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有機肥料(有機質肥料)肥料肥料の種類

カニガラ肥料とは?作り方やおすすめ商品をご紹介

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カニガラ肥料の写真 有機肥料(有機質肥料)

カニガラとは、ずばり蟹の殻のことです。カニガラを畑に撒くことで肥料効果が得られ、作物の成長促進、増収、品質向上、土壌改良、連作による病害回避など好影響がもたらされるとして、木酢とならんで近年人気の高まっている資材です。

この記事では、カニガラ肥料の作り方やおすすめ商品をご紹介します。

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カニガラ肥料とは

カニガラ肥料とは、蟹の甲羅などの殻を粉砕し、肥料として用いるものです。カニガラのほか、「カニ殻」と表記されることもあります。その他の甲殻(エビの殻であるエビガラなど)が含まれているものもあります。

カニを食べる文化は世界中にありますが、カニガラが肥料として広く利用されるようになったのは、含有成分であるキチンとキトサンが発見されてからといわれています。日本でもカニガラを肥料とする文化は、日本海の沿岸部であったようですが、全国で利用されるようになったのは近代になってからのことです。

現代のカニガラは、肥料取締法の定めにより、特殊肥料に分類されています。特殊肥料とは、普通肥料と異なり登録義務がない、昔ながらの肥料のことです。米ぬか、肉粕、魚粕、草木灰、グアノ、堆肥牛ふん馬ふん等)のように肥料含有量のみに依存せずその価値が認められ、農林水産大臣により指定されています。

カニガラは特殊肥料に分類されていますが、パウダー状の細かい粉末になると普通肥料に分類されます。両者の線引きは、見た目で原料を判断できるか否かです。米ぬか(脱脂ぬか)、肉粕(肉骨粉)、魚粕(魚粉)などでも同様です。

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カニガラ肥料の成分

カニガラといえば土壌改良のイメージが強いかもしれませんが、肥料成分やミネラルも豊富に含まれています。施肥設計する際に、この点も考慮すると賢く肥料代を抑制できるはずです。

多量要素

植物の生育には、チッソ(窒素)、リンサン(燐酸)、カリ(加里)、カルシウム、マグネシウム、硫黄といった多量要素が欠かせません。カニガラには、チッソ(窒素)、リンサン(リン酸)がそれぞれ3%程度含まれているほか、マグネシウムなども含まれています。

微量要素

植物の生育には、鉄、マンガン、ホウ素、亜鉛、銅、モリブデン、塩素、ニッケルといった微量要素も必要です。カニガラには、亜鉛や銅なども含まれています。

キチンとキトサン

キチンとキトサンは、多糖類に分類されます。同じ多糖類のデンプンがヒトの体内で消化できるのに対し、キチンとキトサンは消化することができません。したがって、食物繊維の一種ということになります。キチンとキトサンは似た性質も持ちますが、別の物質です。キチンはキチン分解酵素であるキチナーゼによって分解され、キトサンはキトサン分解酵素であるキトサナーゼによって分解されます。

キチンやキトサンが、放線菌などの有用な微生物の餌(好餌)となり活性が高まることで、土壌環境や活力も高まります。団粒構造が促進された土壌は、保水性、透水性、排水性が良好で、作物の増収や品質向上につながります。

また、キチンは昆虫や菌類の細胞を構成する成分でもあります。散布されたキチンを植物が、昆虫や菌類の侵入と認識するため、防御反応が誘導されるとも指摘されています。それによって、強く丈夫な植物に成長すると考えられています。

アスタキサンチン

甲殻類の甲羅が赤いのは、天然の赤い色素であるアスタキサンチンに由来します。アスタキサンチンを生産する海藻やプランクトンなどを捕食することで、体内に蓄積されます。このアスタキサンチンが、花卉の花色や葉色を美しく艶々しくするともいわれています。

その他の有機肥料も気になる方は、下の記事も参考にしてください。

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カニガラ肥料の作り方

カニガラ肥料の作り方は簡単です。虫がわかないようカニガラを水でよく洗って、乾燥させた後、ミルサーなどを使わない範囲で粉砕します。これを畑に撒くだけでOKですが、油粕や堆肥(牛ふん、馬ふん等)などと混ぜ発酵させることで、ぼかし肥料として利用している人もいるようです。

天然のカニガラを独自に大量入手するのは簡単ではないので、カニガラ肥料の愛用者のほとんどは、製品として販売されているものを利用しています。

おすすめのカニガラ肥料

カニガラ肥料を選ぶ際のポイントは、容量、形状、他の成分が配合されているか等です。用途に応じて選ぶことになりますが、他の成分が配合されていないシンプルな製品の方が安価です。有機JAS適合品、ペレット、液体(液肥タイプ)などもありますが、ここでは実績のあるおすすめの商品をご紹介します。

カニガラ 20kg

1袋20kg入りの大容量なので、プロ用もしくは業務用といえるでしょう。過剰な加工がされていないことで、価格が抑えられているのも嬉しいポイントです。粉末を散布し、元肥として施用することで各種栄養成分が供給されます。また、放線菌などの有用な微生物の活性が高まり、フザリウム病害の抑制につながることで土壌環境の改善も期待できます。土壌環境が改善されると、農薬を散布しての防除が少なくて済むという利点もあります。

カニガラ粉末 20kg
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土にプラス1 カニ殻 病気予防!! 1.2L

自然応用科学が製造販売するカニガラ肥料です。1.2L(0.5kg)の容量で、1坪に施用するイメージなので、家庭菜園などにもぴったりです。家庭菜園では忘れがちですが、動物や鳥獣を忌避するため、施用後に土壌混和するようにしてください。プランターや鉢で使用する場合にも、用土と混和して元肥として利用するとよいでしょう。

カニガラ入り活力堆肥20L×2袋セット土壌改良 堆肥【自然応用科学】
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有機ζパイルカニガラ 花木・果樹用

ゼウスジャパンが製造販売するカニガラ肥料です。パイルという名称の通り、棒状に固形化されています。成木や苗木の根から少し離して、土の中に打ち込むだけでOKなので、土を攪拌しにくい花木や果樹にぴったりです(果菜や根菜を含む野菜への使用も可能です)。

カニガラ肥料を購入

ホームセンターなど店舗で購入する

上記で紹介した肥料は、コメリなどのホームセンターでも販売されています。また、ダイソーなどの100円均一でも販売されていることがありますが、取り扱いのない店舗も多いようなので注意が必要です。

通販で購入する

店舗で実物をみて購入することも良いことですが、「その店舗での取り扱いがない」ことや「そもそもその商品がホームセンターなどの小売店で販売されていない」ことも多いです。時間とお金を節約するため、積極的に通販(インターネットショッピング)を利用しましょう。今ではAmazonや楽天市場など様々なECサイトで農業・園芸用品が取り扱われています。店舗よりも安く購入できる場合も多いですので、一度のぞいてみましょう。

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