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農業経営で使いたい、青色申告・会計・農業簿記のおすすめソフト!

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青色申告時の記入写真です 農業ソフトウェア

「確定申告」この言葉を聞いた方は多いかと思います。

農業者は個人事業主の方がほとんど。農業簿記・確定申告は避けて通れない毎年の重要な業務です。最近では、簿記特有の勘定科目・仕訳や税金計算自体の経理知識がなくても、自力で農業簿記・青色申告まで出来る申告ソフトも数多く開発されています。(2021年現在)

ここでは、実際に農家として使用した感想も交えながら、各申告ソフトの内容や特徴を中心に説明していきます。是非あなたにあった最新の農業簿記・青色申告ソフトを見つけてみてください。

また後半では、そもそも会計や簿記、農業簿記は何が異なるのか、また確定申告、青色申告とはどういうものなのか、という一般的な部分も説明します。こちらについてもご興味ある方は是非ご一読ください。

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定番のインストール型青色申告・会計ソフト2選

ソフトをパッケージで購入し、自分のパソコンにダウンロードして使う定番の形になります。メリットとしては、インターネット接続していなくても使える点にあり、インターネットの通信状況を気にせず、利用してセーブし、情報をしっかりと保存できることかと思います。

ここでは、定番のソフト含め、絞って4つをご紹介します。

ソリマチ 農業簿記12

会計ソフト大手のソリマチが作った、農業簿記に特化した青色申告ソフトになります。ソリマチは主に中小企業・個人事業主向けの会計・青色申告ソフトとして定評があり、大手会計ソフトメーカーで農業簿記に特化したソフトを提供しているのはソリマチだけで、JA全中推奨製品となっています。

農業者の青色申告は農業簿記を前提としており、農業簿記は、勘定科目が普通の簿記とは異なる勘定科目が多く存在するため、通常の簿記ソフトでは対応が困難です。

また、ソリマチは新規就農者応援特別価格キャンペーンを行っていて、該当する方は定価の半額で農業簿記12を購入することができます。またインボイス制度、電子帳簿保存法にも対応しています。

使い勝手は、所謂会計ソフトなので、初めての人は慣れるまでは時間がかかるかもしれませんが、他のソフトも使い勝手や帳簿、元帳の見易さという面では、そう大差はありません。

ソリマチは農家の方に特化して操作研修会も多く開催していますので、そちらも利用して、是非体得してみてください。

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らくらく青色申告農業版

こちらも、農業簿記に特化した申告ソフトになります。このソフトは、より簿記や仕訳、勘定科目、帳簿、記帳等の知識がない方向けに作られており、単式簿記のような感覚で作成していくことができます。ただし、画面の見やすさや項目の設定など、パソコンで数字を入力したりすること(エクセルなど)に慣れていない方は、難しく感じるかもしれません。

ソリマチのような大手会計・申告ソフトのサポートを受けることはできませんが、価格もリーズナブルなので、ある程度パソコンに慣れている方にはお勧めします。

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最近の主流 クラウド型青色申告・会計ソフト2選

クラウド型は、インターネットに接続でき、それを見れるパソコン・スマートフォンやタブレットがあれば、月額の使用料を払ってすぐに利用することができます。

また、税制は頻繁に変更されるのですが、クラウド型はすぐにアップデートがなされ、新しい会計ソフトをわざわざ買う必要はなく、常に最新のソフトを使用することができます。入力した仕訳情報もクラウドデータにリアルタイムで保存されるため、バックアップも万全です。

このような点から、従来のインストール型からクラウド型に切り替える人も増えてきています。ここでは、2大クラウド型会計ソフトを紹介します。

クラウド会計ソフト「freee(フリー)」

2大クラウド型会計ソフトの一つが、クラウド会計ソフト「freee(フリー)」です。筆者はfreeeもMFクラウドも仕事で使用したことがありますが、freeeの方が、複式簿記に馴染みがない人向けに作られていると感じます。

また、農業簿記特有の特殊な勘定科目(「農具費」「生物」など)を追加でダウンロードできるようになり、農業簿記仕様に2019年から対応を始めました。これによりあまり会計や簿記、確定申告に馴染みがない方でも、取っつきやすくなっています。

さらに、他社の請求、取引を簡単にしたり代行する様々なサービス、パートナーとの連携機能も豊富で、農業関係だと農業日誌などをデジタルで入力できる「Agrion(アグリオン、agri on)」と連携することができます。

実際に使ってみて、レシートを写真に撮るだけでかなりの程度正確に日付と数値を取り込み、自動で台帳に記帳してくれるOCR機能や、銀行口座・カードをシステムに連携して、その入出金データを読み取ってくれる便利さは素晴らしいものがあります。最近では人事、労務情報を取り込み、給与も簡単に処理してくれる機能も導入されました。従業員がいる株式会社などでは便利です。

また、いつでも質問、相談ができ、答えるサポートデスク、また冬の時期に農家の方向けに説明会を開いていたりと、サポートも手厚い印象です。ただ、そもそも簿記に経験がある方にとっては、仕訳の形で画面を見ようとすると、一手間かかる点などから、逆に少し使いにくいと感じるところもあります。

MFクラウド(マネーフォワードクラウド)

2大クラウド型会計ソフトのもう一つが、「MFクラウド」です。こちらも、レシートを写真に撮るだけで日付と数値を読み取ってくれて、自動で記帳してくれるOCR機能や、銀行口座・カードをシステムに連携して、その入出金データを読み取る機能を有しています。

しかし、MFクラウドは、freeeと異なり、簿記における帳簿や貸借対照表の仕組み、また仕訳を理解していることをある程度前提にした作りになっています。

このため、簿記や仕訳に馴染みのある方はfreeeよりも使いやすいですが、そうでない方には難解に感じるかもしれません。また、どちらかというと、個人事業者よりも中小企業向けに作られているため、freeeのように農業簿記特有の勘定科目に再設定するためのサポートはなく、かなり玄人向けの印象を受けました。が、その分、元帳や帳簿、台帳の閲覧などの使い勝手はよかったです。

農業法人など大規模な組織体で、ある程度簿記や仕訳に精通した方がいる場合はお勧めします。(筆者はこちらを数年使用していました。リンク先のように、MF(マネーフォワード)を利用されている農家の方は多くいます。)

MFマネークラウド

MFクラウドも、freeeも、仕訳の自動補助など効率化に非常に優れているので、稲作などの兼業の農家さんにぴったりです。また利用している税理士の数も多く、クラウド上でデータのやり取りができるので、専門家との連携も以前に比べてかなり便利になっています。

また、これらに加えて、ミライソフトのかんたん農業簿記や無料のエクセル簿記(農業用)など、無料(フリー)の農業ソフトや、無料体験できる農業ソフトを下記で紹介していますのでご参考ください。

またソフト自体が無料の会計ソフトは下記のベクター(vector)のサイトからダウンロードできます。

vector エクセル簿記(農業用)3.6

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農業簿記は普通の簿記と何が違うの?

簿記とは何か?

簿記とは、帳簿に、勘定科目を使って財産や売買に関する記録をつけること(これを「記帳する」と言います)を指し、この帳簿のデータの積み重ねで、単式簿記の場合は現金出納帳が、複式簿記の場合は、経営の損益や資産の状況がわかる、損益計算書と貸借対照表の二つの表が作成されます。

貸借対照表とは、その時点において、どの程度の財産や借金があるか一目できる表であり、損益計算書というのは、1年間での売上とそれにかかった経費、そしてどれくらい儲かったかの利益、がわかる表になります。

農業簿記は簿記とどう違うの?

農業簿記も通常の簿記の一種類であり、複式簿記で、勘定科目があって、仕訳の蓄積で構成されている点は同じです。もちろん、経費の精算や出納業務自体も共通です。

違いは、主に勘定科目にあり、農業簿記ならではの勘定科目、例えば、棚卸資産の一要素として「農産物」、生産のための原価の一要素として「種苗費」「素畜費」「農薬衛生費」、また「土地改良費」「生物」などが存在します。特に「生物」は、果樹や搾乳牛を指し、こちらは固定資産の一種類として減価償却を行う点は、農業簿記特有の科目です。

また、農家の方が確定申告を行うときの書類は、農業専用の書類が定められており、この書類が農業簿記の科目を前提に作られています。このため、農業簿記で仕訳を普段から記帳し、帳簿を出力し、確定申告を行う必要があります。

青色申告とは? そのメリットについて

確定申告とは、1月1日~12月31日までの1年間の収入に対する納税額を、決算によって確定し、決められた期限までに国に申告することを言います。

個人や法人を問わず、1年間の収入が20万円を超える場合は、事業の収支を記録した帳簿をつけ、申告をし、最終的に確定申告の内容に従って税金を納めることが義務付けられています。

確定申告は、「白色申告」と「青色申告」の二種類があります。

白色申告は単式簿記という、簡単な簿記の仕組みで必要書類を作ることができますが、青色申告の確定申告書類には、複式簿記によって作成される「貸借対照表」「損益計算書」を合わせた決算書と、青色確定申告書が必要になります。つまり、青色申告には、複式簿記による記帳が必須になります。

このように、白色申告よりも手間がかかる青色申告ですが、白色申告と異なり、様々なメリットを受けることができます。特に大きいのは下記の二つです。

所得金額から最高65万円又は10万円を控除するという青色申告特別控除を受けることができる

つまり、白色申告と比べ、格段に納税額を減らせ、節税効果があります。

損益(赤字)が出た場合、その損失を3年間繰り越して黒字と相殺することができる

農業は初期投資がかかる事業のため、初年度から黒字を出すのは大変です。特に初めに初期投資が大きくかかる新規就農の方には、非常に節税のメリットが大きいと言えます。

この節税メリットを享受するため、複雑な複式簿記に皆さん、挑まれています。ここで、上記で紹介した会計・簿記・青色申告ソフトの出番です。

また多くの申告ソフトがe-taxという電子申告制度に対応しているため、申告手続きを簡略化することができます。是非申告ソフトを利用して青色申告し、メリットを受けるようにしてください。

青色申告の申請や手続きについて

青色申告する際には、事前に「所得税の青色申告承認申請書」を納税地の税務署に提出しておく必要があります。これには期限があり、

青色申告書による申告をしようとする年の3月15日まで (その年の1月16日以後、新たに事業を開始したり不動産の貸付けをした場合には、その事業開始等の日から2ヶ月以内)

と決算・申告時期より、かなり前までに青色申告承認申請書を提出しておかないといけません。
出し忘れて、青色申告できなかったという話は結構周りで聞きますので、出していない場合は、すぐに提出するようにしてください。

まとめ

このように、事前に青色申告承認申請書を提出する必要はありますが、青色申告には多大なメリットがあります。
また、2019年から始まった農業における収入保険ですが、適用者は青色申告を行っている農家に限られるため、収入保険に入るには、青色申告を行うことが必須になります。


農林水産省「収入保険について」

上記で紹介した会計・簿記・青色申告ソフトを使えば、簿記や仕訳、勘定科目の詳しい知識がなくとも、使い方を習得して帳簿を作成し、青色申告することができます。

普段の農作業で大変だと思いますが、申告ソフトを使って、決算を行い、損益計算書を作ることで、損益を見える化し、来年の農業経営に活かすことができますし、帳簿を作って、預金通帳や現金と帳簿の金額を確認することで、日々の出納業務のチェックもすることができます。

このように、申告を行うことは、節税もさることながら、税金、税率について知る機会にもなり、農業経営そのものに多くのメリットをもたらします。是非お気に入りのソフトを見つけて、青色申告に是非チャレンジしてみてください。

また最近では、農作業の作業効率を、農業経営に役立つ様々なアプリも開発されています。ご興味のある方、導入を検討されている方は下記資料をご覧ください。

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農家web編集部のメンバーが「農業者による農業者のための情報サイト」をコンセプトに、農業に関するあらゆる情報を丁寧にまとめてお届けしていきます。
編集部のメンバーは皆、実際に農業に携わりながら情報をまとめています。農学を極め樹木医の資格を持つ者、法人の経営・財務管理に長けている者、大規模農場の営農経験者などバラエティに富んだメンバーで構成されています。他にも農機具やスマート農業機器、ITなどのスキルも兼ね備えています。

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