くちなしの栽培で最も被害が大きいのは、葉を丸坊主にしてしまうオオスカシバの幼虫です。ここではクチナシに発生するオオスカシバを駆除する薬剤(農薬)や、対策方法について説明します。
オオスカシバの特徴と被害
オオスカシバはチョウ目スズメガ科に属するガの一種。5月~10月頃、年に1回~2回発生します。成虫は翅が透明、体色は背は黄緑色で腹部に赤と黒色の帯を持ち、昼間に行動します。ホバリングして蜜を吸う姿は、ハチドリに似ており、「空飛ぶエビフライ」という愛称まであります。
幼虫はイモムシ状で、老齢幼虫の体長は5cm~6㎝、体色は黄緑色型と褐色型がおり、尾に角があるのが特徴です。被害をもたらすのは幼虫で、クチナシの葉を好み食欲旺盛で、丸坊主にしてしまうこともあります。クチナシの他コーヒーの木なども食害します。



画像出典:HP埼玉の農作物病害虫写真集
オオスカシバを駆除する方法
オオスカシバを駆除する方法は、物理的に捕殺するか、オオスカシバに効果のある薬剤(農薬)を使います。農薬は基本的に卵には効きません。また幼虫が大きくなると農薬が効きにくくなるので、なるべく発生前や発生初期に散布をしましょう。
捕殺する場合は、産卵は新葉の裏側にします。また幼虫も葉の裏側に隠れていることが多いので、葉裏を探して捕殺しましょう。ピンセットや割りばしなどを使うとよいでしょう。緑色型は新芽に似ているのでお尻の角を目印にして探します。
捕殺した後は、できれば残った幼虫または予防のためにも農薬散布を定期的に行いましょう。農薬を使いたくない場合には防虫ネットなどをつかって産卵を防ぎましょう。
クチナシのオオスカシバに適用のある農薬
農薬は、ラベルの適用表に記載のあるものしか使えません。クチナシの場合は、適用作物に「くちなし」もしくは「樹木類」と記載があるものが使えます。
| 農薬名 | 希釈倍率 | 使用液量 | 使用期間 | 使用回数 | 使用方法 | IRACコード | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| GFオルトラン液剤 | 250〜500倍 | 200〜700mL/㎡ | 発生初期 | 5回以内 | 散布 | 1B | 有機リン系の殺虫剤 浸透移行性があるため、直接薬剤がかからなくても 効果を発揮します。 予防にも優れた薬剤です。 |
| ベニカケムシエアゾール | ー | ー | ー | 4回以内 | 噴射液が均一に付着するように 約30cm以上離れた所から数回 断続して噴射する。 | 3A,4A | 直接ジェット噴射して使う殺虫剤です。 速効性と持続性に優れた薬剤です。 |
オオスカシバの対策方法
防虫ネット
ベランダなどで鉢植えで育てているという人には、防虫ネットは有効です。産卵の時期には、飛来する前に防虫ネットをかぶせておくことで、成虫の産卵を防ぐことができます。防虫ネットの目合いは1㎜程度。他の害虫も予防します。
落ち葉などの整理
オオスカシバは秋になると、地面におりて蛹の状態で越冬します。落ち葉や土の中で越冬するので、除草や落ち葉の掃除などをすることで、越冬するオオスカシバを駆除することができます。
薬剤の予防散布
毎年発生している場合には、なかなか駆除がうまくいっていない、もしくは周辺に餌となる木がある場合もあります。またオオスカシバは見た目がかわいいと、愛好家もおり育てている方もいます。
産卵のころには、事前に予防として農薬しておくと被害を少なくできるでしょう。
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