ハナミズキ(花水木)に肥料は必要?ハナミズキの肥料を紹介

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街路樹や植樹にも用いられるハナミズキ(花水木)は、季節ごとに違った姿を楽しめる人気の花木です。地面の表面がひどく乾くような環境には弱いですが、通気がよく適度に日光の当たる環境であれば枯れることなく元気に育ちます。

この記事では、ハナミズキ(花水木)の育て方と照らし合わせながら、利用される代表的な肥料などを紹介します。

ハナミズキ(花水木)の種類

ハナミズキは、ミズキ科サンシュユ属(図鑑によってはヤマボウシ属とも表記)に分類される落葉高木です。ハナミズキの学名(Cornus florida)が示す通り、原産地は北米東部からメキシコ北東部で、フロリダ周辺を代表する樹となっています。

当時の東京市から、アメリカはワシントンへと寄贈されたサクラ()の返礼として贈られたのがハナミズキでした。当初はアメリカヤマボウシとよばれており、現在でも別名として知られています。いつからか花の見事なミズキとして、ハナミズキという和名が一般的になりました(英名でも同様に、flowering dogwoodとよばれています)。このエピソードそのままに、花言葉は「返礼」です。

年間を通じて鑑賞を楽しむことができるので、家庭のシンボルツリー、寄せ植え、街路樹などさまざまな用途で日本の生活の中に溶け込んでいます。春には、サクラ()と入れ替わるように、紅、ピンク、白と満開の花を咲かせます。夏には、周囲の濃い緑とは対照的に、小粒の果実を赤く色付かせ始めます。秋には、鮮やかな紅葉を見ることができます。冬には、すっかり落葉しますが、しなやかな枝ぶりが個性ある樹形を演出します(モミジやカエデと同じく、三叉状に枝を伸ばします)。

ハナミズキには大輪の花が咲くように思われがちですが、花弁(花びら)に見える色付いた部分は正確には「苞」という葉が変形した器官です。したがって、植物学的にいう本当の花は、苞の中心にある黄色い粒々がそれに相当します。黄色い粒々の1つ1つに、花弁(花びら)、雄しべ、雌しべがあり、それぞれが赤い果肉の小粒な実へと成長します。

ただし、一般にハナミズキの花といった場合には、苞のことを指しています。ハナミズキは花色に応じて、「紅花系」と「白花系」に分類されることがあります。

系統特徴園芸品種例
紅花系花(苞)が紅色。赤やピンクのものも含む。・チェロキーチーフ
・チェロキーサンセット
・レッドジャイアント
・ジュニアミス
白花系花(苞)が白い。自生するハナミズキでは白花が多い。・クラウドナイン
・ピグミー
・レインボー

ハナミズキは管理が簡単で育てやすいため、庭木や植木としても広く親しまれています。同じように管理が簡単で育てやすい庭木や植木として、ツツジ(躑躅)、サツキ(皐月)、アジサイ紫陽花)、レンギョウ(連翹)、ユキヤナギ(雪柳)、シャクナゲ(石楠花)、ジンチョウゲ(沈丁花)、ロウバイ(蝋梅)、ヤマボウシ(山法師)、サルスベリ(百日紅)、クチナシ(梔子)、ウツギ(空木)、モクレン(木蓮)などが広く親しまれています。

ハナミズキは、果樹やハーブ類を混植して、収穫を楽しむこともできます。レモンイチジク、ブルーベリー、オリーブなどの果樹が手入れも比較的簡単で、人気があります。

ハナミズキ(花水木)の育て方と肥料を与えるタイミング

日当たりが良好で、湿潤な環境を好みます。ただし、真夏の直射日光や西日のような強い日差しがなく、風通しはよい環境で育てるようにします。乾燥と寒い環境が苦手ですが、日本の場合は概ねどこでも育てることができます。

ハナミズキを庭植えする場合は、潅水や植え替えの手間が少ないというメリットがある反面、移動させにくいというデメリットがあります。日陰を避け、なるべく日当たりのよい場所に植え付けるようにしましょう。畑地であれば基本的に問題ありませんが、水はけのよい土壌が好ましいです。

ハナミズキを鉢植えする場合は、根が伸長することを考えて、苗木に対して少し大きめの鉢を用意するとよいでしょう(野菜などの作物と異なり、ハナミズキは永年性の植物であることに留意しましょう)。用土は、赤玉土に腐葉土を2~3割程度の割合で混ぜるとよいでしょう。

ハナミズキ栽培の流れは、以下の通りです。その他にも、病害虫防除や水やりなどを行うこともありますが、ここでは共通して行う代表的な作業を記載しています。種まき、接ぎ木、挿し木などの繁殖作業を行う場合は、春や秋が適期です。種まきは、種から発芽した実生を育てる手法です。接ぎ木は、種をまいて育てた台木に対して、穂木を接着させることで増やす手法です。

肥料は、「寒肥」のタイミングで与えます。ハナミズキは肥料が少なくても丈夫に育つ植物ですが、葉のつややかさを保ったり、美しい花を咲かせるためには肥料が欠かせません。これに加え、「お礼肥」を与えることもあります。根や幹を傷める肥料焼けに注意しながら、肥料を与えるようにしましょう。

なお、イメージしやすいように、関東地方以西での作業実施月の例を記載しています。実際には、栽培地域や栽培品種によっても異なりますので、目安としてとらえてください。

ハナミズキ栽培の流れ
  • 2~3月
    整枝および剪定
    • 樹体の活力が低下している休眠期に、整枝および剪定を行います。
    • 前年に新芽(花芽)をつけ越冬しているので、切る箇所に注意が必要です。

  • 5月
    お礼肥
    • 開花を経て花期を終えたこの時期に、樹体を回復させるため肥料を与えます。
    • 速効性のある化成肥料など樹冠下に撒き、表土と混ぜます。
  • 6~7月
    夏季剪定
    • 夏季剪定は、日当たりや風通しをよくする目的で行います。
    • 勢いよく伸びる徒長枝や込み合う枝葉を切り取ることで、すっきりとさせます。

  • 10~11月
    植え替えおよび植え付け
    • 10月下旬から11月頃には落葉が済むので、植え替えおよび植え付けが可能です。
    • 真夏に落葉樹を植えたり、真冬に常緑樹を植えたりするのは時期はずれなので避けます。
  • 12月
    寒肥(元肥

上記の「ハナミズキ栽培の流れ」では割愛していますが、状況によっては、病害虫防除の作業もしなくてはいけません。病害虫防除には、花がらや落ち葉の処理、農薬散布などがあります。防除および駆除の対象となる主な病気や害虫には、次のようなものがあります。アメリカシロヒトリやコウモリガの幼虫は、成虫になるまでの間に葉や幹の内部を食い荒らします。どちらに対しても、スミチオン乳剤の薬剤散布が有効です。

  • うどんこ病(病気)
  • アメリカシロヒトリ(害虫)
  • コウモリガ(害虫)
  • カミキリムシもしくはテッポウムシ(害虫)

こうした病気や害虫が大量発生すると、農薬として殺菌剤や殺虫剤といった薬剤を施用しなくてはいけません。鉢植えであったり、庭植えでも小規模であったりする場合には、目視によって病斑部や食害部を見つけることができます。病斑部や食害部は見つけ次第、取り除くようにしましょう。

また、庭植えの場合、春先になると草花などの雑草が発生し始めます。雑草は、病気や害虫の発生源になるだけでなく、ハナミズキに注がれるべき土壌中の養分を奪ってしまうという悪影響があるので、しっかり除草する必要があります。除草には、除草剤を用いる方法、刈払機を用いて下草を刈る方法などがあります。

ハナミズキ(花水木)に与える代表的な肥料

代表的なハナミズキの肥料は、次の通りです。施肥については、肥料成分やタイミングによって、花芽形成、開花、結実、落果などの生育や生理状態に影響を及ぼしますので、重要な作業といえます。しかしながら、ハナミズキは他の作物に比べるとはるかに丈夫なので、あまり考えすぎることなく積極的に挑戦してみるとよいでしょう。

油かす

油かす(油粕)肥料は、ナタネやダイズから油を搾る工程の残りかすを原料として使用する、植物に由来する有機肥料です。油かす肥料が分解される過程で、臭いがしたり虫が発生したりすることがあります。このデメリットを抑えた発酵(醗酵)油かすというものもあります。事前に発酵(醗酵)させてあるので、臭いや虫の発生をある程度抑えられます。

花木・庭木の肥料

花木・庭木の肥料は、東商が開発販売する肥料です。有機肥料なので、安心して使うことができます。有機肥料は、腐葉土や堆肥などのようにゆっくり長く効く肥料なので、寒肥(元肥)にぴったりです。この製品はさらに、お礼肥や追肥としても利用することができます。一般的に花木・庭木では、窒素成分を控えめにしてリン酸を多めに与えることで、花や実を多く咲かせ充実させます。この製品は、窒素リン酸-カリウム=4-6-3となっており、花木・庭木にとって最適な栄養バランスで配合されています。美しく健康に育てるために微量必要な、マグネシウム(苦土)とアミノ酸も配合されています。

化成肥料

主要な三大栄養素とされる窒素リン酸・カリウムのうち2つ以上を含むものを「複合肥料」とよびます。「化成肥料」は、その「複合肥料」に含まれるものです。つまり、窒素・リン酸・カリウムのうち2つ以上を含む化学肥料を一般的に化成肥料と呼びます。化成肥料は粒状や固形(ペレット、ブリケット)になっているものが多いです。ハナミズキでは、窒素-リン酸-カリウム=8-8-8の化成肥料が使いやすいです。

化成肥料8−8−8 20Kg
ガーデニングどっとコム

グリーンパイル

グリーンパイルは、ジェイカムアグリが販売する肥料です。公園・街路・庭などの樹木に対しても用いられる、棒状の打ち込むタイプの肥料で、造園の施工で樹勢を回復させる目的でよく使われる資材でもあります。グリーンパイルには、樹木の生育にとって理想的なバランスで窒素・リン酸・カリウムが配合されており、樹木の根元から少し離れた位置に打ち込むことで、成分が土壌の深層までしっかりと浸透し長持ちします。とにかく処理が簡単な点が魅力です。

ハナミズキ(花水木)の肥料を購入

ホームセンターなど店舗で購入する

上記で紹介した肥料は、コメリなどのホームセンターでも販売されています。また、ダイソーなどの100円均一でも販売されていることがありますが、取り扱いのない店舗も多いようなので注意が必要です。

通販で購入する

店舗で実物をみて購入することも良いことですが、「その店舗での取り扱いがない」ことや「そもそもその商品がホームセンターなどの小売店で販売されていない」ことも多いです。時間とお金を節約するため、積極的に通販(インターネットショッピング)を利用しましょう。今ではAmazonや楽天市場など様々なECサイトで農業・園芸用品が取り扱われています。店舗よりも安く購入できる場合も多いですので、一度のぞいてみましょう。

この記事を書いた人
農家web編集部

農家web編集部のメンバーが「農業者による農業者のための情報サイト」をコンセプトに、農業に関するあらゆる情報を丁寧にまとめてお届けしていきます。
編集部のメンバーは皆、実際に農業に携わりながら情報をまとめています。農学を極め樹木医の資格を持つ者、法人の経営・財務管理に長けている者、大規模農場の営農経験者などバラエティに富んだメンバーで構成されています。他にも農機具やスマート農業機器、ITなどのスキルも兼ね備えています。
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