捨てないで!バナナの皮を肥料として活用する方法

バナナの皮を肥料として活用する方法を解説した記事のバナーです。有機肥料
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バナナは、2000年に入ってから1人当たりの果実購入量が大きく伸びた作物です(果実の消費と生産の状況 – 農中総研 調査と情報2020年9月号)。

1世帯当たりのバナナの購入金額の推移を示したグラフです。政府統計の総合窓口e-stat 家計調査 家計収支編 総世帯におけるバナナの購入金額から作成しています。

2020年においても、世帯で最も購入された金額が多い果物という調査結果もあります(政府統計の総合窓口e-stat 家計調査 家計収支編 総世帯におけるバナナの購入金額参照)。ビタミンやミネラル、食物繊維がバランスよく含まれているので、美肌効果・貧血予防・熱中症予防・便秘予防などさまざまな効果が期待出来ます。

でも、バナナの皮は皆さんどうしていますか?生ゴミと一緒にそのまま捨てていませんか?実はバナナの皮には豊富な栄養素が含まれていて、家庭菜園の肥料として有効活用ができます!

この記事では、バナナの皮に関する意外な事実とバナナの皮を家庭菜園の肥料として有効活用する方法を解説します。

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そもそもバナナの皮は肥料として使えるの?

結論から話すと、肥料として使えます。バナナの皮や野菜くずなど有機質のものは、土作りのための堆肥や肥料として使うことができます。

但し、土にそのまま施用しても効果が現れるまでに時間がかかります。それは、有機物に含まれる栄養素を植物が吸収できるようになるまでの過程として、微生物による「分解」が必要だからです。

有機物は、土壌の微生物による分解を経て無機化されることによって植物に吸収されます。そのため、そのまま施用する場合は、かなりゆっくりと肥効が現れるようになります(遅効性)。

堆肥は、有機物を発酵させたものですが、微生物によって分解がある程度進んでいるため、比較的早く肥効が現れます。ぼかし肥料というものもありますが、これは発酵・熟成をさらに進めることによって速効性の肥料としての役割を果たします。

これらの前提知識を持った上で、バナナの皮を肥料として活用する方法を考えていきましょう。

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バナナの皮に含まれる栄養素と期待される効果

バナナの皮の画像です。

バナナの皮には、どのような栄養素が含まれているのでしょうか?バナナの果実には、たくさんの栄養素が含まれていることは皆さんご存知ですが、皮にも植物を育てる上で重要な栄養素が含まれています。

特にバナナの皮に多く含まれている栄養素は、植物の三大栄養素三要素)の一つであるカリウム(カリ、加里)が多く含まれています。また、マグネシウムなどのミネラル分も多く含まれています。

品名含水率
(%)
C
炭素
(%)
N
窒素
(%)
P
リン酸
(%)
K
カリウム
(%)
Ca
カルシウム
(%)
Mg
マグネシウム
(%)
Na
ナトリウム
(%)
にんじん90.140.71.360.242.70.270.0950.23
キャベツ92.736.83.830.372.70.590.190.068
バナナの皮90.941.81.320.226.60.200.280.17
リンゴ84.943.30.210.0660.730.0200.0200.00
グレープフルーツの皮76.542.51.250.0961.61.10.0800.12
鶏肉の骨55.737.97.125.10.245.70.100.22
卵殻(卵の殻)97.30.750.0870.13360.330.26
米飯6042.91.170.0850.0730.00750.0180.0025
茶殻84.252.44.420.310.420.540.140.11
標準生ゴミの組成78.039.33.731.161.054.440.110.38
生ゴミの成分組成計算例 – 各種バイオマス成分のデータベース整備, 中村, 柚山, 農工研技法203 57〜80, 2005.

もちろん、全量が肥料として肥効を発揮、吸収されるわけではありませんが、バナナの皮が肥料として使用できるくらいの栄養素を持っていることをお分かりいただけたと思います。

肥料の三要素(三大栄養素

窒素(チッソ)

窒素(N)は、肥料の三大要素の一つで植物の生育に最も大きく影響する要素です。光合成に必要な葉緑素、植物の体を形作るタンパク質など、植物が成長する上で重要な働きをする物質となります。窒素肥料は「葉肥(はごえ)」とも呼ばれ、生育の初期に効果的であり、茎と葉の生長に大きく影響します。

リン酸(リンサン)

リン酸(P)は、肥料の三大要素の一つで植物の遺伝情報の伝達やタンパク質の合成などを担う核酸の重要な構成成分となります。施肥を考える上では、「実肥」と呼ばれ、開花・結実を促すためにリン酸が必要となります。また、植物全体の生育や分げつ、枝分かれ、根の伸長など様々な要素に関わっています。

カリウム(加里・カリ)

カリウム(K、加里)は、肥料の三大要素の一つで植物体内でカリウムイオンとして存在しています。カリウムイオンは葉で作られた炭水化物を根に送り、根の発育を促したり、植物を丈夫にして病気などに対する抵抗力を高める働きがあります。そのため、カリウムは「根肥」と呼ばれます。

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バナナの皮を肥料として使うときのコツ

バナナの皮を肥料として使用する場合、うまく使うためのコツがあります。これは、バナナの皮に限らず、野菜くずなどの生ゴミを肥料として活用するときにも言えることです。下記に箇条書きでまとめますので、心に留めておいてください。

  • 適切な大きさに切って使う(細かくしたほうが分解が早い)
  • 水分はしっかりと切ってから使う(濡れたままのものなどをそのまま使わない。できれば乾燥させる)
  • 腐ったものは使用しない

バナナの皮の肥料、作り方と使い方

まず、バナナの皮を肥料として使うときには、主に下記の3つの方法があります。

液体肥料(液肥)として使う

作り方

作り方の一例を紹介します。

バナナの皮を使った液体肥料の作り方
  • 手順1
    バナナの皮を刻む
    バナナの皮を切っているときの様子です。

    可能な限り、バナナの皮を小さく切りましょう。だいたい1cmくらいの幅で切れば問題ないです。

    バナナの皮を切ったあとの様子です。
  • 手順2
    瓶にバナナの皮と水を入れて発酵させる

    瓶にバナナの皮と水を入れて発酵させます。水は、バナナの皮が全部浸るくらいに入れましょう。フタを閉めて、3日間〜2週間程度保管します。

    水が黒ずんできたらOKです。

  • 手順3
    液体を取り出す

    漏斗(ろうと、じょうご)などを使って液体を取り出します。

  • 手順4
    残ったカスを処分する

    残ったバナナの皮のカスは、コンポストに入れて堆肥にしたり、土に混ぜ込むと良いでしょう。

使い方

出来上がった液体(液肥)は、そのまま使用することはしません。5倍〜10倍くらいに希釈して使用しましょう。

この肥料をやる頻度は、1週間に1回程度で十分です。あまり多くやりすぎると根が傷んだり、植物に悪影響が出る場合がありますので注意してください。

そのまま土に混ぜ込んで使う

バナナの皮をそのまま土に混ぜ込んで使うこともできます。土の上にそのまま置くと、悪臭などの原因となるのであまりおすすめできません。そのため、土に混ぜ込んで使用することをおすすめします。

例えば、苗の植え付けや種の播種の1ヶ月〜3ヶ月前までに他の生ゴミと一緒に埋め込んでおくと、土壌の微生物によって分解されて、肥料としての効果を発揮してくれるでしょう。大事なのは、苗を植えたり種を蒔く前にやることです。そのほうが、肥料としての効果を発揮してくれるでしょう。

下記の記事にて、生ゴミをそのまま畑に使用する場合の手順を解説していますので参考にしてください。

堆肥・ぼかし肥料にして使う

一番、安全かつ効果的に肥効を発揮できるのは、堆肥もしくはぼかし肥料にすることです。先述したとおり、堆肥化することによって微生物による分解がある程度進むので、肥効が現れやすくなります。また、さらに発酵・熟成させることでぼかし肥料となり、速効性も備わった肥料になります。

下記の記事にて、生ゴミの堆肥化、ぼかし肥料の作り方を解説していますので参考にしてください。

この記事を書いた人
農家web編集部

農家web編集部のメンバーが「農業者による農業者のための情報サイト」をコンセプトに、農業に関するあらゆる情報を丁寧にまとめてお届けしていきます。
編集部のメンバーは皆、実際に農業に携わりながら情報をまとめています。農学を極め樹木医の資格を持つ者、法人の経営・財務管理に長けている者、大規模農場の営農経験者などバラエティに富んだメンバーで構成されています。他にも農機具やスマート農業機器、ITなどのスキルも兼ね備えています。
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