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イチゴ野菜の水耕栽培

イチゴの水耕栽培とは?家庭でできるイチゴの水耕栽培のポイントを解説!

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水耕栽培でイチゴが実っている様子 イチゴ

苺は、ビタミンCが豊富で、甘くて美味しいものも増えてきたことから、ご家庭の食卓にもよく並ぶようになった人気のフルーツです。実は、苺は家庭菜園、園芸用にも人気の作物であり、初心者でも比較的育てやすいことで知られています。

家庭でのイチゴの栽培方法として、プランターや鉢植えによる土耕栽培が主流かと思いますが、用土を用意したり、土作りや元肥追肥のやり方が少し難しかったりと何かと手の出しづらいこともあるかと思います。

そこで今回は、土を使わずに栽培ができるイチゴの水耕栽培について、水耕栽培の基礎からイチゴの水耕栽培における注意点まで幅広く解説します。網羅された記事になりますので、必要な箇所から読み進めてください。

イチゴ、およびイチゴの栽培の基礎知識については、下の記事にも記載しておりますので参考にしてください。

また、プロ農家向けにイチゴ農園における水耕栽培についても解説した記事がありますので、農家の方でイチゴ栽培をしている、検討している方は、ぜひご覧ください。

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  1. そもそも水耕栽培とは?
  2. 液肥栽培の種類 水耕栽培とはどのようなものを指すのか
    1. DFT(湛液水耕)
    2. NFT(薄膜水耕)
    3. 保水シート耕
  3. 家庭でできるイチゴの水耕栽培システムと栽培方法
    1. 前提条件!必要な設備
    2. 家庭で使用しやすい水耕栽培システム
      1. ホームハイポニカ 303/MASUCO/Sarah/Sarah+/601 果菜ちゃん(屋外向け)
      2. グリーントイ 四季なりいちご(屋内向け)
      3. ペットマト 四季なりいちご(屋内向け)
      4. 育てるグリーンペット ワイルドストロベリー
      5. 室内イチゴ自動栽培装置 イチゴガーデン
  4. 身近なもので作ることができる!イチゴの水耕栽培システムの自作と栽培方法
    1. ペットボトル
      1. 必要なもの
      2. 栽培の準備
      3. 栽培方法
        1. 種まき
        2. 植え付け(定植)
        3. 培養液とイチゴの管理作業
    2. 発泡スチロール+スポンジ
      1. 必要なもの
      2. 栽培の準備
      3. 栽培方法
    3. パイプ(塩ビ管)
      1. 必要なもの
      2. 栽培の準備
      3. 栽培方法
    4. 水槽+スポンジ
  5. イチゴの栽培方法の基礎知識
    1. 種から育てられる!だけど、育てる時期には気をつけて!
    2. イチゴの種の選別の仕方(塩水選)
    3. ランナーから増やす!イチゴの株を増やす方法
    4. 水耕栽培用の液体肥料(液肥)について
  6. イチゴの水耕栽培におけるポイント・注意点
  7. プロ農家向け!イチゴ農園における栽培方法、システムについて
  8. その他の水耕栽培のコンテンツ

そもそも水耕栽培とは?

水耕栽培(Hydropinics)とは、養液栽培の一種で、固形培地を使用しないで栽培する手法のことを指します。水耕法、水栽培などとも呼ばれます。

イチゴの水耕栽培と聞くと、上記写真のような、いちごの観光農園を思い出す方も多いかもしれません。実は、上記写真のような栽培方法は、水耕栽培と呼ばず、高設栽培(養液栽培における固形培地耕の一種)と呼びます。

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液肥栽培の種類 水耕栽培とはどのようなものを指すのか

今一度、栽培方法の種類について整理しましょう。液体肥料(液肥)を使用した栽培方法を液肥栽培と呼びます。液肥栽培は、栽培に使用する培地や方法によって、下記のような分類に分けることができます。これも厳密に定義されたものではありませんので、あくまで参考程度に覚えておきましょう(シートも固形培地だという論者もいたり、いろいろあります)。

日本養液栽培研究会の記事も参考にしてください。考え方は、当記事と同様かと思います。

  • 養液栽培
    • 水耕栽培
      • 流動法
        • DFT:湛液水耕方式
        • NFT:薄膜水耕方式
      • 静置法
        • 保水シート耕(毛管水耕方式の一種)
        • パッシブ水耕(毛管水耕方式の一種)
      • 噴霧耕
    • 固形培地耕
      • ロックウール耕
      • ヤシ殻(ヤシガラ)耕
      • 砂耕
      • れき耕
      • ピートモス、バーグ など
  • 養液土耕栽培

液肥栽培は、大きく2種類のカテゴリーに分けることができます。培地として土を用いて液肥と潅水併用あるいは培養液で無機養分を供給する方法を「養液土耕栽培」、培地として土を用いずに作物の生育に必要な養水分を、水に肥料を溶かして養液(培養液)として与えて栽培する方法を「養液栽培」と呼びます。

ペットボトルでの栽培や水耕栽培システムにおいても、一部固形培地を使うことがありますが、これらは補助的な役割なので本記事では水耕栽培として取り上げます。

水耕栽培は、養液栽培の一種で培地に土などの固形物を用いず、養液(培養液)の供給のみによって栽培する方法です。植物は、養分、水分、場合によっては酸素を培養液から吸収することで生長します。

水耕栽培の長所、短所は以下のように考えられます。

  • 長所
    • 土耕栽培のような連作障害が起きない
    • 生育スピードが土耕栽培に比べて速く、再現性の高い栽培ができる
    • 定植、収穫等の作業も比較的綺麗で楽に行うことができる
  • 短所
    • 作物の生理ストレスへの緩衝作用が弱く、生理障害が起きやすい
    • 水伝染性の病害への緩衝作用が弱い
    • 土耕栽培よりも肥培管理(培養液管理)が重要であり、常に植物と培養液濃度に注視する必要がある

先述したとおり、水耕栽培にもいくつか種類があり、主に下記3種類の方法が家庭菜園・プロ農家問わず主流となっています。それぞれの特徴をまとめましたので、栽培方法を検討するときに参考にしてください。コストについてはピンキリのため、ここでは取り扱いません。

方式DFTNFT保水シート耕
培地の有無なしなしなし
根のある場所培養液中培養液中・空気中湿気中(透水シートなど)・空気中
養分の供給源培養液培養液培養液
水分の供給源培養液培養液培養液
酸素の供給源培養液空気中空気中
長所栽培中の濃度や組成の変化が緩やか。培養液の温度管理がしやすい、酸素欠乏症が起こりにくい酸素欠乏症が起こりにくい
短所作物によっては酸素欠乏症が起きやすい培養液の濃度・成分変化が起きやすい根圏に当たる培養液の濃度・成分変化が起きやすい
栽培作物の例ミツバ、レタス、キャベツなどの葉菜類
トマトキュウリ、イチゴなどの果菜類
コマツナ、ホウレンソウなどの葉菜類
トマトなどの果菜類
サラダナ、葉ネギなどの葉菜類
トマト、キュウリ、イチゴなどの果菜類

DFT(湛液水耕)

DFTは、Deep Flow Techniqueの頭文字で、日本語では湛液水耕法やDFT水耕と呼ばれます。栽培ベッド(培地)を水平に保ち、培養液を比較的大量に貯めたベッドに苗を浮かべ、培養液を循環させて栽培する方式です。

ベッドの培養液の量が多いことから、栽培中の培養液濃度や組成の変化が起こりづらくなっています。しかし、高温時には溶解酸素量(溶存酸素量とも呼ばれる、水中にどれだけの濃度の酸素が溶存しているかを指す指標)が不足してしまい、作物によっては酸素欠乏症が起きやすいものもあります。

NFT(薄膜水耕)

NFTは、Nutrient Film Techniqueの頭文字で、日本語では薄膜水耕法やNFT水耕と呼ばれます。栽培ベッド(培地)を緩やかに傾斜させ、培養液を少量ずつ流しながら栽培する方式です。

培養液を薄く(少なく)循環させることによって、空気中の酸素をより多く溶解させるとともに、液面上の植物の根が酸素を空気中からも取り込むことができ、水耕栽培で起きやすい「酸素欠乏」を防ぎやすい方式となっています。また、培養液の冷却や加温(温度管理)が低コストでできる一方、培養液の濃度や成分の変化が起こりやすいため、培養液管理が難しいとされています。

保水シート耕

毛管水耕法は、苗のパネルの下に遮根シート、吸水性・親水性のある不織布を敷き、培養液を吸わせて、そこから植物の根に培養液を供給する方法です。栽培ベットはDFTと同じように水平にして、不織布の一部が培養液に浸かるように設置します。

NFT水耕と同じように根が空気に触れていることから、酸素欠乏症が起きづらい栽培方式となっています。また、植物への水分供給量のコントロールが可能となり、作物の生育コントロールや食味の向上なども期待できます。

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家庭でできるイチゴの水耕栽培システムと栽培方法

「家庭でイチゴの水耕栽培をしてみたいけど、農家さんが使っているような資材は扱えない…」という方も多いのではないでしょうか?実は、水耕栽培は身近なものでもシステムを作ることができます。また、システムを作ることが難しそうであれば、栽培キットとして販売されているものもありますので、それらを活用することも良いでしょう。

下記に、水耕栽培に必要な設備、各システムの概要や自作するときに必要な資材についてまとめましたので参考にしてください。

前提条件!必要な設備

そもそも水耕栽培を始める上で、必要な設備にはどのようなものがあるのでしょうか?基本的には下記の設備が整っていれば、システムを導入したり、自作したりすることで水耕栽培は可能かと思います。

  • 水源(水道水、または飲用適の地下水など普段使用している水で良いです(※))
  • 100V電源(流動法の水耕栽培の場合、培養液を循環させるためのポンプや酸素を取り込むためのエアーポンプなどを使用することがあります)
  • 広く安定した場所(使用するシステムなどによりますが、それなりに広い場所が必要です。室内用の水耕栽培システムであればそこまで大きくないので安心です)

家庭で使用しやすい水耕栽培システム

イチゴなど果菜類を育てるための水耕栽培システムも多数用意されています。使用する際に少し工夫が必要となってくることもありますが、果菜類用の水耕栽培システムをベースにイチゴ栽培のしやすいようにアレンジすると良いでしょう。

ホームハイポニカ 303/MASUCO/Sarah/Sarah+/601 果菜ちゃん(屋外向け)

ホームハイポニカは、協和株式会社から発売されている家庭・小規模用の水耕栽培システムです。ハイポニカは、1970年に協和株式会社の創業者によって開発された画期的な水気耕栽培システムで、それを家庭用にも使用できるように改良した栽培システムがホームハイポニカシリーズです。

ホームハイポニカには、いくつか種類があり、栽培する作物や大きさ、規模によって適している栽培システムが異なります。それぞれの特徴と屋外/屋内向けかをまとめましたので参考にしてください。ホームハイポニカは、ポンプを使用して培養液を循環する方式のため100Vの電源が必要です。

品名ホームハイポニカ303ホームハイポニカ
ぷくぷく
ホームハイポニカMASUCO(マスコ)ホームハイポニカSarah+(サラプラス)ホームハイポニカ601 果菜ちゃん
商品
水耕栽培キット ホームハイポニカ303 ハイポニカ肥料付 【あす楽】
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¥ 20,130(2024/05/23 15:08時点)
大きさ幅800mm×奥行665mm×高さ310mm直径320mm×高さ200mm約幅400mm×奥行396mm×高さ263mm幅640mm×奥行360mm×高さ330mm直径467mm×高さ300mm
重量4.5kg約1.8kg約5.3kg5.5kg3kg
液肥容量50L約9L約20L35L12L
参考価格34,800円(税別)5,980円(税別)17,000円(税別)26,500円(税別)16,000円(税別)
付属品果菜用マルチパネル、葉菜用マルチパネル、ハイポニカ液体肥料(1リットル)・果菜用培地(4セット)・葉菜用培地(300個)・鉢カバー(2個)・栽培鉢(2個)・計量カップ・取扱説明書・栽培のしおりハイポニカ液体肥料(250ml)・培地(2個)・育苗プラグ(1個)・ペットボトルキャップ(1個)・エアポンプ(1個)
※ペットボトルは付属していません。
ハイポニカ液体肥料(500ml)・果菜鉢・鉢カバー・支柱枠・うき・仕切り板・果菜/葉菜プレート・給液カバー・液肥タンク・栽培槽・液肥槽・循環ポンプ・チューブ・水位調節管・空気混入器・果菜、葉菜用スポンジ果菜用マルチパネル、葉菜用マルチパネル、ハイポニカ液体肥料(1リットル)・果菜用培地(4セット)・葉菜用培地(120個)・栽培鉢(1個)・栽培鉢カバー・計量カップ・取扱説明書・栽培のしおりハイポニカ液体肥料(500ml)・果菜用培地(4セット)・栽培鉢(1個)・支柱支持枠(2個)・取扱説明書・栽培のしおり
屋内向き/屋外向き屋外向き屋外向き屋外向き屋外向き屋外向き

2021年5月時点の情報です。掲載情報から変更されている可能性もありますのであらかじめご了承ください。

上記は基本的に果菜類の栽培に対応したホームハイポニカシリーズですが、イチゴ栽培対応とは謳っていません。しかし、ホームハイポニカは水耕栽培全般ができるシステムとなっているので、イチゴも問題なく生長、栽培することができます。

通常、ホームハイポニカに付属してくる定植パネル(果菜用マルチパネル)を使用して栽培をします。

しかし、イチゴはクラウンという株元から根が発達しますが、株の姿勢が安定しないとうまく育たたない可能性があります。そのため、樹勢を安定させて根を張らせるためにも、ロックウールやスポンジなどで株の根を挟み込んで、培養液に浸けると良いとされています。下記のページに試行した方の詳細が記載されていますので参考にしてみてください。

株を安定させるためにクラウンまで挟み込んで定植、生長させることはやめましょう。クラウンは空気中に出すようにして、クラウンから生えている根だけをスポンジ等で支えてあげると良いです。

グリーントイ 四季なりいちご(屋内向け)

室内栽培の専門店、はせがわさとう商店から発売されているペットボトル栽培用のキットです。種から発芽させて栽培するタイプで、商品には下記の通りペットボトル栽培に必要なものが一通り含まれているため、空きペットボトルを用意するだけで栽培を始めることができます。

  • グリーントイ本体(キャップ、チューブ、給水フィルター付)×1個
  • サンド×1袋
  • ハイポネックス微粉肥料5g×1袋
  • 計量スプーン×1本
  • 四季なりいちごの種(品種:四季なりいちご)

ペットボトルの水は、一週間に一回程度入れ替えてハイポネックスやハイポニカ肥料などを溶かして培養液を作ります。栽培方法もキットに付属されてくるので安心です。

ハイポネックス、ハイポニカ肥料については、下記を参考にしてください。

ペットマト 四季なりいちご(屋内向け)

室内栽培の専門店、はせがわさとう商店から発売されている「ペットマト」にも四季なりいちご栽培用のキットがあります。グリーントイと同じ栽培方法です。栽培方法はキットに付属されている他、下記のページにも記載されています。

育てるグリーンペット ワイルドストロベリー

世界一の栽培キットメーカー 聖新陶芸株式会社より発売されているイチゴ用のペットボトル水耕栽培キットです。用意するのは水だけという手軽さとペットボトルの可愛らしさが人気の商品です。また、ペットボトルもすでに切断されており、すぐに栽培を開始することができます。

準備や栽培方法も詳しく公開されているので安心です。

室内イチゴ自動栽培装置 イチゴガーデン

室内イチゴ自動栽培装置 イチゴガーデンは、アグリ技研から発売されている室内でも使用できる水耕栽培システムです。屋外並みのLED照明で安定した栽培を実現でき、養液は2週間に1回程度の補給で良いため長期間、家を空けても問題ありません。

身近なもので作ることができる!イチゴの水耕栽培システムの自作と栽培方法

イチゴの水耕栽培は、実は身近なもので簡単に実践することができます。

ペットボトル

先述したペットボトル栽培用のキットを使わなくてもペットボトル栽培を行うことは可能です。2Lペットボトル、500mlペットボトルなどをちょうどよい大きさに切って使用します。2Lペットボトルの場合は三分割程度、500mlペットボトルの場合は二分割程度に切り分けると良いでしょう。また、ペットボトル上部の飲み口のところをベッドの設置場所ににします。

必要なもの

自作ペットボトル栽培に必要なものは以下のとおりです。

  1. 種、もしくは苗
  2. 水耕栽培用の液体肥料(ハイポニカ、ハイポネックス、OATハウス肥料など)
  3. 培土用のロックウールやハイドロボール、パーム用土、バーミキュライト
  4. 不織布など吸水性のあるシート(根本までしっかりと培養液を与えたいときに)。
  5. 苗床用のロックウールやスポンジ
  6. ポンプ(循環式にする場合)
  7. エアーポンプ(酸素供給をする場合)

栽培の準備

ペットボトルの水耕栽培の場合は、ベッドにロックウールもしくはスポンジ(台所スポンジOK)を使用します。ロックウール、スポンジなどに種を撒き、発芽させて本葉が出てきて苗が大きくなってきたらペットボトルに植え付けします。

水耕栽培に使うスポンジの材質は何でも良いの?

水耕栽培の培地に使うスポンジの材質は、ウレタンが最もポピュラーです。ウレタンは、台所用のスポンジなどにも使われている材質なので、台所スポンジで代用できたりもします(材質は確認してください)。また、「激落ちくん」などのスポンジに使われるメラミンは密度が高すぎるため、水耕栽培には向きません。

栽培方法

種まき
  1. スポンジやロックウールを用意して、2〜3cm程度の正方形を作ります。


  2. 発芽したときに根がしっかりと張るように、スポンジやロックウールに切り込みを入れておくと良いでしょう。


  3. スポンジやロックウールが乾燥しないように、絶えず水が当たるようにしましょう。深めの皿などにスポンジなどを入れると便利です。このとき、液体肥料は入りませんので注意してください。
  4. 発芽適温を維持するように管理します。
  5. 苗が大きくなってきたら、スポンジを大きめのものにしましょう。同じように十字に切り込みを入れて苗を支えてあげるようにしましょう。このとき、不織布など吸水性の良いシートを一緒に挟んであげると水分が行き渡りやすくなります。苗を購入してきて、水耕栽培するときも同様です。購入してきた苗はポットに入っていると思いますので、土をよく払ってください。


  6. 基本的には液体肥料は必要ありませんが、育苗期間が長くなり弱ってきたときには薄い濃度(希釈倍率1000倍以下)で培養液を与えましょう。
発芽・育苗用の培地について

発芽・育苗用の培地ですが、専用に作られた製品もあります。使いやすいようにスポンジやロックウール、バーミキュライトなどの培地が用意されているので、これらの製品を使うのも一つの手です。

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植え付け(定植)
  1. 苗がある程度大きくなってきたら、ペットボトルに定植します。ペットボトルは、下の画像のように加工しておきます。


  2. スポンジごとペットボトルに植え付けます。このとき、空間ができて安定性が悪かったり、苗を支えることが難しい場合には、ロックウールやハイドロボール、パーム用土、バーミキュライトなどを使用します。
  3. ペットボトルに直射日光が当たらないように、外側を紙などで巻きましょう。直射日光が当たると藻が繁殖して水質が悪化します。
培養液とイチゴの管理作業
  1. 培養液については、少なくとも1週間に一回程度、新しいものに交換しましょう。
  2. イチゴの基本的な管理作業は、露地栽培と同様の考え方で問題ありません。
  3. ペットボトルの水耕栽培では、根の張れる範囲などの成約から、徒長気味になったり、イチゴの実が小さかったりします。小さな実しか収穫できなかったとしても、大事に収穫して食べましょう。

発泡スチロール+スポンジ

ご家庭にある発泡スチロールの箱を使った栽培も可能です。発泡スチロールの上蓋を栽培ベッドにして栽培をします。

必要なもの

自作の発泡スチロール栽培に必要なものは以下のとおりです。

  1. 種、もしくは苗
  2. 水耕栽培用の液体肥料(ハイポニカ、ハイポネックス、OATハウス肥料など)
  3. 発泡スチロールの箱
  4. アルミホイル
  5. 培土用のロックウールやハイドロボール、パーム用土、バーミキュライト
  6. 苗床用のロックウールやスポンジ
  7. ポンプ(循環式にする場合)
  8. エアーポンプ(酸素供給をする場合)

栽培の準備

種から育てる場合には、ペットボトル水耕栽培と同様に、ロックウールやスポンジなどに種を撒き、発芽、育苗します。そのあと、発泡スチロールの上蓋に植えていきます。

発泡スチロールの上蓋には、予め表面にアルミホイルを貼り、苗を植え付けるための穴を空けておきましょう。穴の大きさは、スポンジなどを巻いた苗が入る程度で大丈夫です。ロックウールのポットを使用する場合には、その大きさにあった穴を空けます(ここまでくると水耕というより固形培地耕に近いですが…)。

栽培方法

栽培の方法について、ペットボトルの水耕栽培とほぼ同様です。植え付ける場所が発泡スチロールになるため、その穴の大きさに合わせて細工をしましょう。循環式にする場合には、基本的に培養液の交換ではなく補給だけで済みます。

パイプ(塩ビ管)

塩ビパイプを栽培ベッドとして使用することも可能です。100φほどの塩ビパイプを用意して、パイプに穴を空けてそこに植え付けていきます。培養液は、塩ビパイプに入れるだけなので少量、かつ楽に補充することができるようになります。また、傾斜をつけて薄く培養液を流すことでNFTのようなシステムを作ることができます。

必要なもの

自作の発泡スチロール栽培に必要なものは以下のとおりです。

  1. 種、もしくは苗
  2. 水耕栽培用の液体肥料(ハイポニカ、ハイポネックス、OATハウス肥料など)
  3. 塩ビパイプ
  4. 培土用のロックウール、スポンジ、ウレタンなど
  5. 苗床用のロックウールやスポンジ
  6. ポンプ(循環式にする場合)
  7. エアーポンプ(酸素供給をする場合)

栽培の準備

種から育てる場合には、ペットボトル水耕栽培と同様に、ロックウールやスポンジなどに種を撒き、発芽、育苗します。そのあと、塩ビパイプに植えていきます。

まずは、栽培ベッドとなる塩ビパイプに穴を空けて苗を植え付けるスペースを作ります。植え付けの際には、ロックウールやスポンジなどで根を挟んだりして、穴に対して株が安定するようにしてあげます。下記のページにパイプ栽培を実践されている方の情報が掲載されていますので参考にするとよいでしょう。

栽培方法

栽培の方法について、ペットボトルの水耕栽培とほぼ同様です。植え付ける場所がパイプになるので、その穴の大きさに合わせたり、細かな調整が必要です。循環式にする場合には、基本的に培養液の交換ではなく補給だけで済みます。

水槽+スポンジ

観賞用の水槽でも水耕栽培が可能です。水槽に植えるというよりは、水槽は、通常通りの観賞用の使い方をしつつ、水槽の水を使って栽培を行うといったイメージです。水槽の上部、水が浸かっていない空間に栽培ベッドを設置して、そこに植物を植えて栽培します。「アクアポニックス」と呼ばれることが多いです。

イチゴのアクアポニックス栽培は、実践したことがないのでわかりませんが、他の植物同様育てることが可能と思われます。但し、イチゴは葉菜類よりも光要求量が大きい(光が多く必要である)ため、LEDなどの補光が必要となるでしょう。不安な方は、最初はアクアポニックスのキットを買ってみるのも一つかと思います。

アクアポニックスの自作について、非常に詳しくまとめているページがありましたので紹介します。

イチゴの栽培方法の基礎知識

まずは、イチゴの植物としての特性や基本的な栽培知識をおさらいしましょう。下の記事にイチゴと栽培方法の基礎知識(家庭菜園の土耕栽培をベースにしています)をまとめていますので、参考にしてください。

水耕栽培においても、摘葉(葉の摘み取り)、ランナー取り、受粉作業、摘果(不要な果実の摘み取り)、病害虫管理なども同様の方法で問題ありません。また、ベランダなど屋外での栽培においては、病害虫にも注意しましょう。特に、ワタアブラムシやイチゴネアブラムシなどのアブラムシ類、チャノホコリダニハダニなどのハダニ類、アザミウマ類など、害虫には注意が必要です。

種から育てられる!だけど、育てる時期には気をつけて!

イチゴは、どの栽培方法においても種から育てることができます。まず、種の入手ですが、以下の2つの方法があります。

  1. 市販の種子を購入する
  2. 市販のイチゴ(果実)を購入して、そこから種を入手する

実は、スーパーマーケットなどで販売されているイチゴ(果実)の種子からも栽培することができます。イチゴの表皮を残し、キッチンペーパーなどの上に数日、置いておきます。乾燥してくると小さな粒の種子(種子と言ってますが、本当は実)が浮き出てきます。採取した種は、一度冷蔵庫などに一週間入れて休眠状態にさせたほうが発芽率が上がると思います。

市販されている種は、「とちおとめ」などのブランド品種のものはありません。ブランド品種のいちごは、家庭菜園用に苗や種が販売されることはないですから、どうしても育てたい場合には、いちごの果実から種を採取することは必要でしょう(品質は落ちます)。また、市販されている種の品種は、一季なりイチゴの品種は少なく、四季なりイチゴの品種が多いです。

私としては、使える・使えないの選別が面倒なので購入したほうが良いと思います。今ではネット通販でも手軽に手に入るのでおすすめです。

イチゴの種の選別の仕方(塩水選)

イチゴに限らず、植物の種は中身がスカスカで、発芽しないものも多くあります。これは、正式に市販されいてる種であっても同様です(ラベルに発芽率が記載されているのはこのためです)。

自分で採取した種についても、同様に発芽するもの、しないものが出てきます。少しでも発芽率を高めたいのであれば、下記の方法を試してみてください。少なからず、中身がスカスカの種を排除することができます。

  1. コップなどに塩水(100ccに1g〜2g程度)を用意して、その上に種を浮かべしばらく待ちます。
  2. 沈んだ種は、しっかりと中身があり、発芽が期待できるものです。浮いたままの種は、中身がスカスカである可能性があります。

種から育てる場合は、栽培を始める時期にも注意してください。イチゴの発芽適温は20℃〜25℃程度です。気温を保つことが難しい冬や暑すぎる夏は、種子から育てるには適さない時期です。そのため、種まきは関東であれば4月〜6月頃の少し暖かくなってきたとき、もしくは秋の9月〜10月が適しています。種から育て始めると、発芽まで1週間〜3週間程度、本圃への植え付けまで半年程度かかりますので、根気が必要です。

また、水耕栽培だからといって、種から育てなければならないわけではありません。ホームセンターやネット通販で苗を購入して、その苗を植え付けることも可能です。初心者の方、手軽に初めてみたい方は、苗から初めてみると良いでしょう。

ランナーから増やす!イチゴの株を増やす方法

先述したとおり、イチゴは種からでも、購入してきた苗からでも育てることができます。それらの方法に加えて、今あるイチゴの株からさらに苗を増やすことができます(自家育苗と呼びます)。イチゴは、冬から春にかけて実をよくつけますが、そのあとは花も咲かず、実も出来づらい状態となります。

実を取り終わった健全な株、もしくはウイルスフリー苗を「親株」にします。今まで管理作業で新しいランナーを取っていたと思いますが、そのまま伸ばして新しい苗を増やしていきます。新しい苗のことを「子株」と呼び、親株から近い順に「太郎苗(一番苗)」、「次郎苗(二番苗)」、「三郎苗(三番苗)」と呼んだりします。

ランナーを伸ばしてどんどん子株を増やし、ポットなどに植え付けして苗を増やしましょう。水耕栽培であれば、水耕栽培システムの近くにポットを置いて、子株をポットに植え付けていきましょう。作業内容は下記の記事に詳しく書いてありますので参考にしてください。

ちなみに、一度実を付けた親株をそのまま栽培しても、うまく生長できない可能性が高いので苗は一作ごとに変えていったほうが良いと思います。

水耕栽培用の液体肥料(液肥)について

水耕栽培においては、土耕栽培(プランターや庭植えなど土を使った栽培)とは、肥料のやり方が異なります。土耕栽培では、栽培を始める前に元肥を施して土作りをし、栽培途中に肥切れが起こらないように適宜、追肥を施します。

しかし、水耕栽培では、土を扱いませんので、元肥という考え方はなく、植物がある程度育ったら、追肥にあたる培養液を常に供給する必要があります。土耕栽培では、土が養分を保持しているので、ある程度の期間、肥料をやらなくても大丈夫ですが、水耕栽培は土がありませんのでそういうわけにはいきません。土耕栽培の元肥・追肥による肥培管理以上に、しっかりと培養液を管理することが必要です。

培養液は、水耕栽培用の液体肥料を混ぜて使用しましょう。水耕栽培用の液体肥料には、ハイポニカやハイポネックス、OATハウス肥料が有名です。下記のページにて、水耕栽培用の肥料をまとめていますので参考にしてください。

イチゴは、肥料やけしやすい作物のため液体肥料の濃度には十分に気を使ってください。生長が悪いからといって、培養液濃度を上げることは望ましくありません。

培養液の濃度の目安は、EC(Electrical Conductivity/電気伝導率)値で0.5〜0.8mS/cm 程度で良いです。基本は、薄めで管理することを心がけましょう。EC値は、EC計で計測できるのでハンディタイプのものを一台持っておくと便利です(少し高いですが…私はこれを使っています)。

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EC値での管理は難しい場合、希釈倍率で計算しましょう。1000倍から500倍で希釈して培養液を作りましょう。

培養液の濃度は、培養液の量によっても変えましょう。栽培する株に対して、培養液の量が多い場合は薄め、逆に培養液の量が少ない場合は濃くするなど栽培環境による微調整が必要です。また、夏場は蒸散が活発となり、頻繁に給液が必要となりますが、このときの培養液濃度は薄めにしてあげましょう。

イチゴの水耕栽培におけるポイント・注意点

イチゴの基本的な栽培ポイントに追加して、水耕栽培におけるポイントと注意点を下記にまとめましたので意識してみてください。

  • イチゴは、肥料やけしやすい作物のため、培養液濃度には注意しましょう。他の果菜類よりも薄めを心がけると良いでしょう。
  • 水耕栽培は、水が命です。水を切らしたり、水質が悪くならないように定期的に培養液のチェックをしてください。
  • イチゴは、日当たりの良い場所を好みます。屋外、屋内に関わらず日中帯は日当たりの良い場所に置くようにしましょう。

プロ農家向け!イチゴ農園における栽培方法、システムについて

今までご紹介してきた栽培システム、栽培方法はあくまで家庭菜園など趣味向けのものです。プロ農家向けには、最適化された水耕栽培システムが他にもあります。また、最近では養液栽培の一つである高設栽培も盛んに行われています。プロ農家向けには、別途記事を執筆しておりますので、参考にしてください。

その他の水耕栽培のコンテンツ

農家webにもトマト以外の果菜や、葉物野菜、スプラウトや再生栽培(リボベジ)などのコンテンツも豊富です。下記から育てたい野菜名から探すこともできます。

また野菜以外にも収穫を楽しむハーブポトスパキラなどの観葉植物サボテンやエケベリア、ハオルチアなどの多肉植物、ヒヤシンスやチューリップなどの球根の水耕栽培の記事もあります。

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