モザイク病はウイルス病とも呼ばれ、その名のとおり葉に濃い緑や薄い緑のモザイク状のまだら模様が生じます。ここではきゅうりのモザイク病を予防する農薬やその他の対策について説明します。
きゅうりのモザイク病とは
きゅうりのモザイク病の特徴
きゅうりのモザイク病の病原はウイルスで、キュウリモザイクウイルス(CMV),カボチャモザイクウイルス(WMV),ズッキーニ黄斑モザイクウイルス(ZYMV),パパイア輪点ウイルス(PRSV)の4種類が確認されています。
ウイルスは種類により症状は異なりますが、4種すべてのウイルスがアブラムシの媒介による感染、病汁の接触感染により発病します。症状はその名のとおり葉や果実に黄色から緑色のモザイク模様が現れるのが特徴で、茎葉にえそが現れたり、株が委縮することもあります。
モザイク病を直接治療する農薬はありません。そのため感染の予防が防除には重要です。
きゅうりのモザイク病の被害
モザイク病は、ピーマンの生育期間中はいつでも発生しますが、CMVはアブラムシの飛来が多い春や秋に多く発生します。
被害はウイルスの種類により多少異なりますが、感染すると新葉にモザイク症状が現れ、CMVに感染すると果実にもモザイク模様が発生します。WMV、ZYMVに感染した場合は葉の縮れや果実にこぶ状の凸凹ができることもあります。複数のウイルスに感染した場合には、葉がしぼんだり株が委縮したりすることもあります。
発生した株は回復せず、そのまま放置していると株から次々に感染が広がり、果実の奇形やえそ症状が現れ、収穫に大きな影響を与えます。



画像出典:HP埼玉の農作物病害虫写真集
モザイク病が発生した時の対処法
きゅうりにモザイク病が発生した場合は、感染してしまった株を治す農薬はありません。被害が大きくなるため早期に抜き取り処分しましょう。
接触伝染によって被害が広がります。ハサミや手指などの消毒をしっかり行い、発生が疑われる株は最後に処理するなどの対策をしましょう。
アブラムシによって感染が広がるので、り患した株を処分した後にアブラムシを駆除する農薬を散布しましょう。
モザイク病の防除のポイント
きゅうりのモザイク病の防除は、感染する前の予防が非常に重要です。そのためにはアブラムシの飛来防止を徹底しましょう。
- アブラムシが媒介するため、育苗から幼苗期までのアブラムシの農薬を使った定期的な化学防除を行う
- 農薬以外にも寒冷紗や防虫ネット、シルバーマルチなどの物理的防除も行う
- 接触伝染を防ぐため、苗床、播種箱,育苗鉢、ハサミ、手指の消毒をする。
- 感染した株は、すぐに抜き取り圃場外で処分する。
化学農薬を使うときのポイント
アブラムシには化学農薬を使った防除を行います。化学農薬を使う場合には、同じ系統の農薬を使うとアブラムシに抵抗性がついて農薬が効かなくなるため、IRACコードを確認して、違う系統の農薬をローテーション散布しましょう。
地域によってはすでにアブラムシに抵抗性がついている場合がありますので、地域で確認してから農薬をつかいましょう。
毎年アブラムシが多発している場合には、植え付け時に土壌散布できる農薬を使いましょう。多発していない地域であれば発生初期の農薬散布が効果的です。
きゅうり栽培ではワタアブラムシ、モモアカアブラムシの被害が多いため、それらに効果のある薬剤を使用しましょう。きゅうりのアブラムシを防除する農薬については下記で詳しく説明しています。
化学農薬以外の対策方法
感染株の抜き取り
モザイク病は治りません。感染を広げないために有効なのは早期に感染株を抜き取ることが一番重要です。
感染した株は、抜き取り圃場外で処分しましょう。残渣にもウイルスが生存しつづけるため土壌に埋め込まず、できれば焼却処分しましょう。
防虫ネット・マルチ
アブラムシは、キラキラと、光が乱反射するのを嫌う習性があります。これを利用して、マルチをシルバーマルチに変えるのは、アブラムシの防除の有効です。
また不織布や防虫ネットを掛けて、成虫の飛来を防ぎましょう。防虫ネットは6㎜程度の目合いのものがよいでしょう。
除草
圃場の周りに雑草があるとアブラムシの住処になり、発生を促進してしまいます。圃場の周りの雑草はできるだけ早めに除草しておくことが、被害を少なくするのに極めて重要です。
農業アプリを活用しましょう
今まで農業日誌や栽培記録、ノートやパソコンで管理していたという人には、農業に役立つアプリを活用しませんか。農家webの「かんたん栽培記録」アプリはスマホから作物と地域を入力するだけで、防除暦、栽培カレンダーが自動表示。実際の栽培記録はタップ一つで登録可能。自社の「農薬検索データベース」「かんたん農薬希釈計算アプリ」と連動しているので、散布したい農薬をいれればラベルをみなくとも希釈計算も可能で、散布回数もカウントしてくれます。また自分の使っている農薬を登録するだけで、混用が可能な農薬もわかります。
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