マキタの草刈機は、動力が電源式でリチウムイオンバッテリーをつかった充電式草刈機が人気です。マキタ製品はバッテリーの汎用性が高いため、ほとんどの製品が草刈機本体のみでの購入も可能です。
バッテリーや充電器が全部ついたフルセット品もありますが、バッテリーや充電器を自分で選ぶことで、稼働時間や重量など自分でカスタマイズすることもできます。この記事ではマキタの草刈りに最適なバッテリーと充電器の選び方について、わかりやすく説明します。
マキタのリチウムイオンバッテリーと充電器の特徴
リチウムイオンバッテリーの特徴
マキタのリチウムイオンバッテリーは、高容量なのに小型で軽量です。バッテリーのセルを効率よくつなげることで、本数を減らすことで軽量か高密度で小型化を実現しています。
継ぎ足し充電が可能。リチウムイオンバッテリーは、メモリー効果（電池の容量がまだ残っているのに、その時点の残量を記憶（メモリー）してしまい、次回からその時点になると電圧が下がる現象）がないため、放電してから充電する必要はありません。
満タンに充電した後、使わずに放置しておいても自己放電が少ないので長期保存しておいても、災害時などでも満タン状態でつかうことができます。
バッテリーの製品コードの後ろに「B」が付いているのは、残容量表示+自己故障診断機能の機能付きのバッテリーです。過充電を防ぎ、故障もわかる便利な機能です。
充電器の特徴
まず、マキタの充電器は種類が豊富。急速充電できるもの、2本同時や4本同時に充電できるものもあります。
また最近発売された、DC18RFは冷却ファンが内蔵されており、充電中に高温になったバッテリーも強制冷却することで、充電時間を短縮。また充電後も高温にならずにバッテリーの寿命を延ばすこともできます。
マキタのバッテリーには、メモリチップが内蔵されバッテリーの情報バッテリの状態（高温、満充電後の再充電、過放電など）が記憶されています。これを充電器が読み取ることにより、最適な方法や時間で、充電することができ、バッテリーの寿命を延ばすことができます。
最適なバッテリーと充電器の選び方
バッテリーの互換性
リチウムイオンバッテリーは、草刈機に合った電圧（V）のものを使う必要があります。電圧の違うものは互換性がないため使えません。例えば18Vの充電式草刈機に14Vのリチウムイオンバッテリーは使えません。
それに対し、容量（Ah)は違っても互換性があるため使うことができます。（一部使えない機種もあります）例えば18Vの充電式草刈機には、セットで18V、6.0Ahのバッテリーが付いていたら、18Vの3.0Ahのバッテリーも使うことができます。しかし容量（Ah）は、使用時間。容量が多いほど長く使えることができます。しかし容量が大きいと重量が重くなります。
バッテリーの選び方
10.8Vの充電式草刈機
10.8Vの充電式草刈機はMUR100DZとMUR100DZCがあります。1.5Ahのリチウムイオンバッテリー「BL1015」を装備すると1.8kgと充電式草刈機の中で最軽量です。
樹脂刃とナイロンコードを使った家庭用向けの製品ですが、パワーが必要なナイロンコードでは連続使用時間が15分と短めです。しかし容量が少ないのでフル充電まで22分（充電器DC10SA使用）と短いので、足りなかったら休憩中に充電して、再開してもよいでしょう。作業時間を伸ばしたいのであれば、4.0Ahの「BL1040B」を使えば、30分以上使えるでしょう。しかし150g以上重くなります。とはいえ、2kg以内と草刈機としては軽量です。
| 製品名 | BL1015 | BL1040B |
|---|---|---|
| 容量(Ah) | 1.5 | 4.0 |
| 目安市場価格 | 約6,000円 | 約10,000円 |
| 概要 |  |  |
14.4Vの充電式草刈機
マキタの14.4Vの充電式草刈機は、バッテリーとセットになっているものやライトバッテリ専用のものがあります。草刈機本体のみでの販売は、MUR141DZのみです。
MUR141DZは、ナイロンコード式で作業時間を重視したタイプなので、3.0Ahのリチウムイオンバッテリーで1時間作業が可能です。家庭で使う場合には、3.0Ah「BL1430B」で十分ではないでしょうか。
MUR140DZは、ライトバッテリ専用なので、他の14．4Vのリチウムイオンバッテリーと互換性がなく14Vのライトバッテリは、1.5Vと1.3Vしかないので、1.5Vの「BL1415G」を使いましょう。MUR144LDRFとMUR145UDRFは本体のみの販売はなく、3.0Ahのバッテリーと充電器がセットになっています。
18Vの充電式草刈機
マキタの18Vの充電式草刈機はエンジン式の22mlほどのパワーを持つので、プロの農家の方でも使える草刈機ですが、それ以下の場合は家庭用の庭や公園・駐車場などを雑草刈りにも使われます。
用途によって選びましょう。カタログの連続使用時間が目安になります。カタログは効率よく刈り取った最大時間と考えて、それより使える時間は短いと考えておいた方がよいでしょう。
18V対応の草刈機を使用していて、プロの農家の方や広い範囲を草刈りしたい場合は、容量の大きい6.0Ahの「BL1860B」がおすすめ。長時間作業したい人には予備でもう1本購入すれば、大抵の草刈機は高速モードでも2時間ほど作業が可能です。
家庭用で庭などでそれほど広い場所を刈る必要がなければ3.0Ah「BL1830B」でもよいですが、充電時間・使用時間は半分になると考えるとよいでしょう。重量はあまり軽くなりません（約10gほど）
| 製品名 | BL1860B | BL1830B |
|---|---|---|
| 容量(Ah) | 6.0 | 3.0 |
| 目安市場価格 | 約14,000円 | 約12,000円 |
| 概要 |  |  |
36Vの充電式草刈機
マキタの36Vの充電式草刈機は、ほとんどの製品が、汎用性が高く容量も選べる18Vのリチウムイオンバッテリーを2つ使い36v仕様として使えるようになっています。36vの草刈機はエンジン式の25ml、30mlとパワーがありプロ向けの製品といえます。
マキタには、18Vのリチウムイオンバッテリーは1.5Ah、2.0Ah、3.0Ah、4.0Ah、5.0Ah、6.0Ahとあり18Vであればどれでも使うことができますが、容量が少なければその分使用時間が短くなるため、パワーがある機種は、6.0AhのBL1860Bがおすすめ。容量3.0AhのBL1830がセットになった製品もありますので使用時間が半分でよければそちらも使えます。
| 製品名 | BL1860B | BL1830B |
|---|---|---|
| 容量(Ah) | 6.0 | 3.0 |
| 目安市場価格 | 約14,000円 | 約12,000円 |
| 概要 | | |
40V・80Vの充電式草刈機
40Vと80Vは40Vmaxのリチウムイオンバッテリーを使用した、ハイパワーのプロ用の草刈機です。
40Vmaxは、マキタ独自のスマートシステムで、スマートシステムがない場合に比べ、高負荷時でも作業時間が2.2倍、バッテリー寿命が50％UPしています。また防水・防塵規格IP56と耐久性が高いのも特徴です。容量が多い方が値段も高額ですが、連続使用時間が長くなります。
エンジン式の25ml、30ml、35mlと同等程度のパワーを持つ草刈機ですので、4.0Ah以上、35mlと同等のものは、5.0Ah以上が推奨されています。8.0Ahはかなり重量があります。重さが気になる人は4.0Ahを複数持つことで作業時間が長く使えます。
| 製品名 | BL4080F | BL4050F | BL4040 | BL4025 |
|---|---|---|---|---|
| 容量(Ah) | 8.0 | 5.0 | 4.0 | 2.5 |
| 重量(kg) | 1.9 | 1.3 | 1.0 | 0.7 |
| フル充電時間 | 76分 | 50分 | 45分 | 25分 |
| 目安市場価格 | 約45,000円 | 約28,000円 | 約19,000円 | 約13,000円 |
| 概要 |  |  | ![[日本国内正規流通品/純正品]マキタ BL4040(A-69939) リチウムイオンバッテリ 40Vmax(4.0Ah) 最適給電スマートシステム対応 ◆](https://thumbnail.image.rakuten.co.jp/@0_mall/shimadougu/cabinet/005/0050007/0088381555982.jpg?_ex=128x128) |  |
充電器の選び方
充電器は、電圧（V）によって使えるものが違います。急速充電できるものや複数同時に充電できるものがあります。機能がよいものは価格が高いので、自分にあったものを選びましょう。
10.8Vの充電式草刈機
10.8Vに使える充電器は3つ。急速充電の「DC10SA」・急速充電+14.4Vと18Vの充電も可能な「DC18V」。DC10WCは定価では一番安価な製品です。
| 製品名 | DC10SA | DC10WC | DC18RE |
|---|---|---|---|
| 概要 |  |  |  |
| 特徴 | 急速充電 | 通常充電 | 10.8V・14.4V・18V バッテリーの充電が可能 |
| フル充電時間 | 22分（1.5Ah） 60分（4.0Ah） | 50分（1.5Ah） 130分（4.0Ah） | 22分（1.5Ah） 60分（4.0Ah） |
| 目安市場価格 | 約6,000円 | 約5,000円 | 約16,000円 |
14.4V・１８V・36V（18V+18V）の充電式草刈機
14.4Vと18Vは同じ充電器が使え、種類も豊富です。1口タイプの主なものは下記の4つ。6.0Ah最速充電は「DC18RF」です。
| 製品名 | DC18RE | DC18RF | DC18SD | DC18SE |
|---|---|---|---|---|
| 概要 | |  |  |  |
| 対応バッテリー | 10.8V・14.4V・18V | 14.4V・18V | 7.2V～18V （10.8V・24V非対応） | 7.2V～18V （10.8V・24V非対応） |
| 特徴 | 急速充電 10.8V対応 | 6.0Ah最速充電 | コスト重視 | 自動車専用 |
| フル充電時間 （14V・18V） | 22分（3.0Ah） 55分（6.0Ah） | 22分（3.0Ah） 40分（6.0Ah） | 60分（3.0Ah） 130分（6.0Ah） | 60分（3.0Ah） 130分（6.0Ah） |
| 目安市場価格 | 約16,000円 | 約5,500円 | 約3,600円 | 約13,000円 |
36V（18V+18V）の草刈機なら2口・4口タイプがおすすめ。
| 製品名 | DC18RD | DC18SH | DC18SF |
|---|---|---|---|
| 概要 |  |  |  |
| 対応バッテリー | 7.2V～18V （10.8V・24V非対応） | 14.4V・18V | 14.4V・18V |
| 特徴 | 2口同時急速充電 | 2口同時充電 | 4口同時充電 |
| フル充電時間 （14V・18V） | 22分（3.0Ah） 55分（6.0Ah） | 60分（3.0Ah） 130分（6.0Ah） | 60分（3.0Ah・2本同時） 130分（6.0Ah・2本同時） 120分（3.0Ah・2本同時） 260分（6.0Ah・2本同時） |
| 目安市場価格 | 約20,000円 | 約15,000円 | 約25,000円 |
バッテリーと充電器が一緒になっているものあります。
| 製品名 | パワーソースキット１ | パワーソースキット２ | パワーソースキットSH1 |
|---|---|---|---|
| 充電器 | DC18RD | DC18RD | DC18SH |
| バッテリー | BL1860×2個 | BL1860×４個 | BL1860×2個 |
| 充電時間 | 約55分 | 約55分 | 約130分 |
| 価格 | 約53,000円 | 約80,000円 | 約47,000円 |
| 概要 |  |  |  |
40V・80Vの充電式草刈機
40Vの充電器は、1口タイプと2口同時充電できるタイプの2種類。どちらも急速充電で40Vのバッテリー専用です。アダプターをつけることにより14.4vと18Vのバッテリーも充電可能です。
| 製品名 | DC40RA | DC40RB |
|---|---|---|
| 概要 |  | |
| 特徴 | 1口タイプ | 2口同時充電タイプ |
| フル充電時間 | 45分（4.0Ah） 76分（8.0Ah） | 45分（4.0Ah） 76分（8.0Ah） |
| 目安市場価格 | 約10,000円 | 約22,000円 |
購入時の注意点
購入時は、かならず草刈機と適合したリチウムイオンバッテリー・充電器を確認してから購入しましょう。使えないだけでなく思わぬ事故にもつながります。マキタの草刈機・バッテリーは種類が多いので、同じ電圧でもこの製品には使えないなどもあります。カタログや、取扱説明書を確認するのはもちろん。購入時にお店で、草刈機の製品名を伝えて使えるかどうか確認するのがよいでしょう。
またECサイトでは、マキタの純正品ではない互換性のあるバッテリーも多く販売されています。中には粗悪な製品もあり、実際に書いてある容量より少ない、充電中の発火などの事故も起こっています。できれば純正品を使いましょう。
また純正品の模倣品にも注意が必要です。極端に安い製品には注意し、信頼のおけるお店での購入しましょう。
