白さび病は小松菜がかかりやすい病気です。ここでは小松菜(こまつな)栽培で白さび病を予防、治療するための農薬や、農薬以外の対策方法について説明します。
白さび病とはどんな病気?
白さび病の原因・伝染経路
白さび病(しらさびびょう)はAlbugo macrospora (アルブゴ・マクロスポラ)というカビ(糸状菌)の一種が原因で起こる病気で、葉に白い粉を吹いたような病斑ができるのが特徴です。
発病温度は15℃前後の涼しく湿度が高い環境を好み、小松菜栽培では露地栽培の 4~6月、10~11月頃に発生します。感染は、前年の被害残渣や感染したほかの作物から、風で飛ばされた菌が葉や茎などに付着し、雨水や朝露などを通して作物内に入りこみ、感染が広がります。
雨が長く続くなど環境が整った圃場では、感染の広がるのが早いため収穫や品質に大きな影響がでる病気です。
白さび病の症状
白さび病に感染すると、葉の表面に淡い黄緑色の斑点が現れ、次第に黄色に変色します。また葉の裏側には白い粉を吹いたような、こぶ状の菌体が付着します。
放置すると株全体が白色の菌体に包まれ、他の株も蔓延し圃場全体にも広がり、商品価値もさがるため収穫が全くできない状況になるため、早期の対応が重要です。



写真提供:HP埼玉の農作物病害虫写真集
小松菜の白さび病の防除のポイント
白さび病は、病状が発生してからでは農薬の効果は高くありません。化学農薬を使った化学的防除だけでなく、白さび病が好む低温、多湿な環境を作らないなどの耕種的防除も組み合わせて、予防的防除を心がけましょう。
- 白さび病に感染しない圃場管理(雨除け栽培、風通し、排水をよくする)
- 耐病性をもった品種を使う
- 発病前、発病初期の化学農薬を使った防除
- 感染した株の速やかな処分
小松菜の白サビ病に適用のある農薬
発生が多い場合には、播種前の土壌混和できる殺菌剤を使いましょう。茎葉処理剤は発生初期に散布しましょう。
| 農薬名 | 希釈倍率 | 使用液量 | 使用期間 | 使用回数 | 使用方法 | FRACコード | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ユニフォーム粒剤 | 9kg/10a | ー | は種前 | 1回 | 全面土壌混和 | 11、4 | 播種前に土壌混和できる殺菌剤です。 白さび病が発生しやすい圃場で、長時間防除効果が続きます。 |
| アミスター20フロアブル | 2000倍 | 100〜300㍑/10a | 収穫7日前まで | 2回以内 | 散布 | 11 | 予防効果と治療効果を合わせもつ殺菌剤。 浸透移行性があり、雨にも強いので長く効果が持続します。 |
| ランマンフロアブル | 2000倍 | 100〜300㍑/10a | 収穫3日前まで | 3回以内 | 散布 | 21 | 非結球あぶらな科葉菜類に適用のある殺菌剤 優れた残効性と耐雨性を持っています。 |
| ジーファイン水和剤 | 1000倍 | 150〜500㍑/10a | 収穫前日まで | – | 散布 | NC,M1 | 野菜類に適用のある殺菌剤です。 有機栽培にも使え、回数制限もないため使いやすい薬剤です。 |
化学的防除以外の防除方法
白さび病に感染しない圃場管理
白さび病は、過湿を好み、風で飛んできた菌が水を通して感染します。そのため露地栽培の場合は、多発時期には雨除け栽培が有効です。
また風通しや、排水をよくして過湿にならないようにしましょう。適切な施肥管理、株間などを考慮し過繁茂ならないようにすることも予防につながります。
耐病性をもった品種を使う
白さび病に耐病性を持った品種も多く販売されています。萎黄病等の耐病性を持った品種もあるので地域や、かかりやすい病気などを考慮して選びましょう。
感染した株の速やかな処分
感染を広げないためにも、感染してしまった株は早急に取り除きましょう。その時にも菌をばらまかないようにそっと抜き抜き取ります。
収穫後の収穫後の残渣も、感染している可能性があるので畑にすきこまず、圃場外で処分しましょう。
まとめ
近年の異常気象により、白さび病は時期を問わず発生が増えています。ハウスなどでも空気の入れ替えなどに気を付け、低温過湿になる状況になった場合には発生に気を付けましょう。
また小松菜にはアブラムシが発生しやすくなります。アブラムシの防除については下記の記事も参考にしてください。
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