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バラ肥料

バラは冬の肥料が大切! 寒肥の種類や与え方

バラ肥料

冬に与える肥料を寒肥(かんごえ)といい、地植え(庭植え)のバラには、この肥料がとても大切といわれています。この記事では、バラの冬の肥料に説明するとともに、おすすめの肥料の種類や与え方などをわかりやすく説明します。

バラに冬に与える寒肥とは

寒肥とは、冬の休眠期の庭木や果樹に与える肥料で、時期は12月下旬~2月頃に行います。元肥(もとひ・もとごえ)ともいわれることもあります。この時期に有機質肥料を施します。有機質の肥料は冬の間に分解され、春の芽吹きのころにゆっくりと効果を発揮します。

肥料効果が長く続く緩効性や遅効性の肥料を施し、春先の成長に備えて、土に栄養分を与えるとともに、土壌改良の効果も期待できます。

バラの寒肥におすすめの有機肥料

有機肥料とは、油粕や米ぬかなどの「植物性の有機物」、鶏糞魚粉、骨粉などの「動物性の有機物」を使って作られている肥料を指します。これに対して、自然界に存在する無機物を原料に化学合成した肥料を化学肥料といいます。

それでは、バラの寒肥に使える有機肥料のおすすめを説明していきましょう。

バラ用の固形有機肥料

手軽なのは、バラ専用の固形の有機100%肥料です。追肥にももちろん使えます。

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バラ栽培向けのぼかし肥料

上記で説明したバラ栽培向けの有機肥料の他に、天然有機100%のバラ栽培向けのぼかし肥料も人気です。ぼかし肥料を寒肥につかうのであれば、すでに一次発酵がされているので通常の肥料より遅めの、2月頃がよいでしょう。

ぼかし肥料とは、米ぬかや油粕などの有機物が含まれた有機肥料を土やもみがらなどと混ぜて、微生物の力を借りて一次発酵させた肥料です。散布する前に微生物の力で分解させておくことによって、未発酵の有機肥料よりも効き目が表れるのが早まります(速効性肥料に近づきます)。

また、一次発酵で分解されていない有機物はそのまま残りますので施肥後にそれらが分解されて肥効が長続きします。有機質肥料であり、土壌の物理性や生物性の改良にも繋がります。

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自作する場合

自分で配合して肥料を作る場合は、チッソ成分の多い油かすと、リン酸成分の骨粉を等量使います。掘り起こした用土や堆肥と混ぜるとふかふかの土ができます。

油かす

油かす(油粕)肥料は、ナタネ(菜種)やダイズ(大豆)から油を搾る工程の残りかすを原料として使用する、植物に由来する有機(有機物)肥料です。

骨粉

牛、豚、鶏などの骨を粉砕し、粉末にしたものが骨粉です。それを肥料として用います。骨粉肥料は、動物性有機質肥料の中でもメジャーな存在です。

寒肥の与え方

では有機肥料をつかって、寒肥を施す方法を説明します。寒肥の与え方にも、さまざまな方法がありますが、ここでは土壌改良もしっかり行う寒肥の方法を説明します。

冬は植え付けや植え替えの時期でもあります。深く掘ることで根を切ってリフレッシュさせ、馬ふんなどの堆肥を一緒に植え込むことで、土壌改良も行えます。堆肥は、少なくても5リットル以上使いましょう。多い分には問題ありません。

  1. 株元から30㎝~40㎝のところに円を描くように30㎝ほど土を掘り起こします。(周りを掘り起こせない場合は2・3か所穴を掘ってもOK)
  2. 掘った溝に有機肥料を入れ、次に完熟堆肥をいれて混ぜ合わせます。
  3. 掘り起こした土を戻し入れます。

冬の肥料は必要?

以前は、庭植えのバラには冬の肥料(寒肥)は必ず行うものとされてきました。以前は冬の肥料といえば油かすや骨粉などが主流で、効果がでるまでに時間がかかりました。冬に与えて芽だしのころに効果がでるようにするためには、冬に肥料をすることが大切だったのです。

しかし、今は「ぼかし肥料」のようにすでに一次発酵させているものや、有機と化成肥料を混ぜたものやバラ専用の肥料等があり、肥料の与え方はプロの方々にもさまざまな意見があり、寒肥をしない園芸家の方も多くいます。

冬に寒肥をしっかりすれば、3月の芽挿しのころには肥料を与えず、花が終わった6月頃に追肥する。寒肥をせずに、3月の芽吹きに合わせて肥料を与える方法などもあります。

鉢植えには冬の肥料は必要?

鉢植えの場合は、寒肥は不要です。寒肥は、上記で記載したとおり、土壌改良や芽出しの時期に与える肥料です。鉢植えで土壌を改良したい場合は植え替えをしましょう。

狭い鉢に冬に、肥料を与えても水やりで肥料分は流れてしまい、また芽がでるころに追肥しなければいけません。また休眠期に肥料を与えすぎるのは、逆に植物を弱らせる可能性もあります。鉢植えの場合は3月に、固形の緩効性肥料を置き肥しましょう。

その他 バラの冬の管理

病害虫対策

病害虫の対策は冬に限ったことではないですが、冬は落ち葉などの中で虫が越冬するので、地面に落ちた落ち葉や蕾がらなどは掃除しましょう。また剪定・誘引時に古い葉を取り除いておくと、黒点病の予防になります。

剪定・誘引

冬の休眠期は、剪定・誘引の時期です。この時期に枝を切っても負担がすくないため、冬に剪定を行うと、春に芽吹きがよくなってたくさんの花を咲かせることができます。また剪定の前に葉を全部落とすことで、病害虫の予防にもなります。

大苗の植えつけ・鉢植えの植え替え

10月頃から大苗が園芸店などに出回ります。大苗は冬が植え付けの時期。苗が乾燥すると枯れてしまうこともあるので、植えつけ前に苗を水に3時間から4時間ほど浸けから、根をほどいて植えつけます。

また鉢植えの植え替えは、根鉢を崩さなければいつでも行えますが、古い根を切ったりリフレッシュさせたいときには、冬に行いましょう。根鉢を3分の1程度もみほぐして、傷んだ根をハサミで切って根を広げて、一回り大きな鉢に植え替えましょう。

まとめ

ここまでバラの冬の肥料について説明してきましたが、いかがでしたでしょうか。バラの肥料のやり方は、プロの方でもいろいろな方法があります。インターネットや園芸本でも、いろいろな情報があふれていて、悩んでしまうことも多いのではないでしょうか。

あれもこれも、取り入れようと思うと何が悪かったのかわからなくなります。初心者の方は、購入した園芸店で育て方を聞いてみる、一つの肥料を買ってパッケージに合わせてやってみる、一冊の本や、サイトに絞ってまずは1年しっかり育ててみることも大切です。

バラは品種や環境によって、肥料の与え方も時期も異なります。ここに記載しているのは一例ですので、この記事を参考にしながら自分なりのやり方を見つけてみてください。

執筆者・監修者情報
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農家web編集部のメンバーが「農業者による農業者のための情報サイト」をコンセプトに、農業に関するあらゆる情報を丁寧にまとめてお届けしていきます。
編集部のメンバーは皆、実際に農業に携わりながら情報をまとめています。農学を極め樹木医の資格を持つ者、法人の経営・財務管理に長けている者、大規模農場の営農経験者などバラエティに富んだメンバーで構成されています。他にも農機具やスマート農業機器、ITなどのスキルも兼ね備えています。

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