スイカ肥料

スイカの肥料の与え方の基本と育て方のまとめ スイカ肥料

この記事は、甘くておいしいスイカを家庭で育てるための肥料の与え方やおすすめの肥料、肥料過多の見分け方などをわかりやすく説明します。

スイカの肥料の与え方のポイント

スイカの肥料の与え方のポイントは、元肥は控えめにし、実がついたら追肥をして実を大きく育てます

スイカはつる性のため生育初期に肥料(チッソ)が効きすぎるとツルや葉がのびすぎて花や実がつきにくくなる「つるボケ」が起きやすくなります。

そのため、植え付けから雄花や雌花が咲くまでは肥料は肥料はあまり与えず、実がついてからは肥料を多く必要とするため追肥を行って実を大きくさせます。

元肥にはゆっくり効果のでる緩効性肥料を使い、追肥には速効性の肥料を使って育てましょう。

畑などでは元肥には有機肥料を追肥には化成肥料を使うとよいでしょう。

スイカ肥料のおすすめ

元肥には、有機肥料がおすすめ

スイカは元肥が多肥になると葉に栄養が行き過ぎて、よい実がつきません。有機肥料はゆっくり効果が出る緩効性肥料で、肥料やけなどのリスクも軽減します。またスイカの食味が良くなったり糖度が上がるともいわれています。

元肥には有機肥料がおすすめですが、プランターなどでベランダで育てる人には臭いや虫が気になる人もいるでしょう。その場合は化成肥料を使いましょう。また実がついた後の追肥にはすぐ効く化成肥料がおすすめです。

化成肥料は、不足している栄養素を補うために行うため、土によって与える肥料は異なりますが、家庭菜園などでは、元肥にはN-P-K=8-8-8など窒素とリン酸カリウムが同量含まれている肥料などがよいでしょう。追肥にも使えます。

有機肥料の細かい説明や、化成肥料のおすすめの製品、スイカ専用の肥料などは下記の記事に詳しく紹介しています。

スイカにおすすめの有機肥料

有機肥料(有機質肥料)とは、動植物由来(油粕や米ぬかなど植物性の有機物、鶏糞魚粉、骨粉などの動物性の有機物)の原料を使って作られている肥料を指します。表示された成分以外にも生育に必要な成分(動植物由来のアミノ酸など)が含まれていることもあります。

鶏ふん

鶏糞は、ニワトリの糞を乾燥させた有機(有機物)肥料です。牛糞馬糞は土壌改良に使われますが、鶏糞は肥料成分が多いため化成肥料の代わりとしても使われる肥料です。

鶏ふんは、スイカの肥料として使うには元肥として使いましょう。スイカに鶏糞を使いたい場合には、こちらの記事も参考にしてください。

油粕

油かす(油粕)肥料は、ナタネやダイズから油を搾る工程の残りかすを原料として使用する、植物に由来する有機(有機物)肥料で、窒素分が多いのが特徴です。

油粕はゆっくりきく緩効性肥料のため、元肥に適しています。また油粕は光合成をよくするため、甘い実がなるともいわれます。

スイカ栽培に油粕を使いたい場合には、こちらの記事も参考にしてください。

米ぬか

米ぬかは、精米の際に削り取られる外皮の部分を有機(有機物)肥料として利用するものです。リン酸が多く含まれている、緩効性のリン酸肥料です。

しかし生の米ぬかは比較的分解が遅く、スイカの植え付け時の5~6月以前の寒い低湿度の時期ではなかなか分解されず、最悪、窒素飢餓(逆に肥料が不足する状況)や発酵熱による被害、カビなど腐敗の温床となることもあります。

このため、肥料の効きもわかりやすく安心して使用できる「ぼかし肥料」にして利用するのがおすすめです。

スイカに米ぬかを使いたい場合はこちらの記事も参考にしてください

スイカを甘くする肥料

甘くておいしいスイカを家庭で収穫するためには、下記の6つがポイント。その中でも肥料は与える種類や与え方で、味が変わるといわれているので重要です。土づくりも肥料にも関係する重要なポイントです。

  • 糖度の高い品種を選ぶ
  • 良い土壌で育てる
  • 肥料の種類と与え方
  • 日当たりと水管理
  • 摘心・摘果
  • 収穫時期

スイカへの肥料のやり方

スイカの肥料のやり方は、畑などの地植えでは元肥は植え付けの2週間前に行います。

元肥は、土を幅40㎝ほど掘り起こして、底に堆肥と有機肥料などの緩効性肥料を入れその上に掘り起こした土をいれておく、鞍築を苗の植え付け15日前までに行っておきましょう。

追肥は、実が鶏卵ほどの大きさになってから速効性の化成肥料を畝の肩もしくはつる先に、ところどころにばらまきます。3週間後にもう一度同様に追肥しましょう。

プランターで育てる場合は、元肥入りの野菜の培養土で育てるとよいでしょう。追肥は人工受粉後、実がピンポン玉ほどになったら1回目の追肥を行います。

化成肥料を株元は避け、周辺にばらまきましょう。2週間~3週間ほどしたらさらに追肥をします。

詳しい方法はこちらで解説しています。

肥料不足やあげすぎ

スイカは植え付けから花が咲くまでは肥料を多く必要とせず、元肥は少なめに与え、草やつるが生長しすぎてつるぼけになるのを防ぎます。しかし、花が咲いた時に草勢が弱すぎると、果実を大きくする力が足りずに大きなスイカを収穫することができません。

雌花が咲いた当日の朝、人工受粉(交配)をする前に草勢を確認しましょう。理想的な草勢は、雌花の位置からツルの先端までの長さが40㎝~50㎝、つるの先端が軽く持ち上がっている。葉と葉の間が15㎝程度です。長さや葉の間が短く、つるが寝ているようなら肥料不足で、長さや葉の間が長く、ツルの先が上に持ち上がりすぎているときは肥料が多い状態です。

草勢が弱い場合には、速効性のある液体肥料(液肥)や化成肥料を使って早めに草勢を回復させましょう。液体肥料を使う場合は規定量に薄めた肥料を与えます。化成肥料を使う場合は畝の肩もしくはつる先に、ところどころに蒔き、水やりをしましょう。

スイカの育て方のポイント

植えつけ

スイカは、地植えで育てる場合は鞍つき畝(くらつきうね)を呼ばれる、1株ごとに円形の畝を作る方法が一般的です。苗を購入した場合や、種まきから育てた場合は育苗ポットで育てて本葉が5~6枚ほどになったら、植え付けをします。

プランターや鉢植えでスイカを育てる場合は、鉢は10号以上のもので20ℓ以上の土が入るものを使いましょう。用土は野菜の培養土が便利です。

日当たりと水管理

スイカは日の当たらない場所では、甘いスイカは育てることができません。乾燥につよく強い光を好みます。よく日の当たる風通しのよい場所で育てましょう。

水の管理は、甘い実をつけるためにはとても重要です。庭植えの場合は気象状況に影響しますが、実が完熟する時期(収穫の10日前)から水やりを減らし乾燥気味に育てることで、実が甘くなります。

摘心・摘果

摘心

親づる(最初に成長した茎)が伸びてきたら、親づるの生長をとめ実のつく子づるを伸ばすために、親づるの芽を取る摘心を行います。

摘心は、親づるに葉が5枚~6枚ほどついたら、親づるの先端の芽を手か消毒したハサミで除去します。子づるが勢いよく育ってきたら元気のよい、3つるを残して後の子づるは摘み取ります。左右に誘導してつるが混みあわないようにします。

摘果

人工受粉をして、成功するものもあれば失敗して実がつかないものもあります。成功してたくさんの実がついたとしても、全部育てると実に栄養がいかず小さくておいしくない実になってしまうため、摘果を行いましょう。目安は、大玉の場合は1株に2~3果、小玉は1本のつるに1果までです。

授粉後10日ほどたってから、追肥をするタイミングで形が整った大きな実を残しあとは、取り除きましょう。

人工授粉

スイカを確実に着果させたいなら、人工授粉が必要です。雌花が咲いたら人工受粉をしましょう。まず先に雄花が咲き始めます。子づるが育つと、雌花が咲きます。雌花と雄花の違いは、蕾の下がふくらんでいるかいないか。蕾の下がふくらんでいるほうが雌花です。

ただし、最初に子づるについた雄花は、うまく育たないため人工授粉させず摘みとりましょう。2番目以降に咲いた10節~15節ほどについた雌花に授粉させます。

授粉は朝8時~9時に行いましょう。雄花を摘みとり花弁を取り除きます。雄しべ(葯)を当日咲いた雌花の柱頭に軽くなすりつけましょう。交配日をラベルに書いておきましょう。

収穫のタイミング

意外と難しいのがスイカの収穫のタイミングです。大きさだけでは完熟したかどうかわかりません。一番重要なことは、人工授粉の日を記入したラベルをつけておくことです。収穫時期は大玉で50日後、小玉で約35日といわれていますが、品種によって異なるため苗や種に書かれた日付に従いましょう。

積算温度(毎日の気温の平均を足した温度)が大玉スイカで1000℃、小玉で850~900℃で完熟するといわれるので、そちらを目安にする方法もあります。果実が叩くとポンポンとした音がなる、巻きひげの色が茶色く枯れてくるなどの目安もありますが、見た目では難しいので総合的に判断しましょう。

病害虫

病気

スイカは、うどんこ病、疫病、炭疽病(たんそびょう)、つる枯病、つる割病などの病気にかかりやすいです。葉に斑点がでたり、茶色く枯れたりしてきたら病気を疑いましょう。

対策としては梅雨に高温多湿によるカビの被害が多いので、土壌の水はけを良くしたり、風通しがよく日当たりの良い場所で育てましょう。水はねを防ぐ敷き藁やマルチングなども有効です。早期発見が大切です。また発生してしまったら殺菌剤の使用も効果的です。

害虫

スイカの葉が食害を受けたり、色が変色している場合は害虫の可能性もあります。スイカはアブラムシハダニウリハムシ、ミナミキイロアザミウマなどの害虫がつきやすいです。これらの虫が発生した時は、粘着テープで除去する、また殺虫剤などの薬剤で駆除、防虫する方法があります。どちらにせよ、早く対応するに越したことはないので、発見した時はすぐに駆除し、防除を心掛けるようにしましょう。

農薬も効果的です。スイカにおすすめの農薬についてはこちら。

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