葉枯病は葉が暗い褐色に変色して、やがて枯れてしまう恐ろしい病気です。ここでは、ニンニク栽培で葉枯病を予防、治療するためにはどのような農薬を使えばいいのか、その他の対策方法について説明します。
葉枯病とはどんな病気?
葉枯病の原因・伝染経路
葉枯病は、カビ(糸状菌)の一種が原因で起こる病気で、高温、多湿の時期に発生しやすい病気です。
第一の感染源は、前作の被害残渣上で越冬した菌が、葉や茎に付着して発生します。病原菌は風によって運ばれ、他の株にも感染を広げます。
発生適温は20~25℃、降雨などにより多湿な状態がつづくと発生が増えます。ニンニク栽培の場合は、露地栽培では4月頃から発生し、鱗球の肥大期や病気などで草勢が衰えると発生しやすくなります。
葉枯病の症状
葉枯病の初期症状は、葉に白色の小さな斑点が現れ、次第に赤紫色から黒色の楕円形の病斑が広がります。症状が進むと黒色のスス上のカビが発生し、枯死します。



写真提供:HP埼玉の農作物病害虫写真集
ニンニクの葉枯れ病の防除のポイント
カビによる病原菌は農薬散布だけでは、防ぐことができません。農薬を使った化学的防除の他、栽培環境を整えるなどの耕種的防除と併用して行いましょう。
- 前作の残渣は土壌にすきこまず、圃場外で処分する
- 高温・多湿にならないような圃場管理
- 発生初期、発生前の化学農薬の散布
ニンニクの葉枯病に効果がある農薬
| 農薬名 | 希釈倍率 | 使用液量 | 使用期間 | 使用回数 | 使用方法 | FRACコード | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| アミスター20フロアブル | 2000倍 | 100〜300㍑/10a | 収穫7日前まで | 3回以内 | 散布 | 11 | 予防効果と治癒効果を合わせもつ殺菌剤 浸透移行性があり、雨にも強いので長く効果が持続します。 さび病との同時防除も可能です |
| トリフミン水和剤 | 2000倍 | 100〜300㍑/10a | 収穫前日まで | 3回以内 | 散布 | 3 | 予防・治療効果ともに優れた殺菌剤 浸透移行性があるため効果が長く続きます。 また浸透性にも優れているので散布後の雨にも影響が出にくい薬剤です。 |
| アフェットフロアブル | 2000倍 | 100〜300㍑/10a | 収穫前日まで | 3回以内 | 散布 | 7 | 予防効果と治療効果の両方を持った殺菌剤 浸達性と残効性にも優れています さび病との同時防除も可能です。 |
| ダコニール1000 | 1000倍 | 100〜300㍑/10a | 収穫7日前まで | 6回以内 | 散布 | M5 | 予防効果が高い殺菌剤 黄斑病、白斑葉枯病、さび病との同時防除も可能です。 |
にんにくの葉枯病に適用のある農薬は下記からほぼすべての農薬が検索できます。
農薬の散布のポイント
多発する地域では、発生前、発生初期に10日おきの定期的な薬剤散布が効果的です。農薬は耐菌性が発生しないように、FRACコードを使い違う作用の農薬をローテーション散布しましょう。
またニンニクは薬剤が付着しにくいため、展着剤を使い散布ムラができないよう丁寧に散布しましょう。
農薬散布以外のその他の対策方法
前作の残渣は土壌にすきこまず、圃場外で処分する
葉枯病の第一感染減は前作の被害株によるものです。前作に発生した、もしくは疑いがある場合は畑に被害の株や葉を残さず、圃場外で処分をしましょう。
多発している地域では連作はさけましょう。
高温・多湿にならないような圃場管理
葉枯病にかぎりませんが、糸状菌による病害は、風通しをよくすることが防除につながります。また、草丈の低い品種を選ぶのも有効です。
株が弱ったり、窒素過多による徒長なども感染しやすい状況になるため、適切な施肥管理も大切です。
まとめ
葉枯病は、にんにくなどのユリ科の作物の他、ネギやタマネギなどの多くの作物に被害をもたらします。初期に発見できれば対応できますので、長雨などの時期には特に注意して観察しましょう。
このほか、にんにくは様々な病害虫の被害にあうことがあります。にんにくの病害虫の防除は下記でも説明していますので、気になる症状がある場合には参考にしてください
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