ゴムの木にはいつ、どのような肥料を与えればよいのでしょうか。ここではゴムの木栽培に適した肥料の種類や、肥料時期、与え方を中心に栽培のポイントについて説明します。
ゴムの木の肥料時期
植物は生育期に肥料を与えることで、その植物の成長を助け元気に育ちます。休眠期に肥料を与えると、植物は肥料を吸収できず、逆に肥料焼けをおこし最悪枯れてしまうこともあるため、肥料は適切な時期に与える必要があります。
ゴムの木の生育期は、4月~10月ごろまで。この時期には肥料を与えて育てます。品種にもよりますが真夏と冬は生育が弱るため肥料は不要です。
ゴムの木に適した肥料の種類
ゴムの木の栽培には、ゆっくり効果のでる緩効性肥料が適しています。緩効性肥料にもいろいろありますが、観葉植物用の肥料を選ぶとよいでしょう。
液体肥料も使えますが、液体肥料は速効性の肥料が多く、効果が長くつづかないため、水やり代わりに10日1度与える必要があります。
鉢植えは1~2年に1度ほど植え替えが必要なので、土壌改良効果のある有機肥料にこだわる必要はありませんが、有機配合肥料であれば、臭いもなく土壌環境を整えることもでき、肥料の効果を高めることもできます。
ゴムの木 肥料の与え方
- 春
- 夏
熱帯が原産の植物ですが、生育温度は20℃~30℃程度。真夏は生育が鈍るので肥料は与えません。
- 秋
涼しくなってきたら、春と同様に2ヶ月に1度程度、緩効性・遅効性の固形肥料を施すか、水やりがわりに液体肥料を10日1度与えましょう。
- 冬
休眠期の冬場は肥料を与えないようにしてください。そして、できるだけ室内の中でも暖かい場所に映してください。耐寒性があるものの、日中は暖かい場所でしっかりと冬越しさせましょう。品種にもよりますが最低5℃以上、できれば10℃以上が理想的です。
防ぎたい!肥料にまつわるトラブルあれこれ
肥料、水のやりすぎ
ゴムの木は、比較的植物の中でも肥料を必要としません。生育が旺盛なので肥料を与えすぎると枝葉が伸びすぎることがあります。ある程度大きくなったら春や秋に緩効性肥料を1度与えるだけでも十分育ちます。
このため、家庭菜園のようなペースで肥料をやると、やりすぎになってしまい肥料焼けを起こします。肥料やけを起こすと、植物が弱々しくなり、最悪枯れてしまいます。肥料過多には注意してください。
水が常に容器や底に満たされた状態、また水はけの悪い状態で、風通しの悪い所に放置すると根腐れが起こりやすいため、下記のことを心がけて育ててください。
- 水分が切れて乾燥してからジョウロなどで水を与えるようにする
- 風通しの良い場所に植物を置くようにして用土が乾くようにする
肥料は絶対混ぜないで!
よくある失敗として、いろいろな肥料を混ぜて高い栄養素の肥料を作り与えようとしてしまうことが挙げられます。肥料を混ぜると化学反応を起こし、植物自体に被害が出るだけでなく、有害物質・ガスが発生したりと、大きな事故につながる危険性があります。くれぐれも、肥料同士を原液で混ぜることはしないでください。
ゴムの木栽培のポイント
ゴムの木は日光が大好きです!
フィカスの仲間のゴムの木はもともと、熱帯アフリカで生育している、直射日光が大好きな樹です。日陰でも育ちますが、出来るだけ陽が当たる日当たりの良い窓辺などを置き場にすることをおすすめします。ただし、真夏の直射日光は葉焼けの原因になりますので、真夏は半日陰やカーテン越しの光が当たる場所で管理しましょう。
水やりの他に葉水を与えましょう
土の表面が乾いたら、鉢底から水がでるまでたっぷり水やりをしましょう。冬は回数を減らして控えめにします。
高温多湿を好むゴムの木は葉水は1年を通して与えます。葉水は害虫防止にも役立ちます。
しっかり剪定しましょう
ゴムの木は放っておくと、どんどん枝を伸ばして広がり、樹高も高くなってきます。特に肥料が多いと枝葉が伸びて、樹形がどんどん変わってしまいます。このため、しっかりと剪定(枝を切断すること)、手入れすることが大事です。剪定することで、幹が太くなり、より丈夫に育ちます。
剪定は生育期の4月~6月、9月が適期です。枝の先端を切って側枝を伸ばすように仕立てるとよいでしょう。剪定するときのポイントは、思っている以上にバッサリと切ること。生命力が強いので強めに剪定してもまたすぐ生長します。
剪定した枝を使って挿し木で増やすこともできます。水挿しでも比較的簡単に増やせるのも魅力です。
1年~2年ごとに植え替えが必要です
生育が旺盛なゴムの木は、1年~2年に1度は植え替えが必要です。適期は真夏を避けた4月~9月。一回り大きな鉢に植え替えましょう。大鉢になり、鉢を大きくしたくない場合は、根を落とし根と枝を剪定してから同じ鉢に植え替えます。
またポット苗などを購入した場合は、早めに植え替えをしましょう。用土はゴムの木の培養土や観葉植物の土が便利です。
害虫に気をつけましょう
ゴムの木に限ったことではないですが、樹はカイガラムシやハダニ、アブラムシなどの害虫が発生して寄生しやすいです。これらの虫が発生した時は、目視で確認できます。カイガラムシが付いた場合は、初期ならば水を強く吹きかける、それで洗い流すのが厳しいくらい多く発生している場合は、殺虫剤などの薬剤を使うか、思い切ってその部分を剪定しましょう。
まとめ
昔から日本で人気のあるゴムノキなどのフィカスは、最近ではダイソーなどの100均でも手に入るようになり、手軽に観葉植物を始めたい人にもぴったりの植物です。小さなポットに入っている苗などは、早めに一回り大きめの鉢に植え替えてあげましょう。ゴムの木は生育が旺盛なので、小さなものも日光によく当て、肥料を与えて育てれば立派な木に育ちます。ぜひお気に入りのゴムの木を育てて、緑のある生活を始めてみましょう。
ゴムの木の仲間のフィカスウンベラータの肥料の記事やベンジャミンの水耕栽培の記事もありますので、そちらも参考にしてください。