オリーブに肥料は必要?やり方とおすすめの肥料

オリーブの果実作物
作物知りたい肥料
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オリーブと聞くとオイルを連想する人も多いと思いますが、オリーブの木は樹形や葉の形が美しいことから庭木や植木としても大変人気があります。葉の表面はツヤのある緑をしていますが、人工的な緑色ではなく、スモーキーな緑色で趣があります。地中海沿岸が原産地で、明るい太陽や日当たりのもと、盛んに光合成を行います。こういった明るいイメージから平和の象徴(シンボル)として、家庭や庭のシンボルツリーになっていることもあります。

この記事では、オリーブへの上手な肥料のやり方、おすすめの肥料などをご紹介します。

そもそもオリーブの木とは?

オリーブ(olive)は、モクセイ科オリーブ属の植物で、学名はOlea europaeaといいます。園芸の分野では果樹に分類されます。常緑の高木で、冬が明け、春になるとたくさんの白い花を開花させます。花が咲くその様子は、同じモクセイ科のキンモクセイによく似ています。

自家受粉はしにくいので別の品種を混植する必要がありますが、結実した場合は10~11月頃に果実(オリーブの実)を収穫できます。多肉植物などと同様に観葉植物としても楽しめますし、実は収穫することができますので農作物としても栽培できます。

病害虫(病気と害虫)にも強く、炭そ病、オリーブアナアキゾウムシ、ハマキムシに注意すれば丈夫に健康に育ちます。

病害虫(病気と害虫)に強いですが、炭そ病、オリーブアナアキゾウムシ、ハマキムシには注意が必要です。必要に応じて、農薬を散布するなどして手入れするようにしましょう。

オリーブの栽培の基本

オリーブは、庭植えでも鉢植えでも育てられる植物です。園芸で手軽に育てられるため、コニファー(針葉樹の総称)と並んで人気の樹木です。

オリーブの木の栽培はざっくりと以下のような流れです。

オリーブの栽培の流れ
  • 苗木の選択
    苗木の選択のポイント
    • 耐寒性や耐病性など品種によって性質が違うのでよく選びましょう。
    • 品種によって樹形(直立型・開樹型)、果実の大きさ・量、葉の大きさ・色が違います。

  • 植え付け
    植え付けのポイント
    • 真夏と真冬を避ければ通年大丈夫です。その中でも3月中旬〜5月中旬が適しています。
    • 苗木は深植えしないようにしましょう。
  • 仕立て
    仕立てのポイント
    • 枝をどの向きに広げていきたいかのイメージが大事です。
    • 樹形は1年後、2年後を想像して整えていくことが大事です。

  • 摘芯・摘果
    摘芯・摘果のポイント
    • オリーブの摘果の適期は、6月〜7月上旬です。
    • 自然に実が落ちる生理的落果に加えて摘果をすると本来の実の大きさで収穫できる。
  • 開花・収穫
    開花・収穫のポイント
    • 花が咲く時期は5月中旬〜6月上旬頃です。
    • 「自家不結実性」のオリーブは同じ品種の花粉では受粉しません。
    • 「自家結実性」のオリーブもありますが、他の品種を用意したほうがよく実ります。
  • 剪定・切り戻し
    剪定・切り戻しのポイント
    • オリーブの実がよく実るかどうかは剪定次第です。しっかりと花を咲かせるためにも剪定はしっかりやりましょう。
    • 新梢を残しつつ、混み合った中心部分の枝を選定します。
    • 剪定の適期は2月中旬〜3月です。
    • オリーブは枝の先端〜中間に花芽をつけます。このため、剪定で枝先を切り取っても果実が付きます。
    • オリーブは花芽と葉芽の大きさがわかりにくく、区別がつきにくいので剪定のときは注意しましょう。
  • 植え替え・鉢替え
    植え替え・鉢替えのポイント
    • 鉢植えした場合は3年に1回を目安に新しい土に植え替えましょう。
    • 植替えの適期は、3月中旬〜5月中旬です。
  • オリーブの木を増やす
    オリーブの木を増やすポイント
    • 増やすときは「挿し木」という方法で増やします。
    • 挿し木の適期は6月〜7月上旬頃です。

先述したとおり、育てる環境は鉢植えでも庭植えでも栽培することが可能です。別の機会に栽培方法を詳細をご紹介します。

鉢植えでの栽培

オリーブは、鉢植えで育てることができます。植木鉢は、できればプラスチックのプランターではなく、素焼きやテラコッタのものを選びましょう。素焼きやテラコッタの植木鉢は、通気性、吸水性、排水性に優れています。用土は、オリーブ専用の培養土が販売されていますので、これを利用すると便利です。

庭植えでの栽培

オリーブは、水はけのよい土壌であれば丈夫に健康に成長します。庭植えでもオリーブ用の培養土を利用してもちろん問題ありませんが、コストを抑えたい場合には、赤玉土7、腐葉土3くらいの割合で配合し、用土として利用するとよいでしょう。

オリーブは、庭木や植木としてブルーベリーと並んで高い人気を誇ります。もしどちらを植え付けるか迷っている場合は、ぜひブルーベリーの記事もご覧ください。

オリーブの肥料のやる時期とやり方

栽培の基本がわかったところで、肥料のやる時期とやり方について、詳しく解説します。

オリーブに肥料は必要?

そもそもオリーブの木に肥料をやる必要はあるのでしょうか?答えは「必要」です。

オリーブに限らず植物は、土壌にある養分を根で吸収し、光、二酸化炭素などを利用して光合成することで、葉や果実の組織を作ったり維持しています。土壌に常に養分がある状態であれば問題ありませんが、根はどんどん養分を吸収しますので補給をしてあげなければ養分が足りなくなってしまいます。そのため、基本的に肥料をやることは必要となります。ただし、オリーブの木は肥料やけもしやすい植物なので注意が必要です。

オリーブの木は、根が土の上に出てきてしまうほど浅く張るため、肥料やけ(肥料あたり)しやすい性質がありますので十分に注意しましょう。肥料をやる頻度やその肥料の成分によって、肥料やけしやすい資材かどうかが変わってきます。一般的に有機質を原料として一度発酵させている肥料は、肥料やけしにくいです。液体肥料は薄い濃度から始めてみるのがおすすめです。

オリーブの肥料のやる時期

オリーブは、「元肥」、「追肥」、「お礼肥」の年3回を基準として考えます。庭植え、プランターや鉢植栽培、どれも同じ考え方で問題ありません。

時期時期適している肥効タイプ肥料の例概要
元肥(寒肥え)2〜3月頃緩効性肥料遅効性肥料固形肥料

堆肥
油かす
有機石灰
などの有機質肥料

植え付け、植え替え時、もしくは毎年萌芽前に施します。寒い時期に施すので「寒肥」や「春肥」とも呼ばれます。魚粉や骨粉なども有機質肥料ですが、窒素リン酸、カリウムがバランス良く含まれた油かす肥料を使うと良いでしょう。

オリーブの生育適正pHは6.5〜6.8程度で弱酸性〜中性土壌を好みます。そのため、植え付け時には、植え付けの1ヶ月前くらいに有機石灰や苦土石灰を散布して中和します。どのくらいの量を散布するかは酸性度合いによります。市販の酸度計などを使用して測定すると良いでしょう。pHを1上げるためには、300g/1㎡程度の苦土石灰が必要です。
追肥(夏肥え)6月頃速効性肥料液体肥料固形肥料

化成肥料
など
元肥だけでは栄養が不足してくるので肥料を追加で施します。すぐに植物に吸収されるように、速効性の肥料をやると良いでしょう。
基本的には植木鉢やプランターでの栽培などの隔離培地での栽培時のみで問題ありませんが、樹勢が弱いときには庭木などにも与えましょう。
お礼肥(秋肥え)9〜11月頃速効性肥料液体肥料固形肥料

化成肥料
など
オリーブの木は、実を付ける(結実する)ことによって大きく体力を消耗します。消耗した樹体を回復させるために肥料を施します。追肥と同様、すぐに植物に吸収されやすい速効性の肥料がおすすめです。

野菜の場合は土作りに混ぜ込む肥料を「元肥」と呼びますが、果樹では植え付け、植え替えのときにやる肥料に加え、萌芽前に毎年施す肥料も「元肥」と呼びますので注意しましょう。

オリーブの肥料のやり方

庭植えの場合

庭植えのオリーブの肥料のやり方の基本は、根が広がっている範囲に施すことです。「根の広がる範囲なんて掘り返してみないとわからない」と思われるかもしれませんが、一般的な樹木は基本的に「葉の広がっている範囲が根の広がっている範囲」と言えます。葉の広がっている範囲を確認して、その下の土にまんべんなく散布すると良いでしょう。

「施肥量はどのくらいが良いの?」とよく聞かれますが、品種や樹齢、樹・土壌の状態によって異なるのでなかなか的確なアドバイスはできません。目安として、樹冠直径1mくらいのオリーブの木における元肥・追肥・お礼肥の施肥量を掲載しますので、これを参考に増減させてみると良いでしょう。

時期1株あたりの施肥量の目安
元肥油かす 150g
追肥
(必要であれば)
化成肥料(12-12-12)など 40g〜50g
お礼肥化成肥料(12-12-12)など 20g〜30g

使用目安量、使用頻度は、大まかな指標となります。また、改良などにより販売されている商品の成分比が変わったり使用目安量が変わったりしますので、使用する際には必ず商品のラベルに記載されている情報を確認しましょう。

プランター・鉢植えの場合

鉢植えのオリーブにも庭植えのオリーブと同様に施肥が必要です。鉢植のオリーブに施肥する場合は、株元(根元)を囲むように肥料を施します。

施肥量は、品種や樹齢、樹の状態、プランター・鉢の大きさなどによって異なります。目安として、8号鉢の場合の元肥・追肥・お礼肥の施肥量を掲載しますので、これを参考に増減させてみると良いでしょう。

時期1株あたりの施肥量の目安
元肥油かす 30g
追肥化成肥料(12-12-12)など 8g〜10g
お礼肥化成肥料(12-12-12)など 6g〜8g

マンザニロ、ネバディロブロンコ、ルッカ、ミッションなどの品種や栽培している場所、土壌によって、肥料のやり方も変わってきますので、目安としてとらえるようにしてください。

肥料をあげすぎて肥料焼け?

肥料は、多ければ多いほどよいというわけではありません。土中肥料の濃度が高くなりすぎると、根が吸水できなくなり、植物に障害が発生したり枯れてしまったりすることがあります。これが「肥料焼け」です。成長が楽しみで、ついつい肥料を多くあげたくなってしまうかもしれませんが、一般に肥料をあげすぎると、かえって植物が弱ることがあり、樹や枝葉に障害が生じることもあります。肥料は過多にならないよう注意しなくてはいけません。また、苗(苗木)は成木に比べ弱いので、特に苗(苗木)の段階では施肥量を減らす工夫が必要です。

オリーブにおすすめの肥料

オリーブ栽培で利用する代表的な肥料をご紹介します。元肥には肥効が持続する有機肥料、追肥とお礼肥には吸収されやすく即効性がある化成肥料が適しています。

有機肥料

有機肥料として、油かす(油粕)肥料が利用されることが多いです。油かす(油粕)肥料は、ナタネやダイズから油を搾る工程の残りかすを原料として使用する、植物に由来する有機(有機物)肥料です。窒素(チッソ)を主な成分として含有しており、リン酸やカリウムも多少含んでいます。

ハイポネックス(Hyponex)

化成肥料として、ハイポネックスジャパン(Hyponex Japan)が製造販売する「ハイポネックス原液」を利用することができます。ハイポネックス原液は、「3要素(チッソ、リンサン、 カリ)」の他、マグネシウムカルシウムなどの「2次要素」、さらに鉄をはじめとした「微量要素」を含む15種類の栄養素を最適のバランスで配合された液体肥料(液肥)で、水でうすめて使います。

また、オリーブ専用の「錠剤肥料シリーズ オリーブ用」というハイポネックス製品もあります。オリーブに最適な肥料成分、微量要素が配合されています。錠剤タイプで、置くだけでOKというのも便利なところです。

MyNIC-FM(オリーブ技研の液肥)

MyNIC-FMは、株式会社オリーブ技研が開発販売する液肥です。葉面散布剤なので、たとえば1000倍に希釈して、植物の葉や根本に散布します。成分として、Ca(カルシウムイオン)、Fe(鉄イオン)、Mg(マグネシウムイオン)が含まれています。効果として、発根を促進すること、葉色を深めること、弱った植物体の生育を回復させること、などが謳われています。

なお、オリーブ技研は、武田薬品工業株式会社出身の創業者をはじめ、研究開発のプロ集団としても高く評価されている注目のベンチャー企業です。日経新聞などの有力なメディアでも広く紹介されています。

MyNIC-FM(マイニック エフエム)抗酸化 葉面散布剤 液体肥料 オリーブ技研 液肥 肥料 農林水産省登録 液状複合肥料 ミネラル 2価Feイオン Caイオン Mgイオン 日本製 業務用 家庭用 日本製 芝生 花壇 菜園 花木 庭木 葉 葉面 土 プランター 鉢植え
想いを繋ぐ百貨店 【TSUNAGU】

樹に活力を与える目的で「天然活力剤スーパーバイネ」を利用することもできます。スーパーバイネは肥料ではないので、肥料焼けを起こさないというメリットがあります。期待できる効果は、新芽や花芽の増加、果実の着果や結実の促進、樹勢の回復、根張りの強化、などです。

オリーブの肥料を購入

ホームセンターなど店舗で購入する

上記で紹介した肥料は、コメリなどのホームセンターでも販売されています。また、ダイソーなどの100円均一でも販売されていることがありますが、取り扱いのない店舗も多いようなので注意が必要です。

通販で購入する

店舗で実物をみて購入することも良いことですが、「その店舗での取り扱いがない」ことや「そもそもその商品がホームセンターなどの小売店で販売されていない」ことも多いです。時間とお金を節約するため、積極的に通販(インターネットショッピング)を利用しましょう。今ではAmazonや楽天市場など様々なECサイトで農業・園芸用品が取り扱われています。店舗よりも安く購入できる場合も多いですので、一度のぞいてみましょう。

この記事を書いた人
農家web編集部

農家web編集部のメンバーが「農業者による農業者のための情報サイト」をコンセプトに、農業に関するあらゆる情報を丁寧にまとめてお届けしていきます。
編集部のメンバーは皆、実際に農業に携わりながら情報をまとめています。農学を極め樹木医の資格を持つ者、法人の経営・財務管理に長けている者、大規模農場の営農経験者などバラエティに富んだメンバーで構成されています。他にも農機具やスマート農業機器、ITなどのスキルも兼ね備えています。
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