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ヒエ(ノビエ)除草雑草別対策

農家を悩ます、水田雑草ヒエ(稗)について、生態から防除方法まで徹底解説!

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水田の中に繁茂するノビエ ヒエ(ノビエ)除草

稲作につきものの水田雑草。水田には様々な雑草が生えますが、ヒエ(タイヌビエ、ケイヌビエ、ヒメタイヌビエ、イヌビエ等を総称してノビエ)は水田雑草の代表格です。

ここではヒエについて、特徴と、駆除、防除方法について、徹底解説していきたいと思います。

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ヒエ(稗)とは?

ノビエの拡大写真
イネ科
種類一年草
分布日本全土
学名Echinochloa crus-galli Beauv.
別名ノビエ

ヒエは、タイヌビエ、ケイヌビエ、イヌビエ、ヒメタイヌビエ、イヌビエ等を総称してノビエと呼ばれます。日本を含むアジア、アメリカのアジア,アメリカの水湿地に広く分布しています。日本では明治時代まで主食用として栽培されてきた歴史があります。

ほふく稈は長く横に這い、滑らかで,節から発根します。高さは,10~40cm程です。葉は線形で、短く先は尖っています。

イヌビエ
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ヒエの特徴

ヒエは水田,水路内や,水田周辺の畦畔,溝などに生えます。ひとたび発生,定着してしまうと,株やほふく稈の除去が大変困難になってしまいます。

水田の中に繁茂するノビエ
水田に繁殖したノビエ
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ヒエの防除方法

科学的防除(農薬による防除)

まず、稲の生育初期、つまり田植え(移植)前後に、下記のようなヒエに効く土壌処理剤や一発処理剤で抑えていく方法があります。

中期系はこちらおすすめです。

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初期を過ぎてしまった場合は、初期剤や一発処理剤の後に使用する、中期・後期の除草剤を使うことになり、体型的に防除していく必要があります。

成分ベンタゾンが含有されているクリンチャーバス、バサグラン粒剤、液剤などが良いでしょう。

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クリンチャーはヒエ三葉まで枯らす効果がありますが、広葉雑草には効かない点、また、すでに発生しているヒエの茎葉に直接成分を触れさせないと効果が出ない点に注意してください。(ノビエの5葉期までの適用がありますが、気象条件や圃場条件により、ノビエの発生時期や生育スピードが異なる場合がありますので、ノビエの生育状況をよく観察して散布してください)

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特にヒエクリーンバサグラン粒剤は、ノビエに対し優れた効果を示すヒエクリーンと、ノビエ以外の一年生広葉雑草や多年生雑草、オモダカ等の難防除雑草までの水田雑草に優れた効果を示すバサグランをひとつにした水稲用中・後期除草剤でヒエ剤の代表格です。

SU(スルホニル尿素)剤に抵抗性を示す一年生広葉雑草(アゼナ、ミゾハコベ等)、コナギ、ホタルイ等に対しても高い除草効果を発揮します。また、多年生難防除雑草でSU抵抗性が確認されているオモダカに対しても優れた効果を示します。

重要なことは、どの雑草も成長、繁茂してからの除草は困難であるということです。地下茎を伸ばしたり、草丈が伸長する前、できるだけ初期に除草、防除することを心がけましょう。

また、田面散布の際は、田面の土壌表面がなるべく均一になるよう、ていねいに砕土・代かきし、均平となるように整地するのが重要です。(湛水散布の際は、水の出入りを止めて湛水のまま田面に均一に散布します。)

物理的、生物的、耕種的防除

農薬を使わずにヒエの発生を防いだり、除草したりする方法として、多くの農家さんが色々な方法を試しています。ヒエを防ぐためには様々な防除方法を複合的に行い、統合的に防除することが大事です。

ここでは、その方法を何点か紹介しますので、興味あるものがあれば、実行してみてください。

7~8cmの深水で防除する

田植え後から水深7~8cmの深水にしたところ、ヒエの発生を抑制する効果あるとして、実践されている農家の方がいます。

アイガモを利用した除草

アイガモはクログワイ、コナギ、ノビエを含む雑草や、ウンカといった害虫を食べてくれるので、生物的防除になります。

まとめ

水田に生える雑草は、その他コナギ、イヌホタルイ、イヌビエ、イボクサコウキヤガラ、タイヌビエ、ミズガヤツリ、オモダカ、ヒルムシロ、アメリカアゼナ、キカシグサ、ウリカワ、クサネム、シズイ、ハリイ、タマガヤツリ、ミゾハコベ、タケトアゼナ、キシュウスズメノヒエ、タカサブロウ、ミソハギ、ウキヤガラ、アゼトウガラシ、タウコギ、イグサ、ゴマノハグサ、カズノコグサ、ミズハコベ、ミズワラビ、ヒメタイヌビエ、タガラシ、デンジソウ、ホタルイ、トチカガミ、ヘラオモダカ、アゼナなどがあります。まずは早期発見、早期の撤去を軸としつつ、土壌処理剤、一発処理剤で防除し、生育したものに対しては後期に使える薬剤を散布する方法などで駆除をしていきましょう。何よりも早め早めに土壌処理剤でしっかり防除することで、カメムシなどの害虫の発生、病害虫による病害の発生も防ぎ、殺虫剤も減らせますし、農作業を楽にすることができます。早期発見、予防を心がけましょう。

水稲用の農薬は、日産化学やシンジェンタ、三井化学、日本農薬、クミアイ化学工業から展開されています。

また、田んぼの肥料や、発芽・幼苗期の代かきや田植、灌水、分げつ期、穂ばらみ期など、時期、適期毎の稲の育て方を下記で詳しく説明しています。

一年生、多年生雑草対策に水田で使える除草剤について、液剤も含めて下記で概略を説明しています。

乳剤や水和剤の希釈方法や農薬の効果を高める展着剤については下記を参考ください。

また、畦畔、畑作、畑地の除草などには、しっかりからせるグリホサート系(ラウンドアップサンフーロンなど)、グルホシネート系(バスタザクサ)や刈払機がおすすめです。広範囲に散布するための噴霧機の記事も合わせてご参照ください。

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