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ジャガイモ根菜類栽培野菜の栽培

これでわかる!ジャガイモ栽培のための土作り

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畝立ての様子 ジャガイモ

ジャガイモ栽培で重要になってくるのは畑の土作りです。たくさんのジャガイモをを収穫できるようにしっかりと土作りをしましょう。

ジャガイモ栽培の流れや管理作業(手入れ作業)については下記の記事を参考にしてください。

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まずは栽培区画を決める!

土作りなどを始める前に、まずは今回の栽培で使用する区画を決めましょう。畝立てまでわかりやすいように園芸支柱などで四方を決め、麻ひもで区画割りをすると良いでしょう。

畑の区画割り(エリアレイアウト)
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ジャガイモ栽培のための土作り・畝立ての流れ

春作(春植え)をベースに土作り、畝立ての流れを説明します。秋作(秋植え)などでも同様のスケジュール感で問題ないです。

ジャガイモ栽培の土作り・畝立て・支柱立ての流れ
  • 植え付けの2〜3週間前
    耕うん

    植え付け(定植)予定の2〜3週間ほど前に一度、深く耕うんをして、土壌中の深い土を掘り起こし、光と空気に当てておきます。深さ25cm〜30cmくらい耕しましょう。

  • 植え付けの2週間前
    堆肥元肥の散布、耕うん

    植え付け予定の1週間前には堆肥(牛ふん堆肥、豚糞堆肥、鶏糞堆肥など)と元肥(化成肥料リン酸肥料、有機肥料など)をまいて再度よく耕します。また、pHが極端に酸性寄り(5.0以下)の場合は苦土石灰などの石灰肥料で酸度を調整しましょう。

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土作りのポイント

植え付けの2〜3週間前には一度耕うんする

ジャガイモは土壌中に茎(地下茎)を伸ばして、塊茎(イモ)が実る植物です。そのためジャガイモが土壌中に地下茎、塊茎をのびのびと成長できるようにするために一度深く耕うんをしておきます。

深く耕すことで深層へ空気に十分ふれた土が入ると同時に、下層の土は表面に出て風化され、空気を含んだ、植物の根が伸びやすい状態の土になります。また、深層に潜んでいた病気のもととなる病原菌が日光にさらされて死滅することも期待できます。残念ながら、ジャガイモそうか病に対する効果は認められていません。

深さは25cm〜30cm程度、耕うんすると良いでしょう。スコップ、鍬(クワ)、レーキなどを使用して人力で行うか、耕うん機管理機をお持ちの方は深耕プラウのアタッチメントを使うと人力よりも遥かに労力を減らして行うことができます。

植え付けの2週間前に堆肥・元肥を散布する

堆肥・元肥は植え付けの2週間前には散布しましょう。本来であれば土壌分析を行い、その土の肥沃度などを分析したうえで施用量を決定しますが、難しい場合には目安に従って堆肥・元肥を散布しましょう。下に堆肥・元肥の施用方法と手順を説明します。

  1. 畝立てを予定している場所の中央部分に15cmほどの深さの溝を掘ります。
  2. その溝に堆肥、化成肥料を散布します(施用量の目安は下記参照)。
  3. 散布後、溝の半分(約8cm)ほど土をかぶせます。
じゃがいも栽培の土作り、溝掘りと元肥入れ
肥料(全種類施用)施用目安量(畝の長さ1メートル当たり)
堆肥(牛ふん・豚ぷん・鶏ふんなど)400g程度
化成肥料、もしくは有機配合肥料60g程度

グラムの目安は、下記を参考にしてください。

種類大さじ1杯小さじ1杯一握り
堆肥約100g
化成肥料約15g約5g約30g
苦土石灰約20g約8g約40g
油かす約20g約8g約40g
草木灰約30g
肥料が残っていそうな場合は、三大要素を施肥しないという選択もアリ

その圃場に肥料が残っている(残肥がある)場合には、三大要素(窒素、リン酸、カリウム)を施肥しないという選択もあります。例えば、前作で果菜類や葉菜類を育てていた場合は三大要素が残っている場合があります。施用量を控えめにしたり、施肥をしないという選択をしましょう。

また、三大要素が含まれた肥料を施用しない場合は、微量要素肥料を散布するのがおすすめです。ジャガイモにおいて、特に重要な微量要素は、ホウ素と銅、マンガン、亜鉛ですので、これらが含まれた微量要素肥料を軽く散布すると良いでしょう。

石灰肥料はむやみに施用しない

基本的に石灰の施用は極力避けましょう。ジャガイモそうか病は弱酸性からアルカリ性(pH6.5以上)の土壌で多発するため、石灰(カルシウム)の施用は注意しましょう。土壌酸度計を用いて、土壌の酸度(pH)を把握することが重要です。土壌酸度が5.0以下の場合は、畝の長さ1m当たりに50g〜100g程度、苦土石灰を与えると良いでしょう。

ここで注意したいのが、「ジャガイモにカルシウムが不要ということではない」ことです。ジャガイモ栽培にもカルシウムは必要ですし、施用することでジャガイモの表面を綺麗にしたり品質を改善することができます。土壌酸度が高い場合でも、カルシウムを施用したい場合には、硫酸カルシウムなど中性に近い性質を持ったカルシウムを散布すると良いでしょう。

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編集さん
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秋植え(秋作)の場合は、生育期間における地温が高いので土壌微生物が活性化し、地力窒素が発現しやすくなります。そのため、春植え(春作)に比べて、少なめの施肥量、もしくは元肥を施さないなどの工夫が必要となる場合があります。

施用量を守って散布する

堆肥、元肥を散布するときには必ず量りなどで施用量を確認しましょう。誤った量を施肥、使用した場合、その後の生育に大きな影響を与えてしまいます。

土作りが終わったら?

土作りが終わったら、いよいよ植え付けとなります。しっかりと植え付け方法を確認しておきましょう。

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