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畑作・農地の除草・防草

トウモロコシ栽培の品種別おすすめの除草剤  

とうもろこし除草剤 畑作・農地の除草・防草

トウモロコシの栽培期間は、雑草も大きく成長する時期でもあります。雑草が畑に生えるとトウモコロシの生育に影響を与えるだけでなく、病害虫などの被害にあうリスクも増えます。

この記事ではトウモロコシ栽培に使える除草剤について、おすすめの除草剤や使い方などを、品種別にわかりやすく説明します。

トウモコロシの品種と除草剤について

トウモコロシは、農薬登録上の適用作物は「とうもろこし」と「飼育用とうもろこし」に分かれており、さらに、とうもろこしの中には、私たちがそのまま食べるスイートコーンなどの未成熟とうもろこし・ポップコーンや製粉などの材料となるとうもろこし(子実)が含まれています。

適用作物に「とうもろこし」と記載があれば両方にも使えます。自分が育てる品種によって使える除草剤が異なる場合がありますので、しっかりと適用作物を確認してから使いましょう。

またヤングコーンは、ヤングコーンとして適用作物がわかれていますので、ヤングコーンを栽培しているかたは、ヤングコーンに適用作物のある除草剤を使いましょう。

適用作物適用作物2説明
とうもろこし未成熟とうもろこしスイートコーンなど、ゆでたり、
焼いたりして食べる生食用とうもころし。
とうもろこしとうもろこし(子実)ポップコーンやコーンスターチなどに
使われる完全に成熟した乾燥子実。
飼育用とうもろこし飼育用とうもろこし(青刈り)デントコーン・フリントコーンなどの、
牛の飼料として使われるとうもろこし。
青いうちに刈り取り、葉や茎もつかいます。
飼育用とうもろこし飼育用とうもろこし(子実)飼育用のとうもろこしのうち、子実だけを
乾燥穀実として使うとうもろこし
その他の野菜類ヤングコーンとうもろこしの若取りした実(ヤングコーン)

除草剤の種類

除草剤の大きなタイプ分けとして、土表面に散布して雑草の発芽、生育を抑制したり、発芽直後に枯死させる「土壌処理剤」と、すでに伸びている雑草の葉や茎に直接かけて枯らしてしまう「茎葉処理剤」の2パターンがあります。

とうもろこしの栽培には、土壌処理剤を播種と同時に散布し、その後土壌処理剤で処理できなかった雑草を、茎葉処理剤を使って体系的に除草剤を使うとよいでしょう。

とうもろこし(未成熟とうもろこし)におすすめの除草剤

ラッソー乳剤

有効成分 アラクロール 43.00%

ラッソー乳剤は、イネ科の一年生雑草(メヒシバイヌビエ・ハコベ・イヌビユなど)の抑制によく効く畑作用土壌処理除草剤です。とうもろこしには、は種後出芽前に全面土壌散布して使います。雑草の発生前に散布しないと効果がありません。砂質土壌では薬害が生じる可能性があるので使用はできません。タデ科、アカザ科などの広葉雑草には効果が劣るため、イネ科雑草が生える場所におすすめです。

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ゲザノンゴールド

有効成分 S-メトラクロール 26.40%

ゲザノンゴールドは、とうもろこしに土壌処理剤としても生育期にも使える液体の除草剤です。選択性除草剤ですので、全面散布が可能で、とうもろこしを枯らさずに雑草だけ枯らすことができます。とうもろこしだけでなく、飼育用とうもろこし、ヤングコーンにも適用があります。

とうもろこしには、マルチ前・は種前(雑草発生前)、は種後発芽前(雑草発生前)、生育期(とうもろこし2〜4葉期)に散布可能です。ただし、使用回数は1回ですので土壌処理に使った場合は、生育期に散布はできませんので注意が必要です。

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ブルーシアフロアブル

有効成分 トルピラレート 10.40%

ブルーシアフロアブルは、とうもろこしへの高い選択制のある茎葉処理剤です。有効成分のトルピラレートは、一年生イネ科雑草、および一年生広葉雑草に効果を発揮しますが、とうもろこしでは迅速に代謝、分解するため、トウモロコシへの安全性が高い除草剤です。とうもろこし、飼育用とうもろこしに適用があります。とうもろこしには、とうもろこし3~7葉期(但し、収穫45日前まで)と幅広い期間に使うことが可能です。

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飼育用とうもろこしにおすすめの除草剤

エコトップ乳剤

有効成分 ジメテナミドP 8.50% 、リニュロン 12.00%

エコトップP乳剤は、性状が黄赤色澄明可乳化油状液体のだいず・飼育用とうもろこし用の土壌処理型の除草剤です。 有効成分ジミテナミドPは、ノビエ、メヒシバなどのイネ科雑草や、カヤツリグサ、スベリヒユなどの畑地一年生雑草に高い防除効果を発揮します。有効成分のリニュロンは、一年生畑地雑草や広葉雑草に高い効果があります。

飼育用とうもろこしには、は種後出芽前(雑草発生前)に全面土壌散布して使います。

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バサグラン液剤

有効成分 ベンタゾンナトリウム塩 40.00%

バサグラン液剤は、畑作用除草剤や水稲用中後期除草剤としても、広く利用されている「茎葉処理剤」です。飼料用とうもろこしには、生育期(但し収穫50日前まで)に使え、雑草への茎葉処理が基本ですが全面散布も可能です。根がとうもろこしの生育初期に大きな影響を及ぼすキハマスゲに効果があります。

一年生雑草や広葉雑草に効果がありますが、イネ科には効果がないのでイネ科の雑草が生えている場所には、ブルーシアフロアブルなどで防除します。

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除草剤の効果的な使い方

土壌処理剤

除草剤は使う時期、薬剤の量などラベルをよく読んで使いましょう。土壌処理剤は、土に処理層をつくることで雑草の発芽を抑制します。処理層を均一につくることで雑草を抑制します。

  • 砕土、整地はていねいに行うことで、ムラなく散布することができます。
  • タネをまいたあとは覆土は2㎝~3㎝ほどにし、タネが露出しないように気をつけます。
  • 土壌が乾燥していると、処理層が形成されにくくなります。また大雨が続くと薬害が生じるおそれもあります。天候に注意して散布しましょう
  • 噴霧器(散布機)を使うことで、薬液を均等にムラなく散布することができます。
  • 土壌処理剤は、雑草の発生前に散布しないと効果が薄れます。またトウモロコシの発芽前に散布しないと薬害が発生する可能性があります。

茎葉処理剤

茎葉処理剤は、生えている雑草に合わせて薬剤を選ぶことが大切です。選択制の除草剤を使うことで、とうもろこしに薬液がかかっても枯れることを回避できます。非選択性の除草剤を使うときは、とうもろこしに薬剤がかからないように注意しましょう。

  • ラベルをよく読み、その除草剤の効果的な雑草の散布時期を、失わないようにしましょう。
  • 雑草に合った除草剤を選びましょう(イネ科・広葉雑草など除草の有効成分により得意・不得意があります)
  • 散布後の雨に弱いので、散布後の雨が降らない日を選んで散布しましょう。(薬剤にもよりますが散布後6時間、雨が降らないことが目安です)

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