農業を拡大しようとすると、高額な農業機械の取得や施設の拡大などの投資のために資金が必要になります。補助金の活用の他、農家向けの低金利の借入金「農業近代化資金」を活用することができます。ここでは農業近代化資金についてわかりやすく説明します。
農業近代化資金とは
農業近代化資金とは、都道府県が利子の一部を負担する農家のための低金利の借入金です。
低金利の借入金は認定農業者が対象であることが多いのですが、この借入金は融資率の割合が下がりますが継続的に農業を営んでいる人であれば、認定農業者でなくとも一定額以内であれば無担保・無保証人で融資が受けられます。
農業近代化資金を借りられる条件は
農業近代化資金は法人や農協等も融資を受けられますが、ここでは個人事業主の農家の農業近代化資金を借りられる条件について説明します。
貸付対象者
貸付対象者は農業を営む者が対象です。区分としては下記の5つです。
- 認定農業者
- 認定新規就農者
- 主業農業者(農業所得が総所得の過半数を占めている者)
- 継続的農地利用者(地域で継続的に農業を続ける予定で、生産の効率化に取り組んでいると市町村に求めれらている者)
- 集落営農組織、農業を営む任意団体
資金使途
資金の使途については、各都道府県によって変わる場合がありますが下記が主なものです。土地の購入には使えません。
- 畜舎、果樹棚、農機具など農産物の生産、流通又は加工に必要な施設の改良、造成、復旧又は取得
- 果樹その他の永年性植物の植栽又は育成、乳牛その他の家畜の購入又は育成
- 農地又は牧野の改良、造成又は復旧
- 長期運転資金
- 農村環境整備資金 など
貸付限度額
個人の農業者の場合は、用途によりますが最大18 百万円(特認2億円)です。
償還期限(返済までの期限)
各都道府県によって異なりますが、資金使途に応じ7~20年以内(うち据置2~7年以内)
融資率
原則80%(認定農業者は100%)
融資率とは資金使途に対しての融資が受けられる金額です。
金利
1%程度(都道府県、実施時期によって変更します)
取扱金融機関
都道府県によります。農協や信用金庫、銀行等があります。まずは自分の地域の都道府県のHPを確認するか、JAなどに相談してみましょう。
補助金・助成金の情報も確認してみましょう
農家向けには、国や地方公共団体の補助金や助成金を使える場合もあります。市町村などで独自に補助している場合もありますので、HPなどを確認してみましょう。
農家webでは、農業で利用できる補助金情報をまとめたポータルサイト「農家web補助金データベース」を構築、運営していますのでこちらからも検索が可能です。