さび病に感染すると早期に落葉し果実の収穫に影響を及ぼします。ここではイチジクがさび病にかかってしまった対処法の他、原因や予防や治療に使えるおすすめの農薬について説明します。
さび病の特徴・症状
さび病の原因・特徴
さび病は、カビ(糸状菌)の一種が原因で起こります。
気温20~25℃前後の高湿を好み、イチジクでは8月下旬から10月までが最盛期です。冬に落葉した葉に冬胞子が越冬し、翌春に発芽して夏胞子となり感染を広げます。
感染は空気感染や接触感染で、葉に発生した菌が、風や雨により病原菌の胞子が飛散して被害を広げます。環境による影響が大きいので、農薬だけに頼らず栽培環境などを工夫する耕種的防除が重要です。
さび病の症状
イチジクのさび病は、葉に発生します。症状は葉の表面に小さな褐色の斑点が現れ、葉の裏側にはオレンジ色のさびの粉のような病斑が現れます。次第に斑点は結合して大きくなります。
症状がひどくなると葉全体がさび状粉に覆われ、落葉します。多発すると木が丸坊主になることもあります。

写真提供:HP埼玉の農作物病害虫写真集

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イチジクがさび病にかかってしまった時の対処法
いちじくがさび病にかかってしまった場合は、まずは二次感染を防ぐため発病している発病している葉は、切り取って処分します。
切り取ったした葉や枝は胞子がとばないように注意し、袋などにいれて廃棄しましょう。また切り取る際につかったハサミなどは、消毒を必ず行いましょう。
その後は、さび病に適用のある農薬を散布します。薬剤にもよりますが7日に1度、に2~3回散布しましょう。その後は、他の葉に症状がでていなければ薬剤が効いています。効果がないようであれば、違う系統の農薬を散布します。
農薬の選び方・使用方法について
イチジクに使える農薬は、作物名に「いちじく」の記載の他、「果樹」と書かれた農薬が使えます。
予防として使うのであれば、散布時期は地域にもよりますが梅雨上げ後の、7月下旬から9月。同時期に発生する疫病やそうか病にも効果のある農薬を使い2~3回散布します。
農薬を使う場合には薬剤耐性菌の発生を防ぐため、連続して散布する場合には、同じ系統の農薬を続けて使うのは避け、違う系統の農薬を使う、ローテーション散布をしましょう。商品名が違っても同じ系統の農薬もあるので、系統は殺菌剤にはFRACコードが違うものを選びます。
また農薬は水に薄めて使うものがほとんどです。農薬の希釈の方法については下記の記事も参考にしてください。
イチジクのさび病に使える農薬
イチジクに適用のある農薬について、作用性の異なる農薬を紹介します。ローテーション散布する場合などに参考にしてください。
| 農薬名 | 希釈倍率 | 使用液量 | 使用期間 | 使用回数 | 使用方法 | FRACコード | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| トリフミン水和剤 | 2000倍 | 200〜700㍑/10a | 収穫前日まで | 3回以内 | 散布 | 3 | 予防効果と治療効果にも優れた殺菌剤です。 浸透移行性もあるので長く効果が続きます。 そうか病と同時防除も可能です。 |
| アミスター10フロアブル | 1000倍 | 200〜700㍑/10a | 収穫前日まで | 3回以内 | 散布 | 11 | 予防効果と治療効果にも優れた殺菌剤です。 雨に強く、浸透移行性で長く効きます そうか病、疫病、黒葉枯病 と同時病所も可能です。 |
| STダコニール1000 | 2000倍 | 200〜700㍑/10a | 収穫前日まで | 2回以内 | 散布 | M5 | 予防効果に優れた殺菌剤です。 耐光性、耐雨性に優れ効果が長く続きます 黒かび病、黒葉枯病、疫病と 同時防除が可能です。 |
| フルーツセイバー | 1500倍 | 200〜700㍑/10a | 収穫前日まで | 3回以内 | 散布 | 7 | 耐菌性にも強く、予防効果の高い薬剤です。 灰色かび病と同時病所が可能です。 |
イチジクのさび病の農薬以外の予防対策
さび病に毎年かかる場合には、薬剤だけでなく栽培環境の改善が大切です。発生前の薬剤の散布以外の対策について説明します。
落葉処理
イチジクのさび病は、冬の落ち葉についた菌(冬胞子)が翌年の発生源となります。落葉は集めて廃棄、焼却処理を徹底しましょう。落葉の処分は他の病害虫の予防にもなります。
剪定
カビが原因の病気は、過湿になると病気が多発します。
風通しをよくし、弱った葉や枝を剪定することは病気の発生を防ぎます。冬には剪定や間引きを行いましょう。
タンニン鉄を散布
タンニン鉄とは、様々な作り方がありますが、一例として、鉄と落ち葉と水を一つの容器に入れて置いておくと数日で水が黒色に変色します。これは葉っぱに含まれるタンニンに鉄がくっついてできた液体で、「タンニン鉄」と一部では呼ばれています。
これを3倍程度に希釈して散布すると、さび病の発生が減少した、として活用されている農家の方もいらっしゃいます。
健全な株の育成
日照不足や、肥料の過不足などにより木が軟弱、徒長、過繁茂などの状態になると、発病が多くなります。
健全の株の育成のためには、日当たり、風通しを良くする。肥料は休眠期の石灰の施肥や生育期の窒素、カリウムなどを効果に与えましょう

イチジクの肥料の与え方は下記で詳しく説明していますので、こちらも参考にしてください
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