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レタス

玉レタス栽培 育て方の基本から防除方法まで

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玉レタスの畑 レタス

レタスには結球する玉レタスや、結球しないリーフレタスなどがありますが、レタスといって思い出すのは、やはり丸い球形のレタスではないでしょうか。

ここでは、玉レタスの栽培について、育た方の基本はもちろんのこと、肥料除草剤、さまざまな害虫の防除方法まで、初心者の方から、レベルアップを目指したい方にもわかりやすく説明します。

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玉レタスの栽培について

玉レタスの基礎知識

古くから日本に流通している玉レタス、サラダにして食べるのが定番でしたが最近では、チャーハンなどの炒め物や、スープなど加熱調理して食べられることも増えています。

1年中流通しているレタスですが、レタスの栽培は温度に敏感なため季節により産地が異なります。栽培日数は、栽培する時期、品種により異なりますが60日~90日ほど。収穫まで日数が短いので栽培の難易度は難しくありませんが、玉レタスよりリーフレタスのほうが栽培は容易です。

レタスは冷涼な気候を好みます。高温・長日により花芽分化するため、高温が続くと収穫前に抽(とう立ち)が起きてしまうこともあります。発芽時に25℃以上になると発芽不良になり、生育期間中に高温・多湿になると生育が抑制されて、病気の発生が増えます。玉レタスは、結球開始時に15℃以下になると結球肥大が抑制され、25℃以上になると結球異常が増えるので、この時期に生育適温になるように栽培期間を決めるとよいでしょう。

あまり土壌を選びませんが、柔らかく水はけのよい土壌を好みます。カルシウムが不足するとチップバーンが発生しやすくなるので、石灰類などを使って調整するとよいでしょう。

玉レタス
作物名玉レタス
科目キク科アキノノゲシ属
原産地西アジア、地中海沿岸
発芽適温(地温)18℃~20℃
生育適温18℃~22℃
土壌酸度(pH)6.0〜6.5
連作栽培不可 2年以上
育てやすさ普通

品種

レタスは、品種ごとに耐寒性や耐暑性、晩抽性、草勢などが異なります。栽培時期に適した品種を選びましょう。種の袋などにも、特徴が書いてありますのでそちらを参考にするとよいでしょう。いくつか玉レタスの代表的な品種を紹介します。

品種名シスコバークレーサウザー
概要
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特徴冬どり向き
耐寒性に優れる
低温時でも結球がよい
春どり向き
早生の多収種
春に気温上昇しても腰高球・
大玉軟球の発生が少ない
初夏から秋どり向き
晩抽・早生種
草勢はやや控えめ。
変形球の発生が少ない

栽培時期(作型)

レタスは全国で周年栽培されています。温暖地では春まき栽培、寒冷地では夏秋まき栽培、冬まき栽培は暖地で行われます。栽培の時期により栽培難易度も変わりますので、栽培する地域に合わせて、播種・定植の時期を決めること、時期にあった品種を選んで種をまくことが成功のポイントです。

玉レタスには秋に種をまいて冬に収穫する、冬どり栽培が一番育てやすい作型です。ただし発芽が25℃以上になると発芽しにくいので、室内や日陰などで育苗する必要があります。

作型播種(種まき)時期収穫時期備考
冬どり栽培8月下旬~10月上旬11月~2月玉レタスにおすすめの作型
収穫時期が遅くなると保温が必要です。
春どり栽培10月中下旬~3月上旬3月~6月トンネル被覆やハウスなどの保温が必要です。
夏秋どり栽培4月~8月上旬6月~10月寒冷地向け
最も難易度が高い作型

地域別の栽培時期については、詳しい記事がありますのでこちらも参考にしてください。

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玉レタスの育苗の方法

玉レタスの栽培は、種か苗から始めます。種から定植までは20日~40日間ほどかかります。早く収穫したい場合には、苗もホームセンターなどで販売されています。

地植えの場合は、直まきは発芽がそろわず、欠株、間引きなどの手間がかかるため育苗後、定植する方法が一般的です。育苗には、育苗箱やセルトレイ、ポリポットなどを使って育てます。ここではセルトレイでの育苗方法について説明します。

用意するもの

  • 好きな玉レタスの種子
  • セルトレイ(200穴)
  • セルトレイ用育苗土

高温時は、芽出しをしてから撒くのがよいでしょう。
種子をペーパータオルに包み、水に30分ほど浸けます。
その後水を切って、ラップに包んで冷蔵庫に2日~4日ほどいれて芽出しします。

育苗の手順

  1. セルトレイに育苗土を均等にいれます。トントンと叩いて土をならし、空いた隙間に土をいれます。
  2. 水やりをして、しっかり土に水を含ませます
  3. セル穴を軽く鎮圧しながら、播種穴を作り、各穴に数粒づつまきます。
  4. 軽く覆土(3㎜程度)します。玉レタスは光がないと発芽しない好光種なので、被せる土が多いと発芽しにくくなります。
  5. 種が流れないように、細めのジョウロで十分灌水させます。
  6. 発芽するまでは、新聞紙をかけて日陰で管理します。
  7. 発芽したら、新聞紙を取りすぐに日当たりの良い場所へ。レタスは日照時間が少ないとすぐに徒長します。
  8. 播種後10日以内に、一番良い苗だけを残しセル穴に1株になるよう間引きします。
  9. セルトレイは乾燥しやすいので、こまめに毎日午前中に水やりをしましょう
  10. 種まきから20日~50日ほど、本葉が3~4枚程度になれば定植の時期です。
編集さん
編集さん

セルトレイは、地面に直置きせず、ブロックやベンチなどをつかって

浮かせて管理すると、水はけがよくなり根が抜きやすくなります。

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玉レタス栽培の手順(畑)

レタスの畑

それでは、ここでは畑で玉レタスを栽培する手順について説明していきます。個別の詳しい説明は、玉レタスの育て方で説明しています。

用意するもの

  • 育苗した玉レタスの苗 or 購入した苗
  • 苦土石灰 150g/1㎡
  • 完熟堆肥 2kg/1㎡
  • 化成肥料 150g~400g/1㎡(栽培時期により異なる)

手順

玉レタス栽培の手順(畑)
  • 手順1

    種をまく前の2週間前~10日前までに土づくりと施肥をします。
    肥料は、全面施肥で行います。
    畑に、堆肥と苦土石灰を入れよく耕します。その後、化成肥料を施肥し、
    土とよく混ぜます。
    畝幅100cmの平畝をたて、ポリマルチを張ります。

  • 手順2
    定植

    株間30cmに植え穴を掘り、苗を植えつけます。
    株元にたっぷりかん水します。

  • 手順3

    地植えの場合は、元肥をしっかり施しておけば追肥は不要です。

  • 手順4

    球の頭を軽く押し、硬く弾力が出てきたら収穫のタイミングです。球の下方から切り取とって収穫します。

玉レタスの育て方

畑の準備

土作りの様子

栽培前に畑を準備しましょう。手順は下記のとおりです。

  1. 牛糞などの堆肥を、1㎡あたり2kg程度をまいてよく施します。
  2. 堆肥を撒いてから1週間ほどたってから、苦土石灰を1㎡あたり150gと元肥として有機肥料や化成肥料を施肥し、土とよく混ぜて耕してから畝を立てます。
  3. 2から10日ほどたってから、種をまきます。

土づくり

よい野菜を作るには、土づくりが大切です。玉レタスのの適性な土壌酸度は、6.0〜6.5ですが、土壌酸度の適応力が高く、土をあまり選ばない野菜です。カルシウムが不足するとチップバーンが起こりやすいため、苦土石灰などが有効です。

一般的に野菜を栽培している畑などでは、土は酸性に傾くことが多いため、苦土石灰を使って酸度調整をします。アルカリ性に傾いている場合には、ピートモス(無調整)や、硫安を使って調整しましょう。

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酸性に傾いているときは、堆肥と苦土石灰を使います。しかし堆肥と石灰を一緒にまくと堆肥に含まれている窒素がアンモニアとして逃げてしまうので、1週間ほどあけましょう。また石灰をまいてからphの数値に変化がでるまで1週間から10日ほどかかるので、種まきはそれから行うとよいでしょう。

元肥

玉レタスは、マルチ栽培が有効なため追肥が行いにくいので、元肥をしっかり施肥しましょう。元肥での施肥量は、窒素を基準にして1㎡あたり、夏秋どりで10g~20g、冬春どりで25g~35g与えます。

堆肥にも肥料は含まれます。堆肥は完熟したものを使いましょう。完熟牛糞堆肥などがよいでしょう。元肥には緩効性肥料や、有機肥料がおすすめ。窒素・リン酸・カリが同量はいった8-8-8などの化成肥料でもよいでしょう。化成肥料8-8-8であれば施肥量は、夏秋どりで150g~250g、冬春どりで300g~400g程度与えます。

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畝立て

土づくりと元肥の散布が終わったら、畝を立てましょう。畝幅105cm、条間30cm、株間35cmで3条植えです。畝(ウネ)とは、栽培をするために畑の土を細く盛り上げた栽培床です。畝幅や条間、通路幅などの用語は下の図を参考にしてください。

畝幅畝高条間株間
100~120cm15cm30cm35㎝
畝幅、条間、畝間、株間、畝高、通路幅について

マルチについて

レタスの栽培は、保水効果もあるマルチ栽培が基本です。畝を立て終わったら、マルチシート(マルチ)を張りましょう。マルチには黒、白、シルバーなどいろいろな種類があります。マルチを張ることによって、地温の上昇や保温、除草に有効です。また、肥料の流亡を防ぐこともできます。

玉レタスには、秋まき冬どり栽培では、地温上昇効果がある「黒マルチ」、春どり栽培では「グリーンマルチ」夏秋取り栽培では、地温を抑制する効果が高い「白黒マルチ」を張るとよいでしょう。

追肥

畑で栽培するときには、しっかり元肥を施しておけば、追肥は不要です。冬どり栽培など栽培期間が長くなるときには、追肥が必要になるときもあります。

また元肥をしっかり上げていないと肥料切れすることもあります。葉の色が薄く、生育があまりよくない場合は、液体肥料などを上げて様子をみるとよいでしょう。

収穫

球の頭を軽く押し、硬く弾力が出てきたら収穫のタイミングです。
収穫は、球の下方から包丁などで切り取ります。晴れた午前中に収穫をしましょう。切ったところから白色乳液がでます。時間が経つと酸化し赤褐色に変色するので、洗い流すか、水を浸した布などで吹いておくとよいでしょう。

除草について

栽培期間が短い玉レタスですが、雑草が生えると、レタスの生長に影響を及ぼすだけでなく病害虫のリスクも高まります。栽培前にしっかりと除草しておきましょう。マルチは雑草の抑制に役立ちます。

除草剤を使う場合は、玉レタスは収穫頃に散布できる除草剤は少なく、非選択性の除草剤を使うと玉レタスに薬害が出やすく手間がかかります。栽培期間も短いので、玉レタスには雑草の発芽を止めて生えさせない「土壌処理剤で、雑草が生えさせないことが大切です。種まきと同時に、土壌処理剤を散布することで収穫まで雑草の繁殖を防ぐことができます。

土壌処理剤は、播種後発芽前までに散布することで雑草の発生を抑制します。玉レタスには、ゴーゴーサン細粒剤Fやゴーゴーサン乳剤などが使えます。

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除草剤はその野菜に適用のあるものしか使えません。ラベルをしっかり読んで、使い方を間違えないようにしましょう。

防除について

防除という言葉をご存じでしょうか。防除とは、農業でよく使われる言葉で、「農業害虫や病害の予防および駆除」を意味します。

具体的には、農作物の栽培時に発生する、害虫や病気を事前に予防したり、既に発生している場合、それを駆除、排除すること、を指すと言えるでしょう。「防除」はこのように、「予防」という観点が入っていることから、「防除」と「駆除」は意味が異なってきます。また、防除は別名で、ペストコントロールとも呼ばれます。

農作物を作る際には、病害虫は避けられない問題です。それぞれに合った農薬を使うか、農薬を使いたくない場合には、病害虫の発生を抑えるためには、排水がよくない場所では畝を高くしたり、雨よけトンネルやマルチなどが有効です。

玉レタスは、害虫や病気には比較的強いですが、秋冬のトンネル栽培などで発生する可能性が高くなります。病気ではベト病、灰色カビ病、軟腐病、害虫はアブラムシ類、ネキリムシ、ハンモンヨトウなどが発生しやすくなります。

栽培時期、地域により発生する病害虫はことなります。農家などでは、防除暦と呼ばれる、作物ごとの病害虫を防除するために、農薬名・希釈倍数・散布時期・散布回数・使用方法などが記載された表が、各地域で作成され配布されています。

農家webには、各地域、作物、を選ぶと、その作物に発生する病害虫、それを防除するための複数のおすすめ農薬を一覧で見ることがwebで検索できる「農家web防除暦」があります。害虫や病気に困ったら、こちらも活用してみてください。

その他のレタスの栽培方法

レタスには、玉レタスやサラダ菜のような結球レタスの他に、サニーレタスなどのリーフレタス、シーザーサラダなどに使われるロメインレタス、茎レタスなどがあります。

レタスの栽培方法は似ていますが、種類により育て方や肥料、栽培時期も異なります。それぞれの栽培方法については、詳しい記事がありますのでそちらも参考にしてください。

リースレタスなどは畑だけでなく、水耕栽培でも育てることができます。収穫は少ないですが土の管理がいらず、温度管理も容易です。室内やベランダなどで育ててみたい人には水耕栽培もおすすめです。

執筆者・監修者情報
執筆者・監修者

農家web編集部のメンバーが「農業者による農業者のための情報サイト」をコンセプトに、農業に関するあらゆる情報を丁寧にまとめてお届けしていきます。
編集部のメンバーは皆、実際に農業に携わりながら情報をまとめています。農学を極め樹木医の資格を持つ者、法人の経営・財務管理に長けている者、大規模農場の営農経験者などバラエティに富んだメンバーで構成されています。他にも農機具やスマート農業機器、ITなどのスキルも兼ね備えています。

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