水田雑草コウキヤガラについて、生態から除草、防除方法まで徹底解説!

群生するウキヤガラ水田
出典:HP埼玉の農作物病害虫写真集

稲作につきものの水田雑草。水田には様々な雑草が生えます。コウキヤガラはヨーロッパから東アジアで広く見られる水田雑草で、日本でも全国で見られます。

ここではコウキヤガラについて、特徴と、駆除、防除方法について、徹底解説していきたいと思います。

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コウキヤガラとは?

カヤツリグサ
種類多年草
分布日本全土
学名Bolboschoenus maritimus Palla(Scirpus maritimus L.)
別名Sea clubrush(英名)、エゾウキヤガラ

コウキヤガラは日本全土の水田で見られるカヤツリグサ科ウキヤガラ属の多年草です。

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コウキヤガラの特徴

コウキヤガラは水田,畦畔,湿地、休耕田など、湿地帯に多発する多年生雑草です。比較的新しい干拓水田に発生します。種子により繁殖しますが、越冬した土中の塊茎から株が発生し増殖していくため、土壌処理剤が効き難い雑草です。この塊茎をどう防除するかが非常に重要になってきます。

塊茎の出芽、萌芽時期は春の4〜5月で、土中で地下茎を伸ばしながら徐々に子株を作り、代かき時には草丈が20センチほどになるものもあります。夏の7月から秋の10月にかけて出穂開花し多数の種子を作ります。またその間、塊茎を多数形成します。

コウキヤガラの防除方法

コウキヤガラは塊茎から増殖するため、土壌処理材による駆除、防除は困難です。秋から冬にかけて耕うんしてして基部、塊茎を露出させて低温、乾燥下の元にさらして死滅させるのが第一の防除方法になります。

また、春にも耕起、代かきを丁寧に行いましょう。イネ(稲)の移植前の既発生株は土中に埋没すると枯死します。また、水面に出てきた塊茎は集めてきっちり排除するようにしてください。

科学的防除(農薬による防除)

コウキヤガラを農薬で防除するには、成分にピラクロニルがある、イネキングフロアブルピラクロンフロアブルなどが有効です。下記のような一発処理剤と合わせて体系的に防除することが重要です。

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中期系はこちらおすすめです。

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初期を過ぎてしまった場合は、初期剤や一発処理剤の後に使用する、中期・後期の除草剤を使うことになり、体型的に防除していく必要があります。成分ベンタゾンが含有されているクリンチャーバス、バサグラン粒剤、液剤などが良いでしょう。

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特にヒエクリーンバサグラン粒剤は、ノビエに対し優れた効果を示すヒエクリーンと、ノビエ以外の一年生広葉雑草や多年生雑草、オモダカ等の難防除雑草までの水田雑草に優れた効果を示すバサグラン(ベンタゾン液剤)をひとつにした水稲用中・後期除草剤の代表格です。

SU(スルホニル尿素)剤に抵抗性を示す一年生広葉雑草(アゼナ、ミゾハコベ等)、コナギ、ホタルイ等に対しても高い除草効果を発揮します。また、多年生難防除雑草でSU抵抗性が確認されているオモダカに対しても優れた効果を示します。

この他、ピリミスルファン(ジャンダルム、ガンガン)やメタゾスルフロン(月光ツインスター銀河など)の成分がある除草剤も効くと言われています。

重要なことは、どの雑草も成長、繁茂してからの除草は困難であるということです。できるだけ初期に除草、防除することを心がけましょう。

また、田面散布の際は、田面の土壌表面がなるべく均一になるよう、ていねいに砕土・代かきし、均平となるように整地するのが重要です。(湛水散布の際は、入水等コントロール、水の出入りを止めて湛水のまま田面に均一に散布します。)

物理的、生物的、耕種的防除

農薬を使わずに雑草の発生を防いだり、除草したりする方法として、多くの農家さんが色々な方法を試しています。雑草を防ぐためには様々な防除方法を複合的に行い、統合的に防除することが大事です。

ここでは、その方法を何点か紹介しますので、興味あるものがあれば、実行してみてください。

お酢を希釈して散布する

スーパーやドラッグストア、ホームセンターに売っている食酢をイネに影響がないよう酸度2・5%程度に希釈して散布すると、コナギ、イヌホタルイ、オモダカといった水田雑草を枯らす効果があるとして、お酢散布を行っている農家の方がいます。実際かなりの速効性が見られるようです。

出穂後のイネにかかると影響があるので、出穂後のイネにかけないようにするのがポイントです。(出穂前のイネには影響はあまりないとのこと)

アイガモを利用した除草

アイガモはクログワイ、コナギ、ノビエを含む雑草や、ウンカといった害虫を食べてくれるので、生物的防除になります。

まとめ

水田に生える雑草は、その他クサネム、コナギ、イヌホタルイ、イヌビエ、イボクサ、コウキヤガラ、タイヌビエ、ミズガヤツリ、オモダカ、ヒルムシロ、アメリカアゼナ、キカシグサ、ウリカワ、シズイ、ハリイ、タマガヤツリ、ミゾハコベ、タケトアゼナ、キシュウスズメノヒエ、タカサブロウ、ミソハギ、ウキヤガラ、アゼトウガラシ、タウコギ、イグサ、ゴマノハグサ、カズノコグサ、ミズハコベ、ミズワラビ、ヒメタイヌビエ、タガラシ、デンジソウ、ホタルイ、トチカガミ、ヘラオモダカ、アゼナなどがあります。まずは早期発見、早期の撤去を軸としつつ、土壌処理剤、一発処理剤で防除し、生育したものに対しては後期に使える茎葉処理剤などの薬剤を散布する方法などで枯死、駆除をしていきましょう。何よりも早め早めに土壌処理剤でしっかり防除することで、病害虫による病害の発生も防ぎ、殺虫剤も減らせますし、圃場の農作業を楽にすることができます。早期発見、予防を心がけましょう。

水稲用の農薬は、日産化学やシンジェンタジャパン、三井化学、日本農薬、クミアイ化学工業から展開されています。

また、田んぼの肥料や、作付け、発芽・幼苗期の代かきや田植、灌水、分げつ期、穂ばらみ期など、時期、適期毎の稲の育て方を下記で詳しく説明しています。

一年生、多年生雑草対策に水田で使える除草剤について、液剤も含めて下記で概略を説明しています。

乳剤や水和剤の希釈方法や農薬の効果を高める展着剤については下記を参考ください。

また、畦畔、畑作、畑地の除草などには、しっかりからせるグリホサート系(ラウンドアップサンフーロンタッチダウンなど)、グルホシネート系(バスタザクサ)や刈払機がおすすめです。広範囲に散布するための噴霧機の記事も合わせてご参照ください。

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