夏の風物詩のアサガオ(朝顔)は、初心者でも育てやすく子供が小学校から持ち帰ってくることもあります。ここではアサガオに発生しやすい害虫と対策方法について説明します。
アサガオに発生しやすい害虫
害虫は雨が少なくなると発生しやすくなります。ここではアサガオに発生しやすい害虫の特徴について説明します。(虫の写真があります。苦手な方はご注意ください。)
アブラムシ
アブラムシは植物の汁をすって加害する昆虫です。体長約1~3mmのとても小さな虫で、日本でも多くの種類がいます。
色は黒色や黄色で、アサガオの新芽や葉、茎にゴマのような虫がびっしりと張り付くことがあります。発生しやすいのは春、特に新芽がでる春4月~6月頃の発生が多くなります。
アブラムシは直接植物の汁を吸うことで葉や茎に害を与えるだけでなく、排泄物を作物にかけ、黒いすす状のカビを増殖させたり、光合成が妨げられて作物の生育を悪化させます。


ハダニ
ハダニはクモの仲間でダニの一種で、植物の汁を吸って加害する昆虫です。ハダニには多くの種類がいますが、キク科のアサガオに発生しやすいのは「ナミハダニ」と「カンザワハダニ」です。
カンザワハダニは体長が0.5mmほどで体色は赤色。ナミハダニは体長が0.6mmほどで、体色は淡黄~淡黄緑色の黄緑型と赤色の赤色型がいます。ハダニは高温と乾燥を好むため、アサガオには4月~9月頃に発生します。
成幼虫が葉裏に寄生して吸汁し、葉表にカスリ状の白色の小さな斑点ができます。多発すると葉が小さくなったり、奇形、葉が落ちてしまうこともあります。また生育に影響を及ぼし花がつかなくなることもあります。

出典:HP埼玉の農作物病害虫写真集

出典:HP埼玉の農作物病害虫写真集

出典:HP埼玉の農作物病害虫写真集
アザミウマ
アザミウマはアザミウマ目に属する昆虫で、スリップス(英名Thrips)とも呼ばれています。アザミウマは5000種ほどいますが、アサガオには「ミナミキイロアザミウマ」や「ミカンキイロアザミウマ」などが発生します。
体長は体長1.0〜1.5mm程度の細長い虫で、色は黄色、茶褐色黄色、淡黄色などがいます。6月~10月に発生が多く、幼虫と成虫が葉や花の汁を吸って食害します。
成虫は葉脈に沿って加害するため、その部分が白くなる。幼虫は葉裏から加害すると、その部分が銀色に光るシルバリング症状が現れます。さらに被害が広がるとシルバリングの部分から黄化して枯れます。

写真提供:HP埼玉の農作物病害虫写真集

写真提供:HP埼玉の農作物病害虫写真集
ヨトウムシ
ヨトウムシとは、蛾の一種であるヨトウガの幼虫のことで、アサガオにはハスモンヨトウの幼虫が葉や花を食害します。
幼虫はイモムシ状で体長1~5mm暗緑色ですが、老齢幼虫は体長40mmにもなり、褐色から黒褐色になります。頭の後ろに一対の黒く丸い斑紋があるのが特徴です。。若齢幼虫は葉裏に集団で寄生しますが、成長につれ分散します。昼間は株元などに隠れ夜間に葉や果実を食害します。
8月頃から10月の被害が大きく、初期は若齢幼虫は葉裏から食害するため、表皮が残って白く透けて見えるような葉(白変葉)になります。幼虫は大きくなると分散して葉や花を食いつくすため、発生早期に防除することが重要です。

写真提供:HP埼玉の農作物病害虫写真集

写真提供:HP埼玉の農作物病害虫写真集

写真提供:HP埼玉の農作物病害虫写真集
カメムシ
カメムシは葉や茎を吸汁する害虫で、アサガオには「ホオズキカメムシ」が多く発生します。ホオズキカメムシは、ナス科を好むカメムシでナス科の雑草地やナス科の野菜を育てている場合に、よく発生します。
成虫の体長は11~12mm,体色は灰黒褐色で,体表には短い剛毛が密生し,光沢がないのが特徴です。成虫で越冬し,5月上旬から畑、圃場に飛来し、侵入するようになります。
幼虫や成虫が茎や葉を吸汁し、被害部の上部の新芽が水切れの時と似た萎れが発生します。多発すると新芽の生長が阻害されます。

出典:HP埼玉の農作物病害虫写真集

写真提供:HP埼玉の農作物病害虫写真集
アサガオに発生する害虫の予防・対策方法
捕獲する
まず捕まえられるのであれば、捕殺しましょう。
アブラムシやハダニなどの小さな虫は、水圧でも飛ばせます。またアブラムシなどは、歯ブラシなどを使いこそげ落とします。イモムシ状の幼虫は、割りばし等でつまんで捕殺します。
捕虫テープを張るのも有効です。虫によって好む色などがあるので発生する害虫に合わせて使いましょう。また直接セロハンテープなどで捕殺する方法もあります。
虫の習性を利用して虫が飛来するのを防ぐ
ハダニは乾燥を好むので、発生しやすい葉裏に水をかける。アブラムシやアザミウマはキラキラと光るものを嫌います。光反射シートなどを敷くことで害虫の飛来を防ぐことができます。
また鉢植えなどでは捕獲した後や農薬で害虫を減らした後に防虫ネットをかぶせてしまうのも簡単に害虫対策になります。
アブラムシやハダニ、アザミウマの農薬を使わない防除方法については、下記で詳しく説明しています。



雑草の除草
雑草の除草は、すべての害虫の予防に効果のある方法です。雑草が近くにあると、そこから害虫が飛来することがあります。
ホオズキカメムシはナス科雑草を好みます。そのため雑草の除草をすることは、害虫の飛来を防ぐことにつながります。
薬剤を使った対策
多発している場合には、発生している害虫に効果がある殺虫剤などの薬剤(農薬)を使い、害虫を駆除しましょう。
農薬と聞くと、怖い、体に害があるのではないかと身構えてしまう人もいるかもしれませんが、日本で販売されている農薬は、人畜や環境に影響を与えないことなどの多くの厳しい審査を通ったものだけが、登録されています。
農薬には必ず、適用表と使用上の注意がラベルに記載されています。農薬は、適用表にかかれている作物、病気にしか使えません。使い方を間違えると、作物が枯れたり、体に害が及ぶこともあります。必ずラベルを読んで正しい使い方をしましょう。
アサガオには、作物名に「花き類・観葉植物」と書かれた農薬が使えます。
アブラムシ、ハダニ、アザミウマ
アブラムシには「ベニカXネクストスプレー」 や「ベニカXファインスプレー」などのベニカシリーズの殺菌殺虫剤の他、アブラムシやハダニには食品成分をつかったロハピなども安心して使えます。
ハスモンヨトウ
ハスモンヨトウには、「アースガーデン4」が使えます。アースガーデン4は農薬名で製品名は「BotaNice 植物の虫・病気対策」などがあります。原液をそのままスプレーするだけなので使いやすい薬剤です。アブラムシやハダニ、アザミウマにも適用があるので同時に害虫対策できます。
カメムシ
カメムシには、家庭用には「ベニカAスプレー」などが原液をスプレーするだけで、散布回数も6回まで使えるので、使いやすい殺虫剤です。ヨトウムシやアブラムシにも使えます。
まとめ
どんな害虫も多発すると対応が難しくなります。なるべくこまめに観察して害虫や病気になっていないか確認しましょう。
薬剤を使う際には、農薬の適用が変わっている場合もありますので、ラベルをよく読んで使用回数・希釈・散布方法などをよく読んでつかいましょう。
株を健全に育てることも病害虫の予防につながります。アサガオの肥料の与え方や栽培については下記で詳しく説明していますのでこちらも参考にしてください。
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