ナスの防除

ナスの防除 青枯病を予防する農薬、その他対策方法について

ナスの防除

青枯病はナスの連作障害の1つで、高温時に発生が増えます。ここではナスの青枯病を予防する農薬や、そのほかの対策方法について説明します。

この記事の執筆者・監修者
農家web編集部
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青枯病とはどんな病気?

青枯病の原因・伝染経路

青枯病は、土壌中の病原細菌Ralstonia solanacearum(ラルストニア・ソラナセアラム)が、植物の傷口から感染する土壌伝染性病害です。多くの系統があるが、ナスにはⅠ~Ⅴの5つの菌群に分けられます。

一度発生した青枯病菌は土壌内で長期に生存し、根から感染を広げます。また病汁感染もするため、青枯病に感染した株を切ったはさみなどから、感染が広がります。水媒伝染もするため、降雨や水路の用水などからも伝染します。

地温が20℃を超えると発病が増えるため梅雨時期から夏にかけて発生し、連作した圃場で多発します。

青枯病の症状

初期症状は、一部の葉茎が水分を失ったように萎れます。夜間や曇りの時には一時復活しますが数日で株全体が萎れ、枯死します。感染した茎は褐色し、水に浸すと乳白色の細菌が溶出します。

初期症状は半身萎凋病と似ていますが、青枯病より気温の低い時期に発生し高温時期になると症状が止まり青枯病のようにすぐに枯死はしません。

関連情報:ナスの防除 半身萎凋病に適用のある農薬やその他の対処方法

発生初期症状
葉が萎み枯れ始めた株
感染した茎から細菌が溶出

写真提供:HP埼玉の農作物病害虫写真集

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青枯病の防除のポイント

ナスの青枯病の防除は、抵抗性の台木をつかった接ぎ木栽培がメインですが、抵抗性台木でも防げない菌群や半身萎凋病にはかからないが、青枯病に感染する台木もあります。

青枯病の防除には、殺菌剤の散布、土壌消毒といった薬剤による化学的防除、また抵抗性台木を使うなどの耕種的、物理的防除を組み合わせたIPM防除が重要です。

  • 連作はさける
  • 菌群にあった青枯病抵抗性の台木品種を使う
  • 土壌消毒を行う
  • 高温、過湿をさける
  • ハサミや手指等の消毒を徹底する
  • 発生株はすみやかに抜き取り圃場外で処分する。

青枯病を予防する農薬

クロルピクリン錠剤

クロルピクリンは、臭化メチル以外の土壌消毒方法として利用されます。クロルピクリンのガスは空気よりはるかに重く、土壌の下層まで拡散し、土壌中の微生物や雑草の種子などに非選択的に効果を及ぼします。

クロルピクリン錠剤は刺激臭による作業の困難性を改善するため,有効成分を錠剤化して水溶性のフィルムに包んだものです。このため専用の機械が必要なく、ハウス内でも使用できます。また、周辺へのガス放出の心配がないため、住宅近接地でも使用できる土壌くん蒸剤です。

青枯病は作土層だけでなく深層部にも分布しているため、クロルピクリンくん蒸剤より本剤を利用した深耕処理消毒が有効です。

バリダシン液剤5

バリダシン液剤5は、ナスの生育期に茎葉散布できる唯一薬剤です。

定植後から10日~14日間隔でナスに散布することで、ナスの体内で青枯病の増殖を抑制します。寒い時期の作型であれば、発病初期の散布でも被害を食い止める効果が期待できます。

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化学的防除以外の対策方法

連作を避ける

青枯病は典型的な連作障害です。露地栽培ではイネ科作物などの非宿主作物との輪作が有効です。また被害の大きい圃場では、高温時期を避けた作型も検討しましょう。

青枯病抵抗性の台木品種を使う

青枯病抵抗性を持った台木の接ぎ木栽培をしましょう。高接ぎ木(第2,3葉上で接ぎ木を行う高接ぎ木栽培も有効です。

ナスの青枯病にはⅠ~Ⅴの5つの菌群があり、タイプによっては抵抗性台木をつかっても感染が防げないものもあります。それぞれの地域や圃場に合わせて台木を選ぶ必要があります。また半身萎凋病やネブコブセンチュウ等にも抵抗性のある複合耐病虫性を持った台木もあります。

土壌消毒を行う

土壌消毒は化学農薬を使った方法以外にも、土壌還元消毒も有効です。青枯菌は深層部まで分布するため太陽熱消毒よりも深耕できる方法が効果が高くなります。

高温、過湿をさける

青枯菌は高温25℃ぐらいになると発生が増えますが、20℃以下ではほとんど発病しないといわれます。そのため露地栽培では敷き藁やシルバーマルチ、ハウスなど遮光ネットや白黒マルチなど使い、高温にならないようするのも発病を遅らせる効果があります。

土壌が過湿だと水にのって菌が隣へと移動しやすくなります。そのため過湿には十分注意が必要です。排水不良の場合は高うねにするなどの排水対策をし、発生した場合には畝間灌水や多灌水を行わないようにしましょう。

ハサミ・手指の消毒の徹底

青枯病は、傷口から侵入します。青枯病は人が感染を広げてるともいわれます。剪定、芽かき、摘葉、摘果により感染が広がります。ケミクロンGなどでハサミの消毒することはもちろん、手指のこまめな消毒を徹底しましょう。

発生株・残渣の除去

青枯病が発生してしまった場合は、被害を広めないため速やかに株を抜き取り廃棄します。その時に気を付けたいのは隣の株の根を傷つけないこと。それが難しい場合は地上部を切り取り枯らせましょう。

また残渣を土にすきこむと菌がそのまま生存してしまうため、残渣も取り除きます。

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まとめ

ナスの青枯病はとても厄介な病気です。発生してからの圃場の回復は非常に難しいので、他の土壌感染病と共に予防でしっかり防除することを心がけましょう。

またナスは他にもさまざまな病気や害虫の被害にあいます。農家webではこのほかにもナスの病害虫の防除の記事がありますので、そちらも参考にしてください。

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