シャコバサボテンのふやし方。失敗しない挿し木(挿し芽)の方法。

栽培
栽培花菜類

シャコバサボテン (学名:Schlumbergera truncata) は、サボテン科カニサボテン属シュムルベルゲラ属に属するブラジル原産の多肉植物です。サボテン(仙人掌)といってもトゲはありません。シャコバサボテンは、葉の形が蝦蛄に似ていることからシャコサボテンと呼ばれることもあります。

冬咲きの大ぶりで鮮やかな美しい花を咲かせるサボテンとして有名で、別名クリスマスカクタス、デンマークカクタスと呼ばれカニバサボテンもシャコサボテンの一種です。

サボテンというと、メキシコや西部劇でてくるような柱サボテンやウチワサボテンなどのイメージが強く、シャコバサボテンは少し形が違うので、他のサボテンと同じようなふやし方でいいのか、よくわからないかたも多いのではないでしょうか。

この記事ではシャコバサボテンのふやし方について、初心者の方でもわかりやすく説明します。

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シャコバサボテンふやし方の時期と方法

サボテンは、種まきから増やす実生、挿し木、胴切り、株分けで増やすことができます。シャコサボテンは「挿し木」と「実生」で増やします。

シャコバサボテンは生長が早く、初心者の方でも簡単に挿し木で増やせますが、いつどのように行えば失敗なくふやせるのでしょうか。ここではシャコバサボテンの挿し木と実生のやり方と時期について、基本的な考え方を説明します。

挿し木の時期

多肉植物は春秋型、夏型、冬型の3タイプに別れ、それぞれ生育期と休眠期が異なります。サボテンは、ほとんどが「夏型」に 該当します。夏型は夏に盛んに生育し、春と秋はゆっくり生育し、冬は休眠します。

シャコバサボテンの挿し木の時期は、普通のサボテンより少し遅く気温が20℃前後のころ、5月から6月、もしくは9月にも行えますが、生育期直前の5月が一番の適期です。

挿し木のさし方には、挿した株をそのまま育てる方法や、さし床をつかって鉢上げする方法もあるので両方の方法を紹介します。

挿し木の方法① さし床

準備するもの 平鉢・水ゴケ・ゴロ石・ピンセット・ハサミ(輪ゴム・発根促進剤)

①しおれていない元気な茎節を2節~3節ほど切りとります。茎節の部分をひねると簡単に取れますが、固い場合や芯が抜ける場合には、ハサミで切り取ります。

②摘み取った茎節に、水ごけを巻き付けて輪ゴムで止めます。この時切り口に発根促進剤をつけるとより発根しやすくなります。同じものを複数作ります。

③さし芽用の平鉢の底にゴロ石を敷き、その上に湿らせた水ゴケを置きます。

④②で作った挿し穂を置いて、隙間を水ゴケを詰めて固定します。さし床ですので複数のさし芽を一緒の平鉢で育てることができます。

⑤水やりは植え付け後、3日ほどたってから行います。約2か月程度で発根します。

⑥9月にさし床から通常の環境に植え替えして鉢上げします。

水ゴケを巻き付けずに植えつける場合は②は省略してもかまいません。その場合も切り口に発根促進剤をつけるとより発根しやすくなります。また用土は、水ゴケのほか鹿沼土・赤玉土の単用を使うこともできます。いずれも新しく清潔であることで切り口から雑菌が入るのを防ぎます。

挿し木の方法② そのまま育てる

準備するもの 鉢・用土・鉢底石(ゴロ石など)・ピンセット・ハサミ(発根促進剤)

①しおれていない元気な茎節を2節~3節ほど切りとります。茎節の部分をひねると簡単に取れますが、固い場合や芯が抜ける場合には、ハサミで切り取ります。

②鉢の底に鉢底石を敷き、用土をいれます。用土はあらかじめ湿らせておきます。(用土の湿り具合は庭を10㎝ほど掘った程度の湿り気です)

③①で摘みとった茎節を、切り口を下にして同心円を書くように植えつけます。この時に切り口に発根促進剤を使うと発根しやすくなります。

⑤水やりは植え付け後、3日ほどたってから行います。

タネから育てる実生

シャコバサボテンを増やすには、挿し木が簡単ですがタネからでもふやすことができます。種から育てるのは時間もかかり少し難しいですが、一度に多くふやすことができ、珍しい品種などに出会える可能性もあります。

種をまく時期は、5月から6月、気温が20℃から30℃のころが適期です。

底の浅い平鉢にバームキュライトを入れ、吸水させてから等間隔になるように種をまきます。まき土はせず、水やりは、鉢ごと水につけて鉢底から十分吸わせます。その後皿の水は少なめにしておきます。ガラスやビニール袋などで鉢を覆い、保湿しましょう。2~3週間程度で発芽します。

発芽したら植え替えをしましょう。平鉢に用土(赤玉土小玉4・ピートモス4・パーライト2)を入れ、1㎝間隔になるようにピンセットで植え替えをします。1年後にまた同様の植え替えをおこない種まきから3年後程度て一人前の株になります。

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その他 シャコバサボテンの栽培で気をつけたいポイント

栽培環境・水やり

生育期の春から梅雨までは日当たりのよい、風通しのよい屋外で管理します。梅雨明けからは直射日光のあたらない半日陰で管理しましょう。場所を移せない場合などには寒冷紗などで遮光します。真夏の直射日光は葉焼けの原因にもなるので、気をつけましょう。

日が当たらないと、サボテンはヒョロヒョロと弱って徒長して枯れてしまうこともあります。屋内で育てる場合もできるだけ窓辺などに置き、日当たりには十分注意して、なるべく庭やベランダにだして、日に当ててあげましょう。

サボテンは元々メキシコなど日差しが強く温暖な地域に生息しているため、耐暑性はありますが、耐寒性は弱いです。霜の降りる冷え込む前には室内で管理してください。シャコバサボテンは短日植物で、日照時間が短くなると、花芽をつけ始めます。夜遅くまで明るい場所に置くと花芽やつぼみが付きにくくなる場合もあるので、明るさにも注意してください。夜、窓際に置いておくと気温が下がり寒くなります。置き場は温度が5℃以下にならない場所で管理すれば冬越しは可能です。

多肉植物は、雨が少ない場所や岩場などに生育するものが多い植物で、乾燥した過酷な環境を生き抜くために、根や茎、葉などを肉厚にして水分を蓄えるようになっています。だからといって、水やりが必要ではないわけではありません。

サボテンの水やりのポイントは、生育期と休眠期で水やりの方法を変えることです。サボテンは多肉の夏型なので、基本的には生育期の3月〜9月は、土が乾いたら水やりをします。この時の水やりはジョウロで根本に水を与える灌水で与えます。休眠期にはいる10月〜2月は水は徐々に水を減らし、冬は断水気味にします。

シャコバサボテンは、夏に根腐れすることが多いので梅雨と夏は、土が乾いたと思ったらもう2~3日まってから水やりをするとよいでしょう。また10月下旬から開花の時期です蕾が付いている場合は、水やりは控えず、生育期と同様の水やりをします。

サボテンの水のやり方についての記事もありますので、水やりに興味のある方は読んでみてください。

種類

シャコバサボテンの花期は11月~3月までですが、花期の異なる品種をえらんだり、短日植物であることを利用して、開花調整することで、長い間楽しむことができます。シャコバサボテンの花色や品種に関しての記事がありますので、興味のある方はお読みください

用土

一般の観葉植物では、鉢植えの場合は、赤玉土と鹿沼土を基本用土として、ピートモス、バーミキュライト、パーライトやココヤシチップといった改良用の土を基本用土にプラスして使います。

しかし、多肉植物は休眠を伴うものが多く、休眠中の多肉植物は、根もほとんど給水しないので、根腐れを防ぐために鉢土を完全に乾燥させる必要があります。

シャコバサボテン専用の培養土が販売されていますので、そちらが便利です。自分で配合する場合には、赤玉土4・腐葉土3・軽石3や、赤玉土・腐葉土・鹿沼土の等量配合など水はけや通気性のよい土がよいでしょう。根腐れ防止にくん灰を少量混ぜてもよいでしょう。

サボテンは乾いた土に植え替えするのが基本ですが、シャコバサボテンはある程度湿らせた土に植え替えをします。新しい土は配合した後に半分程度濡らしてビニール袋に入れ、日向に2時間ほど放置した湿った土を使うとよいでしょう。

また、ハイドロカルチャーで栽培する場合は、土を用いず、ハイドロコーン、ハイドロボールという丸い発泡煉石を使用したり、ゼオライトという多孔性の鉱石、またカラフルな色で見た目も美しいジェリーボールを使用します。エアプランツも同様です。

上記の素材はいずれも一定の保水力のある素材なので、正しく肥料を使うことで、観葉植物をしっかりと生育することができます。植え替え時には元肥料として緩効性肥料を入れると元気に育ちます。元肥の緩効性肥料は、ハイポネックス マグァンプKなどがおすすめです。大粒のものから小粒のものまでありますので、品種に合わせた大きさをつかってください。

観葉植物やハイドロカルチャーについての肥料についての記事もありますので、興味があればお読みください。

肥料

砂漠などの栄養の少ない土でも育つサボテンですが、肥料をあげることで元気にすくすくと育ちます。

シャコバサボテンは花つきをよくするために肥料が大切です。元肥は植え付け、植え替え時に行います。 植木鉢などで栽培する場合は、元肥をしっかりと施し、適期に追肥を行っていきます。追肥はシャコバサボテンは3月〜9月の生育期は肥料が必要です。

休眠期は絶対に肥料をやらないようにしてください。肥料やけを起こし、枯れる原因になります。

シャコバサボテンの肥料についての記事もありますので、肥料について興味のある方は読んでみてください。

植えつけ、植え替え

園芸店などで購入してきた苗の鉢は、インテリアに合わせて、素焼き鉢や、陶器やグラスなどにも植え替えすることもできます。またサボテンが病気で根元から腐ってしまったときは、すぐに植え替えが必要です。寄せ植えも植え替えの一種です。

またシャコバサボテンは生長に合わせて、1年~2年に一度、できれば毎年植え替えをしましょう。時期は4月頃に、一回り大きな鉢に移し替えます。根から土1/2~1/3程度を落とし、傷んだ根っこや根腐れを起こしているものは、根元から切り取ります。根腐れしているものは思い切って株分けしてもかまいません。根を露出している1/3程度切り詰め、新しい土に埋めて移し替えます。

植え替えする場合は、鉢が乾いている状態で引き抜きましょう。また新しい土は配合した後に半分程度濡らしてビニール袋に入れ、日向に2時間ほど放置した湿った土を使うとよいでしょう。

シャコバサボテンの一種であるカニサボテンの植え替えについての記事もありますので興味がある方は読んでみてください。

剪定(切り戻し・芽摘み)

春に新芽を切り戻しすると、背丈を調整することで株がバランスよく仕立てられ、その茎を使ってふやすこともできます。秋になっても茎葉が生長し続けているときは、各枝の先端の赤くて柔らかい新芽をひねって、摘み取ると花芽が付きやすくなります。

秋には、翌年の花芽のつきをよくするため、芽摘みをしましょう。涼しくなった9月の上旬に茎節がのびているようなら、先端のやわらかい新芽を摘みとります。

病害虫

シャコバサボテンは、ケムシ、ヨウトウムシ、ヨトウムシなどの害虫が発生する恐れがあります。梅雨にはナメクジが発生する恐れもあります。それぞれの害虫によって葉っぱを食い荒らしたり、ウイルスを伝染させたりと活動も異なり、幼虫や成虫などによって対応は変わります。見つけたら早めに取り除いてあげましょう。殺虫殺菌剤なども有効です。

また湿気の多い場所に置いておくと、根腐れ病や茎枯れ病・茎腐れ病などにかかる恐れがあります。予防には、湿気の少ない風とおしの良い場所に置いてあげましょう。

まとめ

冬に大ぶりな赤やピンクの鮮やかな色の花が咲くシャコサボテンは、一般の観葉植物と比べて毎日手をかけなくても育つので、観賞用としても非常に人気のある植物です。ほかにも花が咲くサボテンとしてはイースターカクタスやクジャクサボテン・月下美人(ゲッカビジン)も有名です。

また花言葉は、「一時の美」「美しい眺め」「つむじまがり」などがあります。簡単に増やせるので自分で育てたシャコバサボテンを、いっぱいにして冬の花をぜひ楽しんでください。

ここで紹介した農薬は、JA販売店やホームセンターのガーデニング・資材、庭木コーナーにあるものもあります。ほ場で早期発見し、適切な薬剤や防除方法でしっかり発生を予防、ガードできると、農薬散布と言った農作業の回数を減らすことができます。

編集さん
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『農家web』では、この他、球根系から播種(は種)系、水生、宿根草、アサガオシクラメン、ビオラ、パンジー、ヒヤシンス、紫陽花クレマチス、ベゴニア、ひまわり、チューリップ、ハーブ、アリウム、ポインセチアシャクヤクポトスペチュニアまたサボテンなどの多肉植物、常緑のガジュマルパキラ、クラピア、ビカクシダなど様々な観葉植物、ツツジなどの庭木、果樹、イチゴトマトなどの野菜のおすすめ記事があります。

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