芝生に砂を入れる?芝生の目砂、目砂入れについて

芝の目砂入れに使用される資材「芝の目砂」の画像です。栽培
栽培

サッカー場などの競技場から公園、ご家庭の庭まで、芝生はさまざまなところに植えられています。芝生の緑色は、心安らぐ空間を与えてくれます。

目土、目砂は芝生の管理でよく使う資材です。細かい砂や土で芝生の根や目地を覆う作業を「目土入れ」もしくは「目砂入れ」と呼びます。

この記事では、目土入れ・目砂入れをする目的や目土と目砂の違い、使用できる目土・目砂の種類(洗い砂・川砂・黒ボク土など)、適した時期や量の目安について記載します。

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目砂入れ(目土入れ)の目的

まず、目砂入れも目土入れも同じ作業です。使用する資材が砂か土かで呼び方が変わります。昔は目土が使われることが多く「目土入れ」と呼ばれることが主流でしたが、最近では目砂が使われることが多くなってきたので「目砂入れ」という言葉も聞くようになってきました。

この記事では、目土入れという言葉に統一して解説します。

目土入れをする主な目的は、芝生を保護し生長を促すためです。もう少し詳しく解説すると、以下の目的が挙げられます。

  • 種まき後、発芽しやすい環境を作るため
  • 芝張り後、根付きやすくするため
  • 芝の根、新芽、茎を覆うことで生長を促すため
  • デコボコ(不陸)になった表面を均すため

種まき後、発芽しやすい環境を作るため

ケンタッキーブルーグラスやペレニアルライグラスなどの西洋芝の場合、すでにある芝生や床土に種を蒔き、発芽することで芝生を形成します。

ただ、種を蒔けば発芽してくるというわけではなく、発育に適した環境にする必要があります。そのために目土入れをします。

目土入れをすることで適度な温度と水分を供給することができ、発芽しやすい環境を作り出すことができます。

芝張り後、根付きやすくするため

切り芝(芝苗)を使って芝生を張るときには、目砂をすることで芝苗を根づきやすくする効果があります。切り芝同士の隙間(目地)を埋めるように目砂をおこなうことで、新芽や茎の保護、根の乾燥などを防ぎ、芝の生長を促すことができるのです。

芝の根、新芽、茎を覆うことで生長を促すため

芝張り後の目土入れの目的と通ずるものがありますが、芝の新芽や根、茎を覆うために目土入れをします。目砂を入れることで適度な温度と水分を供給できる状態にし、根の乾燥を防いで生長を促してくれます。

また、土壌の透水性、水はけ(排水性)の改善のために目砂を入れることもあります。土壌は何年も経つと変化しますし、水はけが悪い箇所も出てきます。水はけが悪く浸水したりすると芝が枯れやすくなりますので、改善が必要です。エアレーション後に目砂を入れることで改善することができます。

デコボコ(不陸)になった表面を均すため

その他にもデコボコ(不陸)になった表面を均すために目砂、目土を入れることがあります。芝生の表面が凹凸でデコボコした状態になると、一部分が浸水し枯れたり、軸刈り(ジク刈り)をしてしまうリスクがあります。

そのため、目砂を入れることによって表面を均す場合があります。

その他の目的

目土入れをする目的は他にもあります。

  • サッチングのあとの芝生の根や匍匐茎(ランナー)を保護したいとき
  • 対策で通気性、排水性を向上させたいとき
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目土と目砂は何が違うのか?

目土と目砂の違いは、土か砂かということだけです。先述したとおり、昔は目土として「黒ボク土」が使われることが多かったため、目土という言葉が主流でした。しかし、最近では目砂が使われることが多くなり目砂という言葉も浸透してきたのです。

他にもある!目土の種類とその特徴

目土、目砂は、どんな土や砂でもいいというわけではありません。目土用の専用土を使用します。目土、目砂にはさまざまな種類があります。以下に代表的なものを紹介します。

芝生用の用土

芝生用の用土は、黒ボク土などの土を水はけや通気性などを考慮して配合した用土です。肥料を含んでいるものもあります。

雑草の種子や芝生に悪影響のあるものが混入しておらず、滅菌消毒されているものもあり、安心して使用できます。

商品にもよりますが、目土にも床土にも使用することができます。少し割高の商品も多いですが芝生栽培初心者にはおすすめです。

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洗い砂

海や山、川から採取した砂を洗って使えるようにしたものが「洗い砂」です。それぞれ採取した土地によって、海砂、山砂、川砂と区別されることが多いです。特に川砂のものが家庭用の芝生にはよく使われる印象です。

洗い砂は、粒状となっており固まらず水はけ、通気性が良いことから芝生に適しています。水中や地中から採取されるので、雑草などの種子が混ざりづらいこともメリットです。

目砂に使うだけではなく、床土の主体として使うことも効果的です。砂だけでも十分ではありますが、保水力、保肥力が弱いため、土壌改良資材(パーライト、ゼオライト、バーミキュライトなど)や他の目土を混合して使うと良質な芝生用土になります。

海砂・山砂・川砂は採取したものをそのまま使えるのか?

結論から言うとそのまま使うことは難しく、市販されているものは加工、調整されてから販売されています。

特に海砂は注意が必要です。塩分除去のため、真水で洗い流したりする必要があります。貝殻などが多く混ざり、アルカリ性が強くなっている場合もあります。

そのような洗っていない砂を芝生に使うと、生育不良の原因となるのでやめたほうがよいでしょう。そのまま使用するのであれば、実績のある採取地から取れた川砂であれば問題は少ないかもしれません。

黒ボク土

黒土(黒ボク土)は、火山灰で構成された地層の上層にある土です。有機物の含有量が多く、芝の生長に適しています。用土の色が黒いため、散布した場所が見えやすいというメリットもあります。

ただし、細かい粒状の目土や目砂より透水性、水はけが悪く、長期的に水はけの悪い土壌になりやすいので注意が必要です。黒ボク土自体、そもそも乾いていないものも多く、散布機を使用できないことがデメリットです。また、黒ボク土には雑草の種子などが混入していたり、踏圧の強いところでは沈みやすくなったりするなどのデメリットもあります。

粒状と黒土をブレンドして改良している方も多く、用土にはピートモスやパーライト、珪砂などを原料として混合しているものもあります。

赤土

赤土は、関東ローム層などが代表的な日本の火山灰の分布地帯で採取できる褐色の土です。地表の黒土のさらに下に赤土があります。

下の地層から採取されるため、雑草の種子の混入が少なく扱いやすいです。しかし、有機物の含量が少なくやせた土で、踏圧が強いところでは沈み込みやすいというデメリットがあります。

また、赤土には水はけの悪い粘土質の土も多く、そのような土は芝生には適しませんので注意してください。

目土に使われるというよりは、床土に使われることが多い印象です。

土壌改良資材

一般的に腐葉土などを堆肥化した有機物が主体の資材です。肥料成分の含有量が少ない砂や土に混合して使われます。

目土入れをする時期とタイミング

目砂を入れるタイミングは各作業後、必要に応じて実施するのが良いです。基本的には、芝張り、種まき、サッチング、エアレーションの作業後に行います。

ただし、7月〜8月頃の真夏の時期は一度にたくさんの目砂を入れることは避けましょう。真夏は地温が高温になることがあり、葉や茎が傷んでしまうリスクがあります。目土入れの適した時期としては4月〜6月頃、もしくは暑さが過ぎ去った秋頃が良いでしょう。

そのように考えると目土入れが必要となる作業は、真夏に行わないで春もしくは秋に行うと良いでしょう。

編集さん
編集さん

真夏でも目土入れ(目砂入れ)をする場合があります。具体的には、水はけが悪く浸水したり、藻が発生したりした場合は透水性を改善するために目砂を入れることがあります。また、芝がすでに傷んで薄くなっている部分についても、スーパーグリーンフード(SGF)などの土壌改良材とともに目土、目砂を入れる場合があります。

目土・目砂入れの方法と量、厚みについて

芝の目土入れ(目砂入れ)をしている様子です。

目土・目砂入れの方法を簡単に紹介します。

目土・目砂入れの方法

目土・目砂入れをするときの大まかな手順は下記のとおりとなります。今回はすでに芝が栽培されいてる場所での目土・目砂入れの手順を紹介します。芝張りなど目地に目土を入れる場合は、広範囲への散布はせずに、必要な場所で手まきしてください。

目土・目砂入れの手順

目土・目砂入れの量と厚みの目安

ご家庭の芝生であれば、1〜3mm程度を目安の厚さにしてください。最大でも5mm程度までにすると良いでしょう。

一度に目土・目砂を多く入れて厚くしすぎると、芝生の生長に大きな影響を与えてしまいます。芝生の表面を均すなどの目的で厚く目土したい場合には、複数回に分けて実施することをおすすめします。その際、目土入れの間隔は1ヶ月程度空けましょう。

編集さん
編集さん

1cm以上のデコボコを均したい場合には、芝生を一度剥がして床土を整え、再度芝張りすることも検討してください。

手に入れやすいおすすめの目砂、目土商品

ご家庭の庭であれば、そこまで大量の目土・目砂が必要となることも少ないので、安心して使用できる市販の目土用の土・砂を購入することをおすすめします。ホームセンターやネットショップで購入できますので探してみてください。

(準備中)

目砂入れ(目土入れ)に関するよくある質問

目砂入れ(目土入れ)は毎年必要か?

「毎年必ず必要」というわけではありません。競技場やゴルフ場など踏まれたりすることが多い芝生は、状況を見ながら適宜目土入れが必要となりますが、ご家庭の場合は傷みも少ないですし、数年に1度でも十分維持ができると思います。

芝生の生長が悪い、根や匍匐茎(ランナー)が露出している、芝生の剥げているところが多くなってきたなどの症状が現れたときに適宜実施するのが良いでしょう。また、全面に目土入れが必要というわけではないので、その症状が現れている箇所のみ実施するのも一つの手です。

ただし、コアリングなどエアレーション後は目土入れをすることを推奨します。コアリングなどで根切りがされるので、根や茎の保護のためにも目土入れは重要です。

目砂入れ(目土入れ)をすることによる影響は?

当たり前の話ですが、目土入れをすることでどんどん土が芝生に蓄積されますので、地面の高さが徐々に上がっていきます。最初のうちはそこまで気にしなくても良いかもしれませんが、芝生と周囲の地面との段差が大きくなってくると気になるものです。

そのため、まずは必要以上に目土を厚くしたり、頻度を増やしたりしないことを心がけてください。必要のない箇所に目土をしないという判断も良いでしょう。また逆に、目土によってグラウンドレベルが変わることを見越して、周囲の地面よりも床土を低く設定しておくのも良いでしょう。何事も臨機応変に対応すると良いです。

目砂入れ(目土入れ)に普通の砂は使えるのか?

身近に手に入る腐葉土や畑の土、真砂土、普通の土、砂利などを目土として代用することは基本辞めておいたほうが良いでしょう。

雑草の種や病原菌が混入するリスクがあります。また、普通の土や真砂土は保水性が高いため、芝生には適しません。畑の土も芝生に適したpHや肥料成分となっているとは限りません。

芝生の目土・目砂選びで重要なポイント
  • 芝生の根本や匍匐茎(ランナー)を覆うことができる
  • 地温が上がりやすい土質である
  • 雑草の種や不要な鉱物など不純物を含まない
  • 病原菌を含まないように製造されている
  • 芝生に適したpHとなっている
  • (必要であれば)養分が配合されている

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