ここでは、ブルーベリーに発生しやすい病害虫と、それを防除するためのおすすめ農薬や対策方法について紹介します。
ブルーベリーに発生しやすい害虫とおすすめ農薬
コガネムシ
コガネムシは、甲虫(コウチュウ)目コガネムシ科の昆虫です。成虫は、硬い鎧に覆われ、赤、紫、黒や緑色の光沢を有する色をしていることから、黄金虫(コガネムシ)と呼ばれています。
コガネムシは幼虫が木の根を、成虫は葉や果実の表面を食害します。特に幼虫は土の中で細かい根を食害するので、根から栄養がとれなくなって株ごと枯れてしまうこともあるので注意が必要です。
農薬でのコガネムシの幼虫対策には、幼虫発生初期(4月~5月下旬ごろに)に樹幹下に散布するのが効果的です。


ブルーベリーのコガネムシの幼虫に適用のあるおすすめの農薬
イラガ類
イラガ類は蛾の仲間で、オリーブにはイラガやヒロヘリアオイラガが多く発生します。幼虫は体長20~25㎜ほどイモムシ状で体に毒のあるトゲを持っており、トゲに刺されると電気が流れたような激しい痛みがあることから「デンキムシ」ともよばれます。
ヒロヘリアオイラガの幼虫は、全体に無数の鋭いトゲを持ち、体色は黄緑色で背中に青い縦の線がはいっています。イラガの幼虫は、体色は黄緑色で褐色の斑紋がはいっています。ヒロヘリアオイラガの幼虫は集団で活動するのに対し、イラガは単独で活動しています。
発生は6月~10月頃が多いですが、冬に繭(まゆ)を作って越冬するため対策として、繭の駆除が重要です。



画像出典:HP埼玉の農作物病害虫写真集
ブルーベリーのイラガ類・ヒロヘリアオイラガに適用のあるおすすめの農薬
- デルフィン顆粒水和剤(イラガ類・有機栽培にも使用可能)
- コテツフロアブル(イラガ類)
- スカウトフロアブル(ヒラヘイラオイラガ・オウトウショウジョウバエ)
カイガラムシ
カイガラムシは、樹木の茎や葉に寄生して、植物の汁を吸って加害する昆虫です。カイガラムシには多くの種類がいますが、ブルーベリーに発生しやすいのは「ミズキカタカイガラムシ」や「ツノロウムシ」、「イセリアカイガラムシ」などが発生します。
カイガラムシは直接植物の汁を吸う(吸汁)ことで、非常に見た目が悪くなることや、枝の変形や生育に影響を与えます。また排泄物を葉や枝、幹に付着させる事で表面に「すす病」が発生して黒く汚れてしまいます。



画像出典:HP埼玉の農作物病害虫写真集
ブルーベリーのカイガラムシ類に適用のあるおすすめの農薬
カイガラムシには、休眠期にマシン油の散布か発芽前の石灰硫黄合剤で防除するのが一般的です。
ハダニ類
ハダニはダニの仲間で、クモの仲間、ハダニ上科に属します。ハダニは直接植物の葉、果実の汁を吸うこと(吸汁)で、小さな白班が点々とできてしまいます。吸汁が増えると植物の株、葉茎の伸長が悪くなり、最悪、落葉したり、枯れてしまいます(枯死)
高温と乾燥した環境を好み、雨が苦手なため、ハウスはハダニが繁殖する格好の場所と言えます。ハダニは卵期間2~3日、幼虫~若虫期間6~7日で成虫になる、蛹を経ない不完全変態で、成長サイクルが早く、大量発生しやすい害虫です。
ブルーベリーに適用のあるおすすめのハダニの農薬
ブルーベリー栽培では、生物農薬や有機栽培でも使える農薬があるので家庭菜園などでも安心して使えます。また宮内石灰硫黄合剤もハダニ類にも適用があります。
ブルーベリーに発生しやすい病気とおすすめの農薬
斑点病
- 発生時期:5月下旬から収穫前まで
- 原因:カビ(糸状菌)
- 伝染方法:風による病原菌の胞子の飛散
- 発生部位:葉
- 症状:葉に円形もしくは楕円形の茶褐色の病斑が生じ、表面に小黒粒点が点在する。

写真提供:HP埼玉の農作物病害虫写真集

写真提供:HP埼玉の農作物病害虫写真集
ブルーベリーの斑点病に適用のあるおすすめの農薬
梅雨前に予防として、ストロビードライフロアブルやベンレート水和剤を散布。収穫後はオキシラン水和剤を散布すると耐性菌対策にもなります。
- ストロビードライフロアブル(灰色かび病にも適用あり)
- オキシラン水和剤(収穫終了後散布)
- ベンレート水和剤(バルデンシア葉枯病にも適用あり)
灰色かび病
- 発生時期:開花期
- 原因:カビ(糸状菌)
- 伝染方法:被害葉の落葉や風による病原菌の胞子の飛散
- 発生部位:花,茎,葉、果実
- 症状:開花期の風雨の後などに灰色のかびが発生する。がく片が青紫色に変色し、次第に果実が軟化して腐敗する。


ブルーベリーの灰色かび病に適用のあるおすすめの農薬
斑点病の防除時期とかぶるので、斑点病にも適用のあるストロビードライフロアブルは同時防除が可能です。カリグリーンは有機栽培にも使えます。
バルデンシア葉枯病
- 発生時期:5月下旬~7月
- 原因:カビ(糸状菌)
- 伝染方法:被害葉の落葉や風による病原菌の胞子の飛散
- 発生部位:葉、ひこばえ
- 症状:はじめは葉に褐色の斑点があらわれ、輪紋状の葉枯れが生じ落葉する。病斑の中心には黒褐色の突起物が点在する。ひこばえの多い品種に多い。
ブルーベリーのバルデンシア葉枯病に適用のあるおすすめの農薬
ブルーベリーのバルデンシア葉枯病に適用のある農薬はベンレート水和剤のみです。発生前にひこばえやシュートの剪定を行った後の農薬散布が効果的です。
農薬以外の対策について
ブルーベリーは病害虫には比較的強い果樹ですが、被害にあうと果実の収穫に影響を及ぼします。病害虫の防除には農薬をつかった化学的防除以外にも、防虫ネットなどをつかった物理的防除や剪定などをして病気にかからないような環境をつくるなどの耕種的防除と併用しましょう。
整枝・剪定
風通しが悪くなると、カビが原因の病気にかかりやすくなります。休眠期の整枝・剪定をし、病気にかかった枝や弱った枝だどを剪定し、風通しを良くして日が当たるようにしましょう。
またカイガラムシなどは繭で越冬しますので、枝をチェックして繭を除去するのも忘れずに行いましょう。
圃場の管理
病害虫は発生初期に対応することが重要です。常に圃場を見回り害虫がいないか、病気になっている葉がないか確認しましょう。
被害にあった葉や落葉は、害虫の住処や病気の2次感染につながるのですぐに取り除きましょう。害虫もイモムシ状の幼虫などは大きくなると農薬が効かなくなるので、捕殺するのも重要です。(毒があるものあるので素手ではおこなわないようにしましょう)
施肥管理
樹勢が衰弱すると病気が発病しやすいくなります。健全な株を育てるために適切な施肥管理をしましょう。
防鳥ネットなどの活用
ブルーベリーは、病害虫以外にも鳥による被害もあります。防虫ネットや防鳥ネットなどを活用し、ブルーベリーの木に侵入させないようにする物理的な方法も有効です。その地域にあった対策をしましょう。
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