もみじに発生するカミキリムシ(テッポウムシ)は、株全体を枯らすこともある非常にやっかいや害虫です。ここではカミキリムシ(テッポウムシ)の駆除や対策について説明します。
もみじ(カエデ類)に発生するカミキリムシの特徴・被害
もみじ(カエデ類)に発生するカミキリムシの特徴
カミキリムシは甲虫目(コウチュウモク)カミキリムシ科の昆虫で、もみじ(カエデ類)に被害をもたらすのは主に「ゴマダラカミキリ」で、成虫は体長25~35mm、光沢をもった黒色に、白い不規則な斑を有するのが特徴です。
幼虫はテッポウムシとも呼ばれ、乳白色の細長いイモムシ状で、老齢成虫は体長5cmほどになります。
5月下旬ごろから7月ごろに成虫が飛来し、枝をかじって剥皮し、樹皮の裂け目や株の根元に産卵し、孵化した幼虫は成長すると幹の中や枝の中に入り込みトンネルをあけて食害します。


画像出典:HP埼玉の農作物病害虫写真集
ゴマダラカミキリムシの被害
ゴマダラカミキリムシの被害は、幼虫(テッポウムシ)による枝の食害と成虫の枝先の食害です。
幼虫は最初は樹皮などを食害しますが、次第に枝の内部に入り込んで、トンネル状に食害します。空洞化した枝は、枝枯れ状態になったり衰弱したりします。成虫は枝先を食害し枯死させてしまいます。
カミキリムシの被害は、枝先の枯れや株元を確認しましょう。株元の小さな穴からおがぐずのようなものを見つけたら、それはテッポウムシの虫糞です。

出典:HP埼玉の農作物病害虫写真集

写真提供:HP埼玉の農作物病害虫写真集
もみじにカミキリムシが寄生してしまった場合の対処法
もみじにカミキリムシが飛来しているのを見つけたら、直ちに捕殺するのが最も効果があります。成虫は産卵のために株元にいることが多く、早朝が動きが鈍いため捕殺しやすくなります。
木を揺さぶると地面に落ちるので、足で踏みつぶす、捕獲してビニール袋に入れて、殺虫剤をかけるなどの方法もあります。もみじに使える成虫に効果のある殺虫剤であれば、直接噴射することもできます。
産卵された卵を見つけるのは難しいため、幼虫の食害された目安となるおがくずを見つけて、幼虫を捕殺しましょう。内部に入った幼虫は針金などを使い外に出して捕殺します。枝がすでに弱っているようでしたら切り取りって処分しまししょう。
内部に入った幼虫の捕殺は困難です。木の内部に注入できる農薬もあります。秋には、弱った幹や枝を剪定して被害を広げないようにしましょう。
その後は、産卵しないように株元に防虫ネットを巻き付ける、農薬(スミチオン乳剤)を定期的に散布する、株元の枝などを剪定し、風通しを良くし成虫が産卵してもすぐわかるようにしておくことが予防につながります。
スミチオン乳剤は、カミキリムシに適用はありませんが、樹木類のアブラムシに適用があります。アブラムシと同時防除になります。
農薬(殺虫剤)の選び方・使用方法について
ゴマダラカミキリムシを駆除するためには、ゴマダラカミキリムシに効果が認められている殺虫剤(農薬)をつかいます。ゴマダラカミキリムシは適用病害虫が「ゴマダラカミキリムシ成虫」「ゴマダラカミキリムシ」にわかれています。それぞれにあった薬剤を使いましょう。
もみじには、かえでの他樹木類に適用のある農薬が使えます。
殺虫剤には成虫には直接虫に噴射するタイプ、幼虫には幼虫が開けた穴から直接噴射するタイプがあります。成虫と幼虫の農薬に同じ成分が入っている場合には、使用回数に制限がでるので、有効成分が違う農薬を使うとよいでしょう。
もみじのゴマダラカミキリムシ成虫に適用のある農薬
ケムシジェット (IRACコード 28,3A)
ケムシジェットは樹木類のゴマダラカミキリムシに適用のある農薬で、クロラントラニリプロール、ビフェントリンを有効成分とする殺虫剤です。
噴霧液が均一に付着するように50cm以上離れた所から数回断続して噴射して使います。直接ゴマダラカミキリムシに吹きかけるだけなので誰でも使いやすい家庭用の薬剤です。アブラムシやカイガラムシ類にも適用があるので同時防除も可能です。
花木用ハンドスプレー (IRACコード 3A)
花木用ハンドスプレーは、樹木類のゴマダラカミキリムシの成虫に適用のある農薬で、ペルメトリンを有効成分とする殺虫剤です。
使い方は希釈せずそのまま直接害虫に噴射するだけです。ケムシ類にも効果があります。
もみじのゴマダラカミキリムシに使える農薬
園芸用キンチョールE (IRACコード 3A)
園芸用キンチョールEはかえでのゴマダラカミキリムシに適用のある農薬で、ペルメトリンを有効成分とする殺虫剤です。
専用ノズルで幹に直接差し込んで、テッポウムシを退治する殺虫剤です。花木用ハンドスプレーと同じ成分なのでどちらか片方を選んで使いましょう。
ダイリーグ粒剤
ダイリーグ粒剤はかえでのゴマダラカミキリムシに適用のある農薬で、アセタミプリドを有効成分とする殺虫剤です。
粒剤なので、もみじの株元に散布することで、根から薬剤が浸透して効果が長く続きます。ゴマダラカミキリムシの他アブラムシやカイガラムシ類にも使えます。
カミキリムシの予防・対策方法
防虫ネット
成虫は株元に産卵するため、株元に防虫ネットをかぶせると産卵防止になるといわれています。
剪定
株元に産卵する、株元から食穴をあけるため早期発見には株元の枝等は剪定して風通しをよくおくと、カミキリムシの幼虫の被害を発見しやすくなります。
また秋口には弱った株などにカミキリムシの幼虫がいないか確認し、食害されているようなら株ごと抜き取り、翌年の被害を広げないようにしましょう。
除草
カミキリムシは雑食なので、いろいろな樹木に寄生します。周辺に不要な樹木等があれば除草しましょう。
予防の農薬散布
産卵防止には、5月下旬~6月上旬に農薬散布しておくことも有効です。予防にはダイリーグ粒剤やスミチオン乳剤を散布します。スミチオンを使う場合にはアブラムシに適用があるので、希釈や散布はそれに合わせて行います。
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