化学肥料・化成肥料窒素肥料

CDU肥料の基本と特徴、使い方

CDUは、crotonylidene diureaの略称で、アセトアルデヒド縮合尿素を主成分とした窒素肥料したものです。CDUは、多くの窒素を含みますが、緩効性肥料のため生育中後期まで肥効が持続します。

この記事では、CDU肥料の基本と特徴、使い方について解説します。

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CDUとは

CDUは、crotonylidene diureaの略称で、アセトアルデヒド縮合尿素を主成分とした窒素肥料したものです。尿素とアセトアルデヒドを脱水縮合反応することで生成されます。

アセトアルデヒド縮合尿素の公定規格は、主成分として窒素全量28%以上とされています。実際に販売されているCDUの単肥は、28%〜32%程度の窒素を含みます。

実際に肥料を生産する際は、CDUを造粒します。造粒後、もしくは造粒時に溶出抑制剤(溶け出すのを抑える剤)と分解促進剤(CDUの分解を促す材)を適切な割合で添加、配合することで、分解速度を調整することができます。そのため、肥効の期間を制御でき、商品によって肥効期間の差異を生み出せます。

基本的に分解されるスピードはゆっくりで、一般的に緩効性肥料に属されます。

編集さん
編集さん

CDU肥料(単肥)には、短期・中期・長期などが銘柄に記載されています。

150℃程度で熱されても、成分が分解しないため、化成肥料の原料としても重宝されます。CDU入りの燐加安など、様々な化成肥料があります。

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CDUの分解過程

CDUは、土壌に散布された後、以下の2つの方法で分解されます。

  1. 化学的な加水分解で、OMHP(2-オキソ-4-メチル-6-ハイドロオキシヘキサヒドロピリミジソ)と尿素に分解される。
  2. 微生物(CDU分解菌)によって、尿素に分解される。

化学的な加水分解で、OMHPと尿素に分解される

化学的な加水分解で、OMHPと尿素に分解されます。分解された尿素は、土壌微生物によって容易に分解され、アンモニア態窒素に変わります。アンモニア態窒素は、硝化菌によって硝酸態窒素に変化し、作物に吸収されることになります。

残りのOMHPは、さらに微生物(OMHP分解菌など)によって分解、無機化されます。OMHPの分解速度は、CDUよりも遥かに速いため、分解の速度は主にCDUの加水分解の速度に左右されると言えます(土壌中におけるCDUの分解と無機化について – 安藤ら)。

微生物(CDU分解菌)によって、尿素に分解される

CDUは、CDU分解菌などの微生物によって分解され、最終的に硝酸態窒素に変わり、作物に吸収されます。

CDUの分解速度

CDUの分解速度は、土壌微生物の量や活性具合、土壌水分量、土壌酸度(pH)、土壌温度(地温)によって大きく変化します。

土壌温度は、13℃以下、及び35℃以上を超えると微生物の活性が抑えられ、分解速度も抑制されま(土壌中におけるCDUの分解と無機化について – 安藤ら)す。

土壌酸度(pH)は、pH5以下では分解速度が速くなり、pH6以上で遅くなることが知られています。これは、CDUの化学的な加水分解に酸度が影響するためと見られます(土壌中におけるCDUの分解と無機化について – 安藤ら)。

土壌水分量については、水分量の増加に伴って分解速度は連続的に遅くなります。冠水状態の水田などに施用した場合は、CDUの分解を期待できず、肥効が見られない場合もあります。

編集さん
編集さん

CDUの施用により、土壌微生物(主に細菌、放線菌)が増殖して、土壌微生物層や土壌物理性の改善が期待できることが知られています。また、連用した畑では、分解に関わる土壌微生物も増えて活性が高まるため、分解の速度が早くなる傾向にあります。

CDUの特徴

CDUには、以下の特徴があります。

  • CDUは、緩効性の窒素肥料です。
  • CDUは、肥効の期間を制御でき、商品によって肥効期間の差異があります。
  • CDUの分解速度は、土壌微生物の量や活性具合、土壌水分量、土壌酸度(pH)、土壌温度(地温)によって大きく変化します。
  • CDUを連用することで、土壌微生物(主に細菌、放線菌)が増殖して、土壌微生物層や土壌物理性の改善が期待できる事が知られています。但し、CDU分解菌も増殖するため、次第に緩効性が低下し、分解スピードが速まります。
  • CDUは、化成肥料の原料としてもよく使われます。

CDUが含まれた化成肥料

先述したとおり、CDUは肥効が現れるまでには時間がかかり、また徐々に効いてくる肥料であるため、初期生育の栄養補給間に合わない可能性が出てきます。そのため、CDU単肥ではなく、他の窒素肥料等と混合した化成肥料が多く市販されています。

以下が、CDUを含んだ化成肥料の一例です。

  • CDU複合燐加安S555
  • CDUタマゴ化成S222
  • CDU化成855
  • CDU複合燐加安S020
編集さん
編集さん

化成肥料とは別に、CDU入りのBB肥料というものもあります。BB肥料とは、バルク(粒)ブレンディング(配合、混合)の頭文字から取った名前で、水や熱を加え造粒乾燥させた化成肥料と異なり、2種類以上の粒状の肥料原料を配合した肥料をいいます。肥料名に「BB」と付いていれば、BB肥料である可能性が高いです。

CDUの使い方

基本的には、畑で施用されることが多いです。基本的には、元肥(基肥)、追肥として土壌に散布します。徐々に肥効が現れるため、元肥に適した肥料と言えるでしょう。また、栽培期間の長い作物に対する追肥としても有効です。

CDUを含んだ化成肥料の施用も効果的です。CDUタマゴ化成S555には、CDUによる窒素成分のほか、リン酸アンモニウム(燐安)や硫安による窒素成分も含んでいるため、速効性も備えています。

CDUの分解は、好気性の土壌微生物によって行われるものなので、酸素の少ない状態ではその分解が阻害されます。そのため、水田用の肥料として不向きとなります。

しかし、水稲でも利用される場合があります。例えば、乾田直播栽培においては、播種から灌水するまでの期間は乾田状態となるため、CDUが含まれた化成肥料(CDU燐加安など)やCDU単肥と塩安を基肥として使用すると一定の効果が見られます(乾田直播水稲に対する緩効性窒素肥料の肥効について – 香山ら)。

CDUの主な注意点

CDUの主な注意点を以下にまとめました。

  • 土壌pHがアルカリ性によるとCDUの分解速度が阻害されるため、石灰、草木灰などのアルカリ性肥料との混合施用を避ける必要があります。
  • CDUの分解速度は、様々な要因によって支配されるため、肥効が効かず作物に窒素欠乏などの障害が発生した場合にはすぐに速効性肥料等で追肥する必要があります。

その他の緩効性肥料

CDUのような緩効性の窒素肥料は、その他にもあります。

肥料名原料
IB肥料尿素、イソブチルアルデヒド
CDU肥料尿素、アルデヒド
ウレアホルム尿素、ホルムアルデヒド
グアニル尿素(GU肥料)原材料は石灰窒素
オキサミドシュウ酸、アンモニア
主な緩効性の窒素肥料

CDUの購入場所

家庭菜園等で使用する肥料は、ホームセンター、インターネットなどで購入可能です(但し、購入するハードルはかなり高いです)。肥料を購入できる主な場所・方法は以下のとおりです。プロ農家の方は、JAや資材店等に相談すると良いでしょう。

肥料を購入できる場所
  • JAなどの農業資材店
  • ホームセンター
    • コメリ
    • カインズ
    • コーナン
    • etc
  • インターネット
    • Amazon
    • 楽天市場
    • ヤフーショッピング
    • etc

執筆者・監修者情報
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農家web編集部のメンバーが「農業者による農業者のための情報サイト」をコンセプトに、農業に関するあらゆる情報を丁寧にまとめてお届けしていきます。
編集部のメンバーは皆、実際に農業に携わりながら情報をまとめています。農学を極め樹木医の資格を持つ者、法人の経営・財務管理に長けている者、大規模農場の営農経験者などバラエティに富んだメンバーで構成されています。他にも農機具やスマート農業機器、ITなどのスキルも兼ね備えています。

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