びわ(ビワ)の木に肥料は必要?おすすめの肥料と与え方、注意点

実がなるビワの木作物
作物知りたい肥料

びわ(枇杷)はバラ科の常緑果樹で、ナシやリンゴなどと同科です。花には芳香があり、果実の美味しさはさることながら、びわの葉っぱは薬に使われるほど薬効があります。

この記事では、びわの木への肥料のやり方、おすすめの肥料などをご紹介します。

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ビワ(ビワの木)の育て方

ビワはもともと中国南西部の原産で、古くから日本に持ち込まれたと言われています。日本では本州以南のあちこちで見られますが、元来、寒い場所には向かず、暖かい地域を好む常緑の果樹です。「ビワ」という呼び名は、葉の形や実の形が楽器の琵琶に似ているからと言われています。

ビワ属は20以上の種類があり、日本で栽培されている種類は、枇杷種の大果系のものです。この種は、常緑小喬木で、樹高は6~10m程,白い花は11月から3月まで開花し,5~6月に結実し果実(果皮,果肉の色はほとんどが橙黄色)が熟します。

果実は甘いため、ビワは主に食用として利用されますが、葉が生薬となり、「大薬王樹」とも呼ばれています。葉を煎じたものを咳止め、下痢止めに利用したり、入浴剤として使用して湿疹やあせもに有効です。また、ビワの木材は乾燥することで非常に硬度が高まることから、杖や木刀に利用されています。

葉も非常に濃く茂るため、庭の観葉植物としてもぴったりと言えるでしょう。

栽培方法

ビワはレモン、ブルーベリーなどの果樹と同じく、地植えはもちろん、家庭菜園の場合は鉢植えでも栽培することができます。鉢植えにするとコンパクトに仕立てることができます。

地植え

水はけのよい土であれば育てることができます。地植えの場合、植え替えることが難しいので、日当たりの良好な場所を選んで植え付けるようにしましょう。

ビワは暖地を好むので、冬の乾寒風が当たりにくい場所に植えるようにしましょう。

植え付けする苗の大きさにもよりますが、約20〜50cm程度の深さの穴を掘り、土:腐葉土:赤玉土を5:3:2位の割合で混ぜ合わせ半分ほど土を戻します。そのあと、苗を植えて残りの混ぜ合わせた土を戻します。植え付けは真夏、真冬を避けて3月〜4月頃がよいでしょう。植え付けのときには根を触らないようにしましょう。

元肥として施用する場合は、緩効性化成肥料や有機肥料(有機質肥料)がおすすめです。

鉢植え

庭土を用土として利用することができます。市販の用土を利用する場合は、赤玉土小粒7~8、腐葉土3~2の割合で配合するようにしましょう。植木鉢は、できればプラスチックのプランターではなく、素焼きやテラコッタのものを選びましょう。素焼きやテラコッタの茶色い植木鉢は、通気性、吸水性、排水性に優れています。

植木鉢を使う場合は、鉢底に鉢底石を敷き、そこに用土(培土)を半分程度入れて苗を植え付けます。植え付けた苗の周りにも用土(培土)を入れて苗を安定させ、水をたっぷりと与えると根がしっかりと張ってきます。用土には、果樹用の土が売られていますのでそれを使えば問題ないでしょう。種まき・植え付け・植え替えは真夏、真冬を避けるのがよいでしょう。植え付けや植え替えのときには根を触らないようにしましょう。

鉢植えの場合の水やりは、日照りが強い日でもないのに与えすぎると根腐れする恐れがあります。地面の表面が乾いたら水やりをするようにしましょう。

病害虫

病気としては、灰色かび病、果実腐敗病、白紋羽病、などが発生する場合があります。害虫としては、ビワサビダニ、ナシマルカイガラムシ、カミキリムシ類、グンバイムシ類、オオタバコガなどが発生し、樹勢の低下や食害をもたらす場合があります。

防除方法としては、まず適度な乾燥や、排水の良い土壌を維持するように努めましょう。雑草をしっかり除草することも、病害虫の予防に大変有効です。

また、農薬や殺虫剤を早期発見、散布するなどして防除および駆除に努めましょう。白紋羽病などが激しい場合は思い切って枝を切り落としてください。下記コンテンツに防除方法を詳しく説明しています。

摘蕾、摘果

ビワは一つの花房に100を超える花をつけます。このため、美味しい果実に育てようとすると、早めの摘蕾が欠かせません。また、摘蕾後、春になっての摘果もできる限り行うようにしましょう。

摘蕾、摘果とは?

「摘蕾」とは、果樹などで、開花・結実による余分な養分の浪費を防ぐために、蕾(つぼみ)を摘み取ることをいいます。「摘果」とは、果実がつきすぎた場合に余分のものを幼いうちに摘み取ることをいいます。

品質(形、味など)を揃えた果実を生産するためにどちらも必要な作業です。

剪定、整枝

ビワの整枝・剪定は大事です。果実の収穫終了後,速やかにとりかかるようにしましょう。具体的には、古くて伸びすぎた側枝やかぶさり枝や、主枝・亜主枝の背面からでた徒長枝,弱く短い下垂枝を剪除(剪定して取り除くこと)し間引き,中庸な枝に揃えていきましょう。

しっかり剪定することで、一見、枝と枝の間が空きすぎて不安になるかもしれませんが、この結果、風通しをよくし木の中まで光が入ってくるため、結果新しい新芽、花芽を促し、生長、樹勢もよくします。

肥料を与える時期

ビワの木の花

ビワは、基肥(元肥),追肥,礼肥の年間3回施肥を行うことを基本とします。8月下旬頃までに元肥として有機(有機物)肥料もしくは緩行性化成肥料を年間施肥量トータルの40%ほどを施すようにし、11月頃を目安に速効性の化成肥料を年間施肥量トータルの20%ほどを追肥するとよいでしょう。そして収穫後20%の緩効性肥料を礼肥として施すようにしてください。

名称時期適している肥効タイプ肥料の例概要
基肥(元肥)8月頃緩効性肥料・遅効性肥料固形肥料

堆肥
油かす
などの有機質肥料

緩効性化成肥料
魚粉や骨粉なども有機質肥料ですが、窒素リン酸、カリウムがバランス良く含まれた油かす、鶏糞肥料を使うと良いでしょう。緩効性化成肥料も有効です。
追肥11月頃速効性肥料液体肥料・固形肥料

化成肥料
など
元肥だけでは栄養が不足してくるので肥料を追加で施します。速効性肥料などを中心に施しましょう。
樹勢が明らかに弱っているときは速効性の液体肥料を使ってみるのも効果的です。
礼肥収穫後緩効性肥料・遅効性肥料固形肥料

堆肥
油かす
などの有機質肥料

緩効性化成肥料
魚粉や骨粉、鶏糞、油かす肥料を使うと良いでしょう。緩効性化成肥料も有効です。

たくさんの花を咲かせるので、他の花木同様、摘花および摘果を行います。もったいなく感じてしまうことがあるかもしれませんが、摘花および摘果によって、元気に強い樹勢でもって育つことができます。

また、たくさん実ができる年と全く実ができない年を繰り返す「隔年結果」という現象を摘果によって抑え、毎年一定量の収穫に近づける効果もあります。

ビワの他に庭木や植木としても、レモン、柚子、ブルーベリー、柿といった高い人気を誇る果樹もあります。もしどちらを植え付けるか迷っている場合は、ぜひ下記の記事もご覧ください。

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肥料をあげすぎて肥料焼け?

肥料は、多ければ多いほどよいというわけではありません。土中肥料の濃度が高くなりすぎると、根が吸水できなくなり、植物に障害が発生したり枯れてしまったりすることがあります。これが「肥料焼け」です。成長が楽しみで、ついつい肥料を多くあげたくなってしまうかもしれませんが、一般に肥料をあげすぎると、かえって植物が弱ることがあり、樹や枝葉に障害が生じることもあります。肥料は過多にならないよう注意しなくてはいけません。また、苗(苗木)は成木に比べ弱いので、特に苗(苗木)の段階では施肥量を減らす工夫が必要です。

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おすすめのビワ(ビワの木)の肥料

ビワを育てる際におすすめの肥料をご紹介します。

たわわに実るビワの木の群生

ビワにおすすめの有機肥料、有機配合肥料

ビワにおすすめの有機肥料としては、油かす、鶏ふん、米ぬかなどがあります。元肥として植え付け時や毎春使用しても良いでしょう。油かすは窒素成分を多く含んでいるので施用する際には施用量に気をつけましょう。また、鶏ふん、米ぬかはリン酸などの豊富に含まれていますが、窒素成分が不足する可能性もあるので、その場合には緩効性化成肥料と併用してみましょう。

油かす(油粕)

油かす(油粕)肥料は、ナタネやダイズから油を搾る工程の残りかすを原料として使用する、植物に由来する有機(有機物)肥料です。窒素(チッソ)を主な成分として含有しており、リン酸やカリウムも多少含んでいます。

鶏糞(鶏ふん)

鶏糞は、ニワトリの糞を乾燥させた有機(有機物)肥料です。窒素(チッソ)、リン酸、カリの各成分が豊富に含まれています。特に、植物の実や花に栄養を与えたい時に使われるリン酸が豊富です。同じ堆肥として牛糞(牛ふん)が比較されることがありますが、成分が異なるとともに、牛糞(牛ふん)は土壌改良の目的でも利用される点が異なります。

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米ぬか

米ぬかは、精米の際に削り取られる外皮の部分を有機(有機物)肥料として利用するものです。リン酸が多く含まれている、緩効性のリン酸肥料です。糖分やタンパク質も含まれているため、有用な土壌微生物の働きを活性化させる効果もあります。

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ビワにおすすめの化成肥料

ハイポネックス(Hyponex)

ハイポネックスジャパンが製造販売する「錠剤肥料シリーズ かんきつ・果樹用」という肥料もあります。追肥に利用する錠剤タイプで、置くだけでOKという簡便な肥料です。窒素:リン酸:カリ=8:10:9で配合されているほか、マグネシウム、マンガン、ホウ素、カルシウムも加えられています。

また、ハイポネックスには「ハイポネックス原液」などの液体肥料シリーズもあり、樹勢が弱っているときに与えると良いでしょう。ハイポネックスには他にも固形肥料などたくさんのシリーズが販売されているので適している肥料を選択して、使ってみましょう。

マイガーデンベジフル

マイガーデンは、住友化学園芸の登録商標で、粒状の様々な草花・庭木・果樹の元肥や追肥に使うことができる肥料です。栄養分を効率よく吸収させるすぐれた腐植酸入り緩効性肥料として特許を取得していることや、土に活力を与える作用がある腐植酸をブレンドしていることや、肥料成分は樹脂コーディングされていて、土壌の温度変化や植物の生育にあわせて溶出する量が調節され、効き目が持続するのが本製品の特長です(リリースコントロールテクノロジー)。

追肥として、「マイガーデンベジフル」が有効です。また、「マイガーデン液体肥料」や「花工場原液」、「ベジフル液肥」は速効性の液体肥料なので、樹勢が弱り始めたときに薄めの濃度で与えてあげると良いでしょう。使用方法は各商品のラベルの指示に従ってください。

地植えにおすすめ!打ち込み型肥料グリーンパイル

ちょっと変わった肥料に打ち込み型のグリーンパイルがあります。グリーンパイルは樹木に理想的なバランスで必要な栄養:N(窒素)-P(リン酸)-K(カリウム)を配合した樹木(植木・庭木)専用の打ち込み型肥料です。棒状なので打ち込むだけで施肥が簡単にできます。地植えの樹木におすすめの肥料です。

ビワ(ビワの木)の肥料を購入

ホームセンターなど店舗で購入する

上記で紹介した肥料は、コメリなどのホームセンターでも販売されています。また、ダイソーなどの100円均一でも販売されていることがありますが、取り扱いのない店舗も多いようなので注意が必要です。

通販で購入する

店舗で実物をみて購入することも良いことですが、「その店舗での取り扱いがない」ことや「そもそもその商品がホームセンターなどの小売店で販売されていない」ことも多いです。時間とお金を節約するため、積極的に通販(インターネットショッピング)を利用しましょう。今ではAmazonや楽天市場など様々なECサイトで農業・園芸用品が取り扱われています。店舗よりも安く購入できる場合も多いですので、一度のぞいてみましょう。

まとめ

ビワ(枇杷)は果実だけでなく、葉も生薬として使えます。また、ガジュマルのように常緑で葉が濃い緑で茂ることから、庭木としてもマッチする優れた果樹です。ビワ(枇杷)は果実が肥大し、熟す時に一気に糖度が上がり収穫適期になります。熟すまで待って収穫するのがベストです。

剪定でしっかり間引く、摘蕾、摘果をしっかり行う、基肥,追肥,礼肥の年間3回施肥をすることで美味しい実を実を成らせる事ができます。本記事がビワ栽培の一助となれば幸いです。

執筆者・監修者情報
執筆者・監修者

農家web編集部のメンバーが「農業者による農業者のための情報サイト」をコンセプトに、農業に関するあらゆる情報を丁寧にまとめてお届けしていきます。
編集部のメンバーは皆、実際に農業に携わりながら情報をまとめています。農学を極め樹木医の資格を持つ者、法人の経営・財務管理に長けている者、大規模農場の営農経験者などバラエティに富んだメンバーで構成されています。他にも農機具やスマート農業機器、ITなどのスキルも兼ね備えています。

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