スイカの肥料の与え方の基本と育て方のまとめ

スイカの肥料の与え方の基本と育て方のまとめ スイカ肥料

この記事は、甘くておいしいスイカを家庭で栽培するための肥料のやり方・おすすめの肥料についてまとめています。

スイカの肥料の時期とやり方

スイカ肥料の与え方のポイントは、元肥は控えめに追肥はしっかり行います。

スイカはキュウリなどと比べると肥料はそれほど多く必要はありません。スイカは、つる性のため生育初期に肥料が効きすぎるとツルや葉がのびすぎて花や実がつきにくくなる「つるボケ」がおきるため、植え付けから雄花や雌花が咲くまでは肥料はあまり必要ありません、着果してからは肥料を多く必要とするため追肥を行います。

元肥には、油かすなどの有機肥料を追肥には速効性の化成肥料を使います。元肥は植え付けの2週間前までに土づくりと一緒に行っておきます。追肥は、実が鶏卵ほどの大きさになってから速効性の化成肥料を畝の肩もしくはつる先に、ところどころにばらまきます。さらに実がソフトボールぐらいになったら追肥します。

成熟期に肥料(窒素分)が残ると、糖度が落ちたり実が変形したりしますので追肥しすぎないようにしましょう。

スイカにおすすめの肥料

元肥には、有機肥料がおすすめです。スイカは元肥が多肥になると葉に栄養が行き過ぎて、よい実がつきません。有機肥料はゆっくり効果が出る緩効性肥料で、肥料やけなどのリスクも軽減します。またスイカの食味が良くなったり糖度が上がるともいわれています。

元肥には有機肥料がおすすめですが、プランターなどでベランダで育てる人には臭いや虫が気になる人もいるでしょう。その場合は化成肥料を使いましょう。また実がついた後の追肥にはすぐ効く化成肥料がおすすめです。

化成肥料は、不足している栄養素を補うために行うため、土によって与える肥料は異なりますが、家庭菜園などでは、元肥にはN-P-K=8-8-8など窒素とリン酸カリウムが同量含まれている肥料などがよいでしょう。追肥にも使えます。追肥には、NK化成肥料など窒素とカリのみを含む肥料もおすすめです。

有機肥料の細かい説明や、化成肥料のおすすめの製品、スイカ専用の肥料などは下記の記事に詳しく紹介しています。

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土壌と肥料の関係

スイカに限らず、野菜づくりには土づくり(土壌)が大切です。水はけと通気性がよく水持ちのよい土が野菜づくりには必須です。そのためには、堆肥を土に入れてよく耕して土を団粒構造にします。つる割病の予防には苦土石灰も混ぜるとよいでしょう。

堆肥とは、鳥や豚・牛などの家畜のふんや、わらや落ち葉などの有機物を堆積して発酵させたもので、腐葉土も堆肥です。堆肥で土づくりをしっかり行い、さらに元肥を施し足りない肥料分を補います。

庭植え(地植え)の場合の堆肥の量は、土壌条件にもよりますが今まで畑として使ってた場所であれば、1㎡あたり2kgをスイカを育てるスペースに、荒地の場合は倍の4kgを全体に土を混ぜで耕します。植えつけの2週間前までには行います。有機肥料を使う場合は同時に行いましょう。

プランターなどの鉢植えで育てる場合は、野菜用の培養土を使うとよいでしょう。

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肥料不足やあげすぎ

スイカは植え付けから花が咲くまでは肥料を多く必要とせず、元肥は少なめに与え、草やつるが生長しすぎてつるぼけになるのを防ぎます。しかし、花が咲いた時に草勢が弱すぎると、果実を大きくする力が足りずに大きなスイカを収穫することができません。

雌花が咲いた当日の朝、人工受粉(交配)をする前に草勢を確認しましょう。理想的な草勢は、雌花の位置からツルの先端までの長さが40㎝~50㎝、つるの先端が軽く持ち上がっている。葉と葉の間が15㎝程度です。長さや葉の間が短く、つるが寝ているようなら肥料不足で、長さや葉の間が長く、ツルの先が上に持ち上がりすぎているときは肥料が多い状態です。

草勢が弱い場合には、速効性のある液体肥料(液肥)や化成肥料を使って早めに草勢を回復させましょう。液体肥料を使う場合は規定量に薄めた肥料を与えます。化成肥料を使う場合は畝の肩もしくはつる先に、ところどころに蒔き、水やりをしましょう。

【補足】肥料の呼び名について 元肥と追肥

用土に肥料を与えるタイミングによって、肥料の呼び名が変わります。具体的には、「元肥」と「追肥」があります。

苗を植え付け(定植する)前に予め土壌へ施しておく肥料を「元肥(もとひ・もとごえ)」と言います。元肥は、初期生育を助ける働きがあり、肥料効果が長く続く緩効性や遅効性の肥料を施すのが一般的です。

苗の植え付け後(定植後)、作物が生長していくときに、土壌の肥料切れが起こらないように追加で施す肥料を「追肥(ついひ・おいごえ)」と言います。花や結実の後に与える追肥をお礼肥といったり、冬に与える追肥を寒肥(かんごえ)といったりもします。また肥料を与えることを施肥といいます。

甘いスイカを収穫するには

甘くておいしいスイカを家庭で収穫するためには、肥料以外にも糖度の高い品種を選び、日当たりのよい場所で育てることが大切です。その他収穫前の1週間前には水やりを控えることも糖度を上げるポイントです。

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その他 スイカの育て方のポイント

植えつけ

スイカは、地植えで育てる場合は鞍つき畝(くらつきうね)を呼ばれる、1株ごとに円形の畝を作る方法が一般的です。苗を購入した場合や、種まきから育てた場合は育苗ポットで育てて本葉が5~6枚ほどになったら、植え付けをします。

プランターや鉢植えでスイカを育てる場合は、鉢は10号以上のもので20ℓ以上の土が入るものを使いましょう。用土は野菜の培養土が便利です。手順は土つくりと元肥と一緒に行います。詳しい手順は肥料のやり方の記事に書いてあります。

日当たりと水管理

スイカは日の当たらない場所では、甘いスイカは育てることができません。乾燥につよく強い光を好みます。よく日の当たる風通しのよい場所で育てましょう。

水の管理は、甘い実をつけるためにはとても重要です。庭植えの場合は気象状況に影響しますが、実が完熟する時期(収穫の10日前)から水やりを減らし乾燥気味に育てることで、実が甘くなります。

摘心・摘果

摘心

親づる(最初に成長した茎)が伸びてきたら、親づるの生長をとめ実のつく子づるを伸ばすために、親づるの芽を取る摘心を行います。

摘心は、親づるに葉が5枚~6枚ほどついたら、親づるの先端の芽を手か消毒したハサミで除去します。子づるが勢いよく育ってきたら元気のよい、3つるを残して後の子づるは摘み取ります。左右に誘導してつるが混みあわないようにします。

摘果

人工受粉をして、成功するものもあれば失敗して実がつかないものもあります。成功してたくさんの実がついたとしても、全部育てると実に栄養がいかず小さくておいしくない実になってしまうため、摘果を行いましょう。目安は、大玉の場合は1株に2~3果、小玉は1本のつるに1果までです。

授粉後10日ほどたってから、追肥をするタイミングで形が整った大きな実を残しあとは、取り除きましょう。

人工授粉

スイカを確実に着果させたいなら、人工授粉が必要です。雌花が咲いたら人工受粉をしましょう。まず先に雄花が咲き始めます。子づるが育つと、雌花が咲きます。雌花と雄花の違いは、蕾の下がふくらんでいるかいないか。蕾の下がふくらんでいるほうが雌花です。

ただし、最初に子づるについた雄花は、うまく育たないため人工授粉させず摘みとりましょう。2番目以降に咲いた10節~15節ほどについた雌花に授粉させます。

授粉は朝8時~9時に行いましょう。雄花を摘みとり花弁を取り除きます。雄しべ(葯)を当日咲いた雌花の柱頭に軽くなすりつけましょう。交配日をラベルに書いておきましょう。

収穫のタイミング

意外と難しいのがスイカの収穫のタイミングです。大きさだけでは完熟したかどうかわかりません。一番重要なことは、人工授粉の日を記入したラベルをつけておくことです。収穫時期は大玉で50日後、小玉で約35日といわれていますが、品種によって異なるため苗や種に書かれた日付に従いましょう。

積算温度(毎日の気温の平均を足した温度)が大玉スイカで1000℃、小玉で850~900℃で完熟するといわれるので、そちらを目安にする方法もあります。果実が叩くとポンポンとした音がなる、巻きひげの色が茶色く枯れてくるなどの目安もありますが、見た目では難しいので総合的に判断しましょう。

病害虫

病気

スイカは、うどんこ病、疫病、炭疽病(たんそびょう)、つる枯病、つる割病などの病気にかかりやすいです。葉に斑点がでたり、茶色く枯れたりしてきたら病気を疑いましょう。

対策としては梅雨に高温多湿によるカビの被害が多いので、土壌の水はけを良くしたり、風通しがよく日当たりの良い場所で育てましょう。水はねを防ぐ敷き藁やマルチングなども有効です。早期発見が大切です。また発生してしまったら殺菌剤の使用も効果的です。

害虫

スイカの葉が食害を受けたり、色が変色している場合は害虫の可能性もあります。スイカはアブラムシハダニウリハムシ、ミナミキイロアザミウマなどの害虫がつきやすいです。これらの虫が発生した時は、粘着テープで除去する、また殺虫剤などの薬剤で駆除、防虫する方法があります。どちらにせよ、早く対応するに越したことはないので、発見した時はすぐに駆除し、防除を心掛けるようにしましょう。

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