カイワレ大根は、ピリッとした辛みやシャキシャキとした食感でサラダに人気の食材です。カイワレ大根は家庭でも種さえあれば、特別な道具がなくても簡単に育てることができます。
この記事では、カイワレ大根を種から育てる水耕栽培(水栽培)の方法を、わかりやすく説明します。
カイワレ大根について
かいわれ大根(貝割れ大根)は、大根のの新芽(スプラウト)です。スプラウトとは発芽してから数日たった新芽のことで、ブロッコリースプラウトや豆苗などが有名です。スプラウトは栄養価が高いことで有名で、カイワレ大根も、βカロテンが大根より豊富で、その他ビタミン類や辛味の成分である「イソチオシネアート」は、消化をよくする作用や殺菌作用が期待できます。
スーパーで売られているスプラウトも、根の部分にスポンジがついていることがほとんどで、水耕栽培で育てられていることがわかります。家庭で初めて水耕栽培をするならスプラウトがおすすめ。収穫までの期間が短く、室内で簡単に育てることができます。
種は、大根の種ではなく、スプラウト用の種、かいわれ大根の種を使いましょう。最近は100均などでも簡単に手にいれることができます。カイワレ大根の種はスプラウト用に品種改良されており、根を育てる大根とは違う種類です。根を育てる種で育った新芽は食用には向きませんので、気をつけましょう。
カイワレ大根の水耕栽培 育て方
栽培時期
水耕栽培を始める時には、通常その植物の生育期に始めます。春か秋がほとんどです。
しかし室内で育てられるカイワレ大根は、発芽温度・生育温度が合えばいつでも育てることができます。発芽適温・生育適温は20℃~25℃。温度が低すぎると発芽が遅くなりますし、高すぎると種がくさってしまうこともあります。
冬は室内の暖かい場所、夏は涼しい場所で育ててれば一年中育てることも可能です。エアコンの風が当たらない場所を選びましょう。
肥料
水耕栽培は、通常土から栄養が取れないため、肥料を使って育てる必要があります。しかしカイワレ大根のようなスプラウトは、収穫までの期間が短く栄養も必要ないため、肥料は不要です。水だけで育てることができます。
カイワレ大根の水栽培 手順
用意するもの
- カイワレ大根の種
- 容器(豆腐のパックやタッパー、お皿などでもOK)
- キッチンペーパー(キッチンスポンジでも可)
手順
- 手順1種まき
容器に、キッチンペーパーを敷き、ペーパーが浸るぐらい水をいれます。
そこに種をまきます。種は、容器の底面積の7割程度。種が重ならないように撒きます。 - 手順2遮光して発芽を待つ
暗い場所で、発芽を待ちます。
(段ボールをかぶせたり、アルミホイルを被せたりしてもよいでしょう)
水は毎日霧吹きで、タネが乾かないように水やりをします。 - 手順3育苗する
発根が全体にそろってきたら、水やりをして育てます。
ペーパーがひたひたになる程度、入れすぎには注意が必要です。
葉が生えてきたら、葉にはなるべくかけないようにしましょう。スプラウト用の容器で育てている場合や、スポンジを使う場合は、水替えは毎日行いましょう。夏は雑菌が繁殖しやすいので朝・晩2回変えます。
- 手順4日光に当てる
芽が伸びて双葉がひらいてきたら、日光に当てて緑化させます。
窓際に移して2~3日育てます。 - 手順5収穫
葉が緑色になったら収穫しましょう。種まきから10日ほどで収穫できます。
カイワレ大根の再生栽培(リボベジ)について
カイワレ大根と同じスプラウトの豆苗は、スーパーで買ってきたものを、根元を残して切ったものを水に浸けておくだけで、また再生して収穫することができます。
カイワレ大根も同様に再生栽培ができるのでは?と思われるかたもいるかもしれませんが残念ながら、カイワレ大根の再生栽培(リボベジ)はできません。種から簡単につくれるので、種から始めましょう。
水栽培の容器について
水栽培に使う容器は、ペットボトルや牛乳パックを加工したり、豆腐の容器や果物などが入っている容器などを使えば、汚れても捨てることができて便利です。
水耕栽培の専用の容器などは苗を発芽させるスポンジの下に空間があるようにつくらています。これは、根が空気に触れることにより根腐れを防ぎ、根っこの成長を促進させる効果もあります。
根が大きく育つものは、根元が水につからないよう2㎝~3㎝ほど空けて育てるとよいでしょう。ペットボトルを使った容器などが使われます。
スプラウト専用の容器もあります。スプラウト専用の容器であれば、水やりで失敗しにくくなりますし、見た目もおしゃれになります。100均などでも見かけるので、気になる方は見つけてみてください。
その他水耕栽培について
大根は、カイワレ大根だけでなく20日大根(ラデュッシュ)であれば、水耕栽培で根の部分も栽培できます。また大根の切れ端のヘタから再生栽培(リボベジ)で、葉っぱも育てることもできます。気になる方は下記の記事も参考にしてみてください。
同じスプラウトの豆苗の水耕栽培の記事もあります
まとめ
室内で育てられる水耕栽培は、ハーブや葉物野菜が簡単で人気があります。ガラスなどの器で育てるとおしゃれな観葉植物のようにも見えます。
水耕栽培は通常は、専用の肥料を使って栽培しますがカイワレ大根は、水だけで育ち収穫も長くても10日間ほどですので、初めて水耕栽培に挑戦する人にもピッタリです。
『農家web』ではこのほかにも、水菜や小松菜のリボベジや、紫蘇や、バジル、ローズマリー、イタリアンパセリ、ミントなどのキッチンハーブ。レタスやベビーリーフなどの野菜や、観葉植物などの多くの種類の水耕栽培の記事があります。