ブルーベリー(Blueberry)の果実は、枝についているときにしか熟さないため、完熟させて甘くてさわやかな酸味を味わえるのは、自分で育てた人だけの楽しみです。
ブルーベリーには、どのような肥料、商品がおすすめなのでしょうか?この記事では、ブルーベリーにおすすめの肥料を紹介します。
ブルーベリーにおすすめの肥料はどのようなものか
ブルーベリーの原産地は北アメリカで、和名ではアメリカスノキともよばれています。もともと生育していた土壌の性質から、ブルーベリーは酸性の土を好みます。
pH(土壌酸度)で、4.3~5.5程度が好ましいとされています。中でもハイブッシュ系は、ラビットアイ系よりも少し適応範囲が狭く、pH4.3〜4.8程度を好みます。pH(土壌酸度)は植物を育てる上では重要な指標なのでぜひ気にしてみてください。
したがって、施肥後に酸性土壌になるような肥料を選ぶようにします。しかし、梅雨などの大量の雨で流れ出ることによりアルカリ性へと戻ってしまうこともあります。その場合には、ピートモスなどの資材を用いて、土壌酸度の改良および調整をします。
おすすめのブルーベリー肥料
初心者一番人気はハイポネックスの肥料
肥料など園芸用品のメーカーとして信頼と実績があるハイポネックスジャパンの「ハイポネックス 錠剤肥料シリーズ ブルーベリー用」が人気です。ブルーベリーに最適な肥料成分、微量要素が配合されています。
- ブルーベリーの生育に必要な肥料成分と、鉄などの微量要素を配合されている。
- 丈夫な株をつくり、大きな果実がたくさん実ります。
- 早く効く成分とゆっくり効く成分配合により、安定した肥料効果が約2ヵ月間持続する。
- 臭いも少なく清潔なため、玄関先などで使用しても安心。
錠剤タイプで、置くだけでOKというのも便利なところです。内容量も多く、一つ購入すると長く使うことができるでしょう。
ブルーベリーは土壌4.5〜5.5のようなものなので、2〜3歳のブルーベリーの茂みをピートモスに、一日中日光が当たる場所に植え直すのが必要です。 確立されたブルーベリーの茂みの場合、この肥料を使用すると、わずか3週間で新しい成長が見られます。 2か月後の大幅な新規成長。 指示に従って製品を使用して、 この肥料を購入してよかったです。
Amazonレビュー
\ハイポネックスのブルーベリー肥料に関する詳細/
初心者でも安心 ブルーベリー専用肥料
ブルーベリーの専用肥料も市販されています。施肥するだけで、同時に酸性土壌になるよう成分が調整、配合されています。初心者など栽培に自信のない方は、積極的に活用するとよいでしょう。特にハイポネックス錠剤肥料は人気の商品です。
\ブルーベリーのハイポネックス肥料の詳細/
また、ブルーベリーを甘くするには果実をできるだけ樹につけ完熟させることが重要ですが、その手助けをする肥料成分としてカルシウムも重要です。しかし、石灰や炭酸カルシウムなどの普通のカルシウム肥料は土壌酸度をアルカリ性に傾けてしまい、ブルーベリーには施用しづらいです。
そんなときに使えるカルシウム肥料が硫酸カルシウムです。「ブルーベリー用のカルシウム肥料」としても販売されている場合があるので探してみてください。
商品名 | ハイポネックス 錠剤肥料 ブルーベリー用 | 花ごころ ブルーベリーの肥料 | カルシウム肥料 ブルーベリーを丈夫に育てたい |
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概要 |
ハイポネックスや花ごころには、他の花木にも効果がある肥料が多く販売されています。
有機肥料
油かす
有機肥料として、油かす(油粕)肥料が利用されることが多いです。油かす(油粕)肥料は、ナタネやダイズから油を搾る工程の残りかすを原料として使用する、植物に由来する有機(有機物)肥料です。窒素(チッソ)を主な成分として含有しており、リン酸やカリウムも多少含んでいます。春肥のタイミングで、施肥するようにしましょう。
堆肥や、家畜の糞をつかった厩肥(きゅうひ)は、アルカリ性を示すことがあるので使わないようにしましょう。
米ぬか
\ブルーベリーに米ぬか肥料は使えるか/
米ぬかを肥料として使用するときには、2つのやり方があります。
- 生の米ぬかをそのまま散布する
- 米ぬかをEMや発酵促進剤などの微生物によって発酵させて散布する(米ぬかぼかし肥料)
1月など休眠期の頃に、生の米ぬかをそのまま散布するというやり方をされている方もいます。但し、米ぬかの特性などをよく知った上で施肥をする必要があります。最悪、窒素飢餓(逆に肥料が不足する状況)や発酵熱による被害、カビなど腐敗の温床となることもあります。
米ぬかをそのまま土壌にすき込むとしても、元肥として使用するのが主流です。春〜夏の生育旺盛のときに米ぬかなどの分解に時間がかかる有機肥料(有機質肥料)を施すのは危険です。
生の米ぬかを使用する場合は、表面散布する方法のほうが良いでしょう。また、油分を除いた脱脂米糠を使用しても良いでしょう。
比較的、肥料の効きもわかりやすく、安心して使用できるのはぼかし肥料にしたものです。
米ぬかぼかし肥料とは、米ぬかを主原料としたぼかし肥料です。植物を育てるために必要な三大要素である窒素、リン酸、カリウム(加里)をバランス良く含ませるために、米ぬかの他に油かす、魚粉やカキ殻石灰などを配合し発酵させます。カキ殻石灰などを使用することでカルシウムやミネラル分やアミノ酸などを多く含み、野菜などの栽培においては食味や品質の向上にもつながります。
米ぬかは、リン酸が豊富に含まれている有機物資材で入手もしやすいため、ぼかし肥料の原材料としては人気のものとなります。
米ぬかぼかし肥料の成分比は原材料の配合によって異なりますが、米ぬかを主成分とした場合は窒素成分が少し抑えられたものが多いです(N-P-K=3-5-2など)。
米ぬかぼかし肥料を作る際の発酵のさせ方は、「好気性発酵」「嫌気性発酵」の2種類があります。
ブルーベリーに鶏糞は使えるのか
ブルーベリーの肥料に鶏糞は使えるか、という話題をよく聞きます。「ブルーベリーの肥料として鶏糞(鶏ふん)を使うことはリスクが伴なう」と言えますが、しっかりと理解した上で施肥をすることは問題ありません。
\ブルーベリーに鶏糞肥料を使うことへの考え/
化学肥料(緩行性化成肥料・速効性化成肥料)
化学肥料は、緩行性化成肥料と速効性化成肥料がよく使われます。
自分でもブルーベリー専用の肥料をつくることができます。硫安(硫酸アンモニウム)-過リン酸石灰-硫酸カリウムを4-3-1の割合で配合し、混ぜ合わせます。
但し、樹の状態や気候を考慮した施肥が必要です。また、硝酸態窒素やアンモニア態窒素などの無機態窒素(チッソ)は速い効果すなわち速効性があり、よく効くものの「肥料焼け」の原因となるので、利用する場合には様子を見ながらよく観察して、少しずつ与える必要があります。
そのため、初心者の方は既に配合された果樹用の化成肥料、もしくはブルーベリー専用肥料を使用することをおすすめします。
なお、硝酸態窒素やアンモニア態窒素などの無機態窒素(チッソ)は速い効果すなわち速効性があり、よく効くものの「肥料焼け」の原因となるので、利用する場合には様子を見ながらよく観察して、少しずつ与えるようにしましょう。
特に、ブルーベリーは他の作物よりアンモニア態窒素を好んで吸収しますので、硝酸態窒素のみを与え続けている場合には生育が落ちると言われています。そのため、大規模に栽培されている方は、尿素肥料や硫安(硫酸アンモニウム)の施用も効果的です。
\尿素肥料についての詳細/
甘いブルーベリーを収穫するための肥料のやり方
せっかくブルーベリーを栽培するなら、甘くて美味しい果実を収穫したいですよね。
ブルーベリーの甘さを決める鍵は、「品種選び」と「肥料」です。
ブルーベリーは品種によって、大きく食味が異なります。主に酸味と甘味のバランスの違いによって、甘く感じるか、酸味を強く感じるか異なってきます。
また、肥料のやり方によっても食味は異なってきます。
\ブルーベリーを甘くする肥料のやり方詳細/
ブルーベリーの肥料やけには注意
肥料は、多ければ多いほどよいというわけではありません。土中肥料の濃度が高くなりすぎると、根が吸水できなくなり、植物に障害が発生したり枯れてしまったりすることがあります。これが「肥料焼け」です。
成長が楽しみで、ついつい肥料を多くあげたくなってしまうかもしれませんが、一般に肥料をあげすぎると、かえって植物が弱ることがあり、樹や枝葉に障害が生じることもあります。肥料は過多にならないよう注意しなくてはいけません。また、苗(苗木)は成木に比べ弱いので、特に苗(苗木)の段階では施肥量を減らす工夫が必要です。
ブルーベリーの肥料を購入するには
ブルーベリーの肥料は、ホームセンター、100均、インターネットなどで購入可能です。肥料を購入できる主な場所・方法は以下のとおりです。
\購入できる場所の詳細はまとめページへ/
補足:ブルーベリーの肥料やりの時期と与え方
それではブルーベリーの肥料はいつどのように与えればよいのでしょうか。関東地方以西を基準とした毎月の管理について、説明していきます。
- 1月・2月休眠期
冬はブルーベリーの休眠期です。肥料は与えません。
- 3月生育期
春は寒い冬の休眠期から目覚め生長期に入ります。芽生え(萌芽)・開花の時期ですのでしっかり肥料を与えましょう。
鉢植えは植え替えの適期です。2年に1度、できれば毎年植え替えをします。新しい用土に植え替えた後、元肥として、固形の緩効性肥料を株元に置き肥します。
庭植えの場合は、油かす主体の有機性肥料を、元肥(春肥)として施します。株元にドーナツ状にまいた後、用土を少し耕して混ぜ合わせます。
- 4月生育期
3月に、鉢植え・庭植えともしっかり元肥を施してあるので不要です。
- 5月生育期
新しい枝や、果実のために肥料を施します。5月中旬にハイブッシュ系の早性品種に緩効性肥料を鉢植えは置き肥し、株元にドーナツ状にまいた後、用土を少し耕して混ぜ合わせます。
- 6月〜7月生育期
晩生品種のラビット系は5月下旬から6月上旬に追肥します。鉢植えは緩効性肥料は置き肥し、庭植えは株元にドーナツ状にまいた後、用土を少し耕して混ぜ合わせます。
- 8月~10月生育期
収穫が終わった木からお礼肥として、追肥をしましょう。鉢植え・庭植えともに緩効性肥料を施します。
- 10月・11月
12月休眠期収穫後のお礼肥が終わったら、肥料は次の3月まで与えません。この時期に肥料を与えると、成長した新しい枝(新梢)が冬に凍ってしまう可能性があります。
寒冷地では11月が植え替え、庭への植え付けの適期です。この時には元肥は施しません。