除草剤サンダーボルト007の特徴
サンダーボルト007は、日本農薬(株)が販売する除草剤で、性状は類白色水和性粘稠懸濁液体の毒性は普通物です。有効成分は、グリホサートイソプロピルアミン塩とピラフルフェンエチルになります。
最大の特徴は、移行性のあるグリホサートに接触型のピラフルフェンエチルを混合していることです。これにより効果は、通常のグリホサート系除草剤と比べて、速効力を持つようになります。つまり、速攻力と持続力を合わせもつ除草剤と言えるでしょう。
一年生雑草から多年生雑草まで幅広く枯らします。特に、特に近年、問題化しているスベリヒユ、マルバツユクサ、ヤエムグラ、イチビ、ブタクサ、イヌホオズキ、セイヨウタンポポ、コヒルガオ、セイタカアワダチソウ、ギシギシなどにより高い効果を示すので、このような雑草が多い場所にはうってつけです。
また、サンダーボルト007は、空地、庭だけでなく、畑作や果樹園などの田畑、農耕地、休耕田で使用することができるのがポイントです。その他のグリホサート系除草剤は、農耕地で使用できないものもあるので、使用の際は必ず確認するようにしましょう。
具体的には、農薬取締法に基づき国に農薬登録をされている除草剤(農薬として登録された除草剤のパッケージには[農林水産省登録第○○号]と表記されています)しか、畑や田んぼ、菜園、植物を植えた庭などの所謂「農耕地」に散布することはできません。
下記に詳しく書いているので、興味ある方は読んでみてください。
例えば、サンダーボルト007は、かんきつなどの果樹園の下草、水田畦畔、水稲耕起前、茶、小麦、だいず、だいこんやキャベツ、はくさい、ネギといった野菜類等、かなりの種類の農耕地登録があります。
サンダーボルト007の使い方・希釈方法
主な使い方
サンダーボルト007は、液剤の除草剤原液なので、希釈して薄めて噴霧器やジョーロで散布します。使用薬量と希釈水量は、ラベルの裏に細かい使用薬量と希釈水量が書かれていますので、ぜひご参考にしてください。
サンダーボルト007は、基本的な下草、雑草には、原液4〜10mlに1Lの希釈水量、つまり、「100〜250倍」程度の希釈率を目安にし、1Lを100㎡(100Lを10a)に散布します。
ただし、多年生雑草(翌年も生える雑草)に場合は、希釈率を100倍から50倍と濃度を上げた方が効果がでますし、スギナなど、特に強雑草と呼ばれる雑草には、希釈率を25倍まで高めることをおすすめしています。どの雑草に対して使用するかで、うすめる濃度を変えていきましょう。
また、竹や木などは、ドリルで穴を開けて、原液を注入するのが効果的です。この場合、目安としては、竹一本に対して原液10mlです。また、雑草によって、早春、盛夏、晩秋の時期に散布すればいいのか、根元がいいのか葉がいいのかは変わってきます。
尿素を混ぜると(尿素混用)除草剤の効果が高まります
尿素は代表的なチッソ肥料ですが、農薬に少量を混ぜ込ませると、農薬の効果を高めると言われています。理由は、尿素が植物の葉の表面のワックス層やクチクラ層の細胞をゆるめ、農薬を浸達しやすくするためと言われています。混ぜ込ませる量は、希釈した除草剤20Lに一掴み程度の少量が目安です。
尿素を入れることで、除草剤に速効性が出て枯れ始めが迅速になり、また希釈濃度を薄くしてもしっかり効果が出るので、効果にムラが出にくくなります。結果、使用する除草剤の原液量が減るため減農薬となり、コストも少なくなります。大量の除草剤を撒く必要がある農家の方には、おすすめの方法と言えます。
サンダーボルト007は、雨が降っても大丈夫?
散布後すぐに雨が降ると、雑草に付着した薬液を流すため、効果がなくなることがあります。散布後すぐに雨が降りそうな天気予報のときは、散布を避けましょう。
目安としては、「散布後、6時間過ぎた後」 であれば雨の影響を受けなくなり、効果は持続します。
また、朝露が多い、雨上がりなど、葉についた薬液がこぼれ落ちるような場合も効果が薄れることがあります。早朝や雨上がりも避けた方がいいでしょう。