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米ぬか肥料野菜類の肥料

ジャガイモに米ぬか肥料は使えるか

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ジャガイモ米ぬか肥料記事のバナーです。 米ぬか肥料

ジャガイモは、別名「馬鈴薯(バレイショ)」と呼ばれ、比較的農作業の負担が少なく簡単に育てることができるため人気の栽培作物です。英名ではPotatoと呼ばれ、食用として世界中で栽培されています。

じゃがいもの肥料として米ぬかは使えるか、という話題をよく聞きます。この記事では、ジャガイモの肥料に米ぬかが使えるか、その理由とともに紹介します。

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ジャガイモに米ぬかはおすすめ

結論としては、「ジャガイモの肥料として米ぬかはおすすめ」ということです。

米ぬかを肥料として使用するときには、2つのやり方があります。

  1. 生の米ぬかや脱脂米ぬかをそのまま散布する
  2. 米ぬかをEMや発酵促進剤などの微生物によって発酵させて散布する(米ぬかぼかし肥料

生の米ぬかや脱脂米ぬかをそのまま散布する

植え付け前に生の米ぬかや脱脂米ぬか(脱脂ぬか)をそのまま散布し、耕うんしながら混和します。

米ぬかには、リン酸が多く含まれるだけではなく、糖分やタンパク質も含まれているため、有用な土壌微生物の働きを活性化させる効果もあります。

編集さん
編集さん

米ぬかを散布することで、土の微生物の状態が良くなり、結果的に病害虫を抑制できたりもします。

→米ぬかでジャガイモそうか病予防

農家では、植え付け1ヶ月程度前に10aあたり、90kg〜300kgをブロードキャスタやライムソワーなどで散布します。そうか病予防効果の狙いや気候などの関係で、植え付けの3日ほど前に散布する地域もあると聞いたことがあります。

家庭菜園の場合は、耕す前に米ぬかを散布し、混ぜ合わせながら耕していくと良いでしょう。耕してから3週間程度経ってから、植え付けると良いでしょう。

じゃがいもはリン酸、カリウムを多く必要とするため、含まれている肥料分としても理にかなっていると言えます。下記に、ジャガイモの養分吸収特性について詳しく解説していますので、施肥を考える際の参考にしてください。

米ぬかぼかし肥料にして使う

比較的、肥料の効きもわかりやすいのは、ぼかし肥料にしたものです。

米ぬかぼかし肥料とは、米ぬかを主原料としたぼかし肥料です。植物を育てるために必要な三大要素である窒素、リン酸、カリウム(加里)をバランス良く含ませるために、米ぬかの他に油かす魚粉カキ殻石灰などを配合し発酵させます。カキ殻石灰などを使用することでカルシウムやミネラル分やアミノ酸などを多く含み、野菜などの栽培においては食味や品質の向上にもつながります。

米ぬかは、リン酸が豊富に含まれている有機物資材で入手もしやすいため、ぼかし肥料の原材料としては人気のものとなります。

米ぬかぼかし肥料の成分比は原材料の配合によって異なりますが、米ぬかを主成分とした場合は窒素成分が少し抑えられたものが多いです(N-P-K=3-5-2など)。

米ぬかぼかし肥料を作る際の発酵のさせ方は、「好気性発酵」「嫌気性発酵」の2種類があります。

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米ぬかでジャガイモのそうか病予防

いくつかの有機物資材について、ジャガイモのそうか病の病害軽減・防除の可能性を検討したところ、種いもの作付け直前に生米ぬかを全層施用(200〜300kg/10a)することで、そうか病軽減の効果が得られることがわかったそうです(出典:Rice Bran Amendment Suppresses Potato Common Scab by Increasing Antagonistic Bacterial Community Levels in the Rhizosphere – Tsuyoshi Tomihamaら)。

また、脱脂米ぬか(脱脂ぬか)も生米ぬか同様、そうか病を軽減する効果があると明らかになってきています。

そうか病予防を狙った施用の場合は、可能な限り種イモの播種直前に米ぬかを施用すると良いとされています。北海道地域など雪が降る地域は、降雪前の秋に散布、もしくは雪中散布することが多いですが、そうか病の効果をより高めるためには散布の時期を気にかける必要があります。

なぜ米ぬかの散布がそうか病に効くのか

難しい説明は省きますが、主に以下の3点の作用によって、そうか病が抑制できているのではないかと考えられています。その中でも1番目の作用が最も大きい要因ではないかとされています。

  1. 米ぬかによって土壌の有用微生物が増殖し、そうか病菌の増殖を抑制している可能性
  2. 米ぬかの成分が直接そうか病菌の増殖を抑制している可能性
  3. 米ぬかの成分がジャガイモの抵抗性を強化している可能性
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ジャガイモに使えるその他の肥料

ジャガイモには、他にもたくさんのおすすめ肥料があります。

ジャガイモ栽培に使われる主な肥料

ジャガイモ栽培に使用される主な肥料としては、以下のものがあります。

ジャガイモは、栄養生長期から塊茎肥大期にかけて養分を必要としますので、元肥追肥を施すことが一般的です。

元肥には、堆肥や有機質肥料をベースに、緩効性の化成肥料を散布して、土作りをします。必要であれば、微量要素肥料や石灰質肥料を散布します。ジャガイモは、土壌酸度がアルカリ性に寄ると、ジャガイモそうか病にかかりやすくなるため、注意しましょう。土壌酸度が気になる方は、中性に近いカルシウム資材(硫酸カルシウム)がおすすめです。

窒素とカリウムは、塊茎肥大期でも多く吸収されるので、追肥でしっかりと補うと大きい塊茎(イモ)がたくさん収穫できます(主に家庭菜園の場合)。主に化成肥料や有機質肥料(油かすなど)を散布すると良いでしょう。散布と同時に中耕・土寄せも行います。

ジャガイモ専用肥料

市販されている肥料の中には、「ジャガイモ肥料」や「ばれいしょ専用肥料」、「イモ類専用肥料」、「イモ・豆類専用肥料」として販売されているものもあります。それらの肥料は、他の肥料と何が違うのかを解説します。

ジャガイモ専用肥料と他の肥料との違いは、主に下記の2点です。

  1. ジャガイモ専用肥料は、苦土(マグネシウム)が一緒に含まれていることが多い
  2. ジャガイモ専用肥料は他の肥料と比べて、リン酸・カリウム成分の含有量(保証成分量)が多く含まれている(※ただし肥料によってはバランス良く含まれているものもある)

実際に、ジャガイモ専用肥料と他の普通化成肥料の商品のラベル(保証成分表)を見比べて見ると違いが歴然です。画像の通り、普通化成肥料はN-P-K=8-8-8など三大要素がバランス良く含まれているものが多いですが、ジャガイモ専用肥料はN-P-K=7-10-8などリン酸やカリウムが多めに含まれています。また、苦土も2%程度含まれていることが多いです。

ジャガイモ専用肥料と普通化成肥料の違いを示した画像です。

ジャガイモの専用肥料については、下記の記事で詳しく解説していますので、参考にしてください。

ジャガイモの肥料の購入場所

ジャガイモの肥料は、ホームセンター、100均、インターネットなどで購入可能です。肥料を購入できる主な場所・方法は以下のとおりです。

肥料を購入できる場所
  • JAなどの農業資材店
  • 100均、100円ショップ
    • ダイソー(DAISO)
    • キャンドゥ(CanDo)
    • セリア(Seria)
    • etc
  • ホームセンター
    • コメリ
    • カインズ
    • コーナン
    • etc
  • インターネット
    • Amazon
    • 楽天市場
    • ヤフーショッピング
    • etc

各購入場所・購入方法のメリット・デメリットをまとめました。購入方法選びの参考にしてください。

購入方法ホームセンター100均インターネット
メリット
  1. 行けばすぐに購入できる
  2. 品揃えが豊富
  3. 知識を持った店員に相談できる場合がある
  1. 行けばすぐに購入できる
  2. 小袋など少量の商品がある
  1. 24時間いつでも購入できる
  2. 品揃えが豊富
  3. 知識を持ったショップに相談できる場合がある
  4. 家まで運搬してもらえる
デメリット
  1. 運搬が面倒
  2. 在庫切れや取り扱いがない場合もある
  1. 運搬が面倒
  2. 在庫切れや取り扱いがない場合もある
  1. 一般的に店頭で購入するよりも高い
  2. 送料がかかる場合がある
肥料の購入方法メリット・デメリット

補足:米ぬかとは

米ぬかの画像です。
米ぬかの画像

米ぬかは、精米するときに玄米の表面が削られて粉状になったものを指します。精米の際に削り取られる外皮の部分を有機(有機物)肥料として利用できます。リン酸が多く含まれ、糖分やタンパク質も含まれているため、有用な土壌微生物の働きを活性化させる効果もあります。

米ぬかは脂質を多く含み、有機物に含まれる炭素(C)含有率(%)と窒素(N)含有率(%)の比を表すC/N比(炭素率)が高いため、土壌中での分解が相対的に遅いので、そのまま使用するよりもぼかし肥料の原材料として使用するのが一般的かと思います。

米ぬかはコイン精米機やJAのライスセンターでもらえることもありますし、資材として販売されていることもあります。

執筆者・監修者情報
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農家web編集部のメンバーが「農業者による農業者のための情報サイト」をコンセプトに、農業に関するあらゆる情報を丁寧にまとめてお届けしていきます。
編集部のメンバーは皆、実際に農業に携わりながら情報をまとめています。農学を極め樹木医の資格を持つ者、法人の経営・財務管理に長けている者、大規模農場の営農経験者などバラエティに富んだメンバーで構成されています。他にも農機具やスマート農業機器、ITなどのスキルも兼ね備えています。

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