ネギに発症する白色疫病菌は、主に葉に発症する病気で病状が悪化すると葉が枯れて収穫に大きな影響を及ぼします。ここではネギの白色疫病に効く農薬やその他の防除方法について説明します。
白色疫病の特徴と症状
白色疫病の原因・特徴
白色疫病は、ネギ、タマネギ、ニラ、にんにくなどのネギ類の他チューリップやヒヤシンスなどに発生する病気で、病原菌はフィトフソラ属菌のカビ(糸状菌)の一種です。白色疫病のの胞子は土壌感染を起こす他、植物上の胞子は降雨や水による水媒伝染によって広がります。
発病適温は10~20℃、15℃前後で多発しやすくなります。比較的低温を好むため2月~4月頃の春に長雨が続くと発生が増えます。排水不良の畑で発生しやすく、苗床で発生した病害は定植後の灌水などによって爆発的に増えることもあるので注意が必要です。
白色疫病の症状
発生初期の症状は、葉の中央部分に灰緑色の水浸状の病斑が現れ、白色になりそこから折れ曲がり枯死します。苗の場合は、葉の先端が水浸状の灰緑色の斑点が現れ白色になり生気を失って立枯れ状態になります。


写真提供:HP埼玉県の農作物病害虫写真集
ネギ 白色疫病の防除のポイント
白色疫病が発生してしまった場合には、すぐに罹患した株を抜き取り農薬を散布します。薬剤は10日~14日に一度2~3回ほど散布します。農薬は同じ農薬を使わず、違う系統の農薬を使うローテーション散布をしましょう。
白色疫病の防除は、農薬を使った化学的防除だけでなく連作をさける、排水をよくするなどの耕種的防除も重要です。また一度白色疫病が発生した圃場では、土壌感染を防ぐために土壌消毒をするもしくは、ネギ類以外の作物を3~4年ほど栽培するなどの対策が必要です。
ネギの白色疫病に使える農薬
ネギに白色疫病を対象とした農薬はありません。そのため白疫病が発生した場合には、疫病を対象とした薬剤もしくはたまねぎの白色疫病に適用のある農薬でネギに適用のある農薬を使うとよいとされています。
| 散布時期 | 農薬名 | 希釈倍率 | 使用液量 | 使用期間 | 使用回数 | 使用方法 | FRACコード | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
発生前~発生初期 | リドミルゴールドMZ | 1000倍 | 100〜300㍑/10a | 収穫14日前まで | 3回以内 | 散布 | M3,4 | ネギのべと病に適用のある農薬で、 たまねぎの白色疫病に適用があります。 高い浸透移行性と耐雨性があるため、 効果を長く実感できます。 |
| 発生前~発生初期 | ランマンフロアブル | 2000倍 | 150〜300㍑/10a | 収穫3日前まで | 4回以内 | 散布 | 21 | ネギのべと病に適用のある農薬で、 たまねぎの白色疫病に適用があります。 優れた残効性と耐雨性のため、 予防効果の高い薬剤です。 |
| 発生前~発生初期 | アリエッティ水和剤 | 1500〜2000倍 | 100〜300㍑/10a | 収穫7日前まで | 3回以内 | 散布 | P7 | ネギのベト病、疫病に適用がある薬剤です。 わけぎにも適用があり、浸透移行が高く 殺菌作用、予防にも効果が高い薬剤です。 |
| 発生前~発生初期 | レーバスフロアブル | 2000倍 | 100〜300㍑/10a | 収穫7日前まで | 2回以内 | 散布 | 40 | ネギのべと病に適用のある農薬で、 たまねぎの白色疫病に適用があります。 浸透性があり、雨にも強い薬剤です。 |
化学農薬以外の防除方法
苗床の管理
白色疫病の防除のポイントは、定植する畑に被害株を持ち込ませないことが大切です。
苗床は、以前に白色疫病が発生した場所では行わないこと。農薬を使った土壌消毒も有効です。育苗中は初期感染がおこっていないか観察し、定植する畑に持ち込まないようにすることが重要です。
圃場の管理
連作は避け、排水をよくし、浸冠水が起こらないように管理しましょう。排水の悪い場所では高うね栽培にしましょう。罹患した苗は、すぐに抜き取り圃場外で適切に処理します。収穫後も罹患した葉を土壌にすき込むと土壌感染するため焼却するか廃棄しましょう。
周辺にたまねぎ畑などのネギ類の栽培をしており、白色疫病が発生が疑われる場合には、注意が必要です。
肥料管理
窒素が多いと、軟弱となって発生が増える傾向があります。施肥管理もきちんと行いましょう。
まとめ
白色疫病は低温時に発生しやすくなります。発生が少ない地域では薬剤を使った積極的な防除は必要ありません。多発している地域、雨が続いた場合には発生しやすくなりますので、よく圃場を観察し、発生したら早めの対応が大切です。

農家webにはこの他にもねぎ栽培で発生しやすい病害虫の防除について詳しく説明していますので、参考にしてください。
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