アボカドの種から栽培する!アボカドの水耕栽培(水栽培)の方法

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アボカドは、1万年以上前からアメリカ大陸を中心に食用とされてきた熱帯果樹です。アボカドの果実は「森のバター」と呼ばれ、果肉には油分が多く含まれていることで知られています(果肉の油分の多さと濃厚さから「森のトロ」と呼ばれたりもします)。また、油分だけではなくビタミンEやその他多くのミネラルが含有されており、美容にも良いとされています。

アボカドの日本国内の消費量は2000年前後から増え始め、食卓でもよく使用されるようになってきました。しかし、その大半は輸入物であり、未熟果実のまま収穫され追熟されたものなど、当たり外れが多くあります。

実は、アボカドは家庭菜園、プロ農家の栽培としても注目の作物です。上記のとおり、輸入物が大半を占めるため、国内産の完熟果実は付加価値があります。樹に付けたまま熟すものと、収穫したあとに追熟するものでは、味や栄養価が全く異なります。家庭菜園では露地栽培(庭やベランダを含む)や水耕栽培(水栽培)、プロ農家では露地栽培やハウス栽培が可能です。

この記事では、アボカドの基礎知識と水耕栽培(水栽培)の方法、注意点について解説します。基本的なアボカドの栽培方法や露地栽培における剪定などの管理作業、栽培歴については下記の記事にまとめていますので、合わせてご覧ください。

アボカドの基本知識

作物名科目原産地育てやすさ種の価格
(円/1粒)
苗の価格
(円/1苗)
収穫までの日数
(目安)
栽培できる地域作型栽培方法土壌酸度
(pH)
連作障害発芽適温生育適温日当たり光飽和点
アボカドクスノキ科中央アメリカ
メキシコ
★★★☆☆4000円〜20000円程度開花後、5ヶ月〜6ヶ月後全国(但し、氷点下は避ける)露地栽培
プランター・鉢植え栽培
施設栽培
水耕栽培
4.5〜5.515〜25℃15〜33℃日なた

アボカドは、クスノキ科ワニナシ属の常緑高木およびその果実のことを指します。中央アメリカ、メキシコ地方が原産とされており、日本では2000年頃から輸入量が爆発的に増えて、食卓にも並ぶようになりました。日本国内では、栽培作物としてはまだマイナーな果樹でありますが、そのポテンシャルは他の作物よりも大きいと考えます。

アボカドの樹高は品種系統によって異なります。グアテマラ系や西インド諸島系の品種で実生の場合、樹高30メートルほどになることもあります。一般的に栽培で使用される品種は開張型のものが多く、樹高もそこまで高くならないように制御することができます。

上記は、露地栽培など土壌で栽培した場合の話です。水耕栽培(水栽培)の場合は樹高もそこまで大きくできませんし、果実を結実・収穫することは難しいため、観葉植物として栽培します。

他の観葉植物と同様、室内でも育てることができますが、室温が寒くなりすぎないように注意しましょう。葉の付け方や木の様子は、パキラに似ています。葉っぱがまだ若いとき(若葉)は、赤くなります。自ら、日焼け(紫外線)防止のためにアントシアニンを出しているのです。そこからどんどん緑が増していく様子はとても可愛らしいです。

アボカド水耕栽培(水栽培)のポイント

  • 水耕栽培(水栽培)のアボカドは、収穫するための栽培というよりは観葉植物としての楽しみ方となります。
  • 茎や根の生育を間近で観察できるので、お子様の教育・研究にも最適です。
  • スーパーなどで販売されているアボカドを使用する場合は、アボカドを冷蔵庫などで冷やさないようにしてください。冷やすと発芽率が下がります。ちなみに、果肉も4.5度以下になると低温障害が起こり、腐ってしまいます。
  • 果肉部分を除いたあとは、種を水でよく洗いましょう。洗った種は時間を置かずに、なるべく早くセッティングしてあげることが発芽率を上げるポイントです。
  • 発芽を促すために、気温(室温)を保つようにしてください。アボカドの発芽適温は比較的に幅が広いですが、できれば温かい場所(25℃程度)の場所に置いておくと、発芽のスピードも上がります。
  • 発芽を促す方法として、種皮をはいで種の頂点を少し削る方法があります。もちろん、種をそのまま使用しても発芽します。
  • 室内で育てる場合も日当たりの良い場所を選んでください。
  • 生育適温に合った場所、季節に栽培してください。室内の場合、夜間帯の室温も維持できるくらいの気候(5月〜6月)のころから栽培を始めると良いでしょう。一年を通して暖かい場所で育てることが基本です。
  • 葉の寿命は長くて10ヶ月〜12ヶ月です。
アボカドにもいろいろ品種がある

アボカドと聞くと、一つの品種からできていると思われるかもしれませんが、実はたくさんの品種があります。実際に収穫作物として栽培する場合には品種の選定が重要となってきます。葉っぱの付け方や実の形なども違ってきます。

水耕栽培で観葉植物として育てる場合は気にしなくて大丈夫です。

アボカドの水耕栽培に必要なものは?

アボカドの水耕栽培に必要なものは主に4つあります。どれもご家庭で手に入りやすいものです。ガーデニング・インテリアを楽しむために、おしゃれな容器を購入しても良いでしょう。

  1. アボカドの種
  2. 透明な容器
  3. 爪楊枝
  4. 液体肥料

アボカドの種

これがないと始まりません。アボカドの種を用意しましょう。アボカドの種はスーパーで買ってきたアボカドから取り出しても良いですし、ご自身で栽培されているアボカドから採取しても構いません。注意すべき点としては、以下の3つがあります。

  • 種を冷蔵庫などで冷やさないようにしましょう。低温障害が起こり、発芽が悪くなります。
  • 種を果肉から取り出したら、水でしっかり洗いましょう。
  • 取り出した種はできるだけ早く発芽させましょう。すぐに播種(は種、種まき)しない場合には、水に浸けておくことで長持ちさせることができます。

透明な容器

アボカドを育てるための容器を準備します。透明にすることで、栽培に使用する水の状態(多さや濁りなど)や根の観察がしやすくなります。アボカドの種の直径は3cm〜5cm程度なので、容器の口の大きさとしてはそれと同じくらいか、大きいくらいのものを選ぶと良いでしょう。深さはアボカドの根が直根性で下に伸びてくることから、深ければ深いほどよいと思います。

一番お手頃なのは、ご家庭にあるガラスのコップや花瓶です。コップなどの場合は、直径が種よりも大きいため、種を支える必要があります。種を支えるために爪楊枝で種を固定するなどの工夫が必要となります。

他にもこのようなおしゃれな容器もあるのでインテリアに合わせて選んでも楽しいでしょう。

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爪楊枝

先述したとおり、ガラスのコップなど種よりも大きい口の容器を使用するときには、種を容器の上部にて固定してあげる必要があります(種全体を水に浸けることはしません)。そこで重宝するのが爪楊枝です。種に対して、爪楊枝を放射状に3〜4本程度挿します。そして、爪楊枝が容器の縁にかかるように調整すれば、種を上部で固定することができます。

おしゃれなピックや飾り付きの爪楊枝を使用してアレンジしても面白いです。

液体肥料

発芽させるときには肥料は必要ありませんが、芽が出てしばらく経ち生長が安定してきたら、水に液体肥料を混ぜてあげましょう。液体肥料は少量からでも使える「微粉ハイポネックス」がおすすめです。

アボカドの水耕栽培の育て方

アボカドの水耕栽培の流れは、下記のようになります。条件が整っていれば、いつから栽培を始めても問題ありませんが、気温(室温)など気にせずに無難にやるのであれば5月〜6月頃から始めると良いでしょう。

栽培の流れ

栽培の準備

まずは、栽培に必要ものを準備しましょう。必要なものの一覧は「アボカドの水耕栽培に必要なものは?」を参考にしてください。

容器は綺麗に洗いましょう。水耕栽培の命とも言える水を綺麗に保つことが重要です。洗剤などで洗った際には、しっかりと洗いで洗剤を洗い流してください。

種は、果肉をよく落とすために水で洗いましょう。ぬるぬると油分のぬめりがあると思いますが、スポンジやたわしなどで洗ってあげてください。この状態でも発芽させることはできますが、更に発芽を促したい場合には、播種(は種)の前に下記の手順を試してみてください。

  1. 種皮をはぎます。種皮をはぐと肌色に近い表面が見えてくると思います。
  2. 種の頂部と底部を削ります。頂部は5mmぐらい、底部は2mmぐらい切りましょう。

  3. 削ったところからの腐敗が気になる場合は日陰で乾燥させます。表面が乾いたなと思ったらそれで十分です。乾燥のさせすぎは発芽率の低下に繋がるので、注意しましょう。
編集さん
編集さん

アボカドの種の「頂部」は、尖っている方です(木にぶら下がっているときも、枝に近いほうが尖っています)。播種するときも尖ったほうが上です。

播種(は種)

種を容器にセットして水に浸けてやります。種に対して、放射状に爪楊枝を3〜4本挿します。挿す位置は、種の高さの半分くらいのところです。挿す角度は、軽く斜め下向きの方向になるようにします。種の1/2〜1/3が容器の水に浸かるようにします。

芽が出てくるまでは、水の汚れや水温に気をつけましょう。水は腐りやすいので、毎日取り替えてあげたほうが良いです。発芽適温となるように、環境も整えてあげることが重要です。

発芽後の管理

2週間〜1ヶ月程度経つと、種が割れ始めて底部から根っこが生えてきます。その後、頂部から発芽してきます。芽が出てからも適度に水を換えてあげましょう。当たり前ですが、水切れ(水が根に浸かっていない状態)を起こしてはいけません。水が減ってきたら、根がしっかりと浸かるように水を替えてあげましょう。

生育が安定してきたら、水に「微粉ハイポネックス」などの液体肥料を混ぜてあげるとさらに生長が旺盛になると思います。希釈倍率は微粉ハイポネックスの場合、1000倍〜2000倍程度で良いでしょう。

さらに大きく長く育てたい!そんなときは土に植え付けましょう

水耕で栽培した苗を大きく長く栽培したいと感じたら、更に大きな鉢に植えましょう(鉢植え)。大きな鉢に植えることで、根をさらに張ることができるため、アボカドも大きく育ちます。ちなみに水耕栽培ではアボカドの結実、収穫は難しいです。

逆に上への生育を止めたいときには、新梢を剪定して脇芽を促してあげます(摘心)。通常の栽培においては剪定はそこまで重要視しなくても問題ありませんが、水耕栽培の場合は混み合ってくると見栄えも悪くなりますので適宜、剪定してあげても良いでしょう。

鉢植えに植えるときには、一般的な野菜の培養土や「ハイポネックス培養土 鉢・プランター用」がおすすめです。ハイドロボールなどを大きな鉢に入れて植えると、水耕栽培に近い形でさらに大きく育てることができます。

また、庭に植える場合は元肥として土作りをしたほうがよく育ちます。植えた後も適宜追肥が必要となる植物なので、置肥や液体肥料などを使って栄養を補ってあげましょう。剪定や追肥、害虫の防除などアボカド栽培の基本については、下の記事で紹介していますので参考にしてください。

この記事を書いた人
農家web編集部

農家web編集部のメンバーが「農業者による農業者のための情報サイト」をコンセプトに、農業に関するあらゆる情報を丁寧にまとめてお届けしていきます。
編集部のメンバーは皆、実際に農業に携わりながら情報をまとめています。農学を極め樹木医の資格を持つ者、法人の経営・財務管理に長けている者、大規模農場の営農経験者などバラエティに富んだメンバーで構成されています。他にも農機具やスマート農業機器、ITなどのスキルも兼ね備えています。
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