ここでは、じゃがいもに発生しやすい病害虫と、それを防除するためのおすすめ農薬、そしてじゃがいも栽培に使える除草剤もあわせて紹介します。
じゃがいも(ばれいしょ)に発生しやすい病害虫とおすすめ農薬
ハダニ類
ハダニはダニの仲間で、クモの仲間、ハダニ上科に属します。ハダニは直接植物の葉、果実の汁を吸うこと(吸汁)で、小さな白班が点々とできてしまいます。吸汁が増えると植物の株、葉茎の伸長が悪くなり、最悪、落葉したり、枯れてしまいます(枯死)
高温と乾燥した環境を好み、雨が苦手なため、ハウスはハダニが繁殖する格好の場所と言えます。ハダニは卵期間2~3日、幼虫~若虫期間6~7日で成虫になる、蛹を経ない不完全変態で、成長サイクルが早く、大量発生しやすい害虫です。
ジャガイモ栽培では乾燥しやすい5月~6月、9月~10月に発生しやすくなります。
じゃがいも(ばれいしょ)に適用のあるおすすめのハダニの農薬
じゃがいも栽培では、生物農薬や有機栽培でも使える農薬があるので家庭菜園などでも安心して使えます。
ネコブセンチュウ
ネコブセンチュウは、体長1㎜弱の細長い生物で土壌内で生息し、作物の根に寄生することで影響が生じます。寄生すると、根が肥大化しコブのようになるのが特徴です。
被害を受けた作物は、根としての機能が低下し土壌の水分や肥料を吸収できなくなってきます。直接的な被害の他、ネブコブセンチュウが傷をつけた場所から軟腐病、疫病などの土壌感染病にかかることもあるため、センチュウの防除は重要です。
ネブコブセンチュウの防除には、植え付け前の土壌消毒が有効です。土壌消毒は太陽光などを利用した消毒や農薬をつかった消毒があります。農薬にはガス化をする土壌くん蒸剤の他、殺虫剤もあります。くん蒸剤は使用方法が難しいため農家向けです。家庭菜園なのでは殺虫剤を使用しましょう。
じゃがいも(ばれいしょ)に適用のあるおすすめのネブコブセンチュウの農薬
ハスモンヨトウ
ハスモンヨトウはハスモンヨトウは幼虫が夜に葉を食害するヨトウムシの一種です。暖地系害虫で、秋作じゃがいもの9月~10月頃に被害が多く発生します。
ハスモンヨトウは古くからの害虫のため農薬は多くありますが、ハスモンヨトウは有機リン系、ピレスロイド系農薬に抵抗性が発生している(農薬が効かない)地域が多くあります。農薬を選ぶ際には、地域で抵抗性が発生していないか確認しましょう。また今後抵抗性が発生しないように作用性の違う農薬をローテーション散布しましょう。
また幼虫は齢が進むと薬剤の感受性が低下するので、散布は若~中齢幼虫を対象に老齢前に散布することが重要です。
じゃがいも(ばれいしょ)に適用があるおすすめのハスモンヨトウの農薬
- ディアナSC(マクロライド系殺虫剤)
- フェニックス顆粒水和剤(ジアミド系殺虫剤)
- プレオフロアブル (家庭菜園のもおすすめ)
軟腐病
軟腐病(なんぷびょう)は、 Pectobacterium(ペクトバクテリウム)属が病原菌となり発生する病気です。土壌中に長く生存し、多くの作物や雑草などに被害をもたらす土壌感染性の病原菌です。
土壌内の病原菌が降雨や泥はねなどにより、小さな傷がついた葉や茎から侵入し感染を広げます。病原菌は種子や種芋にも残ります。じゃがいもでは、塊茎(イモ)の部分にも感染します。多発すると、葉茎が軟化して倒れ腐敗し、悪臭を放ちます。
発生適温は25~35℃で高温多湿を好み、6月~9月頃まで発生します。防除には発病初期の農薬散布が非常に重要です。
じゃがいも(ばれいしょ)に適用があるおすすめの軟腐病の農薬
それぞれの農薬については、下記の記事で詳しく説明しています。
疫病
疫病(えきびょう)は、鞭毛菌類に属する一種の糸状菌(カビ)によって発生します。特に梅雨時期のある程度低温の多湿時に大量発生しやすく、一度蔓延すると、急激に被害が拡大して収穫に大打撃を与えることから、非常に恐ろしい病気といえます。
疫病に感染すると下葉に水浸状の病班が発生します。次第に病班が上の葉に広がっていきます。病班は、初期は不規則な大きさの灰緑色をしていますが、しだいに褐色〜暗褐色の大型の病班になり、最終的には枯死し、収穫したいもにも感染して腐敗させます。
疫病は種芋や土壌内に生息するため、農薬は土壌消毒剤や殺菌剤をつかった防除を行います。
じゃがいもに適用があるおすすめの疫病の農薬
じゃがいも栽培に使える除草剤
じゃがいも(ばれいしょ)は栽培期間が長く、雑草が畑に生えるとじゃがいもの収穫に影響を及ぼします。
畑では、まず雑草を生えさせないことが大切です。体系的に防除するのであれば定植前後の雑草発生前に「土壌処理剤」で雑草の発生を抑制し、その後に発生した雑草に対して「茎葉処理剤」を散布します。
じゃがいも栽培に使えるおすすめの除草剤
その他ジャガイモの病害虫の防除について
じゃがいもの栽培では、そのほかにもアブラムシが媒介するモザイク病やそうか病の病気やテントウムシダマシなどの害虫による被害もあります。



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