農家webかんたん栽培記録サービスのバナーです。
農業ドローン

DJIの農業用ドローンが選ばれる理由!製品一覧と特長まとめ

飛行するDJIドローンの写真 農業ドローン

DJIはドローンを操縦する人にとっては言わずと知れた、中国を創業地とする世界的ドローンメーカーです。「Mavic」、「Inspire」、「Matrice」などドローンシーンを代表する名機を生み出しているほか、ドローン開発で培った技術を活かして「Osmo」、「Zenmuse」、「Ronin」といったカメラ等の周辺機器も展開しています。さらにドローン機体本体だけでなく、連携するソフトウェアやアプリも開発し、様々な業界にソリューションパッケージを提案しています。

この記事では、DJIの農業用ドローンの製品一覧と特長をあわせて紹介します。

農業用ドローンを使ってできること

近年急激に身近になってきているドローンですが、営農や農作業の場面においても、さまざまな用途でドローンの活用が検討されています。

農薬・肥料・種子の散布

これまで、農薬・肥料・種子の空中散布には主として無人ヘリコプターが利用されてきました。近年では無人ヘリコプターに加え、ドローンが利用されるようになってきています。無人ヘリコプターと比較して、機体が小型で廉価であるため、労働負担の軽減や作業性の向上(山間部における果樹への散布等)、コスト削減効果などが期待されています。

リモートセンシング

カメラを搭載したドローンでほ場を空撮して画像の分析を行うことにより、作物の生育状況、病害虫の発生等の可視化が可能となります。これらは人工衛星から撮影された画像を活用して行われてきたものですが、ドローンの活用により、より容易に情報を取得することができるようになり、これまで目視(視認)で行ってきたほ場の見回り、生育状況の確認に要する時間を大幅に削減しつつ、適切な防除や追肥、収穫による品質・収量の向上が期待されます(精密農業もしくはスマート農業とよばれることがあります)。

鳥獣被害対策

赤外線カメラを搭載したドローンからの空撮による鳥獣の生息実態把握や、ドローンによる撮影をリアルタイムで通信して捕獲現場の見回り等を行うことにより、負担軽減、捕獲作業の効率化等が期待されています。

DJIの農業用ドローン(製品一覧と特長)

DJIの農業用ドローンでは、利用場面を「作物防除」と「ミッション計画」の2つに大別しています。現時点の製品一覧とその特長は、次の通りです。なお、価格や製品スペックには、公表値を記載していますが、時期や環境などによって異なることが考えられますので目安としてとらえるようにしてください。

作物防除

上記で示した「農薬・肥料・種子の散布」を主目的とする製品群で、AGRASシリーズと名付けられています。

AGRAS MG-1S ADVANCED

標準モデルと位置付けられています。液剤に加え、粒剤も散布することができます。8枚のプロペラによって、安定したフライトを実現しています。さらに、備え付けの障害物回避レーダーで障害物を検知すると、自動で停止し衝突を防ぐ機能があります。レーダーシステムの保護等級はIP67に対応しており、高い防塵性、防水性が実現されています。また、工具なしでフレームを折りたたむことができるので、運搬するのにも楽です。製品紹介の動画も公開されており、大変参考になります。

価格約100万円(機体のみ)
積載量10リットル
最長飛行時間9分
最大散布面積約1ヘクタール
サイズ1460×1460×578 mm(長さ×幅×高さ)
重量9.8kg(バッテリを除く)

AGRAS MG-1P RTK

標準モデルであるAGRAS MG-1S ADVANCEDをアップグレードした高性能モデルです。FPV(First Person View)カメラの搭載により、安全性が向上しています。また、RTK(Real-Time Kinematic)方式の採用により、cmレベルの位置精度で自動散布が実現されます。自律散布装置により、最大で5機同時に自動散布を行うことが可能です。製品紹介の動画も公開されており、大変参考になります。

価格約130万円(機体のみ)
積載量10リットル
最長飛行時間9分
最大散布面積約1ヘクタール
サイズ1460×1460×616 mm(長さ×幅×高さ)
重量9.7 kg(バッテリを除く)

AGRAS T20

最新の大型モデルです。大型のプロペラ6枚と風量の増加によってダウンウォッシュ性能が向上したほか、噴霧タンクやバッテリーのカセット化によってスムーズに次の作業に取り掛かることができます。4本のホース、8つのノズル、4チャンネルの電磁式流量計、大容量ポンプが搭載されており、強力で効率的な噴霧が可能になっています。

改良され劇的に進化した粒剤散布システムにより、手動と比べると圧倒的に早く作業を完了することができます。粒状薬剤や粒状肥料はもちろん、穀物や牧草などの種子を高速で播種できるほか、水田養殖用の魚やエビへの餌やりなどにも利用することができます。cmレベルの精度を誇る測位システムとRTKドングルにより、正確な散布を実現します(T20には、GNSS+RTKデュアル冗長性システムが標準装備されています)。

高い強度および耐久性をもつモジュール設計がされているにも関わらず、数秒で折りたたみが可能で携帯性にも優れます。なお、すべてのコアモジュールは保護等級 IP67に対応しており、水しぶきや液体の付着にも耐えることができるので、水を使っての簡単な洗浄や清掃も行うことができます。

全方向デジタルレーダーが搭載されており、障害物を全ての水平方向から検知できます。また、サーチライトも搭載されており、夜間でも視認性の高い包括的なライブビューが確保されます。RTK基地局を使用し、Phantom4 RTK、P4 Multispectralとの連携した自動航行も可能です。

価格約160万円(機体のみ)
積載量16リットル
最長飛行時間8.5分
最大散布面積約1.67ヘクタール
サイズ1795×1510×732 mm(長さ×幅×高さ)
重量23.1kg(バッテリを除く)

ミッション計画

上記で示した「リモートセンシング」を主目的とする製品群です。「作物防除」に用いるドローンと異なり散布物(粒状薬剤や粒状肥料など)を運ぶ必要がないので、小型かつ長時間のフライトが可能な仕様になっています。

Phantom 4 RTK

精度の高い測量のため設計されたドローンです。農業分野だけでなく、土木測量やインフラメンテナンスにも利用されています。農業分野においては、農地や果樹園といった様々な地形の上空から3Dマップを作成、また、それにもとづく農薬・肥料・種子の散布経路の作成に用います。cmレベルでの正確性を誇る測位システムが採用されており、スマートな制御が実現されます。送信機には5.5インチの超高輝度HDスクリーンが採用されており、強い日差しの下でも視認性が高く、パイロットは安定した視界を確保できます。マッピングソフトウェアDJI Terraと連携させることも可能です。製品紹介の動画も公開されており、大変参考になります。

価格約73万円(機体のみ)
最長飛行時間30分
サイズ350mm(対角寸法)
重量1391 g

P4 Multispectral

チャレンジングなビジョンと驚異的なスペックから、熱視線を注がれている新型モデルです。可視光に加えて、人間の目では確認できないスペクトル情報をマルチスペクトルカメラで収集します。それにより、作物の生育、雑草、病害虫、土壌の状態を測定することができ、栽培における見える化を実現します。Phantom 4 RTKとの主な違いはカメラで、P4 Multispectralには1台のRGBカメラとマルチスペクトルカメラアレイを構成する5台のカメラが搭載されています。製品紹介の動画も公開されており、大変参考になります。

価格約85万円(1年間のアプリライセンスが付属)
最長飛行時間27分
サイズ350mm(対角寸法)
重量1487 g

DJIの農業用ドローンを買うには?

DJIは同社の公式オンラインストアを開設しています。しかし、農業用ドローンは販売されていないので、次のいずれかの方法で購入する必要があります。

DJI農業ドローン代理店やJA

DJI農業ドローン代理店やJAなどを経由して購入することができます。それぞれ窓口に連絡し、購入意思を伝えればOKです。

=>DJI農業ドローン代理店

ヤフオク!やメルカリ

お目当ての商品が、なかなか手の出しづらい価格であっても諦めないでください。ヤフオク!やメルカリといったフリマサイトに出品されている可能性があります。お目当ての商品に出会えるかは時の運ですが、最近では農業用ドローンへの注目度の向上に加え、フリマサイトの人気化も加わって、流通量は増加傾向にあります。ぜひ一度のぞいてみましょう。

=>ヤフオク!で検索してみる

農業用ドローンを飛ばすには?

農業用ドローンを飛ばして操作や操縦するには、国土交通省から許可を受ける必要があります。詳しくは、一般社団法人農林水産航空協会が作成する「産業用マルチローター安全対策マニュアル(オペレーター・ナビゲーター)」にまとめられています。ドローンパイロット教習や講習の情報などもあるので、チェックしてみましょう。

まとめ

全世界を席巻するDJIのドローンには、最先端のインテリジェントテクノロジーが詰め込まれています。また、抜群の知名度を背景にした安心感があります。一方でDJIほどの知名度はなくとも、素晴らしい製品を世に送り出しているドローンメーカーも少なくありません。以下は農業用ドローンにおいて実績のあるドローンメーカーですので、ドローンの購入にあたっては是非あわせて検討してみてください。

  • クボタ
  • ヤマハ発動機
  • 丸山製作所
  • 東光鉄工
  • 東京ドローンプラス
  • Nileworks
  • ciRobotics
  • Drone Work System
  • TEAD
  • PRODRONE
  • EAMS ROBOTICS
  • enroute
  • FLIGHTS
  • MAZEX
  • SAiTOTEC

執筆者・監修者情報
執筆者・監修者

農家web編集部のメンバーが「農業者による農業者のための情報サイト」をコンセプトに、農業に関するあらゆる情報を丁寧にまとめてお届けしていきます。
編集部のメンバーは皆、実際に農業に携わりながら情報をまとめています。農学を極め樹木医の資格を持つ者、法人の経営・財務管理に長けている者、大規模農場の営農経験者などバラエティに富んだメンバーで構成されています。他にも農機具やスマート農業機器、ITなどのスキルも兼ね備えています。

農薬販売届 受付番号:210-0099

皆さまに本当に有益な情報をお伝えできるよう、心を込めて運営しています。
執筆者・監修者の詳細についてはこちら

\SNSはじめました!フォローお願いします!/

掲載内容については、調査のうえ、情報の正当性、公平性に万全を期して執筆しておりますが、誤記や誤りなどが見受けられる場合には「お問い合わせ」よりご連絡お願い申し上げます。

スポンサーリンク
\良い!と思ったらシェアお願いします/
\SNSはじめました!フォローお願いします!/
タイトルとURLをコピーしました