する方法です。適期は6月~7月中旬に行います。この頃に枝を刈り取って7㎝~10㎝ほどに切り分けて挿し穂にします。

さし枝

太木さしの場合

太木さしに使う、枝は直径5㎝あるもので木肌がなるべく緑色のものを選びます。長さを30㎝程度に切りそろえます。この時上下を間違えないようにしましょう。

緑枝挿しの場合

剪定した枝は、節3節ほどついている状態で、8㎝から10㎝に切り分けます。残した葉からの蒸散を防ぐため上部の葉を2枚だけ残し、下の葉っぱは手で取り除きます。切り口の下の茎はカッターやナイフなどで、斜めにスパッと切り落とします。反対側からも切り返しておきます。切ったらすぐに水揚げするので先に水を用意しておきましょう。

すぐにコップなどに水をいれ、切り口を水に浸して水揚げをします。土に挿し木する場合はそのまま2時間ほど水揚げしておきます。

編集さん
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さし穂にする枝は、日当たりのよい場所で育った充実した枝を選んで使います。

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水栽培でのさし木について

さし木には、用土を使わず水や、土の代わりに挿し木用の培土としてロックウールや、オアシス(吸水スポンジ)・水ゴケなどを使った方法があります。

水栽培での挿し木は、挿し穂を水にいれるだけの簡単な方法ですが、この方法で発根するのは、さし木の成功率が高いものが向いているといわれます。オリーブの挿し木の成功率は家庭では低く、活着率を上げるために密閉挿しをしている人も多い植物です。そのためオリーブの水栽培での挿し木は、難しいといえます。

また水差しで増やしても、土に植え替えないとやがて枯れてしまいます。さし床に使う赤玉土は、鉢上げ時の培養土にも使われているので、根が張りやすく植え替え時も容易になるため土でのさし木をおすすめします。

それでもどうしても水栽培にチャレンジして芽が出てたのを確認してから土に植え替えしたい場合は、コップなどの透明な容器に、メネデール(発根促進剤)を100倍に希釈した水を入れます。そこに上記の準備した緑枝挿しの挿し木を入れます。水は2日に1度かえましょう。芽がでたらすぐに、赤玉土小粒に挿し木します。手順は下記のオリーブの挿し木①(緑枝挿し)の手順にそって行います。

オリーブ挿し木①緑枝さし

上記のさし枝が準備できたら、挿し木を始めましょう。発根促進剤は絶対必要ではないですが、あると格段に成功率があがります。

準備するもの

  • オリーブのさし枝
  • 土(赤玉土小粒or鹿沼土)
  • 鉢やポット
  • 発根促進剤(メネデール・ルートン)

手順

  1. 鉢や育苗ポットに、赤玉土小粒を入れ割りばしなどで挿し穂を挿す穴を開けます。
  2. 1で作った穴に、水あげしたオリーブのさし枝をさします。葉が重ならないようにし2節目まで土に埋めます。ルートンを使う場合は挿す前に、枝の切り口にルートンを適量添付してから挿します
  3. ジョウロで鉢底から水がでるまで、たっぷり水を与えます。枝の根元がぐらつかないように土を固めましょう。
  4. 明るい日陰に置いて、鉢皿に水をいれてそこに鉢を置いて常に水が切れないようにし、常に土が湿っている状態にして湿度を保ちます。(密閉さしにすると成功率があがります)
  5. 鉢底から根っこが見えたら鉢上げします。

オリーブ挿し木②太木さし

準備するもの

  • オリーブの挿し木(直径5㎝以上 30㎝程度に切ったもの)
  • 土(市販のオリーブ用の培養土が便利)
  • 鉢(10号程度)
  • 鉢底ネット

手順

  1. 鉢の底に鉢底ネットを敷く。
  2. オリーブの挿し木を鉢に入れてみて、鉢の上部から2~3㎝程度でる程度でるように図り、培養土をその高さまで入れる
  3. 挿し木の下が埋まるように、培養土を入れる。ウォータースペースは3㎝ほどがよいでしょう。
  4. 鉢底から水がでるまで、たっぷりジョウロで水を与える
  5. 日当たりのよい場所に置いて、水を切らさないようにします。

太木さしの場合は、まず新芽が半年ほどで出てきます。根はなかなか生えてこないので、動かさないようにしましょう。1年ほどたつと根が張ってきます。肥料はそれまで与えないで大丈夫です。

成功率を上げるポイント

発根促進剤

発根促進剤をつかうことで、さし木の成功率はUPします。家庭用のさし木でよく使われホームセンターなどでも手軽に購入できる発根促進剤について説明します。

ルートンは、さし木、さし苗の発根を促進させる植物成長調整剤です。粉末状ですので枝の切り口3㎝ぐらいを水に浸して、粉末をまぶして使います。ホームセンターなどでも300円程度で買える手軽な商品です。農薬ですので、使用に際しては必ず商品の説明をよく読んで、記載内容に従ってお使いください。食用には使用しないことと記載がありますので、オリーブの実を収穫して食用にする場合などは使わないようにしましょう。

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植物活力素 メネデールは、発根だけでなく発根時以外でも植木に元気がなくなったときや切り花などにも使えます。液肥でも農薬でもないためいつでも使うことができます。

オリーブの挿し木には、水揚げのときにメネデールをいれる。また水やりのときにはメネデールを入れた水で水やりをするとよいでしょう。

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メネデールは、肥料をは併用できますが農薬と混ぜてはいけません。ルートンは農薬ですので併用はやめましょう。

密閉さし

さし木には、湿度を保って蒸散を抑えることが成功のポイント。そこで、さし木した鉢にビニール袋などを被せて葉や茎からの蒸散を防ぐ「密閉さし」をして、さし木の成功率を高めます。

ペットボトルを使ったさし木(密閉さし)

最近は、手軽にペットボトルを育苗ポットの代わりに使った密閉さしも人気があります。

  1. ペットボトルは、中身をよく洗い一度乾燥させておきます。(殺菌をふせぐため)
  2. ペットボトルを半分に切ります。
  3. 底に穴を開けます。
  4. 赤玉土小粒を入れます。
  5. 割り箸などで、挿し穂をいれるための穴を開けます。
  6. 挿し穂をいれます。枝の半分が埋まる程度。底の近くまで挿すと、水が溜まり腐りやすくなります。土の入れる量にも注意しましょう。
  7. 水をジョウロで枝にもかかるようにたっぷり与えます。鉢底から水が出るまで与えてください。
  8. 切り取ったペットボトルの上部をかぶせます。上部の切り口をドライヤーなどであぶり下の容器の内側に入るようにします。(下のペットボトルに切り口をいれたり、テープで止めてもOKです)
  9. 直射日光のあたらない明るい日陰で管理しましょう。キャップで、中の湿気を調整します。
  10. 発根が確認できたらペットボトルの上部を外し、通常の環境で管理します。

このほか、ビニール袋を上からかけて、マスキングテープやひもで固定するだけでもできます。鉢やポットなどを使うならこちらの方が簡単です。密閉するのでカビが発生しやすくなります。ビニールに切り目を入れて空気をいれます。あまり大きくしすぎると密閉さしの意味がなくなりますので気をつけましょう。

品種について

さし木に向いている品種もあります。ネバディロ ブランコ・ルッカ・マンザニロ・シプレッシーノ・ヒナカゼは萌芽力が強いので比較的成功率が高いといえます。

鉢上げ(植え替え)

緑枝さしをした挿し木に、白い根がしっかり伸びてきたら、鉢上げして土に植え替えましょう。できれば真夏は避け、冬の休眠期に入る前の秋ごろ鉢上げしましょう。

準備するもの

  • 発根したオリーブの苗
  • 鉢(2号鉢程度のもの)
  • 培養土(オリーブの土が便利)
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手順

  1. 土が乾いた状態で、鉢から苗を取り出しだし根を傷めないように軽く土を落とします。
  2. 新しい鉢に培養土を鉢の3分の1程度入れます。
  3. オリーブの苗をいれ、根を広げます
  4. 3の上から用土を入れて、最後に鉢底をトントンと打ち付けてならしましょう。
  5. 水を鉢底から出るまで与えます。2回ほど行いましょう。
  6. 一週間ほどは明るい日陰で管理し、徐々に日向に置きます。根付くまではあまり苗を動かさないように注意しましょう。

まとめ

オリーブは実をつけたい場合には、異なる2品種以上で育てると実つきがよくなります。春や秋になるとオリーブの苗木の鉢植えを花屋さんやホームセンターでもみかけるようになります。オリーブの挿し木は通常の樹木に比べ簡単とはいえませんが、剪定していつでもさし木が取れるので、何回もチャレンジできるのも魅力です。

それぞれの環境や品種によっても、発根や育て方はかわるものです。今年上手くいっても来年うまくいかないこともあります。試行錯誤しながら育てるのも植物を育てるのも一つの楽しみです。家でさし木で増やせたら楽しいですし、お友達へのプレゼントにしても。

ぜひこの記事を参考にしながら自分なりのやり方を見つけてみてください。

編集さん
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