キスジノミハムシはアブラナ科の作物を食害する害虫ですが、根を食害するキスジノミハムシの防除には土壌消毒が有効です。ここではキスジノミハムシを防除する太陽熱を利用した太陽熱土壌消毒について説明します。
キスジノミハムシの生態と被害
キスジノミハムシは、ハムシ科の甲虫(コウチュウ)の一種です。ハムシは主にコガネムシを小さくしたような形状のようなものが多く、硬い外観をしています。キスジノミハムシもウリハムシと同じく、ハムシの一種です。
成虫の大きさは体長3〜4mmと小さく、左右の翅に黄褐色の帯状の斑紋があるのが特徴です。後脚は発達していて幅広で、ノミ のように機敏に高く跳ねることができます。
春から秋にかけて発生し、夏が最も多くなります。アブラナ科作物を好み、成虫は葉に食害痕(小さい孔)を残し、幼虫は土中で根を食害し、生育不良や枯死をおこします。



キスジノミハムシの防除方法
キスジノミハムシの防除は、幼虫が根を食害するため播種前の薬剤をつかった土壌処理があります。アブラナ科を食害する重要害虫なため農薬も多くありますが、秋植えの作物の場合は太陽熱を利用すれば無農薬で土壌消毒が行えます。
最近の酷暑を利用して土壌消毒を行えば、キスジノミハムシだけでなくセンチュウ類やネキリムシなどの他の害虫や、土の中の病原菌も殺すこともできます。また雑草の防除にも有効です。
キスジノミハムシは太陽光を利用した土壌処理や防虫ネットなどをつかった「物理的防除」や、アブラナ科の作物を連作しないなどの「耕種的防除」、化学農薬をつかった「化学的防除」などを組み合わせて防除します。
太陽熱土壌消毒の方法
太陽熱土壌消毒の手順
- 土壌消毒の前に、播種(植え付け)前のすべての準備をしましょう。堆肥や石灰、元肥を施し畝を立てるところまで行います。
- 全体にたっぷり水やりをします。
- ビニールまたは透明マルチで畝をできるだけぴったりと被覆し、風で飛ばされないようしっかり固定します。
- 晴天が続けば2週間程度で3週間程度そのままにしておきます。
- 播種(植え付け)前に、ビニールか透明マルチを外して播種(植え付け)します。
太陽熱土壌消毒のポイント
- 高温で時間が長いほど効果が高くなります。晴天が続く日を選んで行いましょう
- 地温は深いほど低くなり消毒効果が薄れます。消毒後は深く掘り起こさないようにするため、消毒前に耕うん、畝立てまで行っておきます
- 消毒後に、古い土を持ち込まない。鍬や長靴などに消毒前の土がついていると、また圃場に菌を持ち込んでしまう可能性があります。しっかり洗浄・消毒をしておきましょう。
その他の防除方法
防虫ネット
播種の後は、防虫ネットでのトンネル栽培がキスジノミハムシの防除に有効です。目合いは0.4㎜がよいでしょう。また防虫ネットと近紫外線除去フィルムを併用するとより被害がさらに減ったという報告もあります。
除草
キスジノミハムはアブラナ科の雑草でも繁殖します。圃場周辺の雑草を取り除いておくことも重要です。
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