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リン酸肥料肥料肥料の三要素肥料の成分

リン酸の多い肥料とは

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リン酸肥料

リン酸(P)は、肥料の三要素の一つで、開花・結実を促進したり、根の伸長、発芽や花芽のつきをよくする働きがあります。そのため、リン酸肥料は「実肥(みごえ)」と呼ばれます。トマトなどの果菜類やかんきつなどの果樹類、バラなどの観葉植物には補給が必須の要素となります。

この記事では、リン酸が多く含まれている肥料にはどのようなものがあるのか、解説します。

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リン酸が多く含まれている肥料の見分け方

リン酸が多く含まれている肥料の見分け方を解説します。

一番簡単で手軽に見分けることができる方法は、商品パッケージの裏側などにある「保証票」を確認することです。

普通肥料の場合は、保証成分量(主要な成分の含有量)や正味重量などを記載した保証票の添付が必要となりますので、必ず記載されています。

肥料の保証票の例

保証成分量に記載されている成分のうち、「りん酸全量」「く溶性りん酸」「水溶性りん酸」など、りん酸と記載されているものの割合(%)が他のものと比べて高ければ、リン酸の多い肥料と言えるでしょう。

また、特殊肥料のうち「堆肥」や「動物の排せつ物」については、同様に品質表示がされているはずです(出典:肥料の表示について 特殊肥料の品質表示 – FAMIC)。

編集さん
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窒素(N)、リン酸(P)、カリウム(K)のうち、リン酸の含有量が多い肥料タイプを山形と読んだりします。(出典:肥料を使い分ける – KOMERI.COM

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リン酸が多く含まれている代表的な肥料

果菜類や果樹類、草花、鉢花、花木用の肥料など化成肥料

リン酸の多い肥料は、主に果菜類や果樹類、草花、鉢花、花木用に作られた商品が多いです。

住友化学園芸の「花工場」もリン酸が他の成分に比べて多く配合されています。また、ハイポネックスジャパンの「ハイポネックス 専用液肥 開花促進」は窒素が含まれておらずリン酸が多量に含まれているので、花器類やラン類の花芽形成期やキクなどの止め肥の時期などに使用できます。

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その他にも果菜類用や果樹類用の肥料などはリン酸が多く含まれていることが多いので、探してみると良いでしょう。

単肥・リン酸質肥料

リン酸の供給をメインとする肥料があります。

単肥とは、窒素、リン酸、カリウムのうち1成分のみ含む肥料を指します。単肥のリン酸質肥料は、リン酸のみを供給する化学肥料となります。リン酸系の単肥肥料には、下記のものがあります。

肥料NPK肥効のタイプ特性
熔成燐肥
(熔成リン肥)
17%〜25%緩効性アルカリ性資材。く溶性リン酸。マグネシウム(苦土)を含んでいる。リン鉱石や蛇紋岩などが原料。
過燐酸石灰
(過リン酸石灰)
16%〜20%速効性酸性資材。可溶性リン酸が15%以上。
重過燐酸石灰
(重過リン酸石灰)
42%〜43%速効性酸性資材。過リン酸石灰よりもリン酸成分が高い。
重焼リン35%速効性+緩効性水溶性リン酸が16%。く溶性リン酸も含まれているので長く効く。

PK化成、NP化成

PK化成

主にリン酸(P)とカリウム(K)を含んだ肥料です。基盤整備後の水田や造成後の草地、牧野によく使われています。

窒素を含まない、りん酸・加里・苦土を含有する高度化成肥料が多く、土壌中の窒素成分が高く、リン酸を効かせたいときに利用できます。

NP化成

主に窒素(N)とリン酸(P)を含んだ肥料です。実質的に原料の大部分がリン酸アンモニウム(燐安)であり、単独で使われることはほどんどありません。

リン酸が多く含まれている有機肥料

有機質肥料(有機肥料)の中でも各種類でそれぞれ特徴があり、骨粉やバットグアノは他のものと比べてリン酸が多く含まれている肥料となっています。

肥料N
(窒素)
P
(リン酸)
K
(カリウム)
肥効のタイプ
油かす(油粕)緩効性
魚かす(魚粕)緩効性・遅効性
(但し窒素分は速効性が高い)
発酵鶏糞速効性
骨粉緩効性
米ぬか(米糠)遅効性
バットグアノ緩効性
草木灰速効性
主な有機肥料(有機質肥料)の種類と窒素(N)、リン酸(P)、カリウム(K)の含有量のイメージ、肥効のタイプ
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リン酸の含有量の考え方

「有機肥料のほうがリン酸が少なくて、化成肥料のほうがリン酸が多いんでしょ?」と勘違いする人がいます。結論から話すと、有機肥料であること、化成肥料であることがリン酸の量を左右することはありません。「その肥料にどれだけのリン酸成分が含まれているか」が重要なのです。

購入、使用する肥料のラベルを確認してみてください。N-P-Kの数字が記載されていませんか?その「P」の成分保証率(%)を確認してください。例えば、正味量10kgの肥料でPが8%と記載されていれば、

10(kg)×0.08(8%)=800(g)

のリン酸成分が含まれていることになります。もう一つの例として、正味量10kgの肥料でPが16%と記載されていれば、

10(kg)×0.16(16%)=1600(g)

のリン酸成分が含まれていることになります。このことからわかるように、成分保証率によって、肥料の中にどれだけのリン酸成分が含まれているかが大きく変わります。肥料を購入・使用するときには必ずラベルを確認して、リン酸肥料がどれだけ含まれているのかなどを自分で確認することが大事です。

編集さん
編集さん

化学肥料(化成肥料)と有機肥料(有機質肥料)では、肥効の現れ方や吸収率も異なります。それぞれの特性に合わせた施用が望まれます。

執筆者・監修者情報
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