イチジクはモザイク病に感染すると完治することはありません。ここではイチジクがモザイク病にかかってしまった対処法の他、原因や予防に使えるおすすめの農薬について説明します。
イチジクのモザイク病の特徴・症状
イチジクのモザイク病の原因・特徴
イチジクのモザイク病は、フィグモザイクウイルス(FMV)というウイルスが原因の病気です。
イチジクに寄生するイチジクモンサビダニがウイルスを媒介するほか、感染した木から採穂した枝を使って増やした苗から感染を広げます。
近年海外からの輸入された苗からの感染が増え、フリマサイトやホームセンターなどでのすでに感染した苗が売られるようになり、増加が懸念されています。
モザイク病に感染した苗は、治療ができないため治ることはありません。空気感染や接触感染はないといわれていますが、同じ圃場にある場合には、感染を広げないために伐採するのが基本です。
イチジクのモザイク病の症状
イチジクのモザイク病は、葉,新梢,果実に発生します。葉の症状は、イチジクモンサビダニが直接加害した場合とウイルスに感染した場合にわかれます
イチジクモンサビダニに直接加害された葉には、6月以降に新梢の上位の葉に輪郭のはっきりしない斑紋が連続して現れます。このような葉の裏側にはイチジクモンサビダニが密集していることがあります。
ウイルスに感染している葉は、葉脈のそって黄色に退色しモザイク柄になる、葉の縮れや奇形になることもあります。若い果実にもモザイク柄が現れます
被害がひどくなると、モザイク病が発生した枝には着果せず収穫量に影響を与えます。
イチジクがモザイク病にかかってしまった時の対処法
イチジクがモザイク病にかかってしまった場合は、治療ができないこと、2次感染を防ぐため伐採するのが原則です。
家庭菜園などでは、そのまま育てることも可能ですが果実が成らない、落葉するなどのリスクを承知うえ、他の木に感染を広げないために、必ずイチジクモンサビダニの農薬をつかった防除を行ってください。
農薬の選び方・使用方法について
イチジクに使える農薬は、作物名に「いちじく」の記載の他、「果樹」と書かれた農薬が使えます。モザイク病に使える農薬はないので、モザイク病の予防にはイチジクモンサビダニに効果のある農薬を使いましょう。
散布時期はイチジクモンサビダニが発生している場合には、発生初期に。予防として散布するのであれば7月上旬の散布が効果的です。
農薬を使う場合には薬剤耐性菌の発生を防ぐため、同じ系統の農薬を続けて使うのは避け、違う系統の農薬を使う、ローテーション散布をしましょう。商品名が違っても同じ系統の農薬もあるので、系統は殺虫剤にはIRACコードが違うものを選びます。
イチジクモンサビダニの農薬は同じ系統の農薬なので、サビダニ類に効果のある石灰硫黄合剤も使うとよいでしょう。また農薬は水に薄めて使うものがほとんどです。農薬の希釈の方法については下記の記事も参考にしてください。
イチジクのイチジクモンサビダニに使える農薬
イチジクに適用のある農薬は下記のとおりです。
| 農薬名 | 希釈倍率 | 使用液量 | 使用期間 | 使用回数 | 使用方法 | IRACコード | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ダニトンフロアブル | 2000倍 | 200〜700㍑/10a | 収穫3日前まで | 1回 | 散布 | 21 | サビダニ、ハダニに効果の高いフェンピロキシメート剤。 ハダニ類との同時防除も可能 石灰硫黄合剤との混用はさけてください。 |
| 宮内石灰硫黄合剤 | 80〜200倍 | ー | ー | ー | 散布 | UN | 果樹のサビダニに適用のある石炭硫黄合材 使用回数も制限がなく抵抗性の心配もありません。 硫黄の臭いが強いので周辺に注意が必要です。 |
| ピラニカ水和剤 | 2000倍 | 200〜700㍑/10a | 収穫7日前まで | 1回 | 散布 | 21 | ハダニ類に効果の高い薬剤です 速効性が高く、ハダニとの同時防除も可能 医薬用外劇物なので取り扱いには注意が必要です。 |
| サンマイト水和剤 | 1000〜1500倍 | 200〜700㍑/10a | 収穫45日前まで | 1回 | 散布 | 21 | 果樹のサビダニ類に効果の高い薬剤です。 速効性が高く、ハダニと同時防除も可能 医薬用外劇物なので取り扱いには注意が必要です。 |
イチジクのモザイク病の農薬以外の予防対策
発病した樹から挿し木をしない
モザイク病の発生が疑われる樹を使った、育苗はやめましょう。
また苗を購入する際には信頼のおける樹木店などから購入しましょう。フリマサイトやホームセンターなどではすでに発症している苗なども販売されていることも多いので注意が必要です。
剪定
イチジクモンサビダニはイチジクの木の中で越冬します。枝の先端の芽で越冬するため、前年に発生がみられたときは冬に先端の1~2芽までを剪定が、春の発生を抑制します。
健全な株の育成
日照不足や、肥料の過不足などにより木が軟弱、徒長、過繁茂などの状態になると、発病が多くなります。
健全の株の育成のためには、日当たり、風通しを良くする。肥料は休眠期の石灰の施肥や生育期の窒素、カリウムなどを効果に与えましょう

イチジクの肥料の与え方は下記で詳しく説明していますので、こちらも参考にしてください
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