油粕(油かす)は、ナタネ(菜種)やダイズ(大豆)から油を搾る工程の残りかすを指し、それを主な原料として使用する有機(有機物)肥料を油かす肥料と呼びます。
油かす肥料は、粉末のものが主流ではありますが、固形のものもあります。固形の油かす肥料は、油かすの他に骨粉やミネラル分などを混ぜ合わせ、水で練り上げた後、粒状にして発酵されたものが多いです。
この記事では、油かす肥料の中でも固形油かす肥料に注目して、使い方やおすすめ商品を紹介します。
固形油かす肥料の概要
固形油かす肥料は、その名の通り、粒状に固められた油かす肥料です。粒の大きさは、メーカーや商品によってさまざまです。
固形油かす肥料の製造方法は、メーカーによって異なりますが、基本的には粉末の油かすに骨粉やミネラル分(海藻成分)などを混ぜ合わせ、水で練り上げた後、粒状にして発酵させます。
商品によっては、速効性のある化成肥料を加えて、油かす肥料本来の緩行性の効き目に、速効性を持たせる万能的な使い方ができるようにしているものもあります。
固形油かす肥料の使い方
固形油かす肥料は、主に鉢物や花壇、盆栽などに使われます。もちろん、家庭菜園の畑や庭木にも使用することができます。
元肥の場合には、土の中に埋め込みます。このとき、植える植物の根が直接触れないくらいの深さまで埋め込むことがポイントです。
追肥の場合は、置き肥のように使用します。粒を植物の根元から少し離したところに置きます。肥料は、植物の根元からではなく、根の先の新しい組織からよく吸収されます。
鉢植えの場合は、鉢の縁あたりに適量を置きます(置き肥)。根元から2〜3cmは離れたところになると思います。
庭木の場合には、枝の先端の真下がちょうど根の先端となりますので、その付近に施肥すると良いでしょう。
固形油かす肥料を使う際の注意点
固形油かす肥料を使う上で、いくつか注意点があります。
- タネバエなどの虫やカビ(青カビや赤カビなど)、臭いが発生する場合がある。防ぐためには、土の中に軽く埋め込むと良い。
- 肥料が根に直接触れないように注意する。
- 必ず施用量を守る。多く施肥すると、生育障害が起こる。
固形油かす肥料は予め発酵させていることがほとんどなので、アンモニアガス・亜硝酸ガス等のガス害はそこまで気にしなくても大丈夫です。
固形油かす肥料のおすすめ商品
東商 超醗酵油かすおまかせ 大粒
油かす・魚粉・米ぬかなどを混ぜ合わせて作った固形油かす肥料です。臭わない、カビない、虫がつかないと謳っており、室内でも使用できます。
醗酵固型油かす 花ごころ 大粒・中粒
有名ブランドの花ごころによる固形油かす肥料です。肥料効果がおだやかで、かつ速効性の肥料を添加しているため、施用初期から安定した肥料効果が得られます。また、海藻成分が含まれており、根から丈夫に育てます。
粉末の油かす肥料の使い方
油かす肥料全般の使い方は、下記の記事にまとめています。