腐敗病は玉ねぎの生育初期から発生し、株の生育に大きな影響を与えます。ここではタマネギの腐敗病に効く農薬やその他の防除方法について説明します。
腐敗病の特徴と症状
腐敗病の原因・特徴
腐敗病は、タマネギ、レタス、ハクサイ、ネギ、ワケギなどに発生する病気で、病原菌はErwinia属,Pseudomonas属,Burkholderia属に属する3種が原因の細菌病で、春腐病とも呼ばれます。
病原菌は土壌感染の他、水媒、虫媒、接触でも感染します。感染した葉についた病原菌が強風などが原因でついた小さな傷から株に入り込み、周辺に感染を広げます。
発病適温は20~23℃と比較的低温を好みます。排水不良の畑や連作畑で発生しやすく、春に暴雨や多雨により発生が広がります。また多肥による株の軟化も発生増加の要因になります。
腐敗病の症状
タマネギの場合の症状は、生育初期の2~3葉期の葉身に水浸状の暗緑色から淡褐色の水浸状の斑点が現れ、次第に軟化し腐敗します。収穫期に発生した場合は、鱗茎の内部が軟化し腐敗を起こします。軟腐病の場合に比べて腐敗臭は強くないのも特徴です。

タマネギ 腐敗病の防除のポイント
腐敗病が発生してしまった場合には、すぐに罹患した株を抜き取り農薬を散布します。薬剤は7~10日おきに1~2回ほど散布します。
また病原菌は、傷ついた株から感染を広げるため被害が多い圃場での予防散布は、春先の気象情報を確認し強風雨の前後の散布が効果的です。
腐敗病の防除は、農薬を使った化学的防除だけでなく連作をさける、排水をよくするなどの耕種的防除も重要です。また一度腐敗病が発生した圃場では、イネ科作物との輪作が有効です。
タマネギの腐敗病に効く農薬
たまねぎの腐敗病に適用のある農薬は1種類しかありません。
バリダシン液剤5
バリダシン液剤5は、天然由来の有効成分であるバリダマイシンが病原菌に作用します。細菌性病害に対して効果のある薬剤でユニークな作用性をもっていることから、薬剤感受性低下の心配がほとんどありません。
| 希釈倍率 | 使用液量 | 使用期間 | 使用回数 | 使用方法 | FRACコード |
|---|---|---|---|---|---|
| 500倍 | 100〜300㍑/10a | 収穫3日前まで | 5回以内 | 散布 | U18 |
化学農薬以外の防除方法
適正な施肥管理
多肥は腐敗病が発生しやすくなるため、適切な施肥管理を行いましょう。
圃場の管理
連作は避け、排水をよくし土壌が加湿にならないように注意しましょう。罹患した苗は、すぐに抜き取り圃場外で適切に処理します。収穫後も罹患した株を土壌にすき込むと土壌感染するため焼却するか廃棄しましょう。
まとめ
タマネギ栽培では、腐敗病の他べと病や白色疫病などの病気にかかりやすいくなります。いずれも多湿が発生のポイントになりますので、雨が続く時には、注意して発生したら早めの対応が大切です。

農家webには腐敗病以外にも玉ねぎ栽培で発生しやすい病害虫の防除について、詳しく説明していますので、参考にしてください。
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